舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成27年8月7日更新

舛添知事定例記者会見
平成27年8月7日(金曜)
14時00分〜14時30分

知事冒頭発言

1 都立競技施設の進行管理について

【知事】私の方から4点ございます。
 まず、第1点ですけれども、2020年東京大会を成功させるために都が整備を進めますアクアティクスセンターなど新規の恒久施設等9施設ございますけれども、進行管理を確実に行い、かつ責任を明確にする体制を新たに構築するということにしましたので、お知らせをいたします。
 安藤副知事が海の森水上競技場、大井ホッケー競技場、アーチェリー会場、秋山副知事がオリンピックアクアティクスセンター、武蔵野の森総合スポーツ施設、有明テニスの森、前田副知事が有明アリーナ、カヌースラローム会場、それからビッグサイト(IBC、MBC)、こういう体制を敷きまして、この9施設について3副知事が明確に分担して、その進行管理の責任者となる。そして、私は総合的な司令官として全体を統括すると。
 皆さんずっとこの数カ月ご覧になっているように、新国立競技場に関する大失策ということの問題の背景は、1つは責任の所在が明確でないと。誰が責任者なのだ。この責任者はきっちり置きますよ。
 それからもう1つ、情報公開が不十分であったということでありますので、少なくとも東京都はこういうことと同じ轍を踏む訳にはいかない。そこで、各施設の基本スペック、コストなどを1つ1つ確実にチェックする体制を敷きます。
 この件につきましては、トップである私が直接、進捗をこの場を借りましてしっかりと定期的に報告をいたします。皆さん方に発表して、皆さん方の手を通じて都民・国民にお知らせいただくと。このことによって、いつも情報公開・情報共有ということを私、申し上げてきたように、それが情報の信頼性を担保することでありますし、都民・国民の皆さんとの情報共有を徹底したいと思っております。
 このためですね、先ほど言った会場ごとに誰が担当する3副知事の名前があります。それから、例えば、アクアティクスセンターあって、もうできるだけの情報、既に出している情報も含めていますけれども、立候補ファイルの321億円から再検討で2倍以上の683億円に広がっているって、再検討後こうだ。海の森水上競技場が一番、分かりやすいので、69億円が1038億円になって、今、半分の491億円にした。これについて、基本設計が8月とか、それから実施設計、工事がどうだって、書いてありますので、フォーマットもこれからもっときれいにして、確実に皆さん方にこういうのをお渡しすると。これを都民・国民皆で共有しながら、きちんとやっているのだろうかと。
 例えば、お金の上下なんてこともあっても、定期的に見ていっていて、例えば1億円増えましたと。「それはこういうふうに変えて、それは都民のためにいいものにしたので増えました」ということであれば、皆さん納得いただけると思いますので、今のスケジュールで。ただ、公正な契約事務ということを考えたときに、どうしても出せない情報ってのはある訳です。それを狙って入札のときに悪いことするような人が出てきたら困りますから。そういうことをしっかりした上で、その制約はありますけれども、こうした形で可能な限り、最大限、皆さんとともに情報を共有していきたいと思います。
 それから、用語解説みたいなものがついていると思いますが、今まで、こういうことが全くなされていなかったから、問題が起こったので、基本設計、実施設計、デザインビルド、皆さん説明できますか。できないはずですよ。プロが見たら、こんなの分かるからって、全く説明してない。じゃ基本設計と実施設計ってどこが違うのだと。
 新国立競技場のときに振り返ってみたら、最初の段階から何も情報を出していなくて、で、気がついたらキールアーチがどうだこうだって言い始めたっていう状況でしょう。ですから、皆さん方もこういうところに書いている言葉で、これどういう意味ですかって、絶対恥ずかしくないです。
 私は都庁の全職員に言っているのは、中学生が見て分かる言葉で説明しろと。そうでなければ、だめだということを言ってるので、いささかでも不明な言葉があれば、おっしゃっていただければ、こういうふうにやる。というのは、この用語解説でいうと、基本設計が終わったらもう固まっちゃって、何もできないのか、いや、そうではなくて、実施設計の段階でできますよ、というようなこと、これ見ればわかる訳です。
 デザインビルドの方式というのは、普通は設計と施工というのは別々でやるのだけれど、これ一緒にやる。一緒にやるときのメリットはどうだ、デメリットはどうだ、ということを含めて、分かっている方には、何で今さらこんな説明がということになるかもしれないけれども、広く都民の皆さんと情報を共有していかないといけないときに、とりわけ専門用語を使ったときに、訳分からなくなってしまうので、そういうことも含めて、徹底した情報公開と都民・国民との情報共有ということをやりたいというふうに思っています。
 そういう意味で、万全な体制を構築して、2020年の東京大会を成功させるということ、そして、皆で情報を共有して、そして、心を1つにして、すばらしい大会にし、そしてまた、きちんとプラスのレガシーが残る、そういう施設を造ってまいりたいと思っております。
 この点の詳細は、政策企画局に聞いていただきたいと思います。
 最終的には全部私が目を通して、指示をする。ただ、体1つですから、9つ全部細かいのはできませんから、3副知事が3つずつ分けて全体の責任をそれぞれについて負う、そういうことであります。

2 「東京味わいフェスタ2015」の開催について

【知事】次が、話題変わりまして、「東京味わいフェスタ2015」、10月9日から11日までの3日間、英語名でいうと「Taste of Tokyo」。「東京味わいフェスタ2015」、昨年やりまして、大変好評でしたので、今年も引き続き開催いたします。このイベントは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けまして、東京を訪れる多くの方に食や伝統文化など、東京の多彩な魅力を味わっていただくとともに、国内外に広く発信していくことを目的としています。
 前回、丸の内の仲通りでしたけれど、今回は、有楽町エリア、日比谷公園も使うということで、丸の内、有楽町、日比谷、エリアを拡大して、東京の魅力だけではなくて、日本全国の様々な魅力も海外に向って発信したいと思っています。
 まず、丸の内では、「グルメ&トラディショナルエリア」として、東京産食材を使った有名シェフの料理の提供や伝統工芸品などの展示・販売を行いたいと思っています。
 また丸ビルでのオープニングセレモニーでは、江戸前寿司と世界のお寿司、東京のブランド豚でありますTOKYO Xの料理と、これと姉妹豚になろうと言って今やっているイベリコ豚の料理を披露して販売いたします。
 それから有楽町。これは「バラエティー・オブ・ニッポンエリア」ということで、有楽町の東京国際フォーラムでは、東北をはじめ日本各地と連携して、グルメや特産品の紹介や販売を行いたいと思っております。
 次の日比谷が「グルメ&エンターテインメントエリア」ということで、東京食材ストリートや東京産の花の展示・配布、それから食をテーマにした映画に関するイベンドなどを実施したいと思っています。ぜひ多くの方々にお越しいただいて、東京はじめ日本全国の魅力を味わっていただきたいと思っています。この件の詳細は産業労働局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「ヒューマンライツ・フェスタ東京2015」について

【知事】続きまして、3番目ですが、今の「東京味わいフェスタ」(Taste of Tokyo)と同時に開催いたしますが、「ヒューマンライツ・フェスタ東京2015」についてお知らせをいたします。
 東京都は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を契機に、人権が尊重され、誰もが幸せを実感できる「世界一の都市・東京」としていくために様々な施策に取り組んでおります。
 人権施策の重点プロジェクトの1つとして、東京都発の大型啓発イベントであります「ヒューマンライツ・フェスタ2015」を10月9日から11日まで東京国際フォーラムを会場に、各種啓発イベントを展開していきます。東京国際フォーラムでは、東京味わいフェスタも同時にやっております。このイベントを都民の皆様が様々な国の文化、生活習慣に触れて多様性を理解するとともに、人権の大切さについて考える機会にしてもらいたいと考えております。
 初日の9日(金曜日)には、メイン企画であります「多文化共生シンポジウム」を行います。私も出席をいたします。さらに、障害者の方々などによる美術であります「アール・ブリュット」の作品展示、映画上映、大学生による世界の民族舞踊のステージなど多彩なイベントを企画しておりまして、今後、随時発表、中身について発表していきたいと思っています。
 それから、シンボルマークなのですけれども、これも実はアール・ブリュットの作品からとりました。多様性を尊重するという我々の理念を多くの方々と共有していきたいと思っております。
 先ほど申し上げましたように、このシンポジウムをやっている東京国際フォーラムの地上広場では味わいフェスタをやっていますので、世界の料理も同時に屋台村で食することができるということですので、是非都民の皆さんのご参加をお願いしたいと思います。詳細は、総務局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 女性の活躍推進の気運醸成に向けた広報展開について

【知事】私の方から最後、4番目ですが、これは女性の活躍推進の気運醸成に向けて、映像広告、そしてポスターを作成しましたのでお知らせいたします。都では、すべての女性が意欲と能力に応じて多様な生き方が選択できる社会の実現に向けまして、女性の活躍推進の気運醸成を図る取組を実施しております。女性の活躍推進のシンボルでありますロゴマークを活用して、8月31日に「女性が輝くまち・東京シンポジウム」に向けて広報を積極的に展開いたします。
 まず映像広告では、若い世代に対するメッセージとして、登場人物の女性が仕事と私生活の両面で意欲的に挑戦し、自在に楽しむ姿を描いております。この映像は8月10日から8月末日までの間、JRのトレインチャンネルや渋谷ハチ公前街頭ビジョン、それから映画館CMなどで放映いたします。
 次がポスターなのですけれども、8月10日から23日までの間、東京メトロや山手線の主要駅に掲載いたします。これらの広報やシンポジウムを通じまして、女性の活躍推進に向けて一層気運を盛り上げていきたいと思っております。この件につきましては、生活文化局の方に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、東京MXテレビの三嶌です。それでは、今月幹事社から3点質問させていただければと思います。
 まず、都内をめぐる全般の状況で、連日、暑さが続いて、都内、今日で8日連続の猛暑日ということになりまして、この暑さで死者が出たりとか多くの方が搬送されたりとか影響が出ているのですが、何か対策等、お考えはありますでしょうか。

【知事】本当にもう皆うだるような暑さに参っていますけれども、やはり暑さを避けるということで、特に部屋の中でも、お年を召された方というのは、なかなか冷房をつけないので、きちんと冷房をつけていただくということ、それから水分補給というのをやっていただきたいと思っています。ただ、これも水だけではなくて、塩分がなくなりますから、その類の飲料もありますし、少し水分、塩分補給をやってもらいたいと思います。それで、外出も、やはり不要不急のときは出て行かない。特に直射日光が非常に厳しいので。私も実はリハビリかねて歩かないといけないので歩いているのですけれど、3時、4時に歩いたら、ちょっとたまらないので。5時に歩いてもまだだめで、6時になってやっと日が陰ると、日が差しているときと全然違います。だから、そういうことも含めて、是非ご注意願いたいと思っています。
 例えば、データを1つ申し上げますと、東京都23区で、この熱中症で亡くなられた方なのですけれども、昨年は、6月から9月全部、いわゆる夏の時期等通じて38人なのです。ところが、昨日現在でもう70人亡くなっているといって、いかにこの猛暑がすさまじいかということで、それだけ我々は注意しないといけないと思っております。

【記者】2点目なのですが、このままいくと、東京オリンピックがこの暑さの中で行われるという懸念も出てきているのですが、競技場を訪れる人への対策も含めて、何か5年後を見据えた対策というのは何か考えていく必要がおありだとお考えですか。

【知事】はい。これはもう本当に真剣にやらないと大変だなと思って。今、熱帯の国々の方が来られているのですけれども、お会いすると、東京の方が暑い、俺の国の方が涼しいと言われてしまうぐらいにすごくて。それで、やはりオフィスビルなんかの熱が外へ出ますので、そこでも東京は大変厳しい状況にあると思います。ドライ型のミストがあると全然違いまして、これをやるとか、道路を遮熱をするようなアスファルトに変えるというようなこと、それから、省エネ化をやれば、オフィスの空調から出てくる熱気が減る訳ですから、あらゆることをやりたいと思っております。あと少し、緑をもっと頑張って増やすとかいうことなので。これ、都だけではできませんので、国や区市町村、それから是非企業含めて、我々個人含めて、民間とも連携しながらやっていかないと。恐らくマラソンなんて、これは組織委員会と議論して決めることになるのですけれども、今の2時、3時というのは走る訳にいかないと思うのです。そうすると、非常に朝早くとか、日が暮れてからとかいうことになるのだろうと思います。それはアスリートももちろんそうですけれど、皆さん、沿道に出て声援を送られて、そういう方々の健康ということも考えてないといけないので。今、問題提起していただきました猛暑ということについては、本当に真剣に、関係機関と連携をとりながら対応していきたいと思っております。

【記者】最後3点目なのですが、このオリンピックに絡んで、国立競技場の建設をめぐる国の検証委員会もスタートしている中で、オリンピックの施設に絡む副知事3人に新たな役割を課されたというような格好に、今回発表になった事項なのですが、改めて、競技場ごとに見るべき点検ポイントなどもあると思いますが、具体的な実施方法とか、新たに、改めてその思いというのを伺えれば。

【知事】都の建設する。

【記者】そうです。はい。

【知事】ずっと私が申し上げてきたように、新国立競技場は、全く大日本帝国陸軍と同じ無責任体制であったと。では、都はどうなのですかと言ったときに、こんな偉そうなことを言える状況ではないだろうということで、しっかり責任体制をやったということとともに、やはり情報公開なのです。情報を皆で共有するということが必要ですから、先ほど言った不正入札の引き金になるような情報は出す訳にはいきません。けれども、先ほど出したような情報というのは、もうほとんど公になっているし、進捗状況をきちっと説明していくということが必要なので、それは、私はいずれ国の閣僚会議にも呼ばれると思いますから、国に対しても同じことをやってくださいと言う。そういうことを国に要求しながら、自分のところは何もやっていないという訳にはいきませんから。恐らく来週以降、その閣僚会議、出てこいというお呼びがかかると思いますけれど、我々はもう既にこういう体制をしいたと、是非国もそういう体制でやっていただきたいということをきちんと申し上げたいので。やはりこれだけ大きなオリンピック・パラリンピックのような事業というのは、皆が心を1つにしてやる必要があるので、そのためには皆が情報を共有しないと不可能です。という原点に戻りたいと思っております。

【記者】日本テレビの久野村です。改めてになるのですが、今日からの新国立の第三者委員会が始まって、下村文部科学大臣は自分の責任も含めてということもおっしゃっていますが、何をこの第三者委員会に知事としては期待しているかというところで。

【知事】何で検証するかといったら、なぜこういう状況になったのか、これは成功ではありません、大失敗です。その原因を調べて、それを反省して、新たなステップを踏む、それは我々個人だってそうなので、なぜ失敗する、なぜ学校のテストの成績悪かったか、こうだった、じゃ次はもっとここを改善してやろうというのは当たり前なので、そういうことがきちんと出ればいいのです。ただ、もうとにかく時間が限られているところでやらないといけないので、検証して云々よりも、私は早く自分なりに検証して、今日もう結果を出して、その体制を整えた訳ですから、是非その検証を踏まえて、2度とそういう失敗を繰り返さないようにしてもらいたいというのが、最大の。というのは、大会を開催するのは東京ですから、そこでもう絶対に失敗は許されません。もう間に合わないというのは許されないので、そういう意味でしっかりと検証をしてもらいたい。それを反省の材料にして、絶対失敗しない体制を築いてもらいたい、そう思っています。

【記者】NHKの中島です。来週ぐらいに閣僚会議に、知事は出席されると思うのですが、その中で知事が国に対して、これまでもおっしゃってきた部分はあると思うのですが、要望していきたいことを改めて教えていただけますでしょうか。

【知事】今日、もう既に申し上げました、1つは責任体制を明確にしてくださいということであります。それから、何よりも情報公開。全国民での情報共有体制をしっかりしてください。それで、遠藤五輪担当大臣が担当なさると思いますから、遠藤五輪担当大臣がひと月に一遍なり定期的にどういう進捗状況であるかということをしっかりやってもらいたいと。それから、先般既にお話しましたけれども、IOCを含めていろいろなところから非公式にではありますけれども、ちょっとテストイベントとか、リハーサルをやるのに2、3か月では無理があるのではないかと。やはり、半年ぐらい見てもらわないと、とてもではないけれどこれは難しいという声が寄せられております。そして、これについては近いうちにIOCの調整委員会のコーツ委員長が来日されると思います。この点は関係者ときちんと協議して、恐らくそういうご要望というか、話をコーツさん持ってこられるだろうと予想しております。そこで我々としては、半年かかるならば、7月24日にスタートですから、1月ぐらいには完成しておかなければ、リハーサルもできないのでは成功しませんから、それも1つ前倒しに何とかできないでしょうかということを開催地の首長としてお願いしたいということ。
 あとは、基本原則でアスリートファーストと、それから観客の皆さんが心地よく見られるように。そしてレガシーとしてきちんと残らないといけないので。あれもこれもと欲張って、これもしたいこれもしたいというから、ああいうふうになってしまったので、それはやはり今、アスリートファーストとか、観客を大事に考えるとか、レガシーというのを考えてきちんと決めてもらった上で、ただ今度はいつも申し上げているように、「安かろう、悪かろうではこれは困りますよ」、こう思いますので、そこについても申し上げたい。私は、都の建設する恒久的な施設についても、その思いを持っているので。ですから情報を共有して皆さんに定期的にお伝えするというのは、あと5億円積めばこんなに良くなるのに、それをけちけちしたためにあと使いものにならなくなるというのは、これはまた無駄なのです。それは、きちんと議論して、やはりいいものにしてほしいので、その点については申し上げたいと思っています。どれぐらい時間いただけるかわかりませんが、今のような点をかいつまんで申し上げたいと思っています。

【記者】追加でよろしいでしょうか。今言った情報公開で例えば5億円積んでいい施設になれば、その都度変更するときに、我々に情報公開するという形をとられるということで。

【知事】もちろんそうです。だから、それで理由があるはずなのですよ。例えば、何らかの状況でここを変えた方がいいとか、それから、一般的に資材が高騰したとかいろいろな高値になる原因はありますけれども、だから、こういうコンセプトでA、B、Cとあって、例えばAをとってきたのだけれど、Cの方がより良いと、全体的にいって。すぐ壊すのではなくてずっと使う訳ですから、そういうのをやはりきちんと説明していけば、皆さんお分かりいただけると思いますので、そういう大きな変更をやるときにはもちろん知らせますし、進行過程で、ちゃんと工程表を作って、それに基づいて節目節目で、全部の施設が、要するに進行状況全部違いますから、だから場合によっては1個ずつ、ひと月に9回やるかもしれない、9つについて。同じ時期なら3つぐらいまとめてやるかもしれない。いずれにしても、きちんと情報は公開したいと思っています。

【記者】東京MXテレビの風戸です。来週15日に、終戦70年を迎えます。その件で伺いたいと思います。まず70年を迎えるということについての知事の受けとめと、あと世田谷区では、区立の平和資料館を15日にオープンされます。東京都としては、かねてから祈念館構想というのは以前からあった訳ですけれども、16年前に凍結したままです。70年という節目を迎えて、今のこの東京都の凍結状態をどのようにご覧になるのかお願いします。

【知事】まず第1点ですけれど、本当にもう70年というのは大きな節目なので、簡単な言葉で言えば平和のありがたさというのは、皆が共有すべきだということに尽きると思います。そして、その平和祈念館の問題はご承知のようにいろいろな議論があって、平成11年に、都議会での付帯決議があって、都議会の合意を得た上で実施するというのがある訳です。ですから、これは今おっしゃった凍結解除というのは都議会の合意が必要なので、都議会のご判断もお待ちしたいと思っています。

【記者】「都議会に合意」があるということなのですけれども、都議会に取材をしていると、当時のことをもうご存じない議員さんも結構いらっしゃいまして、進めるにしてもなかなか進められない状況の中、知事としてのリーダーシップを求めるような声も中にはあるのですが、そういった二元代表制の1人として、祈念館構想ということに対しての知事の姿勢といいますか、リーダーシップというのはいかがでしょうか。

【知事】だから、それはなぜそういういろいろな議論があったかというと、様々なプラスマイナス考えてのご議論だったと思いますので。あくまで議院内閣制ではなくて、大統領制ですから、三権分立をしっかりしている訳なので、そういう意味ではまず都議会の方でしっかり議論していただきたいので。それはそういうことを皆さんどうですかというようなことで、私的な場なんかで呼びかけることはできると思いますけれど、まずは都議会に議論していただきたいというのが、今の状況です。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)