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報道発表資料  2012年4月23日  労働委員会事務局

命令書交付のお知らせ

  当委員会は、下記不当労働行為救済申立事件について、本日、命令書を交付しましたのでお知らせします。

事件名 I事件(平成22年不第54号)
当事者 申立人 H(組合)
被申立人 I1(会社)
I2(会社)

問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
 電話 03-5320-6987、6988

〔別紙〕

I事件(平成22年不第54号事件)命令要旨

1 命令交付の経過

(1) 申立年月日 平成22年5月17日
(2) 公益委員会議の合議 平成24年3月27日
(3) 命令書交付日 平成24年4月23日

2 当事者の概要

(1) 被申立人I1(以下「I1」という。)は、愛媛県M市に本店を置く地方銀行である。
(2) 被申立人I2(以下I1と併せて「会社ら」という。)は、一般労働者派遣事業を営む、I1の100%出資の子会社である。平成元年12月1日に申立外Bから人材派遣事業部門の営業譲渡を受け、22年10月1日に解散している。
(3) 申立人H(以下「組合」という。)は、派遣労働者、パートタイム労働者、契約社員など様々な雇用形態で働く労働者を組織する、個人加入のいわゆる合同労組であり、本件申立時の組合員数は約300人である。

3 事件の概要

 申立人組合の組合員は、昭和62年2月からBないしI2に、派遣労働者として雇用され、派遣先であるI1において就労していたが、平成12年5月31日をもってI2を雇止めとなった。
 Xは、雇止めは権利の濫用として許されず、また、I1との間に黙示の労働契約が成立しているとして、さらに、I1において同人に対するいじめがあったなどとして、会社らに対し、雇用関係存在確認、賃金及び慰謝料の支払いなどを求めて松山地方裁判所に提訴したが、15年5月、同裁判所において棄却判決、18年5月、高松高等裁判所において一部認容・一部棄却判決、21年3月、最高裁判所において上告棄却及び上告受理申立ての不受理の決定が下され、I1のI支店の支店長の行為につき損害賠償金1万円がI1に命じられたほかは棄却となり、XとI2との雇用契約関係は12年5月31日をもって終了していること、また、XとI1との間の黙示の労働契約の成立は認められないことが確定した。
 Xは、21年夏頃、組合に加入し、組合は、同年9月から11月にかけて、Xに対する謝罪及びI1における雇用等を求めて会社らに団体交渉を申し入れたが、会社らは、Xは雇用する労働者ではないなどとして、これに応じなかった。
 本件は、会社らが、組合からの団体交渉申入れに応じなかったことが、それぞれ不当労働行為に当たるか否かが争われた事案である。

4 主文

 本件申立てを棄却する。

5 判断の要旨

 雇止めから9年以上の期間が経過し、雇用契約関係の終了もしくは不存在が判決により確定した後になされた本件団体交渉申入れは、特段の事情のない限り、社会通念上合理的期間内に行われたものとはいい難い。
 そして、組合が会社らに申し入れた団体交渉事項は、いずれもXの清算されていない労働条件その他の待遇に関するものといえず、前記特段の事情は認められない。
 したがって、本件において組合は、労働組合法上の「使用者が雇用する労働者の代表者」に当たるとはいえず、会社らが、組合からの団体交渉申入れに応じなかったことは不当労働行為には当たらない。

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