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令和元年(2019年)10月18日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和元年10月18日)

知事記者会見
2019年10月18日(金曜)
14時00分~14時45分

知事冒頭発言

1 台風第19号について

【知事】よろしくお願いします。今日のお花、世田谷の深沢にあります東京都立園芸高等学校定時制課程の皆様があしらってくださいました。
それでは、私から何点かご報告がございます。
まず、台風第19号への対応に関しまして申し上げたく存じます。今回の台風でお亡くなりになられました方々に、心からお悔やみ申し上げます。そしてまた、被害に遭われた方々に、改めてのお見舞いでございます。
そして、10月13日(日曜日)でございますが、福島県いわき市におきまして、東京消防庁のヘリコプターで救助活動を行っておりましたところ、誤って女性を落下させ、お亡くなりになるという大変痛ましい事故、前回もご報告させていただきましたが、改めてこの事故でお亡くなりになられました女性に対しまして、心からご冥福を申し上げたく存じます。また、ご遺族の方々に対し、お詫び、そしてお悔やみを申し上げます。
都内の台風第19号によります被害状況ですが、台風の影響と思われる死者1名の情報も入ってきております。約1,400棟を超える建物被害が発生していると現時点で報告を受けているところでございます。改めて、都内における被害の大きさが明らかになってきております。
このため、先日、台風第19号で大きな被害が発生いたしました奥多摩町、そして日の出町、あきる野市を訪問するとともに、日野市と立川市を結びます日野橋という大正時代に造られた橋があります。そちらに参りまして、状況を見て参った次第でございます。
崩落した道路、そして家屋の被害など、被災現場で、地元の町長さん、市長さんから状況をお聞きするとともに、今後の対応についてお話をしたところでございます。また、住民の方ともお会いいたしまして、厳しい生活環境の中で大変ご苦労されていること、また、不安に感じていること、これらについての聞き取りをさせていただきました。都が全力で支援するというお話をさせていただいたところでございます。
また、奥多摩町の日原地区への支援といたしまして、昨日、食料や水のほか、ガソリンなどの燃料もあわせて提供しているところであります。断水ですけれども、復旧に向けて作業は進んでおります。そして、今日の時点で約50戸の断水が解消する見込みでございます。それとともに、当面の措置ではございますが、昨日から自衛隊に入っていただきまして、入浴支援が開始されております。
日原地区の道路が壊れている件でありますけれども、本格的な道路の復旧には一定の期間が必要ということから、まずはこちら、住民の利用を目的とした仮設の歩道を整備いたします。先日、私は山道を抜けて参りましたけれども、そこではなくて、車ですぐそばまで来られるように、崩落した部分に仮設の道を確保いたしますので、孤立という状況から、フルではありませんけれども、何とか道が通じやすくなるという、そのような手当てをするところでございます。
今日から現場で作業に着手いたしておりまして、この週末、また雨が降るなどの予報もございますけれども、早ければ日曜日には通行可能になるということで取り組んでいるところであります。
奥多摩でございますが、この日原地区以外の場所で、引き続き、少し大きいのですが、約2,600戸が断水しておりまして、これはまだ続いているということで、水道局が13台、給水車を送って、応急給水を行っております。
それでもまだ不足しているということで、近隣県の自治体に、計5台、給水車を派遣していただくように要請させていただきました。現在、給水車は現地に向かっているというところで、ING形でございます。関係の自治体の皆様には、深く御礼を申し上げたく存じます。
今回の台風におきまして、都内各地で大雨による浸水など建物被害が発生いたしました。今後も、区市町村と連絡を密にとりながら、支援ニーズを把握しまして、各局が連携して、一日も早い被災地の復旧、復興のお手伝いをし、生活の確保を図ってまいります。
また、住宅の損壊や浸水などで居住継続が困難になった都内在住の方につきましては、都営住宅を一時的にご提供できますように、今日から受付を開始いたしたところでございます。
今回の台風でございますが、東京都からも、イベントの中止や延期、それから不要不急の外出を控えるように広く呼びかけたところでございますが、こうしたことを背景に、都内各地で多くの商店街イベントが中止されることとなりました。今回は、特例的ではございますが、チラシの作成であるとかステージを設営したなど事前の準備に要した経費について、補助金の支出対象とさせていただきます。
今週末ですが、天気予報、様々報じられておりますけど、低気圧や前線の影響で、東京地方へまたまとまった雨が降るということが予想されております。
そこで、都といたしまして、区市町村に前もって土のう袋を提供するなど、必要な対応を行ったところでございます。台風の雨で既に地盤が緩んでいる、そういう中で、土砂災害のおそれもございますので、都民の皆様方には、気象情報などを確認していただいて、早め早めの避難行動をとっていただきますようにお願い申し上げます。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:270KB)

2 東京グリーンボンドについて

【知事】次に、東京グリーンボンドについてのお知らせでございます。
今日は、機関投資家向けの東京グリーンボンドを発行いたしました。これは平成29年度から発行を始めて、今回で3回目の発行となります。
グリーンボンドの発行意義に共感して、投資したことを対外的に表明する、いわゆる投資表明ですけれども、これまでで最も多い、計36件の投資家からいただいております。
今回も多くの投資家にご賛同いただきまして、発行額を優に超える需要が寄せられたところでございます。国内の貴重な資金が都の環境施策に活用される流れ、このグリーンボンド発行も契機となって、大変加速しているということを改めて実感したところでございます。
この資金ですけれども、スマートエネルギー都市づくりや気候変動への適応策などに活用して参ります。今後とも、投資家からの後押しで環境施策を強力に推進いたしまして、スマートシティの実現を目指して参ります。
詳細は、財務局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:64KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「五大陸国際学生シンポジウム」の開催について

【知事】11月9日(土曜日)に、首都大学東京で「五大陸国際学生シンポジウム」を開催いたしますので、そのお知らせでございます。東京2020大会の開幕を控えまして、学生の国際交流を通じて大会の気運醸成を図るということから、「五大陸の繋がり」を表しますオリンピックシンボルにちなんで、「五大陸」の名を冠しました国際シンポジウムを開催するということであります。
五大陸から学生さんを東京に招待しまして、「グローバルシティが拓くもの」をテーマとして、都市課題の解決であるとか、東京2020大会のレガシーを創り上げる取組などにつきまして、首都大学東京の学生と海外からの招待学生が議論を行うというものであります。
現時点で24の国と1つの地域、85大学から約150名の外国人の学生さんたちが参加する予定でありまして、主な招待大学はこちらに出ているとおりであります。
当日、私も基調講演をさせていただきます。そして、招待学生と意見交換を行ってまいりたいと思います。その後は、学生のパネルディスカッションも予定されておりまして、この東京の地に、国境を越えて結集した世界の若い英知で、都市課題の解決に向けました活発で画期的な議論が行われることを期待いたしております。
また、東京2020大会や障害者スポーツへの一層の意識向上を目的としまして、車椅子の操作特訓を支援いたします。こちら「車椅子楽器・プロジェクト」であるとか、ロボットを用いたボッチャの実演など、首都大学東京で様々な研究が行われているところですが、その成果が展示される予定となっております。私も視察を楽しみにいたしております。
このシンポジウムですけれども、一般公開となっておりまして、現在、聴講者を募集中でございますので、ぜひ多くの都民の皆様に足を運んでいただきまして、未来を担う世界の若者たちの熱意を肌で感じていただきたいと存じます。
詳細は、総務局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:320KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 「東京都シニア・コミュニティ交流大会」について

【知事】次が長寿社会でございます。「東京都シニア・コミュニティ交流大会」を開催いたします。それに伴い参加者を募集するというお知らせであります。人生100年時代、長寿社会の中、シニア世代の皆様がいつまでもいきいきと過ごすためには、人と人との交流、そして身近なコミュニティーとのつながりを保つことはとても大切であります。そこで都といたしまして、シニア世代の皆様が、身近な趣味を通じて交流するきっかけとして、今年度から新たに、「東京都シニア・コミュニティ交流大会」を開催することといたしました。
大会の愛称は、人と人との「縁」と「エンジョイ」を掛け合わせまして、「TOKYO縁ジョイ!」といたします。大会の種目は、多くの方に親しまれておりますダンススポーツであるとか、囲碁、将棋、そして健康マージャン、さらに、カラオケの5種目となっております。2020年1月27日(月曜日)にダンススポーツ、1月30日(土曜日)に囲碁、将棋、健康マージャン、2月2日(火曜日)にカラオケということで、場所は駒沢体育館、駒沢屋内競技場、江戸東京博物館の大ホールで行う予定となっております。
募集については、今日から12月10日(火曜日)まで、都内にお住まいの60歳以上の方を対象といたしまして、参加者を募集するところでございます。大会ホームページから申し込みができることとなっておりますほか、郵送などでも受付を行っておりますので、多くの皆様方にお越しいただきたいと思います。
なお、大会には、皆様よくご存じの草野仁さん、そして榊原郁恵さんを「縁ジョイサポーター」としてお願いいたしておりまして、大会を通じて、シニア世代の皆様方が、健康で、そして心豊かな生活を送ることができますように応援して、長寿社会東京に、Quality of Life、生活の質を高めていきたい、このように思っております。多くの皆様方に参加していただきたいと存じます。
詳細は、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:270KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

5 IOCによる東京2020大会のマラソン・競歩の変更計画発表について

【知事】最後でございますが、IOCによります東京2020大会のマラソン・競歩の変更計画発表についてでございます。
今回の唐突な発表には大変驚いております。そして、ご承知のように、私が知事に就任する前ですけれども、2013年、オリンピック・パラリンピック招致委員会にて、8月の東京は温暖で理想的な気候だとして招致活動が行われました。そして、2013年のブエノスアイレスの国際オリンピック委員会の総会で、東京開催を獲得してきたということで、皆様も、あのシーンについてはよくご記憶のことだと思います。
この2013年でありますけれども、その年は、全国的に大変猛暑でございまして、その上で東京開催が決定されたということでございます。
今回の件でありますけれども、アスリートファーストという観点は非常に重要なポイントでございますので、私もそのとおりだと考えております。一方で、これまでも、IOCのメディカルコミッティーのアドバイスを受けながら、アスリートファーストの東京大会にすべく、様々な対策を講じて参ったところでございます。
具体的には、選手向けの暑さ対策として、組織委員会で一部競技における開始時間を大幅に繰り上げなどいたしまして、その取組を進めて参りました。それから、IOCのご指導もいただきながら、組織委員会、国と連携いたしまして、多くの経費をかけながら、また、地元自治体の皆様方、商店街、ボランティアの方々の多くとともに、時間を費やしまして、暑さ対策などに走り回ってきたということでございます。その結果として、これまでIOCのバッハ会長からも、大会の準備については、オリンピック新記録だという高いご評価もいただいてきたところでございます。
さて、オリンピック開催まで、あと280日、パラリンピックは312日となりました。そもそもIOCが決めておられます7月から8月の開催を前提に招致されて、日本の、そして東京の自然環境への対応に、関係者の皆様が色々な思いを胸にしながら、協力そして準備を進めてきたところでございます。
突然、この札幌ということでございますが、なぜ札幌なのかということを、いつ誰がどのように検討してきたのか、開催都市の東京都に協議もございませんで、札幌という提案が突如なされたことにつきましては、大変疑問を感じざるを得ないというところでございます。
もちろん、これまでも準備を重ねてきたわけでございますので、東京でという気持ちは変わりがございません。そしてさらに、今回、IOCが、会場の変更ということで提案がございまして、地元の自治体からも色々なご意見も伺っているわけでございますが、マラソンを楽しみにしていたよ、その都民の気持ちも大切にしてほしいといった、そのような声も寄せられているところでございます。
これまで、日程、それから会場については合意して、この気候、このルートでコンディションを整えてきた内定選手の方々、それから、チケットの当選者も決まっているわけでございまして、色々な方々がその日のために心血を注いできたということを考えましたら、開催都市と何ら議論もせずに、会場の移転が突如提案されたことについては驚きでございますし、なぜこのような形になったのか、IOCから都民の皆様に説明を聞いてみたいところでございます。いずれにしましても、今月末に調整委員会が開催されることとなっております。そちらでの協議を進めて参りたいと考えております。

質疑応答

【記者】幹事社、共同通信の興梠です。幹事社から3点お伺いします。
最初、1つ目は台風19号についてなんですけれども、都内でも孤立地域の発生など被害が出た一方、都が整備を進めている調整池が稼働し、氾濫を抑えられた地域もありました。被害現場も視察されましたが、今後の災害対応について、直近でなすべきことと、将来的に進めていくことをお聞かせください。

【知事】まず、先ほどもお伝えしましたように、奥多摩、日の出、あきる野、それぞれ訪問いたしました。それから、日野市と立川市を結ぶ日野橋の状況、これらを視察いたしまして、大きな被害が出ていることを現場で確認したところであります。
それから、先ほどもお伝えしましたように、日原地区が孤立しているということから、物資輸送に今も取り組んでおりまして、ヘリコプターで食料や水のほか、ガソリンなどの燃料もあわせて提供しております。断水を解消するためには、先ほどお伝えしたとおりでございます。
道路につきましては、道路損壊への対応ということで、仮設の歩道をつくっているということであります。
今回の台風は、大変な雨台風でございました。多摩の西部を中心として、総雨量が600ミリを超える豪雨となったわけであります。区部におきましても、300ミリ程度が観測されまして、本当に雨台風であったなということであります。
河川の対策、内水対策と外水対策がありますけれども、外水対策では28あります調整池のうち過去最多となる21の調整池で洪水を取水しまして、環七地下調整池、それから白子川の地下調整池で、総容量の9割程度を貯留したということ、それから下水道の内水対策でありますけれども、区部にあります約60万立方メートルの貯留施設がございますが、ここで雨水を取り込みまして、総容量の6割程度を貯留したところであります。なかでも中野区と杉並区にあります和田弥生幹線、それから豊島区にあります谷端川一号幹線、ここでは満水になるまで雨水を貯留したということであります。これらの貯留施設でございますけれども、浸水被害の軽減に大きな効果を果たしたものだと、このように考えております。
これからのことでありますけれども、河川や下水道の整備を今回の教訓をベースにしながら考えるべきだと思っております。河川では、現在頻発する集中豪雨に対応するためにレベルアップいたしまして、河川整備の目標整備水準達成に向けまして、環七地下広域調整池など7つの調整池の工事を現在も進めているところであります。
去年、西日本を中心とした豪雨がございまして、防災事業の緊急総点検をしたところでございます。それを受けて石神井川など8つの河川で、新たな調整池の事業化に向けて検討を実施するなど、取組を加速させております。
それから、下水道でありますけれども、現在、くぼ地や坂下などの浸水の危険性の高い地域や浸水の影響が大きい地下街など、トータルで54の地区を選定いたしておりまして、その地区を重点化して、施設整備を進めて参ります。特にこのうち22の地区では対策を完了いたしておりまして、浸水軽減効果を発揮させて、残る32地区についての工事設計等を進めている。やはり対策をしたところは結果が出ているということかと思います。
いずれにしましても、水害の解消、そして、浸水の軽減に大きな効果を発揮する貯留施設の整備を進めて参りたいと考えております。

【記者】2点目は、冒頭にありました福島県でのヘリコプターの落下事故なんですけれども、知事も告別式にもご出席されるお考えを示していますが、この事故の受け止めと今後の都としての対応をお聞かせください。

【知事】これについては、本当に申し訳なく思うところでございます。今日がお通夜で、明日告別式でございますが、私、直接参らせていただきまして、ご遺族の方々に改めて直接お悔やみを申し上げて参りたいと考えております。
この救出作業というのは、大変訓練された職員が担当いたしておりますけど、今回のこの事故で、また、しっかりと対応していただくように、職員のサポートも必要だと考えております。

【記者】3点目はマラソンの開催地変更なんですが、大会の花形種目を東京以外でやることに反発がある一方で、暑さ対策の面では理解を示す声もあります。月末の調整委員会で東京開催をご主張するお考えがあるかを含め、今後の対応をお聞かせください。

【知事】この件につきましては、暑さ対策についてもこれまで、先ほど申し上げましたように、IOCのメディカルコミッティーの皆様方のアドバイスも受けながら進めて参ったところでございます。そしてまた、今回の突然の移転につきましては、まず驚きとともに、一方で、アスリートファーストという考え方については、私自身も理解は示しているところでございます。
いずれにしましても、今月末の調整委員会に向けて、東京都のあり方ということをまとめて参りたいと思います。

【記者】フジテレビの小川です。先ほどのマラソンの件なんですが、これ、そもそも小池知事はこの話を誰に一番最初に聞いて、また、その内容というのはどういったお話だったのか、具体的に教えてください。

【知事】振り返ってみますと、一番最初に伺いましたのは、10月15日に武藤事務総長がこちらにお見えになりました。その際、ドーハで開催された世界陸上競技大会で、女子マラソンの棄権者は約4割にも達したということ、それからIOCが組織委員会に対して、マラソンと競歩の会場を札幌に移したいんだという話をその場で初めて伺いました。
その後、色々とその件についてお話を伺ったんですけれども、その際、先週半ばに、森会長はオリパラ担当大臣や、特定の都議の方にはもう連絡をされていたということを伺いまして、それから北海道ともお話をしたということを伺っております。加えて、もしそういうことになったときは、経費などどうされるのですかと。これについては国が持つということを事務総長おっしゃっておられました。それから変更についてはこの2つ、マラソンと競歩のみだと明言されておりました。
ということで、私は最初にこの件について伺ったのが10月15日でありまして、翌日の16日に、森会長、そして武藤事務総長などがお越しになったところでございます。
その間、コーツ委員長から電話を受けておりまして、ちょうど私、奥多摩に入っていたり、なかなか時差の関係もあり、つながらなかったのですけれども、また、こちらからお電話したときには、逆にあちらは、つながらなかった。16日の段階で、私、移動中に改めてコーツ委員長の方にお電話をさせていただきまして、コーツ委員長の方から札幌に移すんだということについて尋ねられたところでありました。その前日に武藤事務総長から変更の話を聞かされ、都とすれば、今この電話の時点で、イエス、またはノーと言えるような状態ではありませんということでお返しをしたというのが、一連の流れでございます。

【記者】確認なんですけれど、ということは、15日に武藤事務総長とお話ししたときには、先週半ばにオリパラ担当大臣や特定の都議には話をもう既に、知事より前にしてたということですよね。

【知事】はい。

【記者】あと、費用は国が持つっておっしゃったのは間違いない。

【知事】はい。

【記者】日本テレビの中丸です。今の質問、札幌開催の件なんですけど、昨日森会長もこれのいきさつについてわりと、縷々丁寧に説明されていたんですが、今の知事のお話を聞いていまして、今回だから、東京大会で、開催地東京でということでずっとこれまでも準備もしていた中で、いわゆるIOCと組織委員会のほうが、東京都を、ちょっと言い方悪いですが、外すというとちょっと若干蚊帳の外に置くような形で、この札幌開催の話を進めてる、しまったかのような印象があるんですが、東京都が一番最後にこの話を聞くことになった原因ですとか、そういった理由というのはどういうふうにお考えでしょうか。

【知事】私に原因を聞かれても、お答えのしようがございません。しかし、ホストシティーであり、東京大会という冠がある中で、一番最後ではないかと思う点については、ホストシティーとして、また、都民に対してどうかと、このように思うところでございます。
これまで色々と、組織委員会、IOC、関係するIFなどと連携をとって何度もやってきておりますので、今回の件につきましては、一番最後に知らされたのではないかなと、このように全体の状況から考えると、そのような順番だったのではないかなと思っております。よって、私、最初にコメントさせていただきましたけれども、この移転に係る件については多くの課題を残していると、というのはその点もございます。
やはり東京大会を成功させていくためには、様々な関係するステークホルダーが連携していかなくてはなりませんし、そのことが大会を楽しみにしておられる、また、大会に対して準備を進めておられるまさしくアスリートの皆様方、それから、切符が当たった、当たらないといって、本当にもう大変盛り上がっているような状況でありますけれども、このような形になりますと、非常にその点では盛り下がることになってしまわないかと、私、大変心配するところでございます。
いずれにしましても、東京大会は成功させなければなりません。また、色々と課題もございますけれども、それらに挑戦していくということについては変わりがございません。

【記者】テレビ朝日の前田です。2点あるんですけれども、先ほど武藤事務総長が、費用については国が払うべきと言ったというふうにおっしゃったんですけれども、昨日、森会長はIOCが費用を負担するべきだと発言していますが、その点については。

【知事】そこは組織委員会の問題でございますので、その点については私は存じ上げませんが、直接伺ったのは事務総長からで、国が負担すると明言されました。

【記者】もう1点なんですけれども、先ほどのお話の中で、会場を変更するのは競歩とマラソンのみだというふうに言われたとおっしゃっていましたが、実際にほかの競技もある中で、ほかのスポーツもほかの都市に移る可能性というのはあるのでしょうか。

【知事】それについては、もしもう決まっているなら別ですけれども、何も存じ上げておりません。そしてまた、この2つと聞いたので2つだと、このように東京都は理解いたしております。

【記者】朝日新聞の軽部です。先ほど冒頭で、マラソン開催なんですが、東京でという気持ちに変わりはないとおっしゃっていたかと思います。それはつまり、重ねての質問ですが、今月の調整委員会で東京都で開催するよう主張するということになるんでしょうか。

【知事】申し上げたいことは、これまでも色々な調整をしてきたわけであります。それから、例えば皇居前で25周するという競歩がございます。あそこは日陰がないのです。そういう中でどのような工夫をしていくかというのは、これまでも何度も研究もし、様々なトライアルも行い、それから、医師会等からのアドバイスで、例えば救急車を準備すると、これは対策というか、事後の話になるかもしれませんけれども、そういう形で、色々な対応をさせていただいてきたわけであります。
あの場所もですけれども、やはり皇居がバックであるということであるとか、それから、基本的にはIFが決めるのです。ここでやるかどうかについて国際競技連盟がまず決めて、そして、その上でIOCとしての結論が出るというのが、これまで色々な流れであったかと、このように思います。
よって、決められた時期、そしてまた、決められた会場、そこで最大限の努力を重ねてきたということでありますが、結果として最後、会場変更と、この時期に言われたということについては極めて驚きであります。

【記者】すいません。もう1点だけ。驚きという言葉をたくさんお使いになられてますが、怒りの気持ちもあるんでしょうか。

【知事】怒りの気持ちというのはいくらでも出せますけれども、ですが、東京大会を成功させたいという思い、私は今もそちらのほうが優先いたします。よって、その気持ちよりも、どうやって対応していくのか、2020年の大会、前からも申し上げていますように、例えばパラリンピック、大会会場を満杯にしていきたいという思いは今も当然あるわけでございまして、こういう形で別のエネルギーをとられていることについては非常に残念であります。

【記者】NHKの成澤です。マラソンと競歩の件について2点お伺い、伺います。
まず1点目なんですけれども、IOCのバッハ会長が、昨日、ドーハでマラソンと競歩の会場について、もうIOC理事会と大会組織委員会は札幌市に移すことを決めたというふうに述べているんですけども、これについて、東京都の小池知事の現状認識を伺いたいというので、あくまでも決まって、まだ決まっていないという認識なのか、もう決まっているという認識なのか、その辺を伺い、伺えますでしょうか。

【知事】組織委員会と森会長ともお話もしたわけでありますけれども、今月末の調整委員会の方で協議するということで私どもは理解しております。その後、IOCと組織委員会の方で、どのような形になったかは、直接は存じ上げておりませんが、報道でそれらについて伺っているということのみであります。

【記者】すいません。もう1点なんですけども、先ほど小池知事は自民党本部を訪れて、二階幹事長と会談されてたと思うんですが、その中でも、このマラソンと競歩のことも話題になったということを先ほどおっしゃってたんですけれども、少しやりとりが具体的に教えていただけるようでしたらお願いできますか。

【知事】そうですね。これまでの経緯と、それから東京都としてこれまで準備もしてきました、やはり都民に対しての説明もしなければならない。それについて、どのように説明していいのか分からないような状況であるということをご説明させていただきました。そして、それについて、まず、与党の幹事長としてご理解をいただいて、やはり2020大会をどう成功させるかについては同じ思いだと、このように思っております。
また、東京都としても、これまでの準備など、どういったことをやってきて、そしてまた都民の皆様へ、この後も含めてどう対応するかについてのご協力などもお願いをしたところで、その点についてはご理解いただいたということであります。

【記者】フジテレビの木下です。よろしくお願いします。
小池知事に2問お聞きしたいんですけれども、今回、森会長が9日に安倍総理と会談して、10日に橋本オリンピック担当大臣とともに札幌市長と会談したというふうに一部で報じられているんですね。で、知事に報告が来る前に、こういった人たちに実際に話があったということは、知事自身はご存じでしょうか。

【知事】色々と報道で接しているわけであります。それと同時に、先ほども申し上げましたように、事務総長からは、先週の中頃には、もう既に森会長から大臣や一部都議に、直接電話があったということです。森会長にはどうして私に電話くださらなかったのですかということは申し上げました。

【記者】あと、さらに橋本大臣が、今回の開催地変更について、ほかの競技も暑さ対策で変更が検討される可能性について発言されていますけれども、このことに関しては、知事としてはどうお考えでしょうか。

【知事】先ほど申し上げましたように、事務総長からは、2つの競技以外は無いということを伺っております。それから、大臣がどのような発言されたか、私、存じ上げておりません。その背景に何があるのかもよく存じません。
これまでもコースの開始時間であるとか、場所とか、それらについては、都と組織委員会がIOCやIF、国際競技連盟、それから関係団体と協議しながら検討してきたものでありますし、また、暑さ対策についても国、組織委員会と連携して、ハード、ソフトの両方から対策を講じてきたところでございます。これらの、何と言うのでしょうか、皆のある意味合意とともに準備を進めるというのが、これまでの話でございますし、例えば、場所を変更するとなると、チケットの話もあります。それから、地味な作業ですけれども、とても重要なのが、世界へ放映されるための、ケーブルはダブルではないとダメだとか、それに対しての費用というのは、そう簡単なものではなく、大会開催のところの収入でもあり、また、それによって時期が決まっているという現状もございますけれども、それに係る通信費用というのも非常にかかる、そのための準備にこれまでも何度も関係者が来られてチェックをされてきているということでございまして、それはもう3年、少なくとも、私の知る限り3年前から、もうずっと行われてきたものであります。ですから、ひょいと動かすというような話ではない。
バリアフリーも同じですよね。これからの会場というのは、オリンピックでもバリアフリーというような対策も必要。ボランティアどうするのかとか、様々ありますので、何をおっしゃったか、よく存じ上げませんけれども、それらの、もう少しこのバックグラウンドを考えますと、そう軽々には申せないというところなのだろうと、本当は思います。

【記者】日本経済新聞の亀です。台風対策で1点だけ。先ほど、党本部のぶら下がりで激甚災害指定について、知事、言及されましたけれども、国庫補助のかさ上げとかで激甚指定がされると復旧が加速すると期待できるんですけれども、政府への要請で、どういったポイントを特に強調されるお考えなのかお聞かせいただけたらと思います。

【知事】そうですね、今回、災害復旧事業で早期の採択と、それから、激甚災害の早期指定をお願いしに参ったところでございます。この後、公明党、ほかのそれぞれの党本部、党に伺わせていただいて、これは東京都が抱えている、それも19年ぶりに災害対策本部を設置するという事態でございましたので、これをお訴えしていきたいと考えております。
それから、今回の道路の補修は、こちら、都道ではありますけれども、そのほか、台風19号による床上、床下浸水等で、この一部損壊も含めますと、非常に多くの被害が出ているということについて、国の支持というか支援を頂戴したいと思っております。
こちらも被害の全体像をまとめますけれど、今日も田園調布の方の床上浸水が、また、数が増えております。被害をもう一度全体的に確認して、そして、国の方にもご支援をよろしくお願い申し上げたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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