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報道発表資料  2014年5月7日  労働委員会事務局

S事件命令書交付について

 当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

1 当事者

  • 申立人
    S1(組合)
    組合員X
  • 被申立人
    S2(法人)

2 事件の概要

 平成21年7月6日、Xは、法人と有期労働契約を締結し、法人が運営するT病院の栄養科で、調理補助のパート職員として、患者に提供する食事の盛付け及び食器洗浄業務に同月13日から従事してきた。また、Xは、22年11月に組合に加入した。
 Xと法人とは、労働契約を3回更新したが、23年8月、法人は、同人に次回契約の更新はしないことを伝えた。9月5日、法人は、「雇用契約終了の予告通知」と題する書面をXに渡し、同人との労働契約書の規定に基づき、同月30日をもって契約は終了すると通知した。Xと法人との労働契約は更新されず、9月30日、同人は、雇止めとなった。
 組合と法人とは、Xの労働契約の更新について、9月7日から12月27日までの間に団体交渉を4回行った。組合は、Xの労働契約の更新を要求したが、法人は、この要求には応ずることはなく、12月27日以降、同人の労働契約の更新を議題とした団体交渉は行われていない。
 本件は、1) 法人が、23年10月1日以降、Xとの労働契約を更新しなかったことは、同人の組合活動又は組合員であるが故の不利益取扱い及び組合の弱体化等を図る支配介入に当たるか否か、また、2) 同人の労働契約更新に関する団体交渉における法人の対応は、不誠実な団体交渉に当たるか否かが、それぞれ争われた事案である。

3 命令の概要 棄却命令

 <主文(要旨)>
 本件申立てを棄却する。

4 判断のポイント

(1) パート職員に対する評価結果をみると、X以外の他の組合員の評価が他の職員のそれと比べて必ずしも劣っていないこと、同人が栄養科業務を問題なくこなしていたとは認められないこと、法人から契約を更新できないとの説明を受けても同人は異議を述べていないこと、また、同人の組合活動を法人が嫌悪し、組合の弱体化や切崩しを企図したと評価できないこと等から、法人が、同人の労働契約を更新しなかったことは、同人の組合活動又は組合員であるが故の不利益取扱いには当たらず、また、組合の弱体化等を図る支配介入にも当たらない。
(2) 法人は、組合に、パート職員に対する評価項目等について説明していること、Xの指導記録を説明するなど、指導内容について、組合が認識できる程度の説明をしていること、第4回団体交渉以降、組合は、同人の労働契約更新に関する議題については、団体交渉の申入れをしていないこと等から法人の対応は、不誠実であったとはいえない。

※別紙 命令書の概要

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
 電話 03-5320-6987

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