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平成29年(2017年)4月28日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成29年4月28日)

知事記者会見
2017年4月28日(金曜)
14時00分~14時38分

知事冒頭発言

1 夏の暑さ対策について

【知事】皆さん、こんにちは。
それでは、私の方から、まず5件、ご報告等がございます。お知らせなどもございますので、お伝えさせていただきます。
まず、クールビズであります。夏の暑さ対策ということで、クールビズは、今年も5月1日から10月31日まで、九都県市で一斉に実施ということでございます。
私が言うのもなんですけれども、このクールビズ、2005年から始めまして、すっかり定着したことと思います。まず、意識改革ということですが、もう一斉に始めないと、この国、なかなか変わらないんです。ということで、当時は小泉総理、そして財界は経団連を中心として、一斉に始めていただきました。
目的は、別にファッションの話ではございませんで、地球温暖化防止ということの意識改革の一環として始めて、そして当時、全国の事務所で、それぞれオフィスの室内の平均の気温が26度だという調査があり、それからもう一つは、襟元を開けて、ジャケットを脱ぐと、大体、体感温度が2度下がるという科学的な調査の結果がある。それから、労働安全衛生の関係で、「室温は28度に抑えるように」というのがあって、ちょうど26プラス2度で28度ということで、エアコンの温度を28度に設定するというよりも、室温を28度までにしましょうということでいたしておりましたら、最近はエアコンもさらにイノベーションが進んで、ちゃんと室温を28度に抑えるというか、それを限度とするような調整ができるようになったということです。
もう一つ加えて言いますと、あれから繊維がいろいろ、機能繊維がさらに活発になって、「ヒートテック」や、着ると涼しいという繊維も出てきて、ある意味の成長戦略にもつながったんじゃないかと自負しております。
ただし、成長戦略で産業が活発になると、それだけまたCO2が増えるじゃないかとか、いろいろな議論がありますけれども、いずれにせよ、10年でこれだけ定着したというのは、ほかはあまりないのではないかなと思っております。楽で、素敵に過ごせる服装にすることで、人も地球も健康になれるということでございます。引き続きご協力をいただきたいと存じます。
なお、私は、5月1日から10月31日までとあまり期間を決めるのはどうかと思うのですが、でも行政なので、こういう形で期間については5月1日からとさせていただきます。
それから、クールビズだけではございませんで、テレビとか照明の電源オフなど、ちょっとした意識をするだけで省エネ、節電にも率先して取り組んでいただくように、併せてお願いをしたいと思います。
もう一つございまして、打ち水のイベントを行います。これは、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会と、その先に向けまして、夏に涼しさを得るための江戸の知恵、打ち水を、東京のおもてなしとして広げていきたいという考え方でございます。
日付は7月20日(木曜)、その日を「打ち水日和」と銘打ちまして、打ち水を繰り広げる1日にしたいと考えております。都民広場では、夕刻に私も参加いたしまして、都主催で打ち水イベントを開催いたしまして、このイベントと同じ日に、それぞれの地域、企業の皆様にも、都内各所で打ち水の実施をお願いしたいと考えております。都民広場でのイベントの内容や、打ち水の実施にご協力いただけます団体の募集については、今後、ホームページなどで公表していく考えでございます。
詳細は、環境局にお聞きください。

(クールビズに関する報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(打ち水日和に関する報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:379KB)

2 新たなアイコンとキャッチフレーズの決定について

【知事】2点目が観光でございます。東京の魅力を海外に向けてアピールをするための新たなアイコンと、キャッチフレーズが決まりましたので、お知らせをいたします。
今月の7日(金曜)に、アイコンとキャッチフレーズの候補を、それぞれ3つ発表いたしまして、パブリックコメントをお寄せいただきました。それらも参考にしながら、最終案を検討してきたということでございまして、その結果、決定いたしましたのはこちらでございます。墨字の「Tokyo」、そして活字体のこの「Tokyo」、上に「Old meets New」ということで、もう訳さずにわかると思いますけれども添えました。
そして、このアイコンとキャッチフレーズは3つの候補のうちの1つでありまして、東京が持つ伝統と革新という魅力を海外の方々に最もわかりやすく説明というか、明確に伝えることができるという点を重視したものでありまして、決定をいたしました。
国内の伝統と革新というのは、「&TOKYO」。例の、今、国内で使っている「&TOKYO」を生み出すコンセプトと、それをベースにしたもので、ただし海外にわかりやすくしなければならないという、「『&TOKYO』ということではわかりにくい」というご意見も多々ございましたもので、このような形で、対外的なものとして「Tokyo Tokyo」という形にさせていただきました。もう、これ以上、説明、要りませんので、「東京です」ということで。
それから、ポイントですが、アイコンの中央に「落款」を押しました。落款を赤い判子で。これは見ておわかりのように、渋谷のスクランブル交差点のイメージを伝えるという工夫をいたしました。
この新しいアイコンによりまして、海外の方々が東京をすぐに思い起こすことのできるように磨き上げていきたいという考え方でございます。前も申し上げたかもしれませんけれども、この渋谷のスクランブル交差点は、私たちが意識する以上に、海外の注目度は非常に高い。何もない、ただ交差点ではありますけれども、あの交差点に行くことが、東京に来た印のようになるぐらい、よく知られているところでございますので、それを活用をしたということでございます。
これで、海外へのPRの展開、しっかりやっていきたいと考えております。
詳細は、産業労働局にお聞きください。

(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:78KB)

3 「多摩の明日を考えるワークショップ」の開催について

【知事】それから、3つ目は、多摩地域の関連でございまして、「多摩の明日を考えるワークショップ」の開催についてのお知らせでございます。
東京は、多面的な魅力に溢れているわけですが、その魅力を発揮するために多摩地域の発展が欠かせません。そのために、都といたしまして、2020年の先を見据えて、目指すべき姿を明らかにするということで、「多摩の振興プラン(仮称)」を8月に策定する予定で作業を進めているところでございます。
これまでに、学識経験者などのヒアリングを踏まえまして、庁内で検討を進めてまいりました。そして、5月の下旬には素案を公表いたします。その上で、パブリックコメント、さらには市町村への意見照会など幅広く意見を伺う予定といたしております。
この検討の一環といたしまして、ワークショップを開催するということでございまして、そこでの成果も、このプランの最終まとめに取り入れていくことといたします。
具体的には、多摩地域を大きく西と東とに分けまして、5月20日(土曜)には、「あきる野ルピア」で、そして翌日の21日(日曜)には、「東京外国語大学府中キャンパス」で開催いたします。多摩で地域活動に積極的に取り組んでおられます自治会、それからNPO、事業者、学生さんなど、さまざまな方々にお集まりいただきまして、多摩についてのご議論をしていただくということでございます。
21日(日曜)の東京外国語大学府中キャンパスにおけるこのワークショップにおきましては、私も会場に足を運ぶことといたします。議論の様子を拝見させていただきます。今後の多摩地域の活性化に資するような議論が実りあるものとなることを期待をいたしております。
担当は総務局となっております。

(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:47KB)

4 都電荒川線の愛称の決定について

【知事】それから、都電荒川線の愛称が決まりました。こちら、「東京さくらトラム」にいたします。もう説明の必要はないかと思いますけれども、先月17日から今月7日まで、都電荒川線の愛称についてご意見を募集いたしました。そして、2000人を超える方々からご応募がございまして、その結果、「東京さくらトラム」に決めさせていただきます。
実は、沿線はいろいろと名所が多いんですね。そして、その中の「イメージにも合っている」ということとか、日本と東京を象徴する桜でございますので、「外国人にも親しまれるだろう」、それから、「平仮名で日本らしさがある」など、さまざまなご意見を頂戴いたしまして、それらを踏まえて、外国人を含む観光客の方にも親しみやすい愛称といたしました。
今日から主要の停留所、それから、車内路線図などにも表示をいたします。それ以外の箇所については、順次更新をしてまいります。今後、この愛称を積極的に使用いたしまして、都電の魅力を国内外に広くアピールをするとともに、さらに利用者の誘致や沿線地域の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。
ちなみに、皆さん、サンフランシスコに行くと、電車に乗りたいと思うわけですよね。ですから、しっかりと世界にも広げて、地域の足としても、それから、観光の足としても活躍するようになればいいなと、このように思っております。
この「東京さくらトラム」ですけれども、沿線はかなり長いものがありますけれども、桜以外にも、四季折々の花、それから名所旧跡など見どころがたくさんございます。私も地元であります豊島区大塚の沿線では、地域の方々が一生懸命バラを育てられて、もうそろそろバラ、ちょうどいい季節になってきて、本当はあの地域の方はきっと「バラトラム」にしたかったと思うんですけれども、でも、こうやって花の間を通り抜けるなどというのは、とてもいい、そして、ちょっとのんびり感のある、この都電というのもよろしいのではないかなと思います。
これに合わせて、5月は、車内をバラで装飾いたしました「都電バラ号」も運行することとなっております。これを機会に、より多くの方々に「東京さくらトラム」をご利用いただきまして、東京の観光を楽しんでいただくことを期待いたしております。
担当は、言うまでもございませんが、交通局でございます。

(東京さくらトラムに関する報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(都電バラ号に関する報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:1,034KB)

5 北朝鮮による弾道ミサイル発射が懸念されていることについて

【知事】それから、本来は、これ、最初に持ってくるべきかもしれません。北朝鮮に関する情勢が、非常に流動的、また関心の高いところかと思います。北朝鮮による弾道ミサイルの発射が懸念されておりますが、都民の皆様方がとるべき行動について、お知らせをしておきます。
弾道ミサイルが発射されまして、日本へ飛来する可能性がある場合はどうなるかと言いますと、まず、「Jアラート」を使って、都民の皆さんに直接音声などで情報が伝達されることになります。「Jアラート」からのメッセージが流れた際に屋外にいる場合は、できるだけ頑丈な建物や地下街に避難をしてください。そしてまた、屋内にいる場合は、できるだけ窓から離れていただきたいと思います。こうした行動について、具体的に都のホームページでもご覧いただけますので、是非ご活用いただいて、ご確認をしていただきたいと思います。
今、お互いに、こう、大変な示威行為といいましょうか、そういう状況であるのと、あと、韓国の大統領選挙も迫っているということで、お互い、ちょっと神経戦の部分があるかと思いますが、万々が一のためには何をすべきかということ、東京都も首都でございます。人口も多うございます。そういったことで、東京都としては、こういう形で皆様方に喚起をさせていただくということでございます。
詳細は、総務局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:264KB)

 以上、5件、私の方からご報告などさせていただきました。

質疑応答

【記者】幹事社 東京新聞の森川です。いくつか質問させていただきます。
東京のアイコンとキャッチフレーズについてですが、今回の新しいアイコンは、主に海外でというお話ですが、具体的にはどのように使われるご予定なのか。
それから、「&TOKYO」は、今後どうなってしまうのかというあたり、伺えますでしょうか。

【知事】先ほどご説明申し上げましたように、逆に言えば、「&TOKYO」という、この、デザイン的にも優れてはいるんですけれども、メッセージがよくわからないというのが海外の方々の目ということでございます。
そこで、特に海外向けに、この「Tokyo Tokyo」を使っていこうということでございます。「&TOKYO」の場合は、デザインの制作と半年分の海外CMなど発信をしておりましたので、それなりの費用がかかっております。具体的には、約10億円。それから、今回のアイコンなどの制作と発信については、これからやっていくわけでございますけれども、予算として15億円ということを予定いたしております。
PRは、動画であるとか、それから、海外のそれぞれの街角などに、わかりやすく活用していくということになろうかと思います。上手く使い分けて、そして、しっかりと両方、国内の、日本人向けと海外向けという形で進めて、認知度をそれぞれ高めていきたいと思います。
「Tokyo Tokyo」を使って、後はいろいろ海外でのPR用のグッズなどの展開も海外を中心に行わせていただくということでございます。

【記者】次の質問をさせていただきます。築地市場を移転するかどうかという問題で、今週、いくつかの会合で、収支を含めて、いろいろな議論がありました。今時点の知事の受け止め、それから、移転の判断の時期について、ご見解を伺えますでしょうか。

【知事】ご承知のように、昨日は第2回の「市場のあり方戦略本部」を開催いたしまして、私自身も出席をいたしました。これまでのさまざまな分析であるとか調査、そして、築地の場合と豊洲の場合と、それぞれの環境面などの比較なども行いました。それから、特に会計といいましょうか、お金の面で、持続可能性は一体どうなのか、また、それに、これまで国費が投じられてきた分であるとか、そういったところを、築地案、豊洲案、それぞれわかりやすくまとめさせていただいたところでございます。
以前から申し上げておりますように、11月に発表させていただきましたロードマップ、これを1つずつ、地下水のモニタリングを終えることも含めて進めてきたわけでございまして、総点検が一歩進んだと思っております。
そして、その時期については、これを着実に。これ、行政手続きですから、しっかりと一歩一歩を重ねていくということでございまして、いくつか、例えば、専門家会議の、まだ積み残している部分の具体案が出ておりませんで、それについても早期に出していただければということを、昨日、私も申し上げたところでございます。1つずつ積み重ねていくということには変わりがありません。

【記者】最後の質問です。オリンピックの関係なのですけれども、大会組織委員会の森会長が、今月出版された著書についてお尋ねしたいのですけれども、もし読まれているのであれば、ご感想、いかがでしょうか。

【知事】はい。残念ながら、拝読はさせていただいておりません。ただ、御紙の方でいろいろ、記事としてお書きになっているように、若干勘違いされてる部分もあるようでございます。ただ、私は、いろいろなご指摘もいただきながら、よりよいものにしていこうという方向性は一緒だと思っております。
そしてまた、これからもお元気でご活躍されることを祈っております。

【記者】幹事社からは以上です。各社さん、よろしくお願いします。


【記者】東京MXの三嶌です。知事も、「都民が知りたい課題が明るみに出るかどうか注視したい」と言っていた百条委員会なんですが、浜渦元副知事の偽証認定に向けた可能性が高まっている一方で、偽証認定に反対する自民党の委員長が辞任の意向を示して、今日は不信任案というような流れもありました。事実解明という目的がある一方、この百条委員会なんですが、若干、何か迷走している感もなきにしもあらずかなというところなんですが、この一連の動き、どう見てますでしょうか。

【知事】皆さんも私の答えが想像おつきになるだろうと思います。あくまで議会の方でこのようにお決めになったり、行動されておられることでございますので、見守りたいと思っております。

【記者】朝日新聞の石井です。政治家と失言の問題についてちょっとお伺いします。先日、今村復興大臣が事実上辞任というか、更迭される件がありまして、それに対して自民党の二階幹事長が、要は報道が「すぐ首をとれというのは何ちゅうことか」という発言をされました。知事は、政治家が言葉にどのように責任を持つべきだとお考えでしょう。

【知事】大変重いものだと思います。やはり言葉によって政策が伝えられ、思いが伝えられるということであります。ですから、どういう言葉を使うかというのは、それそのものが政策であり、それから人格を示すものではないかなと思っております。
「何々は」にするのか、「何々が」を使うのか、「何々も」とするのかというのは、一言でも、やっぱり重要ではないかな。私もまだまだ足りませんけれども、そういったことには重々注意をしていかなければならない。
つまり、「は」にするか、「も」にするか、「が」にするかによって、違うように伝えられて、違うように捉えられて、それを打ち消したり、何か看過している、そのエネルギーがもったいないと思いますので、やはり言葉は一つ一つ選んでいかなければならないと思っております。そして、正確に伝え、伝わるように、努力はしたいと思っております。

【記者】新宿新聞の喜田と申します。「都議選の争点に豊洲問題はしたくない」ということを仰ってたと思うんですが、このことは、どういうことを言ってることなんでしょうか。結論をどう出すお考えなんでしょうか。

【知事】はい。ジャーナリストの方々も、言葉は正しくお選びになったほうがいいと思います。「争点にしたくない」とは申したことはないと思います。私は争点という言葉は使いましたけれども、争点の1つとして捉えているということでございます。実際に都民の皆さんの関心も大変高いわけでございます。それに対してどう答えていくかということが、今、先ほどからのご質問のように、その答えを出すべくということで、タイミングがどうなるのかというのは、今、1つずつ重ねているので、それについてどの時期ということについては、今、この時点でお答えできないだけの話でございます。
ですから、争点というか、関心事の、重要な関心事の1つと認識をいたしております。

【記者】公明党の方と、そのあたりの意見がちょっと違うんじゃないかなと思います。その辺の整合性はどうなんでしょうか。

【知事】今のご質問の意味もちょっとよくわからないです。私は、時期について、今、申し述べてはいないわけで、整合性も何もないんじゃないでしょうか。ということでございまして、それぞれ各政党が、今、考え方などをそれぞれの観点から述べておられるということだと、このように認識しております。

【記者】フジテレビの小川です。今朝、「快適通勤プロモーション協議会」、知事もご出席なさってましたが、その中で、今後の表彰制度というので、「松本零士特別賞」というのを仰っていたと思うんですけど、これは「銀河鉄道999」だからかなと思っていたのですが、何で松本零士さんの賞になったのかとか、そのあたりを教えてください。

【知事】はい。今のご質問が答えになるかと思います。やはり鉄道というと、銀河鉄道999を想起なさる方が多いと思います。そして、そういう方々が多分、今、それぞれ経営幹部におられるのではないかなというのも発想の1つです。練馬区にお住まいで、私も知人といいましょうか、存じ上げていることから、すぐに松本零士さんが浮かんだということです。「今年のコスプレはメーテルにしようかな」と今考えているところなので、そんなことも頭にあり、そして、やはり、鉄道はこれほど発達している都市は東京のほかにはないと言ってもいいと思うのですね。ニューヨークやロンドン、いろいろありますけれども、これほど複雑に路線が絡み合いながら、それが安全に正確に運行されているというところはない。そこに乗る乗客の方々が、より快適に移動ができるということを確保するためには、それぞれ鉄道会社も、それから企業の働き方を決める企業も、それから何よりも個人で選択するそれぞれ一人一人、上手く三者が合えばということでありますけれども、まずは意識を変えていただくためには、松本零士さんのようにわかりやすい存在があると、非常にアピールできるのではないかなと考えております。
是非、この「快適通勤」、そして「時差Biz」は、冒頭クールビズの話をさせていただきましたけれども、「時差Biz」の方も、定着するようにしていきたいと考えておりまして、「松本零士特別賞」には期待をしているところでございます。


【記者】毎日新聞の黒田です。先週の定例会見でも質問が出ていたかと思うんですが、先日、大阪市で同性カップルの養育里親に子供が委託されたという件があったと思うんですが、これを受けて、毎日新聞で全国の自治体に養育里親の認定基準を調査したんですけれども、東京都だけが基準から同性カップルを除外されていました。それで、家庭を必要としている子供の中にも性的な少数者ももちろんいますし、多様なニーズがある中で、「子供のために間口を広くすべきだ」という専門家の意見もあるんですけれども、知事としては、この認定基準を今後見直す必要があるとお考えでしょうか。

【知事】まず、都の養育家庭の認定基準ですけれども、東京都児童福祉審議会で議論をしていただいているというところでございます。今、ご質問の件についても、ご議論いただいているのですが、いまだ結論が出ていないという状況でございます。私とすれば、その議論を見守ってまいりたいと考えております。

【記者】NHKの小嶋です。市場の問題でちょっと伺いたいんですけども、昨日の「市場のあり方戦略本部」で、知事も全体最適と部分最適のお話を、それぞれの個別のテーマも積み重ねられてきていると思うんですけれども、この戦略本部で知事がもうちょっとここは詰めたいと、詰めないと判断できないと思われている分野はどういうところなのか、積み残しはどういうところなのかというのをお聞きしたいのが1点。あと、先ほどの争点の件ですけれども、知事も、「この市場問題は都政運営の1つのこれまでの象徴」というような発言もありました。今までしていますけれども、都政運営のあり方という観点で問うという争点の捉え方なのか、それとも移転の是非そのものが争点になるというお考えなのか、これ、どちらに重きを置かれているのか、確認をさせてください。

【知事】まだ議論が足りない部分でありますけれども、まだ「市場問題PT」の方も報告書をまとめているという最中でございます。そしてまた、築地ではなく、豊洲の方については、安全性を追求してきた「専門家会議」が、まだ足りない部分があるとして、今、その具体案を待っているところでございます。そこの確認をとる必要があるかと思います。
それから、昨日のペーパーの中で興味深いところといいましょうか、東京は全て中央市場になっていて、街の位置づけが違うということもあるんですが、市場の位置づけが違っていて。それは、地方の場合は、かなり市場の運営が厳しくなっているという、その違いがあるんだろうと思います。昨日も、豊洲に移った場合に20年の会計についての持続可能性がありましたけれども、それが20年だったらいいのかというと、そうではないと思っております。ですから、持続可能性についての、さらにこれが、6000億かけているんですからね、20年はもつと言われてもどうかなと、私はまだ思っておりまして、そのあたりもさらに研究していく必要があると思います。
あと、何よりもヒアリングをすることが重要かと思います。やはり私は消費者の選択ということもずっと申し上げてまいりました。そういった物流、いわゆるスーパーなどの買い手の方々、それから消費者に一番近い小売りの方々、どう考えておられるのかという点もヒアリングを重ねていきたいと思っております。
肝心の方々には、昨日も、豊洲の使い勝手の問題などもございました。これらの点をクリアしていく必要があるかと思っております。
争点について言うならば、部分最適もさることながら、全体最適をいかにして求めるかというのは、運営者である東京都の責任であると思っております。

【記者】そうしますと、これまでの都政運営なのか移転の是非なのかという点については、どうなんですか。

【知事】両方だと思いますね。消費者、そして都民は全体を見ていると思います。

【記者】日本経済新聞の亀と言います。関連で、戦略本部のことで。昨日、終わりの方に武市財務局長が会計についてプレゼンテーションをされたと思うんですが、その中で、豊洲の土地の評価について、「民間企業ですとか都の一般会計からの貸付は厳しい」という表現が見解として示されましたが、その財務局の見解について知事はどう思われるのかというのが1点。あと、豊洲の売却について、あそこは2000億程度で、都が東京ガスから購入しましたけれども、それが3000億とか4000億とかで売れるということは、私は楽観的な数字なのかなとは思うのですけれども、現実的に3000億や4000億で、景観条例とか都市計画がある中で売却するということが現実としてあり得ることと、知事はどうそこはお考えなのか、その2点をお願いいたします。

【知事】いろいろな分析があろうかと思います。豊洲について、実際に売れるのかどうかも含めてでございます。これは一般論として、例えば容積率を変えるとかですね。そういったことによって、土地の価値というのは変わってくるものだと思います。もっとも、あそこでも指摘されていましたように、いろいろな都市計画の中でのことでございますので、すぐに右から左へと売れるものではございません。しかし、今後、あの土地は、どのようにして豊洲市場として、より効果的に活用していくのかということも、今後長い間には考えていくことになるのではないかと思います。非常に、例えば容積率など、本当に平べったくしているわけでありまして、ある意味、もったいない部分もありますよね。今後、これからの結論次第でありますけれども、築地も含めて、その土地の活用ということについては最大限有効なものを模索するのは当然のことだと思っております。
あと1問でお願いします。

【記者】日本テレビの久野村ですけれども。先ほどの質問の関連で、都議選の争点として、運営か移転の是非かというので、知事、両方とお答えになったのですが、ということは、都議選前に知事が移転の可否を判断するということは、時期としてはないということですか。

【知事】いえ、そんなことございません。今は1つずつの課題を、粛々と行政手続きとして進めているということでございますので、都議選とのタイミング云々については、これは白紙でございます。

【記者】ありがとうございます。

【知事】では、すみません。時間がまいりましたので、これで終わりたいと思います。
どうもありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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