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報道発表資料  2014年03月19日  労働委員会事務局

H事件命令書交付について

 当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。
命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

1 当事者

  • 申立人
    X1(組合連合会)、X2(組合)
  • 被申立人
    Y(株式会社)

2 事件の概要

 平成18年4月1日に会社が導入した継続雇用制度の改定に係る交渉をめぐり不当労働行為があったとして、22年8月20日、組合は、当委員会に対し、救済申立て(以下「前件申立て」という。)を行った。
23年6月28日、会社は、組合員Aに対し、継続雇用を希望する場合はその旨の申出をするよう求めたが、同人は、継続雇用の労働条件に不服があり、申出をせず、24年1月11日付けで定年退職することとなった。
4月13日、前件申立てにつき、組合と会社とが誠実に団体交渉を行うこと等を旨とする和解が成立し、組合と会社は、制度の改定やAの1月12日以降における継続雇用等に関し、団体交渉を行ったが、会社は、制度の改定には応じなかった。
本件は、1)会社が、前件申立ての和解後に、組合らの申し入れた制度改定を議題とする団体交渉に誠実に応じたか否か、2)Aを定年後に継続雇用しなかったことが組合員であることを理由とした不利益取扱い及び組合運営に対する支配介入に当たるか否かが、それぞれ争われた事案である。

3 命令の概要 救済命令

<主文(要旨)>
(1) 会社は、X1及びX2が申し入れた、継続雇用制度改定を議題とする団体交渉に誠実に応じなければならない。
(2) 会社は、組合員Aを平成24年1月12日以降も同社従業員として継続雇用したものとして取り扱わなければならない。
(3) 会社は、組合らから、前項の扱いに関し、組合員Aの継続雇用に係る賃金や就労場所等の労働条件について、団体交渉を申し入れられたときは、団体交渉を通じて同人の適切な継続雇用の労働条件を定めなければならない。
(4) 文書の交付とその履行報告

4 判断のポイント

(1) 前件申立ての和解成立後も、会社は、継続雇用制度の適用対象者がいないなどとして、制度の改定については交渉せず、組合らの要求を拒否した。制度の適用対象者がいないことは団交拒否の理由とならず、前件申立ての和解に係る合意事項にも反する不誠実な対応である。
(2) 会社は、組合員にのみ差別的に劣悪な労働条件を規定する継続雇用制度を押し付け、非組合員には取締役登用を実質的な継続雇用制度として活用していたといえることから、組合嫌悪の意思が認定でき、Aに対し非組合員と比較して劣悪な労働条件での継続雇用の機会しか与えなかったことは、同人が組合員であるが故の不利益取扱いに当たり、また、組合の運営に対する支配介入にも当たる。

※別紙 命令書の概要

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6985

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