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報道発表資料  2017年07月06日  生活文化局

東京都消費者被害救済委員会に付託
求人広告に応募しスキル不足を理由に誘引された入力業務習得講座の解約に係る紛争

本日、東京都消費生活条例に基づき、東京都知事は、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)に、「求人広告に応募しスキル不足を理由に誘引された入力業務習得講座の解約に係る紛争」の処理を新たに付託しましたので、お知らせします。

付託案件の概要

申立人

40歳代女性

契約内容

入力業務習得講座及び編集講座 支払金額約53万円

申立人の主張による紛争の概要

「在宅オペレーター募集」、「月収5~20万円位可能」という新聞の折り込み広告を見て、平成27年10月に、入力業務提供会社(以下「会社」という。)で面接とスキルチェックを受けた。不採用ではないが、実務スキルが不足しているとして、会社と同フロアにあるスクールで入力業務習得講座(約30万円)の受講を勧められた。
担当者の説明によれば、講座の内容は「実際の仕事を想定した内容で仕事に直結しているので、スクール終了後、自分で仕事を探す必要がなくこちらで紹介できる」もので、収入も「最初は2、3万円」、「毎日5時間ぐらい仕事をして5万円くらい」を見込めるとのことだったので、費用がかかっても十分回収できると思い、受講契約をした。
その講座を半分ほど受講した平成28年1月、さらに4月に、追加で編集講座(各10万円)の受講を勧められた。担当者から「仕事の幅が広がり報酬の単価が上がる」「編集の仕事の依頼が増えており、引き受けられる人を増やしたい」と説明された。契約を躊躇すると「今申し込まなければ他の人に声を掛けさせてもらう」と言われたため、仕事を受けたい一心で契約した。
6月に入力業務習得講座の修了試験を3度目で合格し、仕事の模擬訓練を受け、9月に会社と業務委託契約を結んだ。9月と10月に1回ずつ仕事を受けたが、2回合わせて約50時間もかかったものの、受け取った報酬は約7千円だった。3回目の仕事の依頼を身内の弔事で断ると、その後3か月以上も編集講座に通い続けていたのにもかかわらず、会社から仕事の依頼は一度も来なかった。
紹介された講座を受ければ仕事がもらえると説明され、約50万円もの講座を契約したものの、収入になる仕事が提供されないことから、会社とスクールに解約・返金を求めたが、応じてもらえなかった。消費生活センターに相談したところ、会社から27万円を返金すると回答があったが、当てにしていた仕事がもらえないのだから、全額返金して欲しい。

《参考》入力業務等の在宅ワークに関する相談件数の推移(東京都内)

図

主な問題点と付託理由

  1. 本件では、新聞の折り込み広告の「月収5〜20万円位可能」との表示を見て出向き、「最初は2、3万円」、「毎日5時間ぐらい仕事して5万円くらい」、「こちらで(仕事を)紹介できる」、「仕事の幅が広がる」との説明を受けた結果、申立人は複数の講座を申し込んでいる。
    講座を受講することで習得したスキルを利用する業務を、会社が提供することで収入が得られるとして、有料の講座受講契約を締結させていることから、特定商取引に関する法律の業務提供誘引販売取引に該当すると考えられる。
    この場合、申立人に交付された書面に、業務提供誘引販売取引に係る法定事項が記載されていないことから、クーリング・オフが可能ではないだろうか。
  2. 本件では、申立人が講座の大部分を受講し終えていることから、契約解除後の原状回復義務の有無が問題となるが、申立人の受けた利益をどのように解すべきだろうか。
  3. 在宅ワークに注目が集まる昨今、都内の消費生活センターには、入力業務等の在宅ワークに関する相談が毎年70件程度寄せられており、今後も本件と同様の相談が寄せられるおそれがあることから、付託した。

東京都消費者被害救済委員会

設置の目的

東京都は、都民の消費生活に著しく影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある紛争について、公正かつ速やかな解決を図るため、あっせん、調停等を行う知事の附属機関として東京都消費者被害救済委員会を設置しています。

紛争処理の仕組み

消費者から、東京都消費生活総合センター等の相談機関に、事業者の事業活動によって消費生活上の被害を受けた旨の申出があり、その内容から都民の消費生活に著しく影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある紛争であると判断されたときは、知事は、委員会に解決のための処理を付託します。
委員会は、付託を受けた案件について、あっせんや調停等により紛争の具体的な解決を図り、個別の消費者の被害を救済するとともに、解決にあたっての考え方や判断を示します。

結果の活用

紛争を解決するにあたっての委員会の考え方や判断、処理内容等は、東京都消費生活条例に基づき、広く都民の方々や関係者にお知らせし、同種あるいは類似の紛争の解決や未然防止にご活用いただいております。

困ったときにはまず相談を!!
おかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

※別添 東京都消費者被害救済委員会委員名簿(PDF:123KB)

イラスト

問い合わせ先
東京都消費生活総合センター活動推進課
電話 03-3235-4155

 

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