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平成27(2015)年7月16日更新

報道発表資料

〔別紙〕

命令書の概要

1 当事者の概要

(1) 被申立人法人は、肩書地において、専修学校Z1学院(以下「学院」という。)及びZ2幼稚園を運営する学校法人であり、本件申立時の学院における従業員数は、常勤と非常勤の教職員を併せて約100名である。
 学院には、高等専修学校である高等課程と、専門学校である専門課程とが設置され、専門課程には、本科であるファッションデザイン科、ビジュアルデザイン科、マンガ科及び総合日本語科と別科である日本語学科とがある。学院長はB1理事長が兼任していた。また、学院の事務全体を取り仕切る立場にあったのはB2事務局長であり、B2事務局長は団体交渉における法人側交渉員であった。
(2) 申立人組合は、契約社員や派遣労働者等を中心に構成されるいわゆる合同労組であり、本件申立時の組合員数は約300名である。

2 事件の概要

 A1は、学院で平成20年4月1日から非常勤専任講師、21年4月1日からは常勤講師として勤務していた。
 24年11月27日、法人が、A1に対し、同人の勤務態度不良等を理由として、12月31日付けでの解雇を通告したため、12月6日、A1は組合に加入し、組合が解雇撤回を求めたところ、法人は、25年1月11日の団体交渉で解雇を撤回した。
 その後、9月12日、組合がハラスメント相談窓口に関する団体交渉を申し入れたところ、教職員が参加する朝礼の場において複数回、B1理事長及びB2事務局長が、「大切な時期に・・・団体交渉を持ってくること自体がいったいどうなのかなと・・・。」、「労働組合みたいなことをやるのはやめてほしいよ。」、「組合とか外部の組合とかろくでもないのやっている。」、「自分のことしか考えないわがままなやつがいるわけですよ。」等の発言を行った(以下、併せて「本件発言」という。)。
 本件は、本件発言が、組合を中傷するとともに非組合員である教職員の組合加入を阻害する組合の運営に対する支配介入に当たるか否かが争われた事案である。

3 主文(要旨)

(1) 法人は、朝礼において、組合及びその組合活動を批判し、中傷する発言をするなどして、組合の運営に支配介入してはならない。
(2) 文書交付及び掲示(朝礼において、組合及び組合活動を批判し、中傷したことが不当労働行為であることの確認)
(3) 履行報告

4 判断の要旨

 本件発言は、組合及び団体交渉の申入れ等の組合活動を批判し、中傷するものであるとともに、朝礼に出席した教職員に組合への不信感を抱かせるものである。
 そして、本件発言は、法人の代表者であり学院長であるB1理事長及び学院の事務全体を取り仕切る立場にあったB2事務局長が、教職員が多数参加する朝礼の場において行ったものである。
 このような状況下において組合を批判し、中傷することは、組合の活動を抑制するものであるし、教職員に組合への不信感を抱かせ、ひいては組合加入等を阻害し得るものであるから、組合の組織・運営や活動に対して影響を及ぼすものであることは明らかである。
 これらのことから、法人の主張する使用者の言論の自由があるにしてもなお、本件発言は組合の運営に対する支配介入に該当する。

5 命令交付の経過

(1) 申立年月日 平成25年12月17日
(2) 公益委員会議の合議 平成27年6月16日
(3) 命令書交付日 平成27年7月16日

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