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報道発表資料  2016年03月28日  労働委員会事務局

E事件命令書交付について

 当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

1 当事者

  • 申立人
    X1組合
  • 被申立人
    Y1会社

2 事件の概要

 申立人組合の組合員で、会社の従業員であったX2は平成22年3月31日、同じくX3は同年8月31日、会社を定年退職した。
会社は、X2及びX3が定年退職者再雇用制度の再雇用基準(過去3年間の業績評価の平均が標準以上の者)を満たしていないとして、両名との定年後再雇用契約の締結を拒否した。
本件は、会社がX2及びX3を再雇用しなかったことが、両名が組合員であることないし組合活動を行ったことを理由とする不利益取扱いに当たるか否かが争われた事案である。

3 命令の概要(棄却)

<主文>
本件申立てを棄却する

4 判断のポイント

  1. X2の担当していた業務量は、かなり少なかった。X2の所属部署における主要業務は、企画立案や対外折衝等を含む非定形的な業務であったが、X2はこれらには主たる担当としては関与しておらず、会社は、もし管理職を目指すのであればより難易度の高い業務を担当した方が良いとX2に助言したが、X2は、そのような業務を担当することは避けたいし、新しい業務や難しい業務にチャレンジすることについての興味はない旨答えた。また、X2は、EADS(評価に関する提出書類)を全く記載せず、あるいは一部のみを記載して上司に提出していた。
  2. X3の担当していた業務量は、かなり少なかった。労災が原因となって勤務時間が少ないことを理由として低評価を行うことは不当であるとの組合の主張も理解できないではないが、症状固定、治癒の認定がなされていたことやX3の欠勤中には他の従業員がX3の業務の代替をしていたことなどを考えれば、低評価を行ったとしても、必ずしも不当であるとまではいえない。X3は、欠勤が多く、業務に支障が出たり、取引先からクレームを受けることもあった。また、X3は、欠勤中の業務を同僚がカバーしている事実について確認することもなかったし、カバーした従業員に感謝の意を伝えるという配慮にも欠け、会社の重要な文書を、保存期限到達前に誤って廃棄しようとしたこともあった。これらを勘案すれば、X3の業務については、その質においても問題があったといわざるを得ない。
  3. 以上の事実を総合すれば、X2及びX3に対する本件評価が、業績評価について会社が有している裁量を逸脱しているとまでの事情を認めることはできず、組合加入ないし組合活動を理由とした不当なものであるということはできない。したがって、X2及びX3が再雇用されなかったことは、同人らが再雇用基準を満たさなかったためであって、同人らの組合所属ないし組合活動を理由とするものであるということはできない。

※別紙 命令書の詳細

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6991、6986

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