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報道発表資料  2017年06月28日  建設局, (公財)東京動物園協会

恩賜上野動物園情報
ライチョウが孵化しました

恩賜上野動物園(園長 福田豊)では、絶滅危惧種であり国の特別天然記念物である日本産ライチョウが孵化しましたので、お知らせします。

1.状況

上野動物園は公益社団法人日本動物園水族館協会の加盟園館として、環境省の取り組むライチョウ生息域外保全事業に平成27年度から参加し、ライチョウの飼育に取り組んでいます。
平成28年6月に乗鞍岳で採取した卵を当園で孵化させ、成長した雌雄を平成29年5月から見合いし、同居させたところ交尾が確認されました。その後、メスが産んだ卵を園内の人工孵化施設の孵卵器(ふらんき)(卵を孵化させるために一定温度で温める装置)に入れて温めていたところ、このたび平成29年6月27日に2羽のヒナが孵化しました。
また、富山市ファミリーパークで産卵され、6月22日に上野動物園に移送後、孵卵器で温めていた3個の卵から1羽が孵化しました(残り2個は発生途中で中止)。

2.孵化したライチョウ

  • 孵化数 3羽
  • 性別 不明
  • 体重 16.0~17.9グラム
  • 孵化日時 平成29年6月27日(火曜日) 午前11時00分から午後7時29分
写真 写真 写真
【孵化したライチョウのヒナ 左:U-06(上野産卵)、中:U-07(上野産卵)、右:T-05(富山産卵)】
(撮影日:平成29年6月27日)

3.孵化までの経過

  • 5月1日 当園でオスNo.2とメスNo.3の見合いを開始
  • 5月19日 メスNo.3に発情兆候が確認されたため、オスNo.2と同居し交尾を確認
  • 5月23日~6月25日 メスNo.3が18個の卵を産卵
  • 5月29日~6月22日 当園のペアが産卵した計17の卵を順次孵卵器に収容
  • 6月15日 5月29日に孵卵器に入れた卵のうち有精卵3個を大町山岳博物館に移送
  • 6月21日 大町で上野から移送した卵から2羽が孵化(1卵は発生途中で中止)
  • 6月22日
    当園で6月5日に孵卵器に入れた卵4個のうち2個をいしかわ動物園に移送(残り2個は上野で今回孵化)
    富山市ファミリーパークで産卵された有精卵3個を当園へ移送
    当園到着後、孵卵器に収容(うち1個が今回孵化)
  • 6月27日
    午前4時40分 富山市ファミリーパークから移送された卵1個の発生中止を確認
    午前11時00分 当園のペアが産卵した卵から1羽目が孵化
    午後3時00分 富山市ファミリーパークから移送された卵1個(2個目)の発生中止を確認
    午後7時00分 富山市ファミリーパークから移送された卵から1羽の孵化を確認
    午後7時29分 当園のペアが産卵した卵から2羽目が孵化

4.ライチョウ保護増殖事業について

今回の孵化は、絶滅の危険がある日本産ライチョウの保護を目的とした環境省と公益社団法人日本動物園水族館協会が進める保護増殖事業に基づいた取組みです。現在、富山市ファミリーパーク(富山県)、大町山岳博物館(長野県)と上野動物園で成鳥を飼育しており、繁殖に取り組んでいます。

5.昨年までの経過

  • 平成27年
    6月5日 乗鞍岳にて5卵を採取し、上野動物園へ輸送
    6月6日 上野動物園到着後、孵卵器に収容
    6月27日午前7時00分 3個の卵の嘴打ちを確認
    6月27日午後6時00分~6月28日午前4時00分 5羽のヒナが順次孵化
    6月29日 全てのヒナがエサを食べていることを確認
    8月26日~9月6日 全5羽が死亡
  • 平成28年
    6月3~4日 乗鞍岳にて4卵を採取し、上野動物園へ輸送
    6月4日 上野動物園到着後、孵卵器に収容
    6月26日午前9時00分~6月26日午後9時00分 4羽のヒナが順次孵化。順調に成育(オス3、メス1)

6.今後の取組み

孵化したヒナは、孵化後2週間程度が特に体調を崩しやすいため、これまでのスバールバルライチョウ及びライチョウの孵化育雛(いくすう)の経験を生かし、注意深く飼育、観察していきたいと考えています。
今後は、ヒナの状況については、順次、恩賜上野動物園ホームページ(東京ズーネット(外部サイトへリンク))などでご案内いたします。

【参考】ライチョウ(キジ目ライチョウ科)(環境省レッドリスト:絶滅危惧1B類(EN)、特別天然記念物)

  • 学名
    Lagopus mutus japonicus
  • 英名
    Rock Ptarmigan
  • 体長
    成熟個体で全長37センチメートル
  • 体重
    400~450グラム
  • 分布
    本州中部高山帯(頚城山塊(くびきさんかい)、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、南アルプス)
  • 生態等
    日本に生息するライチョウは、世界に分布するライチョウ(23亜種)の中で最南端に隔離分布する亜種で、日本列島が地続きであった最終氷期に大陸から移り棲み、その後温暖となるとともに高山帯に取り残された、氷河期の遺存種とされています。羽色は季節によって変化し、夏羽では黒褐色に白斑が混じり、冬には尾羽を除いて純白になります。オスには目の上に赤いトサカがあり、春の繁殖期にもっともよく目立ちます。標高2,200~2,400メートル以上の高山帯で繁殖し、冬季には亜高山帯にも降りて生活します。一夫一婦制でオスはテリトリーをもち、メスに誇示行動をします。1回の産卵で4~7個の卵を産み、21~22日ほどで孵化します。ヒナの全身は綿羽で覆われ、目も開いていて、孵化後数時間で立って歩き、エサを食べるようになります。

※「1B類」の数字の正しい表記はローマ数字です。

問い合わせ先
(公財)東京動物園協会
【恩賜上野動物園】
電話 03-3828-5171
建設局公園緑地部管理課
電話 03-5320-5365

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