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報道発表資料  2012年10月29日  生活文化局

有料老人ホームの入居一時金に係る紛争
-東京都消費者被害救済委員会に付託-

 本日、東京都消費生活条例に基づき、東京都知事は東京都消費者被害救済委員会(会長 松本恒雄 一橋大学大学院法学研究科教授)に、新たに「有料老人ホームの入居一時金に係る紛争」の処理を付託しましたので、お知らせします。

付託案件の内容と付託理由

申立人は80歳代の女性

  • 平成18年9月、申立人は本件有料老人ホーム(以下「ホーム」という。)と、入居一時金1,200万円、家賃等月額約32万円(介護費用を除く)の内容で契約を結び、入居した。
  • 契約から約4年8か月後の平成23年5月、申立人はホームを退去したが、入居一時金1,200万円は居室引渡日に全額償却されるとして、返還されなかった。
  • 申立人は、入居一時金は入居期間に応じて償却されるべきで、一切返還されないことに納得できないなどと主張したが、ホームが契約条項を理由に応じなかったため、紛争となった。

付託理由

 1,200万円もの金額が居室引渡日に全額償却され、入居期間にかかわらず一切返還されないとする契約条項が、消費者の財産に重大な影響をもたらすおそれがあることから付託した。

東京都消費者被害救済委員会
 東京都消費者被害救済委員会は、東京都消費生活総合センター等の相談機関に寄せられた苦情・相談のうち、都民の消費生活に著しく影響を及ぼし又は及ぼすおそれのある紛争について、「あっせん」や「調停」を行うことにより、公正かつ速やかな解決を図るため、東京都消費生活条例に基づき設置された知事の附属機関です。

紛争概要

 申立人の主張による紛争案件の概要は以下のとおりである。

  • 一人暮らしをしていた申立人は、本件有料老人ホーム(以下「ホーム」という。)から、医療機関が併設されていることや、悩みや相談に親切に対応してくれることなどの話があり、安心して老後を過ごすことができると思い、入居することを決めた。
  • 平成18年9月、申立人はホームと、入居一時金1,200万円、家賃約20万円、管理費及びサービス料(介護費用を除く。以下「管理費等」という。)約12万円の内容で契約を結び、入居した。
    なお、申立人は、自宅の売却手続きが進まなかったため、契約後の約10か月間、実際にはホームに入居しなかったが、この間も、家賃、管理費等を毎月支払った。
  • 入居中、入居者トラブルがありホームに適切に対応してもらえなかったこと、また、東日本大震災の際エレベーターが停止し、建物内に階段がなく外の非常階段から避難したが、足の不自由な申立人は危険で不安に思ったことなどから、契約から約4年8か月後の平成23年5月、ホームを退去した。
  • 退去にあたり、ホームから、入居一時金1,200万円は居室引渡日に全額償却されること、及び入居しなかった約10か月間の費用は返還されないことの説明があった。
  • 申立人は、入居一時金は入居期間に応じて償却されるべきで、一切返還されないことに納得できないなどと主張した。
    これに対しホームは、契約書等に入居一時金の償却について記載されていることなどを理由に応じなかったため、紛争となった。

主な問題点と付託理由

  1. 入居一時金1,200万円について、ホームは権利金としているが、権利金としては額が著しく高額であり、また、居室引渡日に全額が償却されると規定されている。これら契約条項は、消費者契約法上問題があるのではないか。
  2. 上記契約条項が、消費者の財産に重大な影響をもたらすおそれがあることから付託した。

≪参考1≫

 老人福祉法が改正され、平成24年4月1日より、「有料老人ホームの設置者は、家賃、敷金及び介護等その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領する費用を除くほか、権利金その他の金品を受領してはならない。」(同法29条6項)とされた。
 (ただし、経過措置により、平成24年3月31日までに届出がされた有料老人ホームについては、平成27年4月1日以後に受領する金品から適用される。)

≪参考2≫有料老人ホームの入居一時金に関する相談件数の推移(都内消費生活センター合計)

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※別紙 東京都消費者被害救済委員会の概要
※別紙 東京都消費者被害救済委員会委員名簿

問い合わせ先
東京都消費生活総合センター活動推進課
 電話 03-3235-4155

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