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報道発表資料  2016年3月3日  生活文化局

大学生に多数の被害を発生させた連鎖販売業者
(マイタケ健康食品販売)に業務停止命令(9か月)

 本日、東京都は、当該事業者に対し特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第39条第1項に基づき、業務の一部停止(9か月)を命じました。
 当該事業者は、大学生に「広告ビジネスの話がある。紹介したい。」などと契約意図を隠して大学の友人を誘い出させ、「3人誘ってしまえば後は何もしなくてもずっとお金が入ってくる。」などと言葉巧みに告げ、連鎖販売取引のリスクを理解させないうちに、マイタケ健康食品を商材とする契約を締結させていました。

※連鎖販売取引(マルチ商法)とは・・・
 商品やサービスを販売する組織に加入した消費者が、新たな買い手を勧誘し、販売組織をピラミッド式に拡大させていく商法。組織に加入しても結局誰も誘えず、収入を得られずに借金を抱えたり、友人を強引に勧誘して人間関係を壊したりしてしまうなど、様々な問題が起こりやすい商法であり、特定商取引法では勧誘者が守るべきルールを定めています。

1 事業者の概要

  • 事業者名
     株式会社M3(エムスリー)
  • 代表者名
     代表取締役 西山啓道
  • 所在地
     東京都港区浜松町二丁目1番13号
  • 法人設立
     平成19年4月12日
  • 資本金
     1億円
  • 取引類型
     連鎖販売取引
  • 取扱商品
     健康食品等(マイタケエキス配合)
  • 売上高
     約19億4千万円
     (平成26年4月~平成27年3月)

2 当該事業者の勧誘行為等の特徴

  1. 当該事業者の連鎖販売組織に所属している大学生等が友人に連絡し、「良いバイトがあり、私も最近始めた。」「最近やっている広告ビジネスの話がある。紹介したい。」などと言って興味を持たせた後、「詳しい話をしてくれる人がいるから、その人の話を一緒に聞きに行こう。」などと言って、契約意図を隠して喫茶店等に誘い出す。
  2. 喫茶店等で、詳しい説明を担当する勧誘者と2人がかりで、「最初に3、4人紹介すれば、あとは何もしなくてもどんどんお金が入ってくる。」「君なら絶対に成功できる。○万円はすぐ取り戻せるよ。」などと、あたかも簡単に定期収入が得られるかのように告げる。
  3. 当該事業者の連鎖販売取引で利益を得るためには、1万数千円以上のマイタケ健康食品等を毎月購入しなければならないが、勧誘者はそのような負担をはじめ詳細な契約内容を説明せず、消費者は購入するマイタケ健康食品の内容や契約金額など、契約の全体像や当該取引の負担を理解できない。
  4. 1時間半ほど勧誘した後、勧誘者が申込書面を提示し、消費者の個人情報等を記入させた後、申込書面を回収し、勧誘者が申込内容を勝手に記入して契約を結ばせる。
  5. 固定収入がなく、取引についての知識、経験もない学生に、定期購入を含む不適当な契約を結ばせる。

3 業務の一部停止命令の内容

 平成28年3月4日(命令の日の翌日)から平成28年12月3日までの間(9か月間)、特定商取引法第33条第1項に規定する連鎖販売取引に係る次の行為を停止すること。

  1. 契約の締結について勧誘を行い、又は勧誘者に勧誘を行わせること。
  2. 契約の申込みを受けること。
  3. 契約の締結を行うこと。

4 業務の一部停止命令の対象となる主な不適正な取引行為

不適正な取引行為 特定商取引法の条項
 当該事業者の勧誘者は、「私の先輩がバイトについて詳しく話をしてくれるから、一緒に聞きにいかないか。」「最近やっている広告ビジネスの話がある。紹介したい。」「アルバイトのような感じで、お金が入ってくる話がある。」などと告げて、喫茶店等に呼びだして勧誘を行っており、勧誘に先立って、統括者の名称、特定負担を伴う取引についての契約締結について勧誘をする目的である旨及び本件商品の種類を明らかにしていなかった。 第33条の2
名称・勧誘目的等の
不明示
 当該事業者の勧誘者は、特定負担以上の収入を得るためには多くの会員を勧誘しなければならず、確実に収入が得られる保証がないにもかかわらず、「最初に○万○千円を払うが、それでも3人紹介すれば何千円かのプラスになるし、4人紹介すれば数万円のプラスになる。」「君なら絶対に成功できる。○万円はすぐ取り戻せるよ。」などと特定利益に関して不実を告げていた。
 また、当該事業者の勧誘者は、収入を得るためには継続して新規会員を勧誘し続けなければならない上に、自己及び下位会員の商品購入が必要であるにもかかわらず、「勧誘して人を下に付けることができれば、後は何もしなくても定期的に収入がある。」「最初に3、4人紹介すれば、あとは何もしなくてもどんどんお金が入ってくる。」「3人誘ってしまえば後は何もしなくてもずっとお金が入ってくる。」などと、判断に影響を及ぼす重要なものについて不実を告げていた。
 また、当該事業者の勧誘者は、連鎖販売取引を行っているにもかかわらず、「マルチ商法とかねずみ講じゃないよ。」「ネットワークビジネスをやっていて、ねずみ講やマルチ商法とは違う。」などと告げ、判断に影響を及ぼす重要なものについて不実を告げていた。
第34条第1項
不実告知
 当該事業者の勧誘者は、勧誘をするに際し、本件商品の品質、販売価格及び数量、並びに登録料の金額、並びに定期購入契約の有無、定期購入契約の対象となる商品の品質、販売価格及び数量、並びに当該契約の解除に関する事項について、故意に事実を告げていなかった。 第34条第1項
重要事項不告知
 当該事業者は、概要書面に本件商品の品質について記載していなかった。また、特定利益を得るためには毎月一定額以上の本件商品を購入しなければならないにもかかわらず、特定利益を得るために必要な本件商品の数量及び販売価格について記載していなかった。 第37条第1項
概要書面の不備
 当該事業者は、契約書面の記載義務事項を複数の書面に分割して交付していた。また、本件商品の品質に関する事項並びに定期購入契約の対象となる商品の数量及び金額について記載していなかった。また、特定利益を得るためには毎月一定額以上の本件商品を購入しなければならないにもかかわらず、特定利益を得るために必要な本件商品の数量及び販売価格について記載していなかった。 第37条第2項
契約書面の不備
 当該事業者の勧誘者は、連鎖販売取引についての知識、経験がなく、固定収入のない学生に対し、知識、経験及び財産の状況に照らして不適当な契約の勧誘を行っていた。 法第38条第1項第4号省令第31条第7号
適合性原則違反

5 今後の対応

 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の2の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。

(参考)東京都内における当該事業者に関する直近4年度相談概要 (平成28年3月2日現在)

平均年齢 平均契約額 相談件数
24年度 25年度 26年度 27年度 合計
23.5歳 約8万9千円 7件 19件 34件 35件 95件
※相談件数95件のうち、学生による契約に関する相談59件

(参考)東京都内におけるマルチ商法に関する相談件数 (平成28年3月2日現在)

23年度 24年度 25年度 26年度 27年度 合計
相談件数 1,190件 1,204件 1,369件 1,532件 1,181件 6,476件
うち学生契約 132件 143件 287件 332件 172件 1,066件

消費者へのアドバイス

  • マルチ商法は親しい友人から勧誘されるため、断るのが難しいですが、契約したくない場合ははっきりと断りましょう。
  • ルールを逸脱した方法でマルチ組織に人を紹介すると、友人を失ったり損害賠償を求められたりする可能性があります。十分注意しましょう。
  • マルチ商法は、クーリング・オフと中途解約が可能であり、いつでも組織から退会することができます。1人で悩まず、最寄りの消費生活センターへ相談してください。
    (参考)東京都消費生活総合センター 相談専用番号 03-3235-1155
  • 同様の手口に心当たりのある方は、悪質事業者通報サイトにも情報をお寄せください。

大学関係者の皆様へ

 大学生の間でマルチ商法が流行しています。マルチ商法は、友人関係を通じて勧誘が行われるため、学内に一度入り込むと学生の間であっという間に広がってしまいます。マルチ商法にはまってしまうと、借金返済のためなどを理由に、勧誘活動にのめり込んでしまう危険性があります。悪質なマルチ商法のトラブルを防ぐため、以下のようなご協力をお願いいたします。

  • マルチ商法の被害が発生した場合、すでに学内で広がっている可能性があります。被害者及び加害者への適切な措置を行うとともに、さらなる被害防止のために学生への注意喚起を行ってください。
  • 学生はトラブルを抱えたまま誰にも相談できず、さらに状況を悪化させてしまうケースがあります。学生がトラブル等について気軽に相談できる環境作りにご協力をお願いいたします。
  • マルチ商法の被害に遭ったり、不安を抱えている学生がいた場合は、最寄りの消費生活センターへ相談するようにアドバイスしてください。
  • 日頃から悪質商法についての注意喚起を行い、消費者被害の未然防止に努めてください。
  • 東京都消費生活総合センターでは、悪質商法による若者の被害防止のため、都内の学校へ専門の講師を無料で派遣して、トラブル事例や対処方法等をお伝えする出前講座を行っています。ぜひご活用ください。
    (問合せ先)東京都消費生活総合センター 活動推進課 03-3235-4167

参考事例1~4

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03-5388-3074

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