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報道発表資料  2013年10月16日  労働委員会事務局

A事件命令書交付について

 当委員会は、標記の不当労働行為救済申立事件について、10月16日、命令書を交付しましたのでお知らせします。なお、交付は郵送で行い、本日、到達を確認しました。
命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

1 当事者

 申立人 X1(組合)、X2(組合支部)
被申立人 Y(株式会社)

2 事件の概要

 本件は、1)A1に関して、平成22年10月1日からの取引先での業務を会社から断り、同人に自宅待機を命じたこと、2)A1のソフトウェア運用業務等を議題とする22年9月29日以降3回の団体交渉における会社の対応、3)A2に関して、22年3月31日で取引先の業務が終了になった後、社内教育訓練を選択する機会を与えないまま、4月6日から6月20日までの間、自宅待機にさせたこと、4)A3に関して、21年4月から減額となった給与を、その後も、元に戻さないこと、5)組合員に対する22年度下期賞与支給額が平均支給額より低いことが、それぞれ不当労働行為に当たるか否かが争われた事案である。

3 命令の概要 (一部救済)

<主文(要旨)>
(1) 組合員A1の22年10月1日からの自宅待機命令をなかったものとして取り扱い、同日以降、自宅待機中の賃金相当額と既支払賃金額との差額を支払うこと。
(2) 組合員A2の22年4月6日からの自宅待機命令をなかったものとして取り扱い、同日から同年6月20日までの間、教育訓練を受けた場合の賃金相当額と既支払賃金額との差額を支払うこと。
(3) 文書交付
(4) 前各項の履行報告
(5) その余の申立ての棄却

4 判断のポイント

  • 会社は、組合結成の準備会発足当初から、会社社長等が合同労組を批判するメールをするなど、組合を嫌悪していたと推認される上、IT技術者が取引先の面接を通過した後、会社側から契約を断った事例が過去にないこと等から、会社自らA1のソフトウェア運用業務を断り、自宅待機を命じたことは、組合員であるが故の不利益取扱いに該当する。
  • 9月29日以降3回の団体交渉における会社の対応は、事実とは異なる説明を行った上、A1のソフトウェア運用業務を断った理由を採算性に変更した後も、採算性についての説明を拒否し、不適切な資料を提出するなど、誠実な対応をしたものとはいえず、不誠実な団体交渉に該当する。
  • 会社が、A2に対する適切な教育訓練について検討しないまま、賃金が4割減額となる自宅待機を命じていることは、会社において過去に例のない特異な例である以上、会社の対応は、組合員であるが故の不利益取扱いに該当する。
  • A3の減額された給与が元に戻らないことは、その不合理性や、組合員であるが故の不利益性を裏付けるに足りる具体的な疎明がなく、組合員であるが故の不利益取扱いには該当しない。
  • 組合員に対する22年度下期賞与支給額が平均支給額より低いことについては、会社の評価ルール等が、全社員共通に適用されているなど、特に組合員を低評価にするために用いられているとはいえず、組合員であるが故の不利益取扱いには該当しない。

※別紙 命令書の概要

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6990

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