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報道発表資料  2014年7月10日  生活文化局

東京都消費者被害救済委員会 報告
「個別クレジット契約の取消しに係る紛争(美容器購入契約)」あっせん・調停不調

 本日、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)から、「個別クレジット契約の取消しに係る紛争(美容器購入契約)」(平成25年12月24日付託)があっせん・調停不調により終了したと知事に報告がありましたので、その審議の経過と結果についてお知らせします。

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紛争の概要

申立人

 20歳代女性

契約金額

 約30万円

申立人の主張による紛争の概要は、次のとおりである。

 平成22年、申立人は路上で「ネイルの練習をさせてください。」と声をかけられ、甲社(販売業者)の店舗に連れて行かれたが、ネイルの途中で一旦帰宅させられた。後日ネイルの続きをするとの電話があったので、再度店舗に出向いたところ、芸能人のメイクを担当していると称する男性が現れ、「市販の化粧品を使うとガンになる。」等と説明し、美容器の購入を勧めてきた。申立人は、その説明を聞いて怖くなり、甲社の美容器を、乙社の個別クレジット30回払いを利用して購入した。
 購入後、美容器を使ってみたが、かえって肌が荒れてしまい、使わなくなってしまった。しかし、事業者に連絡を取ることはなく、クレジット代金は引き落とされ続けた。
 平成25年に美容器のことを思い出し、調べてみたところ、不実のことを告げるなど不適切な取引行為があったとして、甲社が行政処分※を受けていることを知った。行政処分の対象となった事例を見て、自分も同様に騙されて契約を結んでいたことに気が付いた。
 申立人は甲社と乙社に契約の取消しを主張したが、甲社とは連絡が取れない。乙社は、申立人が納得して契約を結んでいること等を理由に取消しを認めず、紛争となった。

相手方事業者

 甲社:株式会社 albit(東京都渋谷区円山町5番3号(現在、本住所地に甲社の実体は確認できない。))
 乙社:中野殖産株式会社(兵庫県尼崎市昭和通一丁目4番1号)
※平成24年6月27日 東京都は特定商取引法第8条に基づき、業務の一部を停止(3か月)すべきことを命じた。

あっせん・調停の結果

 相手方乙社が、委員会の示したあっせん案及び調停案に同意せず、あっせん・調停不調となった。

委員会が示したあっせん案及び調停案の内容

  • 本件の契約は、割賦販売法による取消しができるため、相手方乙社は同法に基づき既払金を返還する旨のあっせん案を提示したところ、申立人は受諾したが、相手方乙社は受諾しなかった。
  • 同様の内容で調停案の受諾を勧告したが、相手方乙社は受諾しなかった。

相手方乙社があっせん案及び調停案に同意しなかった主な理由

  • 委員会は販売業者の不実告知を主張するのであれば、美容器の効果を科学的に検証し、その結果を明らかにすべきである。
  • 当社が申立人に行った確認電話の記録からも、販売方法などに全く違法な点はなかった。
  • 契約から2年半にわたる支払期間中も苦情もなく美容器を使用し、その後取消しを主張することは、極めて奇異なことである。

主な審議内容

1 売買契約について

 相手方甲社は、申立人に路上で声をかけ、店舗に同行させているが、理由を付けて申立人を一旦帰宅させている。申立人はキャッチされた状況から一旦離脱しているが、1度目の来店と、2度目以降の来店は一連の勧誘行為であり、本件の売買契約はキャッチセールスに該当すると判断できる。
 また、申立人は、相手方甲社に、「市販の化粧品を使うとガンになる。」等と、事実ではないことを説明されたことによって契約を結んでいる。これらの説明は、特定商取引法第6条第1項第6号の不実告知に該当し、本件の売買契約は、同法第9条の3第1項により取消すことができると判断した。

2 個別クレジット契約について

 当部会の聴取の際に、相手方乙社は、相手方甲社がキャッチセールスを行っていることを認識していたと述べていたが、加盟店契約を結ぶにあたり十分な調査を行っていなかった。また、申立人が個別クレジット契約を申し込む際に行った電話確認でも、販売業者の不実告知について、購入の動機を聞き出すような的確な質問をしていない。
 また、相手方甲社の勧誘時の説明は、割賦販売法に定める不実告知(同法第35条の3の13第1項第6号(購入者等の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの))に該当するため、同条により相手方乙社との個別クレジット契約を取消し、既払金の返還を求めることができると考えた。

同種・類似被害の再発防止のために

1 事業者に向けて

 悪質な加盟店を排除するために、クレジット業者は加盟店契約を結ぶにあたって、当該販売業者等が特定商取引法などに違反するおそれがある事業者か否か、厳格に調査をするべきである。
 また、消費者から個別クレジット契約の申込みがあった時は、消費者が販売業者等による不実の告知など違法な行為に影響されて契約を決めていないか、型通りの質問に留まらず、契約する動機も含め、十分に確認すべきである。

2 消費者に向けて

 キャッチセールスの手口はますます悪質、巧妙になっている。路上等で声をかけられても、軽々しく付いて行かないことが大切である。
 契約をしてしまったとしても、クーリング・オフ等により契約を解除できる可能性があるので、その契約が本当に必要なのか冷静に考え直して欲しい。
 また、販売業者との交渉が難航する場合であっても、クレジット業者と交渉できるケースもあるので、気付いた時点ですぐに消費生活センターに相談してほしい。

3 行政に向けて

 割賦販売法における取消しの規定の実効性を高めるために、不実告知の対象として特定商取引法で規定する「顧客が当該売買契約等の締結を必要とする事情に関する事項」を、割賦販売法にも同様に設け、適用範囲の明確化を一層図るべきである。
 また、加盟店による不適切な勧誘行為を見逃さないために、法令等で定める加盟店への調査方法を見直し、調査に実効性を持たせるべきである。

※困ったときにはまず相談を!!
 おかしいなと思ったら、すぐに最寄りの消費生活センターにご相談ください。

※委員会の概要については、東京くらしWEBをご参照ください。
※別紙1 東京都消費者被害救済委員会委員名簿
※別紙2 個別クレジット契約の取消しに係る紛争(美容器購入契約)案件(PDF形式:723KB)

問い合わせ先
東京都消費生活総合センター活動推進課
 電話 03-3235-4155

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