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報道発表資料  2012年3月1日  生活文化局

東京都情報公開審査会の答申(第563号)について

 東京都情報公開審査会(会長 秋山收)は、「指定確認検査機関指定申請書」ほか2件の一部開示決定において非開示とした部分のうち、別表に掲げる部分は開示すべきであるが、その他の部分は非開示が妥当である旨、東京都知事に答申を行った。

1 諮問の概要

(1) 諮問件名

 「指定確認検査機関指定申請書」ほか2件の一部開示決定に対する異議申立てについて

(2) 非開示理由

 東京都情報公開条例7条2号(個人情報)、3号(事業活動情報)及び4号(犯罪の予防・捜査等情報)に該当

2 答申の骨子(結論)

 「指定確認検査機関指定申請書」ほか2件の一部開示決定において非開示とした部分のうち、別表に掲げる部分は開示すべきであるが、その他の部分は非開示が妥当である。

3 答申までの経過

(1) 開示請求 平成22年10月14日
(2) 一部開示決定 平成22年10月28日
(3) 異議申立て 平成22年12月27日
(4) 諮問 平成23年1月31日
(5) 答申 平成24年3月1日

4 審査会の判断の要旨

(1) 建築確認手続について

 建築基準法(以下「法」という。)6条及び6条の2は、建築主が特定の建築物を建築しようとする場合には、当該工事に着手する前に、その建築計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、建築主事又は法77条の18から21により指定を受けた指定確認検査機関による確認を受けなければならない旨規定している。そして、建築主事又は指定確認検査機関は、建築計画が建築基準関係規定に適合していると認めた場合に確認処分を行い、その証明として確認済証を建築主に交付する。このうち指定確認検査機関の行った確認処分を証する確認済証については、法6条の2第11項で、特定行政庁は、当該確認処分に係る建築計画が建築基準関係規定に適合しないと認めるときは、当該建築物の建築主及び当該確認済証を交付した指定確認検査機関にその旨を通知しなければならず、この場合に当該確認済証は、その効力を失う旨規定している。
 また、法94条1項は、建築主事又は指定確認検査機関が行った処分又はこれに係る不作為に不服がある者は、当該処分又は不作為に係る建築物又は工作物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた市町村又は都道府県の建築審査会に対して審査請求をすることができる旨規定している。

(2) 本件対象公文書について

 本件開示請求に係る対象公文書は、「指定確認検査機関指定申請書」、「役員及び確認検査員の略歴書」、「平成22年○月付『建築確認取消しの裁決について(報告)』」、「○○区建築審査会裁決」の写し、「確認済証」の写し及び「確認申請書(建築物)(第一面から第三面)」の写しであり、実施機関は本件開示請求に対し一部開示決定を行っている。このうち、異議申立ての対象となった公文書は「平成22年○月付『建築確認取消しの裁決について(報告)』」(以下「本件対象公文書1」という。)、「○○区建築審査会裁決」の写し(以下「本件対象公文書2」という。)、「確認済証」の写し(以下「本件対象公文書3」という。)及び「確認申請書(建築物)(第一面から第三面)」の写し(以下「本件対象公文書4」という。)である。
 本件対象公文書1から4は、特定の建築計画に関し、指定確認検査機関が確認処分を行った後、○○区の建築審査会に対し、確認処分の取消しを求める審査請求が行われた結果、当該審査会の裁決により処分が取り消された案件に関する報告文書である。実施機関の説明によれば、本件において確認処分を行った指定確認検査機関は、東京都知事により指定されていることから、法に定めはないものの、当該機関が任意で実施機関に対し処分が取り消された旨の報告を行っており、そのため当該文書を保有しているとのことである。

(3) 本件非開示情報について

 本件対象公文書1から4のうち、実施機関が一部開示決定において条例7条2号に該当するとして非開示とした部分は、以下のとおりである。
 本件対象公文書1のうち、「審査請求人の住所」
 本件対象公文書2のうち、「審査請求人の住所及び氏名」、「審査請求人補佐人の所属法人名及び氏名」、「処分庁代理人の氏名」及び「参加人代理人の氏名」(以下ア及びイの非開示部分を併せて「本件非開示情報1」という。)
また、実施機関が条例7条3号に該当するとして非開示とした部分は、以下のとおりである。
 本件対象公文書1のうち、「審査請求に係る建築物の建築確認番号及び日付」及び「建築予定地名・地番」
 本件対象公文書2のうち、「参加人(設計者)の所在、名称、代表者役職及び氏名」、「審査請求に係る建築物の建築確認番号及び日付」、「建築主の名称」及び「建築予定地名・地番及び旧住居表示」
 本件対象公文書3のうち、審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」、「建築主の名称及び代表者名」、「建築場所、設置場所又は築造場所」、「建築物の名称」及び「構造計算適合性判定の結果を記載した通知書の番号及び交付年月日」
 本件対象公文書4のうち、「建築主の会社名、代表者名及び所在地」、「代理者の会社名、氏名及び所在地」、「設計者の会社名、氏名及び所在地」、「手数料請求先の会社名、代表者名及び所在地」、「請求書送付先の会社名、担当者名及び住所」、「消防署同意年月日及び同意番号」、審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」、「建築主の氏名、郵便番号、住所及び電話番号」、「代理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、ファクス番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」、「代表となる設計者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」、「その他の設計者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」、「代表となる建築設備の設計に関し意見を聴いた者の氏名、勤務先、郵便番号、所在地、電話番号及び登録番号」、「代表となる工事監理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」、「その他の工事監理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」、「備考(工事名称)」及び「構造設計一級建築士の建築士証交付番号及び氏名」(以下ウからカの非開示部分を併せて「本件非開示情報2」という。)
 このほか、実施機関は、建築主、代理者、設計者、指定確認検査機関並びに当該機関の決裁者及び係員の印影(以下併せて「本件非開示情報3」という。)を、条例7条4号該当を理由に非開示とした。
 以下、これらの非開示情報1から3について、条例7条2号、3号及び4号の該当性を検討する。

(4) 本件非開示情報1の非開示妥当性について

 本件非開示情報1は、いずれも個人に関する情報で特定の個人を識別できる情報であり、条例7条2号本文に該当することから、同号ただし書の該当性について検討する。
 本件非開示情報1のうち、「処分庁代理人の氏名」及び「参加人代理人の氏名」について異議申立人は、処分庁代理人は確認検査員であり、参加人代理人は実質的な設計担当者で建築士であることから、公にすることが予定されている情報であり開示すべきである旨主張している。
 審査会が本件対象公文書2を見分したところ、処分庁代理人の部分には、処分庁(指定確認検査機関)に勤務する業務員の氏名が記載されているが、処分庁代理人は確認検査員がなるべきものであるとの法令上の規定もなく、あくまでも処分庁から指名されたことにより代理人となったものと認められ、法令等の規定又は慣行として公にされている情報ではない。参加人代理人の部分についても同様に、参加人に関係のある個人の氏名が記載されているが、参加人代理人は建築士がなるべきものであるとの法令上の規定や慣行はない。
 以上により、処分庁代理人及び参加人代理人の氏名は、条例7条2号ただし書イに該当せず、その内容及び性質から、同号ただし書ロ及びハのいずれにも該当しないため、非開示が妥当である。

(5) 本件非開示情報2の非開示妥当性について

 実施機関は、本件非開示情報2を開示することとなれば、審査請求が提起された建築物が特定され、建築確認処分が取り消されたという事実が明らかになり、風評被害を招くおそれがあり、当該建築物の価値評価や建築主及び設計者等の社会的地位が損なわれるため、条例7条3号に該当する旨主張する。
 これに対して異議申立人は、法の規定は建築主に対して建築基準関係規定に適合した建築物にすることを義務付け、それゆえ建築主の氏名が公にされていることや、分譲される建築物は法に適合しているはずであり、建築確認処分が取り消されたことで建築主や設計者等が風評被害を受けるとは考えられないことから、開示すべきである旨主張している。
 この点について審査会において検討する。法1条の規定をみると、「建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする」と定められている。そのため、前記(1) で述べた建築確認、特定行政庁による建築確認処分の取消し及び建築審査会への審査請求の手続は、この目的を達成するために設けられたものと解される。また、前記(1) で説明した一連の規定については、建築基準関係規定に違反する建築物の出現を未然に防止することを目的としたものということができ、適法な建築物を建てるという義務は、建築確認の制度はもとより、建築審査会における建築確認処分に対する事後的な是正手続を含めた一連の過程の中で履行されることが予定されていると考えられる。
 以上のことを前提として本件非開示情報2の条例7条3号該当性を検討すると、本件においては、設計における構造等が法の基準に適合しないと判断されるに至ったため確認処分の取消しが行われたものであり、この間、建築士又は設計者等に手続上の違法があったわけではない。また、確認処分が取り消された場合には、当該確認処分に係る建築計画の内容を法に適合するよう修正し、再度確認申請をすることも可能であることを考慮すると、確認処分が取り消されたという事実が明らかとなっても、そのことをもって建築主や設計者等が不当な評価を受けることは想定できない。確かに、実施機関が主張するとおり、審査請求が提起された建築物が特定されることで風評被害が生じる可能性があることは否定しないが、その可能性は抽象的なものに留まり、条例7条3号に該当し非開示とするほどの具体的な支障を及ぼすと考えることはできない。
 したがって、本件非開示情報2は条例7条3号に該当せず、開示すべきである。

(6) 本件非開示情報3の非開示妥当性について

 本件非開示情報3を開示することとなると、偽造などの犯罪に使用される可能性があり、押印者の財産への不法な侵害を招くなど、犯罪の予防に支障が生じるおそれがあると実施機関が認めることにつき相当の理由があると認められることから、条例7条4号に該当し、非開示が妥当である。

別表 開示すべき部分

対象公文書 開示すべき部分
本件対象公文書1 ・審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」
・「建築予定地名・地番」
本件対象公文書2 ・「参加人(設計者)の所在、名称、代表者役職及び氏名」
・審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」
・「建築主の名称」
・「建築予定地名・地番及び旧住居表示」
本件対象公文書3 ・審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」
・「建築主の名称及び代表者名」
・「建築場所、設置場所又は築造場所」
・「建築物の名称」
・「構造計算適合性判定の結果を記載した通知書の番号及び交付年月日」
本件対象公文書4 ・「建築主の会社名、代表者名及び所在地」
・「代理者の会社名、氏名、所在地」
・「設計者の会社名、氏名及び所在地」
・「手数料請求先の会社名、代表者名及び所在地」
・「請求書送付先の会社名、担当者名及び住所」
・「消防署同意年月日及び同意番号」
・審査請求に係る建築物の「建築確認番号及び日付」
・「建築主の氏名、郵便番号、住所及び電話番号」
・「代理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、ファクス番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」
・「代表となる設計者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」
・「その他の設計者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」
・「代表となる建築設備の設計に関し意見を聴いた者の氏名、勤務先、郵便番号、所在地、電話番号及び登録番号」
・「代表となる工事監理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」
・「その他の工事監理者の氏名、建築士事務所名、郵便番号、所在地、電話番号、建築士登録番号及び建築士事務所登録番号」
・「備考(工事名称)」及び「構造設計一級建築士の建築士証交付番号及び氏名」

※別紙 答申(第563号)(PDF形式:34KB)

問い合わせ先
生活文化局広報広聴部情報公開課
 電話 03-5388-3134
(所管部局)
都市整備局市街地建築部建築企画課
 電話 03-5320-3342

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