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平成27(2015)年5月19日更新

報道発表資料

〔別紙〕

分散型エネルギーシステムの構築について

 東日本大震災が発生し、大規模集中型の電力システムの脆弱性が浮き彫りになったことから、今後は再生可能エネルギー等を最大限導入して、分散型のエネルギーシステムを構築していくことが求められている。
 一方、昨年の9月以降に、太陽光発電設備等の電力系統への接続が制限される事態が発生し、固定価格買取制度の運用が見直され、出力制御の対象が拡大されたことなどから、国民は太陽光発電設備の導入に慎重になっている。
 再生可能エネルギーの導入を今後も持続的に拡大していくには、ポスト固定価格買取制度を見通しながら、電気料金への賦課金の上乗せによる国民負担の増加を抑制するとともに、電力系統に大きな負荷をかけないよう、エネルギーの地産地消を促進していくことが重要である。
 よって、エネルギーを地産地消する分散型エネルギーシステムの構築に向けて、次の事項について、所要の措置を講じられるよう要請する。

1 再生可能エネルギーの導入拡大

(1) 導入目標値の設定

 再生可能エネルギーを用いた分散型エネルギーシステムの構築は、災害発生時の非常用電源の確保などに貢献し、地方創生にもつながる。
 そこで、再生可能エネルギーの導入拡大に向け、エネルギー基本計画で示した水準(約2割)を大きく上回る導入目標値を設定し、必要な対策を計画的に実施すること。

(2) 電力系統への接続可能量等の公表

 固定価格買取制度は、再生可能エネルギーに対する投資の回収に予見可能性を与えることにより、投資の促進を図るものである。
 一方、東京電力管内では、再生可能エネルギー発電設備の電力系統への接続可能量に余裕があるとされているが、一部地域においては系統連系制約が既に生じている。また、電力系統別の接続可能量や接続費用等の系統情報が十分に示されていないため、発電事業者は接続の可否や出力抑制のリスク等を予見できず、投資判断が困難な状況となっている。
 そこで、電力系統別の接続可能量等の系統情報及び今後の出力制御の見通し等を公表するよう指導すること。

2 太陽光発電の普及拡大

(1) 発電コストの低減

 立地制約が少なく分散型電源に適している太陽光発電は、固定価格買取制度に頼らない自立的な普及を早期に実現することが重要であり、そのためには発電コストの低減が不可欠である。
 そこで、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が平成26年9月に策定・発表した発電コスト目標(2020年:14円/キロワット時、2030年:7円/キロワット時)の達成に向け、発電効率の向上や製造コストの削減を図る技術開発を重点的に促進すること。あわせて、設置費用の低減を一層促進するため、業界団体に働きかけ、太陽光発電システムを構成する機器等の規格化、施工方法の標準化や工期の短縮化等を進めること。

(2) 固定価格買取制度の買取価格の別区分化

 調達価格等算定委員会において、平成27年度の買取価格を算定した際に、中規模の太陽光発電設備の別区分化について調査検討が行われたところ、大規模な設備と比較して、1キロワット当たりの設置費用の差が縮小していることなどを考慮し、別区分化は見送られた。
 平成28年度の買取価格の算定に際しては、改めて設置費用を詳細に調査し、設備容量によって設置費用が異なる場合は、それに応じた価格区分の設定を検討すること。

3 エネルギーの地産地消の促進

(1) 蓄電池の導入促進

 エネルギーの地産地消を実現するには、情報通信技術(ICT)や蓄電池等を活用して、個々の住宅・事業所や地域全体のエネルギー需給を管理するシステムを構築する必要があるが、特に蓄電池は価格が高いことから導入が遅れている。
 今後、蓄電池の自立的な普及を早期に実現するには、定置用リチウムイオン蓄電池等の価格の低減(平成26年度国の補正予算(第1号)定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業による成果目標:2017年度までに3分の1程度に低減)が不可欠であり、性能の向上や製造コストの削減を図る技術開発を重点的に促進するとともに、導入支援などの取組を強化すること。

(2) 送配電網を利用する託送料金の見直し

 2016年からの電力の小売自由化に伴い、小売電気事業者が地域の分散型電源から電力を調達し、地域の住宅や事業所等に供給する地産地消型の事業が拡大すると見込まれている。
 一方、現在、新電力が送配電網を利用する際に支払っている託送料金は、遠隔地にある大規模電源からの電力供給を前提に、送配電網の利用状況は考慮されず、需要家の電圧に応じて設定されており、資源エネルギー庁の試算によると料金が高い方から低圧(8.88円/キロワット時)、高圧(3.81円/キロワット時)、特別高圧(1.95円/キロワット時)となっている。
 地産地消型の事業の拡大を促進するために、国は送配電網に係る維持費等の負担の公平性を確保しつつ、送配電網の利用状況を考慮した託送料金制度を検討すること。

平成27年5月20日

 経済産業大臣 宮沢洋一 様

九都県市首脳会議
座長 千葉県知事 森田健作
埼玉県知事 上田清司
東京都知事 舛添要一
神奈川県知事 黒岩祐治
横浜市長 林文子
川崎市長 福田紀彦
千葉市長 熊谷俊人
さいたま市長 清水勇人
相模原市長 加山俊夫

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