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平成31年(2019年)3月29日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成31年3月29日)

知事記者会見
2019年3月29日(金曜)
14時00分~14時39分

知事冒頭発言

1 平成31年度予算の成立について

【知事】それでは冒頭、今日も数件御報告がございますが、昨日、国士舘、残念でした。すごく頑張ってくれたのですけれども、残念ながら明石商業に敗れまして、また次の大会に向けて頑張っていただきたいと、またエールを送っていきたいと思います。
まず1件目でありますけれども、平成31年度の予算、昨日、第一回定例会が閉会となりまして、御提案申し上げました全議案が無事可決したところでございます。今回の予算は、改めて申し上げますと、平成最後の予算であり、新しい元号の下で執行されることとなる予算であります。要は、次の世代へとバトンタッチするための大切な予算でございますので、まずは成立したことを嬉しく思います。
そして、改めて平成31年度予算について、ポイントを御紹介しておきたいと思います。まず予算の規模でございますが、過去最大7兆4,610億円、そして、佳境を迎える東京2020大会の開催準備の総仕上げが入って、また、福祉施策など都民の生活のさらなる向上につながる取組も入っております。また一方で、事業評価をしっかり行ったことによって、約900億円の財源を確保いたしておりまして、それによって都債の発行額を抑制いたして、残高を減少させているということで、健全性の観点にも十分目配りした予算となっております。
それから、都民生活に直接関係のある施策の御紹介も改めてしておきたいと思います。まず、今年の10月から開始されます幼児教育の無償化についてでありますけれども、国の制度が変わり、それの対応に加えまして、保育サービスの利用者負担について、国の多子支援、多くのお子さんのある世帯については、その仕組みは国が持つわけですが、その対象を外れる世帯に対して、つまり御家族が多い世帯に対しまして、第2子が半額、第3子以降が実質無償化とする都独自の支援を講じることがポイントであります。希望どおりに子供さんを産んで育てられる環境整備へとつなげていくことがベースにございます。
それから、次に世界に類いを見ない規模と速度で進んでいるのが高齢化であります。この高齢化を踏まえまして、また、人生100年時代と言われる昨今でございます。豊かに人生を過ごせるようにシニアの方、シニア予備軍に対して、介護、そしてフレイルを予防する普及啓発などを行うことも盛り込んでおります。
それから、特別養護老人ホームの整備など、高齢者の住まいを着実に整備することで、高齢者にとっても安心して暮らせる社会の実現を目指してまいります。
それから、水害・地震に強いまちづくりに向けまして、都民の皆さんが自らの環境や地域の特性に合った避難行動をとれるように、今回初めてですが、マイ・タイムラインを作成できるような支援・普及を進めてまいります。住んでいる地域の特性などに合わせて、「1時間前はどうするこうする」といった行動パターンを自分自身で描いて、自分自身の体得というのでしょうか、刻み込んでおくという意味でのマイ・タイムラインという方式でございます。
そのほか、新たな調節池の整備、無電柱化の推進などソフト・ハード両面から対策を講じてまいりまして、安全・安心の確保に努めていくということであります。

それから、東京2020大会が来年に迫っておりますわけで、それから、今年はラグビーワールドカップということで、ちなみにラグビーワールドカップ2019まで、残り175日に迫っております。ラグビーワールドカップについては、フラッグによる試合会場周辺、それから商店街などの装飾、いわゆるシティドレッシング、100日前のイベントも開催いたしますし、大会気運を最大限盛り上げていきたいと考えております。
それから、東京2020大会に向けましても、大会開催に向けた総仕上げを行う非常に大事な年を迎えておりますので、競技施設の整備、それからセキュリティ対策、ボランティアの育成など、開催準備に万全を期してまいる、その予算も盛り込んでおります。
このほかにも、さまざまな取組を盛り込んだ今回の予算でありますが、都民のニーズに即した、都民の皆さんのための予算となっていると考えております。この予算を着実に執行するということで、一人ひとりが輝き続ける東京の実現に向けまして一歩一歩、歩みを進めてまいりたいと考えております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:577KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」の施行について

【知事】それから、昨日可決されました「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」の施行についてのお知らせでございます。この条例では、これまで都民の皆さんや専門家の方々から御意見をいただき、そして検討を重ねた結果、第一回都議会定例会に御提案させていただき、十分な議論を経て可決されたものでございます。これでもう、本日公布いたします。そして、施行は4月1日(月曜日)からということで、早速始まるものでございます。
この条例でございますが、子供の権利利益の擁護、健やかな成長を図る、このことを目的として、虐待の未然防止をはじめ、早期発見・早期対応、子供と保護者への支援などを規定したものでございます。具体的には、子供が権利の主体であるということ、それから保護者による体罰等の禁止、そして虐待が疑われる場合の速やかな通告義務のほか、警察、子供家庭支援センターとの連携を強化するなど、幅広い内容を盛り込んだ条例となっております。
今回の条例について、より多くの都民の皆さんに周知していただくためにポスターを作りました。普及啓発用のポスター、「START!」と書いてあるわけであります。そして、この条例のポイントをまとめたチラシを作成いたしまして、児童相談所、それから各区市町村などに配布したり、掲示したりいたします。虐待に気付いたり、子育てに悩んだときには、児童相談所全国共通ダイヤルというのがございます。これは189なのですが、「いち早く」と覚えてください。何かあったら、「これはちょっとおかしいぞ」と思ったら、いち早く189にお電話いただいて、また、お近くの区市町村子供家庭支援センターの方に、ためらわずに御連絡いただきたいということでございます。虐待を防止するためには、都、それから都民、関係機関が一体となって、社会全体で子供を見守る環境づくりをする。その一環でございます。是非多くの方に御覧いただいて、虐待防止への理解を深めていただきたいと存じます。
今回、この条例施行を機にいたしまして、児童相談所の体制強化、それから関係機関などとの連携を一層強めてまいります。それによって児童虐待防止への取組を推進していくと考えております。詳細は、福祉保健局にお尋ねいただければと存じます。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:107KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 国産木材を活用した塀等の設置ガイドラインの作成について

【知事】次に、3点目は木材の話であります。かねてより「国産木材を活用しましょう」と、「それによって山を動かしていきましょう」という話でございます。そして、全国知事会でも提案させていただいた、その国産木材を利用する一つの方法として、「塀をつくったらどうですか」という、そのガイドラインを作成したことのお知らせでございます。
改めて申し上げますと、都におきましては、昨年の大阪北部地震のときに、ブロック塀が倒れてお子さんが亡くなったという事件といいましょうか、事案が起こったわけでありますけれども、これを踏まえまして、都立の国立高校などでブロック塀に代えて国産木材を活用した塀の設置に既に取り組んでいるところであります。この設置の考え方、コンセプト、それから標準的な仕様を取りまとめたガイドラインを作成したというお知らせであります。
このガイドラインですけれども、都有施設への設置だけではなくて、都民や民間企業の方々にも御参考にしていただいて、活用してもらいたいという思いであります。具体的な設計モデルについても作成いたしておりまして、「塀タイプ」と、向こうが見える「柵タイプ」と、それぞれ2種類、計4種類作成いたしております。材料については、スギ、それからヒノキなどを使用しまして、高さは約1.6メートルといたしております。支柱以外の「塀や柵そのもの」の部分を一体化しまして、容易に交換できるよう工夫も施してある標準例ということでございます。
都民の方々が、倒壊の危険があるブロック塀に代えて木塀を設置するという場合には、区市町村を通じて補助を行う制度も設けておりますので、その際にはこのガイドラインを積極的に御活用いただければと考えております。
これは、全国知事会で私自身が提案したものでございますけれども、このガイドラインについては、他の道府県にも情報提供いたしまして、全国レベルで国産木材を活用した塀などを普及させていく。そして、これはすなわち森林の再生、そして前もお話ししたと思いますけれども、戦後の植林から70年余を経て、今、立派な成木になって、伐りどきになっているという時期を捉まえて、むしろ積極的に経済の論理も活用しながら、有効に使っていこうではないかという一つのモデルの例であります。
これによって、また伐採、間伐などで、また森が息をしやすいように、肺に例えれば、CO2を取り入れて、そしてこのCO2を食べてくれるといいましょうか、浄化してくれるということ。それから、木を植え替える際には、花粉の少ない木に替えていくという意味で、いくつもの意味がある国産木材の活用例、そのガイドラインについて御報告させていただきました。
都のホームページから、このガイドラインを公表いたしますので、ちょっと覗いてみていただければと。そして是非、都民の皆さんに広く知っていただければと存じます。
詳細は、財務局及び都市整備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:302KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 東京2020大会に向けた受動喫煙防止対策補助事業について

【知事】それから、今度は受動喫煙防止対策であります。「東京2020大会に向けた受動喫煙防止対策支援補助事業」を開始いたしますので、お知らせいたします。この事業は、2020年4月に「東京都受動喫煙防止条例」がいよいよ全面施行になります。中小飲食店や宿泊施設を対象としたものでございます。具体的には、「喫煙専用室」であるとか、最近いろいろな種類も出ている加熱式たばこの喫煙室の設置に取り組む中小飲食店などに対しまして、上限は400万円なのですが、5分の4の補助をしようというものであります。特に、客席面積が100平米以下の中小飲食店に対しましては、補助率をさらに上げまして、10分の9までということで、手厚い支援を行うことによって、受動喫煙防止対策を進めていきたいと考えております。早速募集が始まります。4月1日(月曜日)からであります。是非多くの事業者の方々に有効に御活用いただきたいと存じます。
それから、都におきましては、既に受動喫煙防止対策に関します経営上の相談に対して、中小企業診断士などの専門家を派遣しておりまして、こちらの方も是非御活用いただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
詳細は、産業労働局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:48KB)
(「中小飲食店や宿泊施設における受動喫煙防止対策を支援」は、こちらをご覧ください。)
(「東京都受動喫煙防止条例施行規則及び指定たばこについて」は、こちらをご覧ください。)

5 「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」について

【知事】それから次に、もう月末、年度末になりまして、一つこちらの切りの良いところで、改めて御紹介しておきたいと思います。「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」についてであります。
先月お知らせいたしましたように、平成29年春からスタートしたこのプロジェクトでございますが、明後日の3月31日(日曜日)をもって、お陰様で終了することができました。改めて、メダル製作に必要な金・銀・銅が集まった、そして成功裏に終わったということをお知らせいたしておきます。これは全国的に進めたものではございますが、東京都、いち早く、この都庁での募集に踏み切ったわけでございます。わざわざこの都庁まで足を運んで、そして古い使った携帯電話などの小型電子機器を御提供いただいた皆様に感謝申し上げたいと思います。
プロジェクトの発足に際しまして、都庁ではまず、都立足立工業高校の生徒の皆さんが、黄色いメダル協力ボックスを作ってくれました。吉住新宿区長にもお越しいただいて、このメダル協力ボックスの設置と、この都市鉱山プロジェクトのスタートを記念して設けたイベントでございました。お隣には、水泳の北島康介さんに来ていただきました。そのほか、オリンピアン・パラリンピアンの方々も、都庁のイベントに駆け付け、協力を呼び掛けてくださったのも、本当にこのプロジェクト、キャンペーンに広がりを持たせていただいたと感謝申し上げます。
このメッセージは、とても海外にも通達しやすいメッセージになりまして、例えば、水泳のイアンソープさんから、それから、シンガポールに参りましたときはリー・シェンロン シンガポール首相、それからIOCのバッハ会長なども、古い携帯電話を御提供いただいたということであります。
もう一つ、この際、たくさん御紹介しておきますと、各都市・各国、「都庁に行くときは古い携帯電話を持っていけ」といったような、多分大使館同士でいろいろなつながりがあって、連携が取れているので、来られる方は、手ぶらではもはやお越しにならない方の方が多いぐらいで、皆さんお持ちいただいたということです。
先日はフランス大使もお越しいただいて、そのときパリ市で集めた300個以上の携帯電話がありましたけれども、その基盤をフランス大使がわざわざ都庁に届けてくださったということであります。先週は、このプロジェクトで集まった携帯電話を解体している障害者の方の就労支援施設に私も伺いまして、大変細かな作業なんですけれども、とても就労支援の施設の方々も熱心に取り組んで、いろいろな意味でインクルーシブで、そして大きな広がりがあって、ダイバーシティで、そして一人ひとりの、金・銀・銅メダリストの首といいましょうか、胸を飾るメダルが、これによってつくられるというメッセージ。一つの東京大会のレガシーにもなり得ると、私は期待しているところです。
これまで御協力いただいた全ての皆様に、改めて御礼申し上げたいと思います。
ということで、是非、あとはオリンピック・パラリンピックの、オリンピアン・パラリンピアンのメダリストを募集したいと思いますので、どうぞ選手の皆さんは頑張っていただきたいとエールを送っていきたいと思います。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:1,037KB)

それから、最後に一つ、人事案件をお伝えしておきます。長年、私の、最初から特別秘書として活躍してくれました野田数さんでありますが、今月末をもって退任いたしまして、監理団体であります東京都水道サービス株式会社、TSS。御承知のように、TSSという東京都水道サービスとPUCという料金を集める会社とが今後、合併する流れになっているわけでございますが、野田数さんには、このTSS、東京水道サービス株式会社の社長に推薦していきたいと考えております。もちろん、その後、役員会や取締役会、株主総会等を経て就任されることになろうかと思いますが、都として推薦するということであります。これは、本人と話し合った結果、この新しい舞台で、引き続き活躍してもらうということでございます。
来年度は東京大改革の一環として、この水道改革がございます。議会の方でも、この今後のあり方という。残念ながら、水道局に公取が入ったり、さまざま課題もございます。そういう意味で、東京大改革の一環としての対象にもなっている、この東京水道サービス、水道事業でございますが、今後、東京水道サービス株式会社と株式会社PUCとの統合をしっかり進めていかなければいけないという局面でございますので、会社の改革、統合を強力に推進していく人材として、野田氏を推薦していきたいと考えている。このことについて、最後、御報告しておきたいと思います。

質疑応答

【記者】3月幹事社の日刊工業新聞の大塚です。知事に質問が2点あります。
まず1点目、本日、築地まちづくり方針を正式に決定、公表されました。パブリックコメントが202通、寄せられたとのことですが、その寄せられたパブリックコメントで参考にした点と、素案からパブリックコメントをどのように反映させたのか、知事からポイントを教えてください。

【知事】先ほど、関係局長会議の後、皆様方にもお伝えしたとおりでございます。これまで有識者からの提言をいただきました。そして、「築地まちづくりの大きな視点」もいただきました。これを踏まえまして、都として検討してきた、築地のまちづくりの方向性につきましては、パブコメでいただいた意見も踏まえて、記載を充実したところでございます。
具体的に申し上げると、食文化を含めて、地域のポテンシャルを十分生かした開発をするという方向性をより明確にいたしました。都心における重要な役割を果たす、ロケーション。ロケーションと言ってますが、そういう広大な、かつ大切な位置にある、場所にあるということを鑑みて、広範囲にわたる周辺地域との連携を図っていくことなどの記載を、パブリックコメントを頂戴した、また、議会の議論を経て充実させたところでございます。

【記者】ありがとうございました。
では、2点目ですが、昨日の都議会で東京都子供への虐待の防止等に関する条例が可決、成立し、4月1日(月曜日)から施行されます。条例を作るのは良いんですけども、実態では、児童相談所は、児童福祉司や相談員とか指導員など、人手不足が言われ続けてます。児相を運用していくための体制強化、質と量をどう強化して進めていきますか。教えてください。

【知事】まず、児童相談所の体制強化でございますけれども、来年度にはですね、児童福祉司、細かい数字になりますが29名、それから児童心理司が18名、人材育成などを担う専門課長は2名、そして、一時保護所職員については16名、合計いたしますと65名の増員をいたします。
また、虐待への法的対応力はますます複雑・困難化しているところでございまして、そこを強化するということで、非常勤弁護士の勤務日数を拡大することといたします。さらに、虐待ケースなどの情報を迅速に、また確実に共有していくことが重要でございます。そこで、児童相談所と区市町村の子供家庭支援センターの間で、テレビ会議システムを試行的に導入いたします。
こうした、人数を増やす、そしてテレビ会議を導入する、弁護士さんの日数を増やすなど、こうした取組で児童相談所の体制をさらに強化していくということでございます。

【記者】ありがとうございました。
幹事社からは以上です。質問のある方は、手を挙げて、知事に当てられたら、社名、氏名を名乗って行ってください。

【記者】MXテレビの白井です。すみません。まずその点から伺いたい。指輪、されていないのを今、確認いたしまして、予算が成立したことを改めて実感してますけども、1月の会見で、この予算について、「未来を切り拓く予算だ」と知事、仰っていまして、来週には新しい元号が発表になる中、執行されるということですけども、知事が切り拓きたい未来というものを、ちょっと教えていただければと、まず思います。

【知事】改めて申し上げますと、今回の予算については、規模だけではございませんで、その内容についても、将来の東京、新しい東京づくりの礎となるコンセプトを設けたところであります。例えば、稼ぐ力をより強めていきましょう、人と人とを紡いで、そしてその力をもっと有効に活かしていきましょうなど、三つの項目で、今回の予算を、アーキテクトというか、作ったところでございます。
これは、やはり2020年大会の予算についても、来年度予算は非常に多額の支払いなどもございますので、盛り込んではいますけれども、その後についての高齢化、そして、一方で少子化対策としての不妊治療の方々の年齢を、増やして緩和したり、そういった「人」を中心にしたものが多い点は、まさしく次の世代がこの東京で育っていきやすい、その環境を整えたものと、私自身はそういう願いも込めて予算の編成に当たり、また、そのことについて、多くの会派の御理解を得て成立したものと思っております。
是非、この東京の強みを活かしていく、そして、人と人とのつながりをより有効にしていく流れを、来年度の予算は盛り込んだということで、まさしく未来をつくる予算になったと考えております。

【記者】あと1点だけ。来週4月1日の午前11時半に新しい元号が発表になるということで、まだ、その内容はまだ全くわからない状況ですけども、だんだんスケジュールが調整され始めて、どんどん期待感が高まっていると思いますけども、知事のお考え、御期待感をお願いいたします。

【知事】新しい元号を、初めての形で、何でしょうか、希望とともに迎えられるということ。これまでは、天皇陛下がお隠れになる段階を経てということでございますが、今回、何百年ぶりかだと思いますが、このような形で御退位という、そして新しい元号を迎えるということでございます。
平成を振り返るテレビ番組などもたくさんあり、それを思い返すと、「平らか成る」という思いは、ある意味、災害を除けばですけれども、非常に日本にとっても重要な31年間ではなかったかなと、改めて思います。次の元号、楽しみにいたしておりますけれども、それらの思いのこもった言葉が選ばれるのかなと期待もしているところであります。

【記者】朝日新聞の井上です。ごめんなさい、何点かお伺いしたいんですけども、まず築地のまちづくり方針について、パブリックコメントの方を拝見いたしますと、「やはり、築地には市場を整備するべきだ」ですとか、「知事は掲げた公約を守ってほしい」ということがたくさん書いてあるわけなんですけども、こういった声がたくさん寄せられていることについて、知事としてどう考えられるのかと、あと、パブリックコメントの中でいくつか目に付くのがマグロ塚ですね。ビキニ被ばくの歴史を伝える石碑、これをつくってほしい、移管してほしいですとか、あと、近くに病院がたくさんあるということで、ファミリーハウスの建設を求める声などが結構、いくつか目に付くところではあるんですけども、その辺り、そういった要望にどう答えられるのか、お伺いできますでしょうか。

【知事】いろいろなお考えをお聞きするからこそ、パブリックコメントの意味があるのだろうと思います。そういうさまざまな声を伺いながら、今回の年度末までにまとめますということで、今日、関係局長会議を経て発表させていただいたところでございます。食文化ということにも触れ、そしてまた、今後の流れについて、よりわかりやすいまとめになったのではないかと思います。これからは、長期的な観点から、段階的に整備を進めていくことになりますが、これからまちづくりを具体化するステージに入っていくということでございます。そして、まちづくりがより具体的になる中で、いろいろな御意見もこれからも伺うことになろうかなと思っております。
それから、マグロ塚については、確かに御意見が寄せられていたかと思います。これについては、御意見を拝聴しながら、何がどのようにできるのかを検討するということになろうかと思います。

【記者】ごめんなさい、一番初めに聞いた、築地にやっぱり市場を求める声が、これだけやっぱり数が多いということについては、どのように考えられますかね。

【知事】その時点では、新しい市場法のことなどについても、あまり喧伝もされていなかったかとは思いますけれども、そういう思いも含めて、「食」ということについて、築地で育まれてきた食文化は大切にするという意味も盛り込んだ今回のまとめとして、今日、発表させていただいたところでございます。
マグロ塚につきまして、今、夢の島公園内に設置されている、築地市場に入荷した被ばくマグロの石碑でございますが、移設するか否かも含めて検討を行っていくということで、若干、補足させていただきました。

【記者】別件なんですけれども、4月1日(月曜日)に、ヘイトスピーチの防止のため条例が全面施行されるということで、これに関してちょっと1点お伺いしたかったんですけれども、今回の条例のポイントとして、公的施設を利用制限できるというふうなことを盛り込んだということが新しいことかと思いまして、そのための基準が今日、公表されると伺っているんですけれども、一方で、やはり施設の利用制限というのは、表現の自由を阻害する要因になりかねないということで、慎重な運用を求める声があるというところで、それを踏まえた上で、どのように運用されるのかという点と、一方で、あまり厳しく運用し過ぎると、本来の目的であるヘイトスピーチを防ぐ目的が果たされないということになるわけなんですけれども、その辺を踏まえて、今後、どのように、条例を活用していかれたいかをお伺いできますでしょうか。

【知事】これについては、今、御質問にありましたように、ヘイトスピーチを規制する部分と、それから表現の自由とのせめぎ合いというのがずっと続いてまいりました。これまでも、都の方といたしましても、第三者の皆様方、特に法曹界の方々も含めて議論してきたところでございます。これについて改めて、ちょっと今、資料が手元にございませんので、不確かなことを申し上げるよりは、きちんとお伝えいたしますけれども、ヘイトスピーチの枠をどうするのかということをまとめておりますので、改めてお伝えさせていただきたいと存じます。

【記者】最後に1点だけ。先程発表になりました野田さんの人事なんですけれども、改めて今回の人事のご理由、なぜ水道サービスの方の社長に推薦されるのかという点と、これ、見方によっては、知事の側近である方が関連団体に天下りのような形で就くという指摘も、やはりどうしても出てきてしまうと思うんですけれども、その点についてはどのように考えていらっしゃるのかお伺いできますでしょうか。

【知事】議会の中でも、「天下りは駄目」とか、「これまでの流れは駄目」という話がありましたけれども、私は、天下りには当たらないと思います。まさしく適材適所で選んだと。推薦でございますけれども、そして野田さんについては、大変な行動力と、それから理論武装等々、これからの新しい水道をつくっていくためには、これまでとは違う流れの人、水道ですから、「流れを変えろ」というのは、一つ大きなポイントではないか。その意味では、大変期待しているところでございます。天下りというジャンルには入らないのではないかと思います。

【記者】適材適所という面で、他にさまざま、いろんな人材がある中で、なぜ今回、野田さんということになられたんでしょうか。

【知事】今、御承知のように、TSS、水道局が談合という点で、残念ながら、2回目の公取が入っているという状況でございます。そういう意味で、コンプライアンスであるとか、内部統制というのが大きな課題になっている中で、強力な牽引役が必要だということでございます。その意味で、彼は十分それを務めることができるのではないかということです。

【記者】共同通信の河村です。関連してなんですが、そうしますと、来年度からは特別秘書がお一人になられると思うんですが、その体制でいかれるのか、それともまた、野田さんの後というか、後任の方を考えていらっしゃるのか教えてください。

【知事】これまで特別秘書は、2人という枠を確保してきたわけでございます。現在、1人、女性がいますけれども、もう1人については今、ある意味、交渉中でございます。考えております。
ということで、今日はこれで終わらせていただきます。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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