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報道発表資料  2018年05月24日  環境局

[別紙]

東京とパリ:きれいな空と都市、そして気候変動対策の世界のリーダー

東京都知事・C40副議長 小池百合子
パリ市長・C40議長 アンヌ・イダルゴ

今月公表された世界保健機関(WHO)の最新レポートでは、地球に住む人口の90%が大気汚染の中で暮らしていることが明らかになりました。大気汚染が原因で、毎年、7百万人が亡くなっていますが、その大多数は、都市に住む人々です。自動車排ガスやごみの野焼き等による大気汚染は、気候変動へも影響を与えています。

首長である私たちは、東京とパリの全ての市民の健康を守る責任があります。気候変動や大気汚染、廃棄物処理、資源循環に係る待ったなしの問題を解決するため、野心的な対策に取り組んでいるのです。

今週、東京は「きれいな空と都市 東京フォーラム」を開催しました。フォーラムには、22都市の市長や都市代表者、国際的な有識者等が集まり、政策・知見の共有と解決策の議論を行いました。22都市は、「きれいな空と都市実現に向けた東京宣言」を採択し、持続可能な都市環境の実現を目指すことに合意しました。

東京は、環境施策を推進するにあたり、武道でいう「心・技・体」になぞらえ、意識改革・技術革新・制度をトータルで進め、「きれいな空」と「きれいな都市」の実現を目指します。

東京は、「きれいな空」を実現するため、ゼロ・エミッション・ビークルの新車販売割合を2030年までに5割まで引き上げることを目指します。ゼロ・エミッション・ビークルや電動バイクなど、より環境負荷の低い製品について、業界と連携して普及を促進し、優れた環境技術の開発を後押しします。

また、「きれいな都市」の実現のためには、一人ひとりが環境を守る心、「3R」の思想も表す「MOTTAINAI」と感じる心を育むことが重要です。東京は、ボランティアや企業、NGO等と連携して「チームもったいない」を創設し、分別やリサイクルの更なる徹底など、一人ひとりの行動につながるような働きかけを行ってまいります。

一方、パリは、通行制限区域の設定と、Crit’Airステッカーの導入より、古く、環境負荷の高い自動車の規制を進めているとともに、クリーンな公共交通の進展を図っています。セーヌ川右岸を自動車走行禁止とすることで、歩行者と自転車のためのユニークな新しいスペースを創出しました。

パリは、地産地消の食品を増やすことで、食品部門で排出される温室効果ガスを2030年までに40%削減することに取り組んでいます。パリで消費される食品のうち、パリ盆地で生産された食品の割合を2030年までに50%、2050年までに75%にします。

東京とパリのこのような野心的な取組や優れた環境技術は、2020年・2024年のオリンピック・パラリンピック大会の開催準備が進むにつれ、全世界と共有できることでしょう。東京とパリは、我々の地球、我々の子どもたちのため、歴史上最も持続可能な大会の実現に取り組んでいます。

東京は、東京2020大会に向けて、「環境」、「社会」及び「経済」の側面を含む幅広い持続可能性に関する取組を推進しています。東京2020大会で使用する5000個のメダルを使用済み小型家電から取り出した金・銀・銅で製作するプロジェクトを進めています。また、水素社会の実現に向け、水素エネルギーの普及を促進します。さらに、東京2020大会の運営等に伴い排出されるCO2のオフセットにも協力していきます。

パリは、建設から排出されるCO2を削減するため、既存の会場を活用するとともに、仮設会場と唯一新設する会場であるアクアティックセンターは、低炭素で持続可能な資源から建設します。全ての観客は、自律走行車を含む公共交通やシェア交通により会場まで移動します。セーヌ川とその運河は、再び泳ぐことができるようになるなど、レガシーを残すでしょう。

東京とパリは、「きれいな空と都市 東京フォーラム」の成果を活かし、7億人の人口と世界経済の4分の1を構成する96の世界大都市をつなげるC40のメンバー都市として、これからも持続可能な都市環境の実現に向けた取組を先導していきます。

 

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