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報道発表資料  2012年3月27日  生活文化局

東京都個人情報保護審査会の答申(第239号)について

 「在籍小学校の学校健診記録」の非開示決定並びに「児童自立支援計画票」、「児童状況票」及び「成績表」の一部開示決定に対する異議申立てについて、これらの決定はいずれも妥当である旨、東京都知事に答申を行った。

1 諮問件名

(1) 諮問件名

 「在籍小学校の学校健診記録」の非開示決定及び「成績表」ほか7件の一部開示決定に対する異議申立て

(2) 非開示理由

 不存在並びに東京都個人情報の保護に関する条例16条2号(開示請求者以外の個人に関する情報)及び6号(行政運営情報)に該当

2 答申の骨子(結論)

 「在籍小学校の学校健診記録」を不存在を理由として非開示とした決定並びに「児童自立支援計画票」、「児童状況票」及び「成績表」を一部開示とした決定は、いずれも妥当である。

3 答申までの経過

(1) 開示請求 平成22年10月7日
(2) 非開示及び一部開示決定 平成22年12月6日
(3) 異議申立て 平成23年2月3日
(4) 諮問 平成23年9月30日
(5) 答申 平成24年3月27日

4 審査会の判断の要旨

(1) 児童相談業務等について

 児童相談所について
 児童福祉法2条は、「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」ことを規定し、同法12条1項は、都道府県が児童相談所を設置する義務を定め、同条2項は、児童相談所の主たる業務を定めている。また、都における児童相談所は、東京都児童相談所条例1条に基づき設置され、東京都児童相談所処務規程に基づき、児童及びその保護者に対する相談援助活動を実施している。

 児童相談所長の権限について
 児童福祉法及び児童福祉法施行細則に規定された児童相談所長の権限は、以下のとおりである。
 (ア)児童相談所長は、児童福祉法25条の規定による通告を受けた児童等について、必要があると認めるときは、児童養護施設に入所させることができる(児童福祉法27条1項3号及び児童福祉法施行細則1条1項1号)。
 (イ)児童相談所長は、必要があると認めるときは、児童養護施設への入所措置をとるに至るまで、児童に一時保護を加え、又は適当な者に委託して一時保護を加えさせることができる(児童福祉法33条2項及び児童福祉法施行細則1条1項5号)。
 (ウ)児童相談所長は、児童福祉法25条の規定による通告を受けた児童等について、必要があると認めるときは、児童又はその保護者を児童福祉司等に指導させることができる(児童福祉法27条1項2号及び児童福祉法施行細則1条1項1号)。
 (エ)児童相談所長は、児童養護施設への入所措置を採った児童について、児童福祉施設の長等に、児童の保護について、必要な指示をし、又は必要な報告をさせることができる(児童福祉法30条の2及び児童福祉法施行細則1条1項3号)。

 本件の経緯について
 本件の経緯は、以下のとおりである。(略)

(2) 実施機関の決定について

 実施機関は、「○○児童相談所が保有する、○○(本児)が入所中の児童養護施設から報告を受けた情報であり、○○本人が保有していなければならない在籍小学校の学校健診記録」(以下「本件請求個人情報」という。)については、都では該当する文書を取得していないとして本件非開示決定を行い、また、「(○○児童相談所が児童養護施設から報告を受けた)成績表の複写」及び「(○○児童相談所が児童養護施設から受けた)児童養護施設で記録された生活に関する報告の一切(2008年○月から2010年○月○日まで)」については、平成20年度の成績表並びに平成20年度から22年度までの児童自立支援計画票及び児童状況票を対象保有個人情報と特定し、条例16条2号及び6号を適用して本件一部開示決定を行った(非開示とした部分を以下「本件非開示部分」という。)。なお、平成21年度の児童自立支援計画票については、平成22年○月○日に収受したものと同年△月△日に収受したものとがあるが、非開示部分はいずれも同様である。また、実施機関は、平成21年度の児童自立支援計画票及び児童状況票について、平成21年○月○日に収受したものも請求に係る対象保有個人情報であったとして、平成23年11月17日付けで追加の一部開示決定を行っているが、当該非開示部分は本件非開示部分と同様である。
 そこで、審査会は、本件非開示決定及び本件一部開示決定それぞれの妥当性について、以下に判断する。

(3) 本件非開示決定の妥当性について

 本件請求個人情報は、「在籍小学校の学校健診記録」であるところ、実施機関が説明するように、児童相談所がこれを取得、保有しなければならないという規定はない。児童福祉施設最低基準12条2項は、児童福祉施設の長は、児童が通学する学校における健康診断が行われた場合であって、当該健康診断が定期又は臨時の健康診断の全部又は一部に相当すると認められるときは、定期又は臨時の健康診断の全部又は一部を行わないことができるが、この場合、児童福祉施設の長は、児童が通学する学校における健康診断の結果を把握しなければならない旨規定しており、本件の場合、本児が入所している児童養護施設(以下「施設」という。)において、本児の健診結果を取得し保有していることが推認される。
 ところで、施設には、東京都児童福祉施設条例に基づき都が設置した施設と社会福祉法人が設置した施設とがある。都が設置した施設は、平成18年度から指定管理者である東京都社会福祉事業団により管理運営されていることから、仮に、本児が都が設置した施設に入所していた場合、当該施設が保有している情報の保有主体が都であるか否かについて、以下検討する。
 指定管理者に施設の管理運営業務を行わせる場合には、都と指定管理者の指定を受けた事業者とが協定を締結することとされている。審査会において、都と東京都社会福祉事業団との間で締結された協定書を確認したところ、施設の管理運営業務に伴って生じる個人情報の保有主体について、明確な定めはなかった。
 一方、都が設置した各施設では、それぞれ個人情報保護方針が定められており、本人が、自己の個人情報について開示、訂正、利用停止を求める権利を有していることを確認し、これらの申出があった場合には速やかに対応する旨記載されている。そして、実際に、自己の個人情報について開示等の申出があった場合には、個人情報の保護に関する法律に基づき、開示等の手続を行っているとのことであった。
 このような実態にかんがみると、都が設置した施設が業務に伴って取得し保有している情報の保有主体は、都ではなく当該施設であると認められ、仮に、本児が都が設置した施設に入所していたとしても、当該施設が保有している健診結果は、都として保有しているとはいえない。
 なお、施設から任意提出を受けるなどの理由により○○児童相談所が保有していることも考えられることから、本件請求個人情報の保有の有無について、審査会が実施機関に再度調査を依頼したところ、保有していないことが確認された。
 したがって、本件請求個人情報について、不存在を理由に非開示とした実施機関の決定は、妥当である。

(4) 本件一部開示決定の妥当性について

 本件対象保有個人情報について
 児童福祉施設最低基準45条の2は、施設の長は、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援するという施設における養護の目的を達成するため、入所中の個々の児童について、児童やその家庭の状況等を勘案して、その自立を支援するための計画を策定しなければならない旨規定しており、施設では、入所中の個々の児童ごとに自立支援計画票が作成されている。
 一方、前記(1) イで述べたとおり、児童相談所長は、施設への入所措置を採った児童について、児童福祉施設の長に、必要な報告をさせる権限を有しており、また、措置した子供の経過を把握するため、児童福祉施設等から子供の養育状況に関する報告を年2回程度徴することとされている(児童相談所運営指針第7章第9節1(6))。
 これに基づき、児童相談所では、施設に対し、年2回程度、自立支援計画票の提出による報告を求めているものであり、本件においては、本児の施設への入所後、施設から○○児童相談所に提出された平成20年度から22年度までの児童自立支援計画票及びそれとともに提出された児童状況票並びに平成20年度の成績表が本件対象保有個人情報となったものである。

 本件非開示部分の条例16条6号該当性について
 審査会が見分したところ、本件非開示部分のうち、児童自立支援計画票の非開示部分には、本児の行動や性格、学習、健康等への支援方法及びその支援結果並びに本児、学校及び児童相談所等の意向や意見等が記載されており、児童状況票の非開示部分には、本児の行動や性格、学習、健康等の状況、学校での状況及び児童相談所の意見等が記載されている。また、成績表の非開示部分には、本児の出欠の状況、各科目の評価、学校生活の評価及び学習や生活の所見等が記載されている。
 前記(1) ウで述べたような状況の下で、本児の母親である異議申立人が、本件開示請求により、本件非開示部分に記載された本児に関する様々な情報を知ることとなると、本児と異議申立人との心理的な距離を適度に保つことができなくなり、適切な母子関係の構築を阻害することにもなりかねず、その結果、今後の児童相談所の相談援助業務の適正な遂行に支障が生じるおそれがあると認められ、条例16条6号に該当するので非開示が妥当である。
 なお、本件非開示部分は、実施機関が同条2号にも該当するとして非開示としているが、上記で述べたとおり、当該情報は同条6号に該当するので、2号該当性について判断するまでもなく、非開示が妥当である。

※別紙 答申(第239号)(PDF形式:35KB)

問い合わせ先
生活文化局広報広聴部情報公開課
 電話 03-5388-3135
(所管部局)
福祉保健局少子社会対策部家庭支援課
 電話 03-5320-4127

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