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報道発表資料  2016年11月09日  労働委員会事務局

大乗淑徳学園事件命令書交付について

1 当事者

  • 申立人
    淑徳大学教職員組合(埼玉県入間郡三芳町)
  • 被申立人
    学校法人大乗淑徳学園(東京都板橋区)

2 事件の概要

平成27年3月26日、申立人淑徳大学教職員組合(以下「組合」という。)は、被申立人学校法人大乗淑徳学園(以下「法人」という。)に対し、学内を開催場所とする団体交渉を申し入れたが、法人は、組合に対し、交渉は学外で、労使同数程度の出席者により、1時間等とする旨を回答した。組合がこれに反発すると、法人は、組合に対し、学校施設は教育の場であり、労働組合活動等の場所ではない、組合員が就業時間中に組合活動を行うことは法人の就業規則で禁じられている、組合活動は法人の施設外で行われたい、法人と組合間の連絡手段を郵便に限定するなどと通知し、結局、団体交渉は開催されなかった。5月9日、組合は、法人に対し、改めて団体交渉を申し入れたが、法人は、組合に対し、上記と同様の回答をし、団体交渉は開催されなかった。その後、法人は、学内の組合宛てに送付された郵便物を、送付元に返送したり、組合委員長の自宅に転送するなどした。
本件は、1)法人が、27年3月26日付け及び5月9日付けで組合の申し入れた団体交渉に応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか否か、並びに、2)法人が、組合に対し、就業時間中及び学園施設内の組合活動を認めないなどと通知したこと、3)法人が、法人と組合間の連絡手段を郵便に限定したこと、及び4)法人が、組合宛ての郵便物を返送又は組合委員長の自宅に転送したことは、それぞれ組合運営に対する支配介入に当たるか否かなど計6点が争われた事案である。

3 命令の概要(一部救済)<主文要旨>

  1. 法人は、組合が申し入れた団体交渉について、団体交渉の開催場所を学園施設外に限定するなど、法人の求める団体交渉ルールに従うことに固執して、これを拒否してはならない。
  2. 法人は、組合に対し、学園施設内の組合活動を認めないなどと通知すること、法人と組合間の連絡手段を郵便に限定し文書や口頭による申入れを受け付けないこと、及び組合宛ての郵便物等を返送又は組合委員長の自宅に転送することにより、組合の運営に支配介入してはならない。
  3. 文書掲示及び履行報告
    要旨:団体交渉を拒否したこと、学園施設内の組合活動は認めないなどと通知したこと等が不当労働行為と認定されたこと、今後、このような行為を繰り返さないよう留意すること
  4. その余の申立ての棄却

4 判断のポイント

  1. 法人が、法人の提示した団体交渉ルールに組合が全て合意しなければ団体交渉を開催しないという姿勢を示し、学外でなければ行わないという、合理性がなく、組合にとって容易に受け入れ難い条件に固執したことによって、団体交渉が開催に至らなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たる。
  2. 法人が、就業時間外に行われる、団体交渉に関する連絡のようなことまでも、学園施設内における組合活動として禁止し、わざわざ郵便を連絡手段としたことは、法人の業務や施設管理に具体的な支障が生じない態様で行われる組合活動を、学園施設内で行われることを唯一の理由として一律に禁止する趣旨であったといわざるを得ず、組合の活動に制約を加え、組合の弱体化を意図した支配介入に当たる。
    なお、就業時間中の組合活動は、職務専念義務との関係で制約を受けることから、法人が、就業時間中の組合活動を認めないと通知したこと自体が支配介入に当たるとまではいえない。
  3. 法人が、私用であっても、教員個人宛ての郵便物を当該教員のレターボックスに入れるという取扱いをしている中、とりわけ組合宛ての郵便物を異なる取扱いにすることは、組合間の連絡を妨げることが目的であると捉えられても仕方がなく、組合を嫌悪し、組合の弱体化を意図した支配介入に当たる。

※別紙 命令書詳細

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課
電話03-5320-6992

 

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