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報道発表資料  2013年3月29日  生活文化局

「昔、優しくされたお礼に行きたい」と高齢者宅を訪問し
CO2排出権取引の契約を「儲かります」と勧誘していた
訪問販売事業者に業務停止命令(9ヶ月)及び是正勧告

 本日、東京都は、「以前、営業で苦労していた時に、励まされて頑張った結果、栄転することになった。お礼に行きたい」などと販売目的を隠して高齢者宅を訪問し、複雑な取引である二酸化炭素(CO2)排出権取引について、「儲かる」などと断定的な判断を提供して、契約を勧誘・締結をしていた事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条に基づき9ヶ月間業務の一部を停止すべきことを命じるとともに、東京都消費生活条例(以下「条例」という。)に基づく勧告を行いました。CO2排出権取引について勧誘を行っていた事業者に対する行政処分は、昨年6月の消費者庁に続く2例目で、都道府県でははじめてとなります。
 また、当該事業者は、東京都による立入調査を2回に渡り拒否しました。

1 事業者の概要

 事業者名:株式会社エコウィン
 代表者名:代表取締役 山野大輔
 本店住所:東京都新宿区北新宿1丁目8番17号
 設立:平成24年4月10日
 業務内容:CO2排出権取引受託取次業務と称する役務の提供(訪問販売)
 売上高:不明
 ※都内の消費者と契約した保証金総額は2億8,353万円(平成24年4月1日から平成25年1月末日まで。東京都推計)
 資本金:50万円
 従業員数:12名

2 勧誘行為等の特徴

  1. 若い営業員が、「以前、仕事がうまくいかず落ち込んでいた時に、奥さんに優しく声をかけられて頑張ったところ、栄転することになった。お礼と挨拶に行きたい」などと電話をかけ、勧誘目的であることを告げないまま、訪問する約束をする。
  2. 訪問当日は身の上話等だけで帰るが、翌日以降、「CO2排出権取引がよい、儲かる」などと再度連絡をして、上司と再訪することを了解させる。
  3. 上司からも「儲かる」等聞かされるが、投資経験がほとんどない高齢者のため、取引内容等を十分に理解しないまま、契約書等に記名押印させられる。

3 業務の一部停止命令等の内容

(1) 業務の一部停止命令の内容

 平成25年3月30日(命令の翌日)から平成25年12月29日までの間(9ヶ月)、法第2条第1項に規定する訪問販売にかかる次の行為を停止すること。

  1. 契約締結について勧誘すること
  2. 契約の申込みを受けること
  3. 契約を締結すること

(2) 勧告の内容

 役務の提供に際し、消費者が契約締結の意思を決定する上で重要な事項について、事実と異なること若しくは誤信させるような事実を告げて、又は将来における不確実な事項について断定的判断を提供して、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させないこと。

4 業務の一部停止命令等の対象となる主な不適正な取引行為

不適正な取引行為 特商法・条例の条項
二酸化炭素排出権取引受託取次業務と称する役務の提供契約(以下「本件契約」という。)の勧誘に先立って、「以前励まされたお礼が言いたい」等と告げ訪問の約束を取り付けるなど、勧誘目的を明らかにしていない事実があった。 法第3条
勧誘目的等不明示
本件契約に際し、取引に関する重要な事項である保証金の取扱いについて、実際は分離保管措置を講じていないにも関わらず、そのことを故意に消費者に告げていない事実があった。 法第6条第2項
重要事項不告知
投機的な取引の知識、経験が乏しく、本件契約に不適当な高齢者に対して、契約の締結を勧誘していた事実があった。 法第7条第4号
省令第7条第3号
適合性原則違反
為替相場等複雑な要因により予測が極めて困難で、将来における不確実な事項である二酸化炭素排出権取引の相場動向について、「CO2の排出量が多くなったから儲かります。」「来月なら、50万円が80万円にはなりますよ。」などと、断定的な判断を提供して、契約の締結を勧誘していた事実があった。 条例第25条第1項第3号
規則第6条第3号
断定的判断の提供

5 今後の対応

(1) 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の2の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
(2) 勧告の内容に対する改善措置について、平成25年4月16日までに、都知事宛てに提出させる。勧告に従わない場合は、条例第50条に基づき、その旨公表する。

(参考)東京都内における当該事業者に関する相談の概要(平成25年3月28日現在)

平均年齢 平均契約額 相談件数
74.1歳
(最高80歳)
約104万円
(最大250万円)
17件

消費者へのアドバイス

 CO2排出権取引は、海外の排出権の価格や相場動向の値動きを見極めて、自ら売買を決断するという、プロの投資家にとっても複雑な取引です。投資経験のない一般の消費者(特に高齢者)が、国際情勢と連動するCO2排出権の相場動向や、世界経済の影響を受ける為替の動きなどの状況に常時注意を払い、的確な分析を行なって業者に売買注文を出すことはまず不可能です。
 ご自分で内容を理解できない契約については、業者の「儲かる」トークを鵜呑みにすることなく、また営業員の情にほだされることなく、「契約できない」とはっきり断りましょう。
 ご家族や隣人の方も、ご高齢の方の自宅から、内容が不明な投資の契約書や売買報告書などを発見したら、すぐに最寄りの消費生活センターまでご相談ください。

※参考資料 相談事例

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03-5388-3074

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