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報道発表資料  2018年08月07日  建設局, (公財)東京動物園協会

今年は8羽のトキが育っています
平成30年繁殖結果報告

多摩動物公園(園長 永井清)では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターからトキを預かり、非公開での飼育を行っています。
今年も飼育中のトキが産卵し、8羽が無事に育っておりますので、お知らせいたします。

トキの写真
ADペアの親子(左が親)

1.飼育中のトキのペアについて(BSペアのオスは新潟県長岡市生まれ、その他は佐渡トキ保護センター生まれ)

  • Kペア オス:平成13年5月21日生まれ メス:平成15年5月9日生まれ
  • ADペア オス:平成16年7月3日生まれ メス:平成13年4月24日生まれ
  • Zペア オス:平成20年5月24日生まれ メス:平成20年4月17日生まれ
  • BSペア オス:平成26年4月30日生まれ メス:平成23年5月26日生まれ

※BSペアは今年度新たに形成したペア、ほかは昨年度までと同じペア。

2.産卵と孵化、育雛(いくすう)の状況

飼育中の各ペアのヒナ計8羽が育っています。親が自分のヒナを自然育雛した場合と仮親が自然育雛した場合があります。また、ZペアとBSペアのヒナ2羽は人工育雛で成育しました。

No. 両親 仮親 産卵日 孵化日 育雛方法
1 ADペア 3月22日 4月20日 自然育雛
2 Zペア Kペア 3月23日 4月21日 自然育雛
3 ADペア Kペア 3月25日 4月22日 自然育雛
4 ADペア BSペア 3月28日 4月25日 自然育雛
5 Zペア 3月30日 4月26日 人工育雛
6 Kペア Zペア 4月3日 5月1日 自然育雛
7 BSペア Zペア 4月5日 5月3日 自然育雛
8 BSペア 4月7日 5月5日 人工育雛

※産卵日はビデオモニターによる確認結果ですが、推定日も含みます。
※自然育雛の場合、孵化後約1週間は人の手で育て、その後で巣に戻しました。

3.多摩動物公園でのトキ飼育の経緯

単独の施設で動物を飼育すると、感染症の発生に伴い全滅するおそれがあります。トキについても、鳥インフルエンザなどの感染症対策として、複数の施設に分散して飼育しています。
都立動物園は40年以上にわたって佐渡トキ保護センターにおける飼育繁殖に技術協力をしてきた実績があることから、保全活動の調整機能をもつ野生生物保全センターがある多摩動物公園で、平成19年12月からトキを飼育し、毎年繁殖に成功しています。

4.公開について

環境省の飼育方針により非公開で飼育しており、ご覧いただくことはできません。

5.日本国内の飼育状況(2018年8月7日現在。放鳥した個体を除く)

佐渡トキ保護センター 82羽(うち2018年生 5羽)
佐渡トキ野生復帰ステーション 55羽(うち2018年生 7羽)
多摩動物公園 16羽(うち2018年生 8羽)
いしかわ動物園 16羽(うち2018年生 6羽)
出雲市トキ分散飼育センター 9羽(うち2018年生 3羽)
長岡市トキ分散飼育センター 16羽(うち2018年生 6羽)
佐渡市トキふれあい施設 3羽(うち2018年生 1羽)

合計197羽(うち2018年生 36羽)

参考

トキ(ペリカン目 トキ科)
(環境省レッドリスト:野生絶滅(EW)、国の特別天然記念物、国際保護鳥)

  • 学名
    Nipponia nippon
  • 英名
    Japanese crested ibis
  • 分布
    野生のトキは、20世紀初頭には中国、ロシア、朝鮮半島、台湾、日本など、東アジア一帯に広く分布しており、決して珍しい鳥ではありませんでした。江戸時代の日本でも北海道から九州までほぼ全国に生息していました。しかし乱獲と生息環境の悪化により東アジア一帯で減少が進み、中国を除き一旦絶滅しました。その後の保護活動や野生復帰の取組みなどにより、現在では中国陝西省の洋県と寧陝県付近、および新潟県佐渡付近にのみ、野生のトキが見られます。
  • 生息地
    水田や湿地、川など
  • 習性
    一年中ほぼ同じ場所に生息し、非繁殖期には群れをつくって集団で生活します。ドジョウ、サワガニ、カエル、タニシ、昆虫など、もっぱら動物性のエサを食べます。
  • 繁殖
    1月頃、首から背中がグレーの繁殖羽に変わり、ペアでの交尾が確認されるようになります。大木に小枝を組んだ直径60~80センチメートル程度の巣をつくり、3月頃には産卵を開始します。卵は1日おきに1個ずつ、合計3個から4個を産卵します。有精卵だった場合、孵化までの日数は28日ほど。孵化後約35~45日で巣立ちを迎えます。
問い合わせ先
(公財)東京動物園協会多摩動物公園
電話 042-591-1611 17時00分まで
(公財)東京動物園協会多摩動物公園教育普及課
電話 042-591-1689
建設局公園緑地部管理課
電話 03-5320-5365

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