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平成28(2016)年2月10日更新

報道発表資料

〔別添〕

主な審議内容

1 本件契約の実態と問題点

 「痩身」という目的を達成するためには、当初より同一あるいは類似の契約を繰り返し締結する必要があったと考えられる。本件は7件の契約が締結されているが、むしろ全体として一つの継続的役務提供契約と解した方が実態に合致している。
 しかし、申立人は同種の契約を次々と重ねて結び、その結果、どの契約の何回目の施術を受けているのか把握できず、気付いた時には中途解約の機会を失っていた。
 また、前のコースの役務が残っており、あえて次の契約を結ぶ必要はないにもかかわらず、相手方甲は契約を結ばないとリバウンドすると言って勧誘していたこと等から、本件の勧誘行為は特定商取引法の禁止行為(役務の効果及び契約を締結する事情に関する不実告知)に該当し、取消しできる可能性があった。

2 本件勧誘行為の問題と「つけ込み型勧誘」による公序良俗違反

 相手方甲は、申立人が施術を受けて疲れている時に勧誘をしており、また、申立人が「支払が厳しい。」、「これ以上は無理です。」と何度も断っているにもかかわらず、「ここで止めたらリバウンドする。」などと言って執拗に勧誘をしていた。このことから第4契約以降は、申立人が合理的な判断を行うことができない状況を利用して不必要な契約を締結させた「つけ込み型勧誘」として、公序良俗違反により無効であると判断した。

3 クレジット事業者の責任

 相手方乙及び相手方丙は適切な加盟店管理を怠っており、また、個別支払可能見込額調査の算定方法の一部に疑問があった。クレジット事業者が申立人の資力を超えた与信に応じたことにより、相手方甲による公序良俗違反の契約が助長されたと考えられ、第4契約以降のクレジット契約についても公序良俗違反により無効であると判断した。

4 清算について

 割賦販売法は不実告知等により個別クレジット契約を取消す場合、消費者がクレジット事業者に既払金の返還を請求できるとしている。本件は不実告知による取消し等ではないが、つけ込み型勧誘の違法性の高さに鑑み、割賦販売法の清算方法を類推適用した。
 また、申立人が拒絶の意向を示した後に提供された役務については、不当勧誘による押し付けられた給付と考え、申立人が返還する必要はないと判断した。

同種・類似被害の再発防止のために

1 事業者に対して

  1. エステティック事業者に対して
     有形の商品等と異なり、役務の内容は把握しにくいため、契約内容を消費者が十分理解できるように説明をする必要がある。また、施術を受けて疲れている時に、説明や勧誘を行うことは避けるべきである。
     前の契約が残っているのに新しい契約を勧めるのは過量な契約になりかねない。契約に際しては、消費者の資力等に配慮し、契約意思を十分に確認することが大切である。
  2. クレジット事業者に対して
     支払可能見込額を法律等のルールに従い厳格に調査することはもちろん、本件のように次々と同種契約の申込みがあった場合は、特に慎重に与信判断を行うべきである。また、加盟店の勧誘方法等について、より一層の調査・管理に努めるべきである。

2 消費者に対して

 エステティックに頼る前に、まずは自分の生活習慣を見直し、本当に契約をする必要があるのか冷静に判断して欲しい。
 複数のクレジットを利用すると支払総額等を把握するのが難しくなる。クレジットを利用する際は、支払能力等と照らし合わせて慎重に検討することが大切である。

3 行政に対して

 行政は積極的に消費生活相談情報等から消費者被害情報などを収集、分析し、消費者が不当な被害を受けることがないよう適切な措置を講じるべきである。また、契約に関する問題点や注意点について、より一層広報することが必要である。

※困ったときにはまず相談を!!
 おかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

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