トップページ > 都政情報 > 報道発表 > これまでの報道発表 > 報道発表/平成29(2017)年 > 3月 > 小笠原諸島媒島生まれのアホウドリが聟島に戻る

ここから本文です。

報道発表資料  2017年03月24日  環境局

2014年に小笠原諸島媒(なこうど)島で生まれたアホウドリが聟(むこ)島に初めて戻ってきました

小笠原諸島聟島におけるアホウドリの新繁殖地形成事業において、聟島から約5キロ南の媒島で2014年5月に巣立った個体が、本年3月1日、聟島に戻ってきて成長した姿で観察されました。
環境省が中心となって行っているアホウドリ保護増殖事業の一環として、山階鳥研が伊豆諸島鳥島から移送して人工飼育を行って以降、小笠原諸島での繁殖成功はこれまで3つがいで合計4例確認されていますが、小笠原諸島で生まれた世代の小笠原への帰還は初めてです。このことは、移送個体が野生個体と同様に子を育てることができたことを示しており、移送個体の人工飼育が本当の意味で成功したことを示すものであるとともに、アホウドリの新繁殖地形成事業がさらに一歩前進したものと評価しています。

1 観察した個体

2014年5月に媒島で発見時に雛であった個体(カラーリング番号 緑M170)。年齢は3歳2ケ月。
発見時に東京都と特定非営利法人小笠原自然文化研究所が足環を装着しました。また同時に雛から採取したDNA分析から雌とわかっています。
この個体の親は、2015年2月に媒島で確認された番い、雌(2009年聟島巣立ちの人工飼育個体)と雄(鳥島生まれの野生個体)であるとわかっていました。

2 観察の状況

2017年3月1日、東京都の委託調査中であった山階鳥類研究所の研究員が聟島の北西部の繁殖モニタリング箇所を、約300メートル離れた地点から望遠鏡で観察したところ、飛来したM170の個体が観察されました。さらに、母親(カラーリング番号 赤Y11)と接近する様子も観察されました。

3. 今回の帰還の評価

小笠原諸島でのアホウドリ新繁殖地形成事業は、(1) 移送個体の巣立ち、(2) 移送個体の小笠原への帰還、(3) 移送個体の小笠原での繁殖成功、(4) 移送個体の子世代である第2世代の帰還、 (5) 第2世代の繁殖成功 という5段階を経て成功に至ると山階鳥研は考えています。
これまで、(3) の移送個体の小笠原での繁殖成功の段階まで確認されていたわけですが、今回、媒島生まれの個体が聟島に帰還したことで、移送個体の人工飼育が本当の意味で成功したことが示されるとともに、アホウドリの新繁殖地形成事業がさらに一段上の(4) まで前進したと言えます。

図 図

 

写真 写真
媒島生まれのM170(右)と親鳥の人工飼育個体Y11 媒島生まれのM170(左)と親鳥の人工飼育個体Y11


撮影:山階鳥類研究所 提供:東京都
(小笠原群島聟島2017年3月1日)

聟島およびその近くの島におけるこれまでのアホウドリの繁殖状況

  聟島 媒島
(聟島から7キロメートル南)
嫁島
(聟島から22キロメートル南)
2012-13年 1卵(孵化せず)    
2013-14年 1卵(孵化せず) 1雛誕生  
2014-15年 1卵(孵化せず) 1卵(孵化せず)  
2015-16年 1雛誕生   1雛誕生
2016-17年 1雛誕生    
※アホウドリは11月に産卵し、雛は翌年1月に孵化して、5月巣立つため、繁殖は年をまたぐ

 

以下ホームページの山階鳥類研究所発表資料も併せてご参照ください。

問い合わせ先

環境局自然環境部緑環境課
電話 03-5388-3454

〔参考〕

1 都の小笠原諸島におけるアホウドリの保護増殖の取り組み

昭和53年~ アホウドリ類の標識調査(参考2)
平成9年~ 聟島列島でのノヤギ排除 (平成15年に完了)(参考3)
平成24年~ 誘引策(デコイ設置等)、飛来状況調査、普及啓発実施

2 小笠原諸島聟島列島アホウドリ類標識調査

  • 昭和53年からクロアシアホウドリ、コアホウドリのヒナに標識装着開始
  • 平成12年に嫁島でアホウドリの成鳥1羽を確認
  • 平成28年の標識装着数(実施日 5月9日~11日)

1)アホウドリ1羽、2)コアホウドリ12羽、3)クロアシアホウドリ1,135羽

3 小笠原諸島におけるノヤギ排除事業

  • 東京都は、平成9年度から媒島、聟島、兄島など7つの島で実施
  • 媒島では、平成9~11年度に実施し、417頭を排除し根絶
  • 聟島では、平成12~15年に実施し、940頭を排除し根絶
  • 現在は、唯一ノヤギが残る父島で実施中
  • 嫁島では、平成12~13年度に特定非営利活動法人小笠原野生生物研究会が実施し、81頭を排除し根絶
写真
2014年5月媒島での雛(M170)

 

ページの先頭へ戻る