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報道発表資料  2013年10月17日  人事委員会事務局

平成25年人事委員会勧告等の概要

1 ポイント

例月給は9年連続の引下げ、特別給は据置き

  • 公民較差(-827円、-0.20%)解消のため、給料月額を引下げ
  • 特別給(賞与)は、民間の支給割合とおおむね均衡しており、改定なし

任用・給与制度の見直しを引き続き継続

  • 再任用職員への成績率導入が必要
  • 分限処分における降給の導入が適当
  • この間の改革の検証を踏まえ、人事制度の抜本的改革の発展・進化が重要
  • 技術系職種に対する採用試験の新たな取組に向けた検討を速やかに実施

2 職員と民間従業員の給与比較

(1) 比較の方法

  • 企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の都内10,688事業所を調査母集団とし、そのうち1,221事業所を無作為抽出して実地調査(調査完了938事業所 調査実人員57,502人)
  • 民間給与を広く把握するため、本年から調査対象を全産業に拡大

<例月給>
 職員と民間従業員の4月分支給額を調査し、役職、学歴、年齢別に対応させ、ラスパイレス方式により比較
<特別給>
 民間従業員に対する直近の1年間の賞与の支給実績を調査し、職員と比較

(2) 比較の結果

<例月給>(平均年齢 41.5歳)

民間従業員 職員 公民較差
406,772円 407,599円 -827円(-0.20%)

(注)職員給与は、本年4月の行政職給料表(一)適用者(新卒採用職員を除く。)の給与

<特別給>

民間支給割合 職員支給月数
3.97月 3.95月 0.02月

3 給与の改定

(1) 改定の考え方

  • 給与勧告制度は、公民較差を解消して職員と民間従業員との給与水準の均衡を図ることで、職員の給与を社会一般の情勢に適応した適正な水準とする役割
  • この勧告制度の趣旨を踏まえ、給料月額について公民較差相当分を引下げ

(2) 改定の内容

区分 内容
行政職給料表(一)
  • 各級において公民較差に応じた給料月額の引下げ
  • 1級及び2級は、上位級の昇給額とのバランス等を考慮し、昇給カーブを是正するため、一部において強めの引下げ
  • 1類B、2類及び3類の初任給については据置き
     《 給料表の平均改定率 -0.2%(0.0% ~ -0.4%)》

※その他の給料表については、行政職給料表(一)の改定内容を基本として改定
※指定職給料表については、国家公務員との均衡を考慮して改定を行わない
※1類、2類、3類の正しい表記はローマ数字です。

(3) 実施時期等

  • 本年の改定は、職員給与を引き下げる改定であるため遡及することなく、条例の公布の日の属する月の翌月の初日(公布日が月の初日であるときはその日)から実施
  • 本年4月からこの改定の実施の日の前日までの公民較差相当分を解消するため、所要の調整を実施

4 給与構造・制度の改革の実施と今後の取組

(1) これまでの給与構造・制度の改革の取組

  • 都の給与制度は、平成17年から取り組んできた一連の給与構造・制度の改革の着実な実施により、相当程度適正化
  • 給料表構造の見直しやメリハリを付けた給料表改定などによる、職責・能力・業績の給与への反映強化や、昨年実施した管理職の給与制度の改革、生活関連手当の見直し、特別給における勤勉手当の割合の拡大などにより、都における給与構造・制度の改革の取組は、ここ数年で大きく進展
  • 都としては、引き続き給与制度の不断の検証に努め、都の実態に適合した形で制度を充実・発展させていく必要

(2) 本年の取組

ア 再任用職員への成績率の導入

  • 本年6月から、定年前の全職員及び再任用職員の一部に、特別給における成績率を導入
  • 給料月額が単一の設定である再任用職員は、業績を給与へ反映させる仕組みが勤勉手当に限られ、成績率の導入は、定年前の職員以上に重要
  • 雇用と年金の接続を踏まえ、再任用職員をより一層、本格的に活用していくことが求められることからも、早急に成績率が導入されていない再任用職員に本制度を適用し、業績を給与に反映させる必要

イ 給与制度等の整備及び見直し

(ア) 分限処分における降給の導入

  • 組織として指導・育成に努めてもなお職務を十分に果たし得ない職員については、公務に対する信頼の確保などの観点からも一定の対処をする必要
  • 分限処分については、これまでも適正に実施されてきたところであるが、人事制度、給与制度を効果的に機能させていくためには、これまで未整備であった降給を、新たに導入することが適当

(イ) 懲戒処分の際の給与上の取扱い

  • 懲戒処分を受けた場合の昇給幅の決定について、都民及び職員の理解と納得を得る観点から改めて検証を行うとともに、分限処分における降給の導入に伴う制度間の整合・均衡の確保の視点なども踏まえ、見直しを行うことが適当

(3) 今後の給与制度の全般的見直し

ア 高齢層等の給与制度

  • 雇用と年金の接続に係る対応を契機とした民間企業における人事制度見直しの検討等の動向や、60歳前の職員も含めた人事制度のあり方に係る整理なども踏まえ、60歳前の職員の給与水準、給与制度等についても、改めて検証

イ 一般職員の給与制度

  • 監督職については、職責・役割のあり方に関する点検・検証の結果を踏まえて、給与制度についても検証していく必要
  • 監督職以外の一般職員についても、新たな人事制度における各級の職務・職責等を踏まえて、改めて給与制度全般について検証・検討

ウ 給料表、諸手当など給与制度全般のあり方

  • ア及びイ以外にも給料表、給与制度全般にわたり、不断の検証を行うとともに、諸手当のあり方についても引き続き、制度の根幹に立ち返って検証

5 再任用の給与のあり方

  • 再任用職員の給与について、人事院は、本年の報告において、「『平成26年職種別民間給与実態調査』において公的年金が全く支給されない再雇用者の給与の具体的な実態を把握した上で、平成26年4月における再任用職員の職務や働き方等の人事運用の実態等を踏まえつつ、必要な検討を進める」と言及
  • 都としても、引き続き、国の動向を注視するとともに、民間における対応状況、都における実情等も十分考慮して、給与水準、給与制度等について検討

6 人事制度及び勤務環境等に関する報告(意見)

(1) 人事制度の抜本的改革の推進

 近年の人事制度改革が一定程度実現されたことに加え、都政が転換期を迎えていることから、この間の改革の成果の分析、検証を踏まえ、現在の人事制度の現状・課題を明らかにするとともに、課題の解決に向けた取組について言及

ア 環境の変化がもたらす課題

  • 採用を巡る諸条件の変化、新規採用者の裾野の広がり、都政課題の高度化・複雑化、職員構成の変化、雇用と年金の接続など、様々な環境の変化とこれらの変化が人事制度にもたらす課題を分析

イ 抜本的改革の進展に向けた取組

  • アで分析した課題に適切に対応していくためには、採用制度、職・職級のあり方、昇任制度、人材育成など人事制度全体を一つのものとして捉え、この間取り組んできた改革を更に発展・進化させることが重要
  • 特に、採用制度については、課題に即応する必要があることから、新たな取組に向けた検討を速やかに推進

(採用に関する取組)

  • 採用区分、採用者数、試験日程、能力実証のあり方について検討していく必要
  • 特別な試験対策を必要としない新たな試験方式の技術系職種への導入、試験の実施回数の増加など、採用試験における新たな取組に向けた検討を速やかに推進

(複線型の人事制度の構築に向けた取組)

  • 専門性を機軸に据えた複線型人事制度に向けた検討を進める必要。職員一人ひとりが、例えば、組織のマネジメント、現場や事業分野のスペシャリスト、特定分野のプロフェッショナルといったフィールドごとにそれぞれの専門性を深めていくことができる仕組みが必要

(柔軟な人材活用を進める取組)

  • 職員一人ひとりの能力・適性を一層きめ細かく把握し、柔軟な人材活用を進めていくことが重要
  • 監督職の職責・役割のあり方を点検・検証した上で、職務実態等を踏まえた監督職のあり方について、給与制度も含めて検討していく必要

(高齢期雇用の再構築に向けた取組)

  • 再任用職員については、フルタイム勤務を基本とした活用をはじめ、昨年述べた検討の視点に基づいて、引き続き検討を進めることが望ましいところ
  • 一方、高齢期雇用のあり方は、採用から退職に至る人事制度全体の中で継続して検討していくことが必要。こうした観点から60歳前の職員も含めた人事制度のあり方を改めて整理していくことが必要

(職責・能力・業績主義の深化に向けた取組)

  • 公務能率の維持等の観点から、まずは分限処分の制度をこれまで以上にきめ細かく運用していくことが必要
  • 具体的には、組織的な指導・育成の取組にもかかわらず、なお業績がよくない状態が改善されない職員への対応として、改善意欲を促すためにも、降給を新たに導入することが適当

(2) 職員の勤務環境の整備

ア 仕事と生活の両立支援

  • これまで充実させてきた仕事と生活の両立を図る制度を、職員が積極的に活用できる環境づくりが重要
  • 「配偶者帯同休業制度」を含め、両立支援制度の更なる充実に向けた検討が必要

イ 超過勤務の縮減

  • 管理監督者が中心となり、厳正な勤務管理やバランスのとれた業務配分など、更なる業務効率化に引き続き取り組むことが重要

ウ 職員の健康保持等の推進

  • メンタルヘルスについて、予防策に重点を置いた取組を進めるとともに、再発防止の取組を継続することが必要
  • セクシュアル・ハラスメントについて、事案件数は減少傾向にあるものの、相談体制を充実させるとともに、職場での一層の意識の定着が必要
  • パワー・ハラスメントについて、引き続き予防に向けた環境づくりを進めていくことが必要

(3) 女性の活躍促進

  • 都は、能力・業績主義の徹底等により、女性職員の活用が比較的進んでいる状況
  • 更なる女性の活躍促進に向け、働きやすい環境整備を引き続き進めることが必要

(4) 公務員倫理の徹底

  • 非違行為に対し厳正に対処していくとともに、原因や背景を分析し、再発防止の徹底に努める必要
  • 管理職は、職員の範となるべく行動しつつ、職員を適切に指導する必要

問い合わせ先
人事委員会事務局任用公平部任用給与課
 電話 03-5320-6941~6943

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