トップページ > 都政情報 > 報道発表 > これまでの報道発表 > 報道発表/平成26(2014)年 > 11月 > 大学生に借金をさせ投資用DVDを販売した事業者を処分

ここから本文です。

報道発表資料  2014年11月27日  生活文化局

大学生に借金をさせ、56万円の投資用DVDを販売していた
4事業者に行政処分(業務停止3か月、指示)・勧告

 本日、東京都は、大学生等に投資用DVDを販売していた4事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条に基づく業務一部停止命令(3か月)並びに第7条に基づく業務改善指示及び東京都消費生活条例(以下「条例」という。)第48条に基づく是正勧告を行いました。
 事業者は、商品を購入した大学生(勧誘者)を使い、「20代で稼いでいるすごい人がいる。就活の勉強になるから話を聞かせたい。」などと言って、勧誘者の友人(大学生)を喫茶店へ誘い出し、56万円の投資用DVDの勧誘をしていました。また、お金がないと断る大学生に消費者金融や学生ローンで借金をさせ、契約を締結していました。

※本件のうち3社(株式会社NINE、株式会社Regaloe、株式会社サンクチュアリ)は、消費者庁と連携で調査を行い、同時に処分を行ったものです。

1 事業者の概要

事業者名 株式会社
NINE
株式会社
Regaloe
株式会社
サンクチュアリ
Grace
こと 坂本政宏
代表者名 代表取締役
伊藤啓太
代表取締役
山中雄介
代表取締役
出川優太
坂本政宏
所在地 東京都中央区
日本橋兜町20番5号
東京都千代田区
三崎町一丁目
1番14号
大島ビル4階
東京都千代田区
三崎町一丁目
1番14号
大島ビル4階※1    
東京都中央区
日本橋兜町
20番5号
商品 投資用DVD(商品名「Discovery」)
(日経225先物取引※2を対象とした投資方法を収録)
設立 平成23年9月29日 平成23年1月11日 平成25年6月12日 平成23年1月1日※3
資本金 300万 300万 300万 - 
契約件数※4 835件 743件 521件 213件
特定商取引法 業務停止命令
(3か月)
業務停止命令
(3か月)
業務停止命令
(3か月)
指示
条例 勧告 勧告 勧告 勧告

※1 登記簿上:東京都新宿区西新宿六丁目16番7号
※2 日経平均株価指数を対象とした先物取引
※3 事業者報告
※4 平成25年度(事業者報告)

2 勧誘行為等の特徴

  1. 大学・バイト先の友人・先輩が勧誘者となり、「20代でかなり稼いでいるすごい人がいる。就活の勉強になるから話を聞かせたい。」などと言い、勧誘目的を告げずに喫茶店に誘い出す。
  2. 喫茶店に商品の説明担当者が来て、「あるシステムを使って、(日経225)先物取引をすれば、資産を増やせる。」などと言い、年間で数千万円もの収益をあげた実績表を見せる。また、商品購入後は、ミーティング、セミナー、イベントに参加でき、ここで育った経営者と会って話せる機会もあり、人脈が作れるなどと勧誘する。
  3. お金がないと断る消費者には、消費者金融・学生ローンを勧める。借金に抵抗を示すと、フォロー担当(勧誘者の先輩)が合流し、「みんなお金を借りているし、投資で返していけばいい。」「すぐに返せる。」などと説得し、借金をして商品を購入することを決断させる。
  4. 消費者金融等へは、勧誘者が同行し、現金56万円を借りさせる。その際、審査を通りやすくするために、収入等について嘘の申告をするよう指示する。その後、喫茶店で契約担当者が、録音しながら契約書類等を読み上げ、契約を締結する。
  5. 証券会社の先物取引口座の開設には、十分な金融資産や投資経験等の条件があることを契約時に告げないため、消費者はこれらの条件を満たしていないことを知らずに契約してしまう。
  6. クーリング・オフ期間が経過した頃、友人を紹介すれば8万円の紹介料を支払うと説明し、勧誘方法を教え込む。消費者は、投資の資金もなく、借金の返済も抱えているため、今度は勧誘者となって友人を誘わざるを得ない状況になる。

3 業務の一部停止命令及び指示の対象となる主な不適正な取引行為

不適正な取引行為 特定商取引法の条項
「20代でかなり稼いでいるすごい人がいる。就活の勉強になるから話を聞かせたい。」、「若いのに年収1千万円稼いでいる人がいる。今度会ってみませんか。」、「すごい話をしてくれる人がいる。かなり稼げる話だ。」、「○○さんって人と知り合って、考え方が変わった。今度○○さんに会ってみない。」などと告げて都内の喫茶店等に呼び出しており、勧誘に先立って、本件商品の売買契約の締結について勧誘をする目的である旨及び本件商品の種類を明らかにしていなかった。(4事業者) 第3条
勧誘目的等不明示
日経225先物取引は高いリスクを伴うため、証券会社では、先物取引を行うために必要な口座の開設にあたり、金融資産や株式投資経験等の条件を定めている。これらの条件は購入者の先物取引の開始時期に制限を与えるものであり、証券会社の定める条件を満たしていなければ先物取引を行うことができない。よって、これらの口座開設条件は、先物取引を対象とした本件商品を購入するにあたり、契約締結の判断に影響を及ぼす重要な事項である。しかしながら、これらの口座開設条件について故意に告げていない事実があった。(4事業者) 第7条第2号
重要事項不告知
学生ローンや消費者金融等(以下「貸金業者等」という。)で借り入れなければ、56万円の本件商品を購入できない学生等に対し、財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘を行っていた。(4事業者) 第7条第4号
省令第7条第3号
適合性原則違反

4 業務の一部停止命令の内容

 平成26年11月28日(命令の日の翌日)から平成27年2月27日までの間(3か月間)、特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に係る次の行為を停止すること。

  1. 契約の締結について勧誘すること
  2. 契約の申込みを受けること
  3. 契約を締結すること

5 指示の内容

 特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に係る行為のうち、次の事項を遵守すること。

  1. 勧誘に先立って、その相手方に対し、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにすること。
  2. 契約に関する事項であって、購入者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものにつき、故意に事実を告げずに勧誘をしないこと。
  3. 顧客の財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘をしないこと。

6 勧告の対象となる主な不適正な取引行為

不適正な取引行為 条例の根拠条項
本件商品を購入する資金がないと伝えた学生等に対し、貸金業者等からの借入れを勧め、さらに貸金業者等へ同行したうえ、借入れに際しては年収、職業等について虚偽の申告を教唆するなどして、執ように契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させていた。(4事業者) 条例第25条第1項第4号規則第7条7号
要請のない借入強要

7 勧告の内容

 商品の購入資金に関して、消費者からの要請がないにもかかわらず、貸金業者等からの借入れその他の信用の供与を受けることを勧めて、執ように契約の締結を勧誘しないこと、又は契約を締結させないこと。

8 今後の対応

  1. 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の2の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
  2. 指示及び勧告の内容の改善措置について、平成26年12月11日までに都知事あてに報告させる。
  3. 指示に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第72条の規定に基づき100万円以下の罰金を科する手続きを、事業者に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき100万円以下の罰金を科する手続きを行うほか、特定商取引法第8条の規定に基づき業務停止命令の対象となる。
  4. 勧告に従わない場合、条例第50条に基づき、その旨を公表する。

《参考》東京都内における4事業者に関する相談概要(平成26年11月26日現在)

  平均年齢 相談件数(都内)
23年度 24年度 25年度 26年度 合計
株式会社NINE 20.7歳 6件 22件 71件 65件 164件
株式会社Regaloe 21.2歳 17件 35件 76件 25件 153件
株式会社サンクチュアリ 20.6歳     37件 38件 75件
Graceこと坂本政宏 20.8歳 0件 2件 7件 4件 13件

消費者へのアドバイス

  • 学生のみなさん、投資に関する商品を借金してまで購入する必要があるかどうかを慎重に考えましょう。
  • SNSで知り合った人から勧誘される事例や、商品がUSBメモリーの事例もありますのでご注意ください。
  • 紹介料欲しさに勧誘をし、友達に借金までさせた場合、自身が加害者になることを認識してください。このような行為が原因で友人関係が壊れたケースが多数みられます。

参考

  • 東京都消費生活総合センター 03-3235-1155(相談専用番号)
  • 同様の手口に心当たりのある方は、悪質事業者通報サイトにも情報をお寄せください。

※別紙 勧誘の流れ(フロー図)(PDF形式:262KB)
※参考資料 事例

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03-5388-3074

ページの先頭へ戻る