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平成28(2016)年5月23日更新

報道発表資料

〔別紙〕

主な審議内容

1 申立人による規約違反の有無について

 相手方は、クレジットカード会社と相手方を取次ぐ決済代行業者からクレジットカードが使用できないとの通知を受けた時点で、利用料を回収できなくなることを避けるため、申立人との契約を強制解約したことから、紛争となった。
 しかし、利用料は相手方の定めた規約どおりにクレジットカードの支払日に引き落とされており、申立人には強制解約される規約違反(債務不履行)はない。

2 消費者契約法第10条との関係について

 消費者契約法第10条では、消費者の利益を一方的に害する条項は無効と規定している。本件では、規約には定められていなかったが、決済代行業者からのクレジットカードが使用できないとの通知をもって、クレジットカードの支払日前に強制解約するという運用がされていた。仮にそのような規約が定めてあった場合、利用料の未回収リスクを全て消費者に負担させることになるから、消費者の利益を一方的に害する条項に該当する。
 また、不払があれば消費者に通知することなく契約を解除するという特約は、支払猶予期間を設けたり消費者に支払を促すといった手当がない限り、消費者契約法第10条に違反し無効である。

※決済代行業者
 クレジットカードを支払手段とする販売業者とクレジットカード会社との間に入り、信用照会や売上請求などのクレジットカードの決済業務を行う事業者。決済代行業者は、消費者と接点はない。

≪本件の取引図≫
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【モバイルWi-Fiルータとは】
 携帯電話会社の回線(3G、LTE及び4G)やWi-MAX等のモバイル回線を使い、Wi-Fi対応のパソコン、タブレット端末、ゲーム機、スマートフォン等のインターネット機器に接続できるようにする可動型のルータのこと

同種・類似被害の再発防止のために

1 通信事業者に対して

  1. クレジットカードの決済期日に決済できなかった場合に初めて消費者の債務不履行が発生するのだから、それよりも前に消費者との契約を強制解約することはできない。
     本件のように決済代行業者からクレジットカードが使用できないとの通知があったとしても、支払が可能な場合もあるのだから、消費者に問合せなどをすべきである。
  2. 通信サービス契約はサービス内容や契約条件が複雑なことから、平成28年5月に施行された改正電気通信事業法では、契約後に消費者が契約内容を容易に確認できるよう、契約書面の交付が義務付けられた。事業者は、契約時に分かりやすい説明を行い、また、理解しやすい契約書面を消費者に交付しなければならない。
  3. 消費者から契約内容等について問合せを受けた場合、的確な対応ができる充実した相談態勢が望まれる。

2 クレジットカード会社に対して

 事業譲渡や合併などによりクレジットカード番号の変更があった場合に、消費者が思いがけない被害を被らないように配慮すべきである。

困ったときにはまず相談を!!
 おかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

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東京都消費者被害救済委員会

設置の目的

 東京都は、都民の消費生活に著しく影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある紛争について、公正かつ速やかな解決を図るため、あっせん、調停等を行う知事の附属機関として東京都消費者被害救済委員会を設置しています。

紛争処理の仕組み

 消費者から、東京都消費生活総合センター等の相談機関に、事業者の事業活動によって消費生活上の被害を受けた旨の申出があり、その内容から都民の消費生活に著しく影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある紛争であると判断されたときは、知事は、委員会に解決のための処理を付託します。
 委員会は、付託を受けた案件について、あっせんや調停等により紛争の具体的な解決を図り、個別の消費者の被害を救済するとともに、解決にあたっての考え方や判断を示します。

結果の活用

 紛争を解決するにあたっての委員会の考え方や判断、処理内容等は、東京都消費生活条例に基づき、広く都民の方々や関係者にお知らせし、同種あるいは類似の紛争の解決や未然防止にご活用いただいております。

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