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報道発表資料  2018年01月18日  福祉保健局

〔別紙〕

「平成29年度東京都硫黄島戦没者追悼式」追悼のことば

本日、ここ鎮魂の丘において東京都硫黄島戦没者追悼式の行われましたことを厚く御礼申し上げます。
あの玉砕から73年を迎えました。地獄のような戦いの中でひたすら祖国の安泰と家族の幸せを念じながら尊い命を捧げてくださいました御英霊の方々に心から哀悼のまことを捧げます。
私の父は、昭和19年2月宮崎県都城市を発ち、3月には硫黄島へ上陸したと聞いています。その頃、私は母のお腹の中、子供好きの父は「一目我が子の顔を見たい、見たい。」と言っていたそうです。27歳の若さでした。
一家の大黒柱であった父を失った祖母、乳飲み子を抱えた母の苦しみは想像もつきません。その後母は、実家の伯父2人が戦死のため実家へ戻り再婚
私は、祖母が我が子と同じように育ててくれました。祖母の口癖は「硫黄島に一度は行ってみたい。」でした。そう言いながら昭和59年3月17日(玉砕の日)、89歳の生涯を閉じました。
平成3年以降、私は硫黄島慰霊巡拝、遺骨収集へ行く機会をいただきました。行く度に父への想いは強くなるばかりです。1日も早く御遺骨を故郷にお迎えできますよう願っています。
御英霊の犠牲のもと、日本は経済大国となりました。私達は永遠に感謝のまことを捧げるものであります。
平和な日々が続きますよう子や孫に語り継ぎ、再び戦争の惨禍を繰り返さないことをここにお誓い申し上げます。
御英霊の皆様、どうぞ安らかにお眠りください。
最後になりましたが、御来賓の皆様、式典のために御尽力くださいました関係の方々に心から厚く御礼申し上げ、私の追悼のことばといたします。

平成30年1月18日
硫黄島戦没者遺族代表 稲尾宣子

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