ここから本文です。

報道発表資料  2019年01月17日  福祉保健局

「平成三十年度東京都硫黄島戦没者追悼式」追悼のことば

本日、私たちは平成三十年度東京都主催硫黄島戦没者追悼式の参列にあたり、先の大戦において硫黄島での戦闘により亡くなられた全ての御霊に、遺族を代表して、謹んで哀悼の誠を捧げます。
顧みれば、皆様方は熾烈を極めた硫黄島の戦いで、肉親への絶ち難い絆を断たれ、祖国日本の安泰を願い勇戦奮闘し尊い命を捧げてから、七十三年が過ぎ去りました。皆様方が特に想いを残したご家族は、幾多の辛苦に耐え抜いて今は立派に社会で活躍され、既に第一線より退いている方もおりますが、おのおの幸せな日々をすごしております。
また、敬愛したご家族の方々も、皆様たちの最後の面影を一時も忘れる事無く充実した日々を過ごしております。
今日の充実した平和と繁栄は、戦争によってかけがえのない命を落とした方々の尊い犠牲と戦後の国民のたゆまぬ努力の上に築かれています。
しかしながら、日々幸せかに想えるご遺族たちの姿に半世紀を過ぎた今もなお、終生かわくことない深い悲しみの涙のあることを私達は忘れることなく深くこころに刻み、今後もお互いに励ましあってその悲哀をいやすことに努めて参ります。
私たちはこれからも、この灼熱の地下に未だ眠る一万壱千四百八十八柱の戦没者の皆様を懐かしい故郷にお迎えするため、遺族としてぐんしんの努力をしてまいります。また、かつて皆様方が、尊い命を捧げたこの戦いで、真から恒久の平和を願った叫びも、世代も変わり徐々に風化しつつあることを深く憂いますが、遺族として戦争の悲惨さやそこに幾多の尊い犠牲があったことを正しく後世に伝えてまいりますとともに、硫黄島戦没者の遺骨帰還、慰霊法要、慰霊巡拝等が何時までも継続するよう遺族として活動して参ります。
結びに、本日の硫黄島戦没者追悼式の開催にあたり、多大なるご支援をいただきました硫黄島基地の自衛隊の皆様、東京都福祉保健局生活福祉部計画課の皆様に厚く御礼を申し上げ追悼のことばといたします。

合掌

平成三十一年一月十七日
遺族代表 梅田光明

ページの先頭へ戻る

東京都庁〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1交通案内 電話:03-5321-1111(代表)法人番号:8000020130001

Copyright (C) 2000~ Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.