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令和元年(2019年)7月26日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和元年7月26日)

知事記者会見
2019年7月26日(金曜)
14時00分~14時48分

 知事冒頭発言

1 都立病院におけるファシリティドッグの導入について

【知事】私からは、今日は、5件、ご報告いたします。
ファシリティドッグの導入についてのお知らせでございます。来週8月1日(木曜日)から都立の小児総合医療センターでファシリティドッグを本格的に導入するということであります。
これは、専門的な訓練を受けたファシリティドッグというワンちゃん、臨床経験のあるハンドラーさんと呼ばれる専門スタッフがペアとなって、小児がんなどの病気で入院している子供さんと、そのご家族を継続的にサポートするものでございます。
今回は特定非営利活動法人の「シャイン・オン・キッズ」との共同事業として実施いたします。都内で初めてで、全国では3例目となります。
ファシリティドッグの活動ですけれども、病室を訪問して、子供と一緒に遊んだり、院内での検査などに付き添うということで、これらの活動を通じまして、子供の気持ちを落ちつかせたり、怖いなという不安や痛みを軽減する効果があると言われています。
具体的にご覧いただきますと、これがアイビーちゃん、雌犬、2歳であります。ラブラドールレトリバーです。アメリカ生まれで、シアトルやハワイの育成施設で約1年4カ月訓練を受けまして来日しております。よって、通じるのは英語だそうです。そして、活発な性格で、かつ人懐こくて、とても賢いワンちゃんであります。子供たちはこうやって犬との触れ合いを大変楽しみにしていると聞いております。
私も、再来週8月5日(火曜日)に実際に、このアイビーちゃんの活動、それから、子供たちとどういうふうに接しているかなど、現場を視察する予定にしております。
このアイビーには病気と闘っている子供たちと寄り添うことで、子供たちが前向きな気持ちで治療に臨めるように力づける、そういう存在になってほしいと思っております。
詳細は、病院経営本部にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:388KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 防災に関する都民シンポジウムの開催について

【知事】次に、防災に関しての都民シンポジウムを開催いたします。9月16日(祝)に4回目となる防災に関する都民シンポジウムを、東急線二子玉川駅に隣接するショッピングセンターなどの複合施設「二子玉川ライズ」で開催いたします。
今回のシンポジウムのテーマといたしまして、「家族と地域を守る 大切な人のために「今」考えよう」となっておりまして、家族、そして地域という切り口から防災の重要性を皆様とともに考えていくキャンペーンでございます。
全国各地で自然災害がしばしば発生しておりますけれども、東京でも首都直下地震、大規模な水害、いつ発生してもおかしくない状況であります。
そこで、災害が発生したときに、自分、そして家族をどうやって守るのか、また、家庭や地域でどんな備えをしたらいいのかなどについてのシンポジウムになりまして、都民の皆様と一緒に考えていきたいと存じます。
今回のシンポジウムには、ママ向けの防災セミナーなども手がけておりまして、ピンクの冊子の「東京くらし防災」の編集委員を務めていただきました冨川万美さん、それから、気象キャスターとして活躍中の斉田季実治さん、それから、タレントで2児の母でいらっしゃいます藤本美貴さん、この3名をお迎えいたしまして、私も参加いたしますが、様々な意見交換をしていきたいと思っております。
募集を今日から行います。都の防災ホームページ、ファクス、はがきなどで、来月8月30日(金曜日)まで受付いたしますので、ぜひ多数の皆様にご参加いただければと存じます。
それから、シンポジウム前日の9月15日(日曜日)、そして、当日16日(祝)の2日間にわたりまして、同じ二子玉川ライズの周辺で、都が主催いたしまして、防災イベントを開催いたします。VR(バーチャル・リアリティー)の眼鏡をかけて、リアル感たっぷりの防災体験車の展示をいたします。また、子供向けのワークショップ、ブース展示など、親子で、ちょうど夏休みでございますので、親子がともに楽しく、そして、防災を体に染み込ませる、学んでいただけるようなイベントとなるかと思います。こちらにも是非足を運んでいただきたいと存じます。
詳細は、総務局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:311KB)
(「防災に関する都民シンポジウムを開催」は、こちらをご覧ください。)
(「「わくわく!みんなでぼうさいフェスタ!」を開催」は、こちらをご覧ください。)

3 復興オリンピック・パラリンピックへ向けた取組について

【知事】次に、復興オリンピック・パラリンピックに向けた取組、3点ございます。
最初が、まず、海外メディアツアーについてでございますが、これは海外に行くのではなくて、受け入れる方であります。これまで、都といたしまして、被災地の復興なくして大会の成功はないと何度も申し上げてまいりました。この理念のもとで、復興に向けて力強く歩みを続ける被災地の姿を世界へ発信していくということを続けてまいりました。
昨年度に引き続いてですが、海外メディアの方々に、東日本大震災の被災地を取材していただく取組でございます。第1回が8月2日(金曜日)、3日(土曜日)に実施いたしまして、福島県へのツアーとなります。オリンピック聖火リレーのグランドスタート会場でありますJヴィレッジ、それから、オリンピックの野球、そしてソフトボール会場となりますあづま球場、その他、各国の子供たちが野球を通じて親交を深めるイベントなどを取材していただくこととなります。
それから、8月中旬には岩手県ツアーを行います。こちらはラグビーワールドカップの競技会場であります釜石鵜住居復興スタジアムを訪問していただいて、国内外の子供たちによりますタグラクビーの交流イベントも取材していただく。それから、震災を乗り越えて復興しつつある陸前高田市の訪問というプログラムがございます。
それから、第3弾は9月中旬、宮城県ツアーとなります。オリンピックのサッカー会場であります宮城スタジアムの他、震災の復興支援と風化防止を目的として、石巻を中心として毎年開催されておりますサイクリングのイベントを取材していただくこととなります。
それから、Jヴィレッジでのスポーツイベントの開催についてお知らせいたします。こちらは、例年、ゴールデンウイークに駒沢オリンピック公園などで開催しております、東京都などが主催の「東京国際ユースサッカー大会」、これを来年の2020年は、場所、会場を移しまして、Jヴィレッジで開催いたします。このJヴィレッジには、今年4月、全面的に営業を再開して、それに合わせて、JR常磐線Jヴィレッジ駅が新たに開業するなど、今や復興のシンボルとなっているところであります。こうした取組を通じまして、被災地の状況を海外に発信するなど、東京都は復興をこれからも後押ししていきたいと考えております。
続いて、「未来(あした)への道 1000キロメートル縦断リレー2019」でありますが、先般、ラジオ体操とともに、スタートを青森の地から切っていただきました。今度は、毎日走っていまして、今日も走っています。一昨日の7月24日(水曜日)に青森をスタートとして、合計1,000キロメートルの縦断リレーとなるわけですが、8月7日(水曜日)に駒沢オリンピック公園でグランドゴールを迎えることになります。
15日間にわたって被災地を「ランニング」と「自転車」でつないでいきまして、スポーツの力で被災地に元気を届け、復興の状況等を広く発信するこの事業は、今回7回目で、そして来年2020年に向けたラストランとなっております。ちなみに、今日は岩手県の某所を走っているところであります。私も、今回もゴール会場でランナーの皆様をお迎えしたいと思っております。青森からつないできた復興への思い、たすきとともにしっかりと受け止めていきたいと考えております。
最終区間ですが、スタートのときもエールを送ってくださって、いい走りを見せてくださいました高橋尚子さん。高橋尚子さんには、今度は最後の締めもお願いをしたいということで、高橋尚子さんをはじめとする4人のゲストランナーの方々にご参加いただいて、15日間のフィナーレを飾っていただく設定となっております。
グランドゴール式を行います駒沢オリンピック公園の中央広場ですが、東京2020オリンピック聖火リレーの、都内のスタート地点にもなると、皆様方にお伝えしているところでございます。全国から集まった多くの参加者の皆様がつないできた絆と復興への希望を来年の聖火リレー、そしてまた、東京2020大会へとつなげていきたいと思います。
それから、グランドゴール式に先立って、ラジオ体操のイベントを行います。特別ゲストは、「筋肉は裏切らない」武田真治さんでございまして、ミニ・トークショーも実施いたしますので、こちらもご参加いただきたいと存じます。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:915KB)

4 都立の農業系高校のGAP食材を活用したランチの提供について

【知事】次が、4つ目でありますけれども、農業系高校のGAP食材を使ったランチを都庁の職員食堂で提供してくれています。皆様も是非ご利用いただきたい、そしてまた都立農業高校、全部で8校ございますけれども、その取組についてご紹介したいと思います。
都立の農業系高校で、学習活動の一環として、GAP認証の取得に向け、これまでも取り組んでまいりました。現在、区部、多摩それぞれの地域で、合わせまして5校が、この東京都のGAPを取得済みでありまして、島しょ部も含みます農業系の高校8校全てが、来年の3月までにJGAPを取得する予定となっております。こうした学校の活動を広く皆様に知っていただくために、都庁の職員食堂で生徒たちが育てた野菜、果物を食材に活用しまして、ランチなどの提供を開始したところであります。
7月18日(木曜日)と25日(木曜日)、昨日ですね。ナス、トマトを使ったランチ、それから粉末状にした緑茶、ブルーベリーを使いましたパイ、デニッシュなどを販売いたしました。召し上がった方からは、おいしかったという感想をいただいていますし、何よりも一瞬にしてこのメニューは売り切れということになります。
それから、メニューと併せまして提示されていました学校の案内などもご覧になって農業系の高校への理解も深まったなど、そんなご意見も寄せていただいています。
今後、同様にして、8月1日(木曜日)には、第1本庁舎32階食堂におきましてバランスランチ、そしてパン、8月8日(木曜日)には、第2本庁舎4階食堂でヘルシーランチを提供いたします。是非皆様も、ご賞味いただきたいと存じます。
こうした取組で都立の農業系高校への理解を深める、それから東京2020大会への食材の提供につながって、大会後のレガシーとなることを期待いたしております。
詳細は、教育庁にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:96KB)

5 「東京芸術祭ワールドコンペティション」について

【知事】最後、Tokyo Tokyo Festivalの一環であります「東京芸術祭」で、新たな取組として行います「東京芸術祭ワールドコンペティション」についてのお知らせであります。
東京2020大会はスポーツの祭典だけではありません。文化の祭典でもございます。そこで、芸術文化都市・東京の魅力を高めていく、そのために世界の著名な舞台芸術関係者が東京に一堂に会しまして、世界の各地から推薦された作品を審査、表彰する舞台芸術のコンペティションの開催ということであります。
10月29日(火曜日)から11月4日(月曜日)まで、池袋の東京芸術劇場で作品を上映いたします。最終日には最優秀作品賞を決定いたしまして、そこで授賞式を行います。最優秀作品につきましては、2020年度に改めてフルバージョンの公演として上映いたします。
そして、このコンペティション、実は2つ特徴がございまして、1つは国際的な芸術祭などで活躍するディレクター、そして芸術監督さんが、10年後の舞台芸術界をリードすることが期待されるアーティストの作品を、日本を含む世界6つの地域から1作品ずつ推薦して、コンペティションで競わせるということが特徴的であります。これは、もちろん日本で初めての試みとなります。
それから、もう1つの特徴ですが、世界中から選ばれました質の高い作品を東京で一遍に鑑賞できる。それだけでなくて、観客の皆様にも審査員になっていただく、つまり、観客賞を設けまして、観客の皆さんが賞の選定に参加できるということで、「参加感ハンパない」、そういうコンペティションになります。
審査委員長には、現在、アラブ世界研究所理事長、それからフランスの元文化大臣のジャック・ラングさんという方がいらっしゃいます。大変、文化で有名な方ですが、ラングさんにお引き受けいただいております。それから、副審査委員長ですが、夏木マリさんであります。国内外の一流の演出家、そして俳優7名の方々が審査を行われまして、最優秀作品賞を決定いただきます。
このワールドコンペティションですけれども、世界で活躍を目指しますアーティストにとりましては、舞台芸術の新たな登竜門となることを期待いたしております。アカデミー賞とか、色々な賞がありますけれども、東京でのこの芸術の賞が、芸術界にとりましても1つの登竜門になれば、それは東京が文化の地であるということの発信にもつながっていくかと思います。
副審査委員長をお務めいただきます夏木マリさん、格好いいですよね。この夏木マリさんからもコメントをいただいております。「この秋、新しい才能が東京に集結する。私が望んでいたコンペティションだ。未来へ向かう舞台芸術のTOKYOからの発信。その創造に期待が膨らむ」という大変心強いコメントを頂戴しております。是非劇場に足を運んでいただいて、ワールドコンペティションを楽しんでいただきたいと存じます。
詳細は、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:249KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】今月幹事社のTOKYO MX奥野です。まず、冒頭にありましたGAP認証についてお伺いできればと思います。先程、大会のレガシーにという話もありましたけれども、今回の都立校の認証食材を大会時に具体的に活用するお考えがあれば、例えば選手村での提供など考えられるとは思うんですけれども、具体的なお考え、お願いいたします。

【知事】GAP認証というのは、選手村において提供する1つの条件ともなっております。GAPというのは、そもそも消費者や取引先からの信頼性の向上であるとか、安全性、生産性、品質の向上、農作業事故の減少、従事者の責任感の向上など、幾つもの項目があって、それを満たしたものが認められるという、お墨つきみたいになるわけです。このGAP農産物でありますけれども、ロンドンオリンピック以降、競技大会で使用される食材の調達要件になっているということで、東京都のGAPは、この東京2020大会の調達要件を満たしていることになります。よって、今回、高校生の皆様が育てている、この食材でありますけれども、それにこの要件を満たしているということからも、是非大会へ提供ができるように、現在、調整しておりますので、調整状況については教育庁にお聞きいただきたいと思います。高校生のそれらの努力が色々な形で実ることを期待しています。

【記者】あともう1点、スムーズビズについてお伺いできればと思います。チャレンジウイークが、まずこの最初の5日間ということなんですが、この5日間の、まず成果を伺いたいのと、あとこの大規模交通規制のほうですね。首都高は交通量が抑えられたというのがある一方で、一般道で混雑が一部見られたという点もあるほか、事前にちょっと知らなくて入りそうになってしまった車があったというようなことも聞いています。今日も2回目の実験行われていますけれども、都として、現時点で、その課題とその改善策、どのようにお考えでしょうか。

【知事】スムーズビズの推進期間に入りました。24日(水曜日)がコア日、そして26日(金曜日)、皆様のご協力をいただいて、このスムーズビズの推進期間の中でも重要な日と位置付けまして、様々ご協力を賜っているところであります。
この1週間、特にスムーズビズの取組の他、先程申し上げましたように、一昨日、そして今日が、TSMによります交通の対策をしっかり行うということで、特に重要な日に当たっております。組織委員会、警察などと、大会本番に近い交通の運用を行っているところであります。多くの企業の方々、そして都民の皆様にも、多様な働き方の実践や物流の効率化などにお取り組みいただいております。心から感謝申し上げます。
そして、24日(水曜日)でありますが、今日も今、現在進行中ですけれども、首都高や鉄道の混雑緩和の効果が見られたことと、それから報道にも、今のご質問にもありましたように、一部道路が渋滞や混雑したり、バスや配送の遅れ、また事前に知らなかったというような声も寄せられているところでございます。今回、大変大きな試行になっておりますけれども、こうした課題を、まずあぶり出して、分析して、そして円滑な大会の輸送、そして経済活動と両立する、この2つがそろって初めて成功と言えるかと思いますけれども、それに向けまして、効果的な方策、それから皆様方へどうやって周知するか、お知らせの仕方など、しっかりと検討していきたいと思っております。
それから、スムーズビズは、むしろ始まったばかりで、9月6日(金曜日)まで続きますので、引き続き都民の皆様方や企業の皆様方の取組を、ご協力よろしくお願い申し上げたいと存じます。

【記者】時事通信の大利です。全国知事会議の質問です。全国知事会議の1日目の会議でですね、地方税財源に関する提言案の中で、東京一極集中の是正に関する部分の削除を、小池知事、求められていたと思うんですが、提言をまとめた富山県の石井知事は、2日目のその会議の後の会見で、小池知事と個別でお話をして、修文にご協力、ご理解いただいたというような趣旨のお話をされていました。石井知事とどういったお話をされて、今回、修文に至ったのかというのとですね、採択された修文の提言案について、ご納得されている部分やご不満抱いている部分がありましたら、教えていただけますでしょうか。

【知事】今回、全国知事会において、例えば、都がこれまで、木材をもっと使いましょうというプロジェクトであったり、それからMICEで東京に来られた方々を被災地などへ誘導するという件について、まず、お話させていただいたところでございます。
今回、幾つかの提言案の中に、東京一極集中の是正という言葉が、繰り返しこれまでも、逆にそれは念仏のようにと言ったら失礼かもしれませんけれども、ずっとそれが唱えられてきたわけでありますけれども、私の主張は、基本的に国内の経済、社会のパイが縮小している。おまけにその縮小するパイの取り合いをしていてどうするのですかと。むしろ世界の中で、だんだん、このパイの全体構造が世界的に変わる中で、そこでコップの中での争いのような、取り合いのようなことをしている意味は一体何なのかと、まち・ひと・しごとと言うけれども、法律があるけれども、それが一体どういう効果をもたらしたのか、そのことについて改めて知事会の場でも、それから石井知事との間でも繰り返しお話させていただきました。
そこで、むしろ私は、それこそもっと知恵を出し合うべきで、一極集中の是正ばかりを繰り返していると、ある意味、思考停止に陥ってしまうのではないかという懸念を持っております。そういうことから、もうこれは外すべきだということを強く主張させていただき、それについて修文していただいたということであります。
提言案に都の考え方を反映することができましたし、また一方で、全ての地方が連携し、共に成長し共生する地方創生という考え方で取りまとまったということについては、知事会として大きな進歩につながったのではないかと思います。
これはですね、ずっと1対46の、常にアウェイのところに東京都はいるわけです。これが、もうずっと続いてきているわけです。それがここへ来て、またさらに、これまで仲間がいたのが、それぞれ交付団体に変わったりしてですね、もう1対46になってきて、こればっかりくるくるやっていて、はっきり言って、総務省の枠の中だけで整合性はとれないわけです。経済、金融、農業等々、教育もそうかもしれない、福祉もそうかもしれない。知事というのは、むしろ全体を見て知事としての地方自治の仕事をしているので、総務省の管轄だけの話をしていると、むしろ、課題が縮小化してしまうのではないかと思っております。その辺のところも、ざっくばらんによくご理解いただける、委員長である石井知事に対して、そういう思いについても、また今後、考えねばならない課題についてもお話させていただいて、ご理解いただけたと思っております。
知事会で、よく見え消しの修文とかをするのですが、それは霞が関でお役所がやっていることなので、知事はその役所の仕事を超えて、もっと大きな観点で仕事をすべきだとかねがね考えております。それについて、1対46の構図は変わりはしませんが、そういう思いを持っておられる知事からも何人かご発言をいただいたということであります。

【記者】すいません。もう1点。全国知事会議では、埼玉県知事の上田会長が8月末で退任されるということで、後任、会長の後任について、この方だという、こういう意中の方とかというのはいらっしゃいますでしょうか。

【知事】そうですね。まだ、次が、いつどうするのか、その手続き等なども聞いておりません。

【記者】毎日新聞の大久保です。本日報道にありました五輪の選手村の関係でお尋ねしたいんですけれども、事業者側のですね、分譲収入が想定を上回った場合に半額を都に納めていただくということで合意に至ったと。これは小池知事が見直しを指示しているというような内容ですけれども、知事が見直しを指示したというのは、どういった問題意識からなのかというのが1点とですね、それから、この選手村の土地に関しましては、ご存じのとおり、訴訟が起こされているわけですが、その売却価格に関しては知事として適正だと考えているのかどうかというのを改めて伺いたいなと思います。

【知事】今日、読売さんの1面に掲載されていた記事の件でありますけれども、それに対してのご質問だと理解いたしております。この事業ですけれども、東京2020大会の選手宿舎、大会終了後改修して売却するということでございます。この事業は、今、建設中であり、これから大会が行われ、そして、それをある種スケルトンにして、そしてまた、マンションとして売り出すということで、工程的にはこれからまだ数年かかるということでございまして、不動産価格の動向など、経済状況にもその時点でどうなるかということにもなるわけでございまして、そういう必要があるために、民間事業者から提出された資金計画に比べますと、著しい収益増となった場合には、敷地の譲渡金額の変更について協議するという条項を、平成28年12月に締結いたしました敷地譲渡契約に定めたところでございます。
この条項については、全ての住戸の引渡しが完了しまして、収益が確定した時点で分譲予定収入、1%を超える増収があった場合には、敷地譲渡金額の変更について協議することといたしておりまして、その増収分については、経費などを除いて折半するという確認書を今年の5月に事業者側と取り交わしたということで、時系列的、中身的な整理をさせていただくと、そういうことになります。
特定建築者は期分けしてマンション分譲を開始したばかりでございますので、この件が今後著しい収益減に該当するのかどうかということについては、現時点については、わからない。現時点でどうなるかということについては、これからの不動産等の景気動向にも関わってくるかと思います。
いずれにしましても、よく言われているように、大会終了後不動産価格が落ちるのではないかといったような分析、報道があったりしますけれども、そうならないために、どのようにして、この東京の経済、そしてまた、具体的には不動産価格が非常に重要なファクターになるわけでありますけれども、そこをどのようにして大会終了後も持続可能な成長を遂げるようにするか、それを含めて、これからの来年度予算、そして長期的な戦略などを定めていくということであります。
いずれにしましても、契約等については、今申し上げたような流れで来ております。そしてまた、それについて都がこれからも持続可能な成長を遂げるような流れをしっかりとつくっていきたいと考えております。

【記者】すいません。土地の売却価格は適正だと考えているかどうかという点について、すいません、お願いします。

【知事】それについては、もう既に何度もお答えをしてまいったかと思いますけれども、これまでも不動産鑑定評価基準など、定められた基準に基づいて適正な算定の上で決定したものでございます。

【記者】NHKの豊田です。今の質問に関連してお尋ねします。読売さんの報道を引用しますけれども、今回の対応について、都と業者間の対応についてなんですけれども、その理由としては、都としては長期の景気の変動といいますか、に対するリスクを勘案したものというふうに理解しておるんですけれども、これは、都有地の売却価格が安かったから、安いという指摘があったから、こういう対応という指摘もありますけれども、まずこの点はどちらなのかを改めてお聞きしたいと思います。

【知事】それは違います。土地の価格の売渡しの問題と、今後の増収が出た場合の対応というのは、これは違うカテゴリーの話でございまして、その価格についての見方に関しては、先ほどの毎日さんのご質問にあったとおりのお答えとなります。

【記者】すいません、もう1点伺います。そうしますと、知事が就任された後にこの事業の枠組みをご覧になって、一時、これはおかしいんじゃないのとかっていうふうに思われたことがあって、中の見直しを指示されていたということはあるんでしょうか。

【知事】この件につきましては、全てこれまでの準備をされてきたオリンピック・パラリンピック大会会場の価格等々について、知事に就任した後、ずっと見直しをやってまいりました。その中の1つでございます。むしろ私自身は、1回スケルトンにして、そしてまた、その中を大改造して、マンションとして売り出しをすると。
例えば、パラリンピック仕様にしますと、非常に大きなパラリンピック用のバス・トイレのユニットが必要になる。今後の高齢化を考えれば、そういったニーズがあるかもしれませんけれども、一般的に考えますと、エレベーターの台数も大会用に増やす分を減らして、そして使い勝手をいわゆる普通のマンションに変えていくというので、コストもかかるということも説明を受けて理解いたしました。
一方で、この記者会見場でも申し上げましたように、大会期間に使ったエアコンが、それがどのようにしてリサイクルされるのか、それから、それこそユニットになるパラリンピック用の大きな施設を、それをまた取り外して、それをまたリサイクルをできるのかどうか。そういったことについて、私はもっときっちりやるべきではないかということも指摘し、それについてもかなり価格的にも高いものでございますので、そこに工夫をすべきだということも申し上げてきました。
そういう一連の中での指摘も踏まえた形で、今回、平成28年12月、そして今回の5月の増収があった場合の対応ということとさせていただいております。

【記者】新宿新聞の喜田です。新国立競技場の帰宅困難者の問題についてお聞きします。これはまだ知事のほうには報告が行っていなくて、ご存じないことかもわかりませんが、今日聞いた私どもが新宿区の危機管理課長の安藤さんという方からお聞きしたJSCと新宿区との帰宅困難者に関する協定書の中身のお話なんですけども、今、どういう話が進んでいるかというところで聞きますと、帰宅困難者の一時滞在施設についての考え方は、イベントをやっている最中に起こったケースと、イベントをやっていない最中に起こったケースとに分けて考えていて、イベントが行われていないケースの場合には、コンコースの2階と3階が雨風をしのげる場所なので、そこに1万平方メートルのスペースがありますと。そうしますと、1つ大体3,000坪になるんですね、1万平方メートルっていうのは。3.3で割り返すと。そうすると、1坪を2名の収容で考えるというのが目安なので、約6,000名が収容できますと、こういうお話がありました。これは東京都のほうの帰宅対策困難課長、帰宅対策の課長さんのほうに聞いたら、その話は今日聞いたようなことをおっしゃっていて、まだ都知事のほうには報告されていないというようなことなので、多分、小池都知事の耳には入っていないんじゃないかなと思ってはおりますけども。この6,000人という数字はあくまでもイベントをやっていないときに起こったときの収容人数。じゃ、イベントをやっているときには。6万人から8万人のスタジアムに人が来ている。じゃ、その人たちは、直下型地震が起こったときにどこに滞在するんですかということについては、現在組織委員会が検討中であるという答えになっているんですけども、仮に、今、やっていないときに6,000人しか滞在できないようなことをおっしゃっているとすれば、雨風がしのげる場所として、今、スタジアムでこれを用意できるのは、やはり6,000名を超えることは考えにくいので、果たして6万人とか8万人の集まった人たちに対して、6,000人の一時滞在施設としてしか機能しないことについて、都知事としてはどのようにお考えになるのか。もし、その事実がお聞きになっていないんであれば、今回お答えできないのであれば、来週答えていただいても結構なので。

【知事】局から、この後お答えさせていただきます。

【記者】NHKの成澤です。すみません。ちょっと繰り返しになって恐縮なんですけれども、来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた大規模な交通規制などの実証実験について伺いたいんですが、一昨日の7月24日は一般道も混雑したんですけれども、首都高でもですね、交通量、最大30%削減すると目標に対して実際に減らしたのは7%余りといった国交省のまとめみたいなのも出ていますけれども、一般道も首都高もですね、中々交通量を減らすというのは、中々難しいのかなとは思うんですけれども、改めてになりますが、ロードプライシングなども含めて、どのような方法が交通量を減らすのに効果的だと知事はお考えかお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】数字として、国の速報が7%減ということであったかと思います。目標は、お聞きのとおり30%ということでございまして、いま一歩ということで、更に努力が必要か、知恵、工夫等が必要かというふうに思います。
ただ、一方で、自分自身ができるだけ、この体感で感じたところもございますけれども、交通量というのは、ある一定の量減ると、非常にスムーズになると。この辺は、もう交通の専門家に聞いていただきたいと思うわけでございますけれども、これからも色々、こういう工夫を重ねまして、さらにTDM、TSMの両方の効果を極めていくように。詳しいことは今後の検証を待ちたいと思っております。

【記者】産経新聞の天野です。21日(日曜日)に実施された参院選の件でお伺いできればと思いますが、以前、知事は遠くから客観視できる貴重なときとおっしゃっていましたが、実際、今回の結果を客観的にどう見られたのかということと、もう1つ、れいわ新選組とNHKから国民を守る党という2つの党が台頭して今回話題に上りましたけれども、この2つの党を知事はどうご覧になっているか、2つ、お願いいたします。

【知事】選挙というのは、最大の世論調査であり、かつそれぞれの政策の方向性を国民が指し示す最大のチャンスだと思います。一方で、前にもお答えしたかと思いますけれども、今回の参議院選挙っていうのは争点が、安定か否かという部分と、それだけじゃないんだよねという方々の声、両方あったかと思います。特に後半で述べましたポイントについては、2つの新しい諸派で戦われた方々のところに100万票近い、お1人に100万票であったり、それから、全体に100万票であったりと、どちらも100万票だったのが非常に興味深いなと思ったところでありますけれども、そういったところに明確に集約されたところがあるのではないかなと思います。それも国民の皆様のご判断ということで、いろいろと参考にすべきことはあろうかと思います。
特にれいわ新選組の方々が重度の障害者の方を議員に選ばれたということは、今、もう既に国会、参議院はボタンで採決するのですけれども、首班指名などは、名前を書いたものを、いわゆる堂々巡りといいますけれども、そこのところを歩いて上がって、そして入れてという、大切な投票行動が行われるわけですが、それについても、これからどういうふうに判断されるのか2~30年分の議論を一気に進められたのではないかと思います。
昨日もバリアフリーのホテルを視察いたしましたけれども、この課題は本当に真剣に取り組むべき課題であって、その意味では、議論から実行へと移した大きな牽引役になられたのではないかと思います。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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