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平成28(2016)年2月3日更新

報道発表資料

〔別紙〕

主な審議内容等

1 特定商取引法の適用とその効果

 本件の役務は、相手方が提供する場所で行われる講義や演習と通信手段により提供される添削が一体となって提供される、看護学校等入試対策のための学力の教授であることから、特定商取引法で規定する特定継続的役務(特定商取引法施行令12条別表四※1)に該当すると考えられる。本件相手方は、インターネットによる申込みであることを理由に法定書面(特定商取引法42条2項)の交付を行っていなかったことから、申立人両名からの解約申出によりクーリング・オフが有効になされたと解することができる。
 なお、クーリング・オフが行われた場合、契約は遡って無効になると解され、当事者は不当利得として受領したものを返還する義務がある(民法703条)ため、申立人らは受領したテキスト等を返還する義務があるが、現存利益の返還で足りる。提供済みの役務については、相手方は対価を請求できない(特定商取引法48条6項)。

2 その他の問題点

 特定商取引法の適用がある場合、本件のような解約申出の拒絶は、同法が禁止する解除妨害(44条3項)や債務履行拒否(46条1号)に当たるおそれがある。また、受講者定員を正しくホームページで示すなど、広告表示の改善も望まれる。

同種・類似被害の再発防止のために

1 事業者に対して

 特定継続的役務提供事業者においては、法定書面交付など特定商取引法等の規定の遵守を徹底されたい。
 民間教育事業については、文部科学省・経済産業省・厚生労働省から平成26年6月、「民間教育事業者における評価・情報公開等に係るガイドライン(検討のまとめ)」※2が公表されている。それには、事業者の行うべき課題(ガイドライン)として、自己点検・評価及び情報公開が挙げられている。
 事業者においては、トラブルの未然防止のためにも、上記ガイドラインを参考に、消費者が必要としている情報の公開に努める等、積極的な取り組みを行うことを求めたい。

※2 文部科学省(平成26年8月8日生涯学習政策局生涯学習推進課)ホームページ

2 行政に対して

 本件のような入試対策を目的とする講座は、通信教育部分がなく通学部分のみの場合、現役の生徒等でなければ特定商取引法が適用されない。本件のように社会人等を対象とした通学講座の場合、特定商取引法の適用がないため、受講契約の解除は民法等の規定によることとなる。この場合、約定で受講者が負担すべき金額が高額に設定され、実質的に解約が困難となるなど、受講者により解約に係る費用に差が生じる。同じ役務提供であっても、受講対象者により、特定商取引法の適用を否定し、このような差を生じさせる合理性はないことから、指定役務について政令改正が求められる。
 さらに、指定役務制を採用すること自体に合理性があるのかどうか、廃止も含めて検討されたい。
 継続的役務提供については、特定商取引法適用の可否、解約に際しての初期費用の算定やクレジット契約をした場合の精算など、種々問題がある。行政庁においては、被害予防の見地から、ホームページ等を通じて、トラブル事例を紹介していくことが期待される。

※困ったときにはまず相談を!!
 おかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

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