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令和元年(2019年)7月5日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和元年7月5日)

知事記者会見
2019年7月5日(金曜)
14時00分~14時42分

知事冒頭発言

1 都庁2020アクションプランについて

【知事】来年の東京オリンピックまで385日、そしてパラリンピックまで417日となりました。様々課題がございますが、まず冒頭、都庁の2020アクションプランということでお伝えいたします。
いよいよスムーズビズ推進期間が7月22日(月曜日)から始まります。今年の夏は東京2020大会まで最後の夏でありますので、極めて重要な時期を迎えることになります。
先日、7月1日(月曜日)にスムーズビズ推進期間プレイベントを開催いたしました。企業の方々の先進的な取組が紹介されて、私も大変参考になる部分がたくさんございました。
例えば、トヨタですが、東京地区に勤務されます約1,600人がチャレンジウイーク中の4日間を原則として終日在宅勤務とするトライアルを実施するということです。それから東急電鉄ではオフピーク通勤の促進に向けて、臨時列車を運行したり、またアプリを活用した早朝の出勤者への特典付与などに取り組むということであります。
これらの事例ですが、スムーズビズのホームページなどで既に紹介してありますので、当日、お聞きになれなかった方、改めて参考にしていただきたいと思います。そして、是非、この機会に、企業の皆様や都民の皆様には、来年に向けた試行に取り組んでいただきたいと存じます。
都庁におきましても、この夏、「隗より始めよ」ということで、都庁の2020アクションプランと銘打ちまして、東京2020大会時の交通混雑緩和のためのトライアルを行います。
実施する取組の具体的な内容を改めてご紹介しますと、まず、3つあるのですが、人の流れを大きく変えるということで、オフピーク通勤関連で3つの最重点取組を実施するものであります。
1つ目が、「都庁完全オフピークの実施」であります。このチャレンジウイーク中には、本庁、ここは第1、第2合わせて約1万人の職員が勤務しているのですが、その約1万人を対象としまして、原則午前8時から10時までの混雑時には交通機関を利用しない取組ということでありまして、要は早く来るか遅出で来るか、それか、もしくは出勤しない、そしてもう1つ、出張しない、このセットになります。
2つ目でありますが、「出勤者の徹底抑制」ということでありまして、集中取組期間中に、原則毎週本庁の出勤者の数を概ね3分の1程度とする日を設定いたしまして、混雑緩和を一層進めていくということであります。
3つ目が「全員テレワークの実施」でありまして、こちらも集中取組期間中にテレワークを実施できる本庁職員全員が週に1回以上テレワークを実施するものであります。
それから、コア日は7月24日(水曜日)なのですが、これをはじめとして、7月26日(金曜日)、8月2日(金曜日)、先程もカレンダーに出ていましたが、8月23日(金曜日)、この4日間につきましては、全員が一斉にテレワークを実施する日といたします。このように積極的にテレワークを行うことで、延べ1万4,000人以上が実施することを目指してまいります。
そして、取組に当たりましては、当然のことながら、都民生活に密接する窓口業務であるとか、最低限必要な人員は確保いたします。そして、その上で、実施した後、大会本番に向けて、しっかりと検証を行う、まさしくトライアルでございます。そして、大会本番に向けて万全の準備を進めていくということであります。
こうした取組をはじめ、PR動画であるとかポスターなども作成いたしました。1人でも多くの方に取り組んでいただきますよう、気運を高めていきたいと考えております。
そして、これからお流しする動画ですが、スムーズビズのホームページをはじめとして、東京動画、それから都の提供番組のテレビコマーシャルなど様々な媒体で放映いたします。それから、鉄道事業者の皆様にもご協力いただきまして、駅や電車内でも放映してまいります。ちょっとご覧いただきます。

(動画上映)

という15秒物でございます。これをあちこちで流すことによって啓発してまいります。
大会の成功については、円滑な大会の輸送、それから都民生活、経済活動、これを両立することが不可欠であります。そのためには、都民の皆様、企業の皆様方のご理解とご協力が必要ということでございます。
今回の取組ですが、皆様の生活などにも影響が出る部分、できるだけ無いようにすることは当然でございますが、結果として、都民の皆様にとっても、企業の皆様にとっても、このトライアルが、結局やってよかったねと思っていただけるような取組につなげていきたいと考えております。
そして、大会後でありますが、レガシーとして、東京の新たなワークスタイルとして定着させていきたいと考えます。改めまして、都民や事業者の皆様方のご理解、ご協力、よろしくお願い申し上げます。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局、総務局及び都市整備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:325KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(動画はこちらをご覧ください。(30秒版))

2 TOKYO STARTER KITについて

【知事】続きまして、交通局と民間企業との提携によりまして、新たな訪日外国人旅行者向け、インバウンド向けの企画乗車券、TOKYO STARTER KITという、真っ赤なキットになっております。TOKYO STARTER KITを発売することになりましたので、そのお知らせをさせていただきます。
中に色々と入っていまして、まさしくキットになっております。
ラグビーワールドカップ2019、それから東京2020大会を控えておりますので、東京を訪れる外国人旅行者、去年は1,400万人でした。これを更に超えるということで、また年々増加しているところであります。
これまでも外国人の方々、例えば、旅行中にお怪我をなさったり病気になられた際には、さて、どこの病院に行ったらいいのか、よくわかりません。そして、病院に行ったところで、中々言葉が通じません。そして、保険を持っていないと、我々、海外に行って、保険なしに行きますと、とんでもない請求書が後から来るというのはご承知のことだと思いますけれども、治療費の自己負担が高いということなど、日本においても、インバウンドの方々には様々課題があったと思います。そこで、東京都とワイドコラボ協定を既に締結しておられます東京海上日動火災保険株式会社、こちらと東京都交通局が連携いたしまして、より便利に、安全に、そして安心して東京を楽しんでいただけるように、新たな保険つきの企画乗車券が、このキットの中身になっています。
この中には都営地下鉄の全線、それから東京メトロの全線、72時間乗降自由な「Tokyo Subway Ticket」と、「都バス一日乗車券」、こちらに専用の訪日外国人向け海外旅行保険、これがセットされております。旅行保険は500万円までの治療費のほか、医療機関の紹介、通訳サービス、パスポートを失くした場合のサポートをどうするといったニーズが全部パッケージになっています。こういった参考資料もついております。
それから、専用のアプリが開発され、観光情報や、お得なクーポンの提供、それから、災害発生時などにはどうしたらいいかが分かります。それから、TOKYO STARTER KITのシールなど、これ全部ワンセットになっております。これの販売が7月22日(月曜日)からになっておりまして、まず都営地下鉄の5つの駅で販売を開始いたします。多くの外国人旅行者の皆様に、TOKYO STARTER KITをご利用いただいて、より便利に、そして安全に、保険がついているということから安心して、東京の観光を楽しんでいただくことを期待いたしております。
詳細は、交通局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:208KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 東京2020大会に関連するカーボン・オフセットに向けた状況について

【知事】次、2020大会に関係して、カーボン・オフセットについて準備いたしておりますので、それについてのご報告であります。
既にご承知かと思いますけれども、東京都では昨年7月24日(火曜日)から東京都キャップ&トレード制度の対象事業者の皆様に、この東京2020大会に関連する2つの事業をカーボン・オフセットするために保有されておられますCO2の削減クレジットを提供していただくご協力を呼びかけてまいりました。6月までに32の事業者の皆様方から、合わせまして164万トンのクレジットの提供を既に申請いただいたところであります。事業者の皆様に改めてお礼を申し上げたいと存じますし、また、今後のご参加も募るところであります。
ご協力いただいた皆様方のお名前とクレジットの量につきましては、都のホームページで公表しており、そして、お礼状を東京都からお渡しするということでご協力に感謝申し上げるということであります。
引き続き、クレジットの提供を受け付けており、是非できる限り多くの事業者の皆様のご協力をお願いしたいと存じます。
東京2020大会に関連いたしますカーボン・オフセットを、都内事業者の皆様の省エネ効果で応援していただく取組でございます。これはまさしく大会に向けたムーブメントの1つでございます。
世界各地で脱炭素社会に向けた気運が高まっておりますけれども、大会開催中に伴いますこのCO2の排出量を限りなくゼロにしていく取組にホストシティや事業者が協力していく行動を今後の大会のスタンダードにしていき、これを東京のレガシーとして、パリ市のほうにもバトンタッチしていきたいと考えております。このように、都市型のキャップ&トレードはまさしく東京が初めて行ったものであり、これが大きく育ちつつあると同時に、東京2020大会とうまく合わせることによって、東京からの気候変動対策、具体的な変動対策の発信につながるものと考えております。
詳細は、環境局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:428KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 江戸東京博物館の特別展示などについて

【知事】私からの最後の報告でありますけれども、江戸東京博物館で特別展示などがございまして、それについてのお知らせであります。ちなみに今日17時から、江戸東京博物館で開会式を行うこととなっておりますので、記者の皆様も是非いらしていただければと存じます。
まず、この江戸東京博物館でありますけれども、オリンピックの1年前を迎えるこの時期に合わせまして、明日7月6日(土曜日)から日本におけますスポーツとオリンピックの歴史を紐解く「江戸のスポーツと東京オリンピック展」を8月25日(日曜日)まで開催するということであります。とてもおもしろいです。
展示の一例をご紹介しますと、こちらの泳いでいる姿、言ってみればアーティスティックスイミングですね。江戸時代にこういう曲芸的な泳ぎを描いた錦絵でございます。非常にユニークな、大変興味をそそる絵画、錦絵だと思います。
それから、もう1つ展示物とすれば、日本人として初めて、今、「いだてん」でやっています金栗四三選手とともに、ストックホルムでオリンピックに参加した生田斗真さんが演じる三島弥彦選手が実際に着ていたユニホームであります。
この展覧会には、音声ガイドがついておりまして、そのナビゲーターは松岡修造さんが熱く語っていただいているということでございます。
東京2020大会の概要などもご紹介しながら、東京で2度目の開催となります、このオリンピック・パラリンピックへの期待感を盛り上げていく展示になろうかと思います。
先程も申し上げましたように、今日17時から開会式が開かれますので、是非皆様いらしていただきたいと存じます。先程の錦絵など、直接ご覧いただければと思います。
その江戸博物館におきましては、リニューアルをいたしました大ホールと小ホール、それぞれ伝統芸能公演が実施できるように改修が済んだところです。こちらは、今年の8月1日(木曜日)にリニューアルオープンの予定でございます。東京2020大会を控えまして、国内外の観光客が数多く訪れますこの同館におきまして、伝統文化の発信を更に強化していくための、まさしく舞台づくりができたということであります。
それから、この江戸東京博物館の分館に当たります小金井にある江戸東京たてもの園、こちらで「FUROSHIKI TOKYO展」を開催するお知らせであります。ご承知のように昨年の秋、パリの市庁舎前の広場に風呂敷包みをイメージした大きなパビリオンを設置いたしまして、風呂敷の由来、その紹介、それからインスタレーションなどを行い、かつ、風呂敷の包み方という、物じゃなくて事ですね、これをご紹介して大変好評を得たところでございます。
今回は、このパリで展示いたしました草間彌生さんや、それから北野武さんなどによりますオリジナルの風呂敷を全点公開いたします。それと同時に今、申し上げました、物だけでなくて事で、包み方の体験ができるワークショップを開催いたします。この機会に是非日常生活で繰り返し使える世界で最初のエコバッグといっておりますけれども、環境、防災、ファッション、色々な機能を持つ風呂敷の魅力に触れていただきたいということであります。
これらの企画は、東京2020大会に向けました文化の祭典でありますTTF、Tokyo Tokyo FESTIVALの一環として行うものでございまして、これからも多彩で魅力的なプログラムをTTF、Tokyo Tokyo FESTIVALの下で展開してまいりたいと考えております。
詳細は、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:470KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】7月幹事社のMXテレビ奥野です。まず、冒頭数点質問させていただきます。まず、参院選についてお伺いできればと思います。昨日、公示されまして、東京選挙区では女性6名を含む20名の方が立候補されました。争点は様々あるかと思うんですけれども、このオリンピック・パラリンピック1年前の選挙という中で、都知事としてこの東京選挙区でどのような点が議論になってほしいかという点と、あと、この女性の立候補した方、3割、東京選挙区では、でしたけれども、この点についてもお伺いできればと思います。

【知事】今度EUのトップがドイツの元国防大臣であったり、ECB、銀行のほうですけれども、ラガルドさんがなられたりということで、そういう流れにあると聞いております。今回、女性の候補者の方が、東京のみならず、各地で前回よりは増えているということは、候補者にならないと議員になりませんので、その意味では、多くの方々が候補者として出馬されるというのは、新しい、また大きな動きにつながるように期待したいところでございます。今回、東京のみならず、争点というのが、これまでの流れでいいのかどうかといった、とてもこれだという争点になってない、消費税をめぐるイエスか、ノーかといったところも、何か少し、本来だったら大きなテーマではあるけれども、もう既にセットがされつつある中で大きく変えるということについて、国民の皆様がどう判断されるのか。まさにそこを問うところだと思います。前から申し上げているように、私はいつも、これはどの選挙もそうなのですけれども、ソーシャルセキュリティとナショナルセキュリティ、社会保障と安全保障、2つの保障でどういう流れが皆様にとって確信を持てるのかということなのだろうと思っております。どのような結果が出てくるのか、注視していきたいと思っております。

【記者】あともう1点、冒頭にもオリンピックのお話ありましたけれども、大会チケットについてお伺いできればと思います。大会組織委員会が昨日、敗者復活のような形でですね、再び抽選を行うことを発表されてます。世間的にも大変、関心も、その倍率も高かったチケット抽選だったと思うんですけれども、観戦者の数を増やそうという、このセカンドチャンスの取り組みについて、知事の受けとめをお願いいたします。

【知事】これについては、私の周りも落ちたという声はすごく大きな声で語られるのですが、当たった人はあまり大きな声で言わないのが特徴なのかなと思ったりもしますが、ただ、応募したけれども当たらなかった方が大変多い、そういう中で、今回、セカンドチャンスが出てきたのは喜ばしいと思いますので、是非、今回もあきらめずにチャレンジしていただきたい。これも、選挙ではありませんけれども、応募しないと当たりませんので、ご応募いただければと思います。
また、秋以降に予定していた先着順の販売を抽選販売に変更する方向で準備をしていると聞いておりますので、チケットへの関心の高さや前回抽選時の応募状況などを考えますと、混乱を避けるための妥当な対応ではないかと思います。
それから、今、オリンピックのチケットの話ですけれども、パラリンピックのチケットの抽選販売は8月に行われる予定との発表もございました。是非パラリンピックも満席の大会会場にしていきたいと思っておりますので、パラリンピックの切符についても是非皆様、解禁といいましょうか、スタートしましたら、ご応募いただきたいと存じます。

【記者】朝日新聞井上です。大きく分けて2点、お伺いしたいんですけども、まず参院選なんですけども、先週も質問出ましたけれども、一応、予定どおり、今のところ、知事としては、この参院選の期間中、どこか応援に入られたり、何か動かれることというのはございませんでしょうか。

【知事】今のところ、考えておりません。

【記者】これまで、知事、政治家になられて、国政選挙で何も動かれないのって、もしかして中々ないような気がするんですけど、ありました?

【知事】2回目だと思います。それは、入院していた時期がありまして。そのときだけです。でも、逆に、客観視できて、色々な訴えであるとか、街宣車の音がうるさいとか。乗っているときと乗らないときでは全然対応が違うのですけれども、色々遠くから客観視して見ることができるのは貴重な時だと思っています。

【記者】2年前の衆院選のときには、希望の党を立ち上げられて、都政の改革を進めるためにも国政への関与が必要だと思うということから、党を立ち上げて選挙に臨まれていらっしゃったかと思うんですけども、今の段階ではそういったお考えというのは、何らかの形で国政にかかわる考えというのはございませんでしょうか。

【知事】どこというわけではなく、都政の重要な事項につきまして、色々な政党、各会派の皆様にご協力いただくようにしていきたいと考えておりますので、そういう意味で、国政との間隔というのを程よく保っていきたいと考えています。

【記者】あともう1点、先ほどチケットの話、オリンピックのチケットの話あったんですけれども、今回、セカンドチャンスをするということなんですけれども、一方で不満があるのが、結局、何枚販売されて、倍率が幾つで、応募がどのくらいかというのが、これ、一切わからない状況なので、その状況でセカンドチャンスと言われても、何がどういう倍率かもわからないので、どのように応募すればいいのか、何ともちょっと判断しにくいという声が結構あるんですけれども、こうした今の形というのは、知事から見てどういうふうに見てますか。

【知事】そうですね。お気持ちもわからないでもないけれども、組織委員会にそういった気持ちもお伝えしておきたいと思います。

【記者】知事としては、その辺、もう少し、もう少し何かわかるように情報発信できないかなというのは、お考え…。

【知事】そうですね。多分、ネットで応募いただいて、それぞれ、また種目が、また日程というか、種目の多さと日にちと、どこの試合なのかもとても複雑だと思いますから、担当者はご苦労されているのだろうと思います。しかし、できるだけ、まずは応募していただくことということになるのではないでしょうか。また詳しい説明は組織委員会からあろうかと思います。

【記者】NHKの成澤です。すいません。2点、お伺いします。
まず1点目なんですけれども、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムになる新国立競技場について伺いたいんですが、当初、大会後に球技専用とする方針だったんですけれども、これを変更して、陸上トラックを残して陸上と球技の兼用にする方針、方向で調整が進んでいるという報道があります。まず、東京都が把握している事実関係を教えていただきたいのと、仮に陸上トラックを残すということになったときについてですね、知事の、その残すということについて、知事の受けとめを聞かせていただけますでしょうか。

【知事】これにつきましては、大会後の運営について、新国立でございますので、基本的には国が決めることだと、まずこれがベースになっております。国から直接、球技専用という方針を変更した話は聞いておりませんけれども、都として、都民に対する便益や効果を十分もたらす施設となることを期待いたしております。
一方、別口で聞いておりますのは、オリンピックで陸上で使った後、球技になってしまうと、国際標準の大会は二度と新国立ではできなくなるという陸上ファンの皆様方からは随分色々な声が知事になる前からも聞いておりました。そういう意味では、今回、陸上ができるということと、多分サブトラックの問題で、織田フィールドとか使うということが認められるのではないでしょうか。それによって、新国立の利用が球技のみならず陸上、それからエンターテインメント、この3つで使えるとなるのは、国の施設として今後有効に利用できるのではないかなと思います。

【記者】すいません。もう1点、別件でお伺いします。消費税率について伺いたいんですけれども、安倍総理大臣はですね、7月3日(水曜日)の日本記者クラブ主催の討論会で、10月の消費税率10%への引き上げをめぐってですね、安倍政権でこれ以上税率を引き上げることは全く考えていないと、今後10年ぐらいは引き上げの必要がないなどと述べて、10%を超える増税を否定しています。消費税率の更なる引き上げについて、知事のお考えを聞かせていただけますでしょうか。

【知事】8から10になるだけで、今後の景気への影響が心配される部分も無きにしもあらずです。最近の日銀短観にしても、様々な経済指標についても若干不安な点もあろうかと思っております。そこに消費税が上がるということであり、一方で既に教育関係の無償化など、今回の消費税率アップを見込んだ流れで、もう既に走っている。そして、それぞれ商店の皆様も、プログラムの変更等々、既に行われているということで、今回の消費税率が既に選挙中でも、反対や早過ぎるとか、色々な声はありますけど、これは進んでいくということなのだろうと思っております。
そしてまた、都といたしましても、この消費税率の税率アップということを踏まえた上で、様々な都の教育分野、または子育ての分野など、計算済みということになっておりますので、ただ、その後どうするかについては、それこそ大きな国としての判断であり、また、昨今話題になっている2,000万円問題とか、社会保障全体としての教育費や、その他、育児等々も含めての大きな設計図が必要になってくるということで、これをいつどうするかというのは、8から10にこれから上げようというときに、その次の話をするのは中々明言できないのはある意味、当然ではないかなと思います。

【記者】時事通信の真島です。私も重ねて、参院選への関わり方に関してお伺いしたいんですけれども、先ほど、知事、今回は客観視をしたいというふうにおっしゃいました。その知事に対する支援のオファーはあるかと思うんですが、どうして今回、客観視をしたいと思われたのか、もう少しお気持ちをお聞かせください。

【知事】いや、私共の固有の候補者を出していないという、その1点に尽きます。

【記者】新建新聞の斯波です。水害とG20についてお伺いしたいと思います。先日の大雨で鹿児島市全域にですね、水害の避難指示が出たんですけれども、避難率っていうのが、わずか0.6%と言われています。江東5区も水害の問題も抱えてまして、今後どう市民を避難させるかというのは一つの課題だと思うんですが、それについて、お伺いしたいと思います。
もう1点はG20ですけども、大阪市で阪神高速道路が閉鎖されたり、人出が極端に減ったりといった、かなり市民生活に影響が警備で出たかと思います。今度、東京オリンピックは逆に人出が増えるわけですけれども、G20で五輪に向けて、何か警備で思うところがあれば、ぜひお願いいたします。

【知事】まず災害についてでありますが、今回、九州南部での記録的な大雨、そして被害も出ております。お亡くなりになった方もおられる、心からお見舞いを申し上げたいと思います。そしてまた、色々と情報発信が、今回積極的に出されたわけでありますけれども、一方で、今、お話がありましたように、住民の判断というのは、中々腰が重かったというご指摘だったと思いますが、そこは皆様、色々な判断をされたのだろうと思います。都といたしましては、東京マイ・タイムラインというキットをお配りして、明日学校でマイ・タイムラインを使って、それぞれ子供たちが2時間前にはどうする、1時間前にはどうするというのを実際に皆でやってみる練習をいたします。そういったことを踏まえて、都民の皆様にも、自分で命を守るためには、いつ何をすべきか、意識を更に高めていただく工夫をしていきたいと考えております。
それから、やはりできるだけ詳しく、そして水位がどこまでどうなっているのか。最近はツイッターで一般の方々のほうが水位を写真撮って流すとかですね、行政として流す部分と市民からの通報と両方を受けながら災害の影響をできるだけ最小限にとどめていく。行政のみならず、ご自分自身が命を守るという行動、また、普段からの心構え、これを養っていくような流れをこれからも強めていきたいと考えております。
2つ目の今回のG20での交通の流れについてでありますが、大阪の皆様が大変、協力をされて阪神高速道路など、かなり封鎖されておりましたし、また、学校も休みにするような色々な措置をとられたと聞いております。そして実際の交通量が減った以上に、感覚的には更に空いていたという印象を持たれたという報告も受けております。色々な要因があったかと思いますが、そのうちの一つで、西川きよしさんが最後に訴えたのが良かったのではないかとか、色々な分析があるようでございますが、やはり皆様が協力していただく意識になられたことが重要だったためかと思います。ただ、問題は、東京の場合は2日間ではないということで、それが長期にわたるということであります。だからこそ、テレワークや今年の夏、スムーズビズで練習してみましょうというのもですね、皆様で体感していただいて、ご協力いただければと思っております。色々な例をこれまでの、ロンドンの例であるとか、その他のブラジルのリオは8車線とか道路が広かったりするので、参考になるような、ならないようなではありますけれども、しかし、色々な交通の管理、TDMやその他、色々なツールを総動員させながら、今年の夏のトライアル、そしてそれを本番に持っていくように皆様方にご協力を得ながら進めていきたいと考えております。

【記者】共同通信の恩田です。明日に完成式典があるカヌー・スラロームセンターの件なんですが、大会後はラフティングなどが楽しめたり、水難救助訓練に使われたりと貴重な場になるかと思うんですが、一方で、年間の収支が1億9,000万のマイナスになると見込まれています。大会後にですね、有効に活用しながらこのマイナス幅を圧縮していく工夫など、考えがあったらお聞かせください。

【知事】おかげさまで、明日、カヌー・スラローム競技の大会会場が完成ということで、お披露目させていただきます。非常にロケーションも良く、近くに葛西水族館などもあり、十分楽しめるところかと思います。また、近くに区の施設もできて、そしてカヌーのラフティングなど多摩で楽しむ方もいらっしゃいますけれども、こうやって、ベイエリアで楽しめる貴重な場所になるのではないかと思います。
あそこで使っている浄水器があるのですが、昨年の豪雨で愛媛県で浄水場が破損したときに、あそこで使われてでき上がっていた浄水器を愛媛県の宇和島市に提供させていただいて、今回、たまたまハワイのホノルルでの全米市長会議で宇和島市長ともご一緒だったのですが、大変感謝していただきました。よって、もう一度つくり直して、新しい浄水器が機能いたしておりまして、素晴らしいものになっております。
ちなみにあそこはこれから水遊びの場にも使えますし、また、実際にラフティングとして、指導者をつけて、実際に都民の皆様にその後も楽しんでいただける場所になろうかと思いますので、若干の入場料等中身によっては取ることによって、ただその場所を維持するだけでなくて、プラスの方向の収入も得られる魅力のある場所にしていきたいと考えております。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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