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平成28年(2016年)10月14日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成28年10月14日)

知事記者会見
2016年10月14日(金曜)
14時00分~14時48分

知事冒頭発言

1 タイのプミポン国王ご逝去について

【知事】皆様、こんにちは。生放送の時間に合わせてぴったり入らせていただきました。私の方から幾つかご報告がございます。
まず、タイのプミポン国王がお亡くなりになったというニュース、ご逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げたく存じます。
それから、昨日、初めての定例都議会が無事終了いたしました。ほっとしているところでございます。また、議会での審議において提起されました様々な課題については、今後、誠実に取り組んでまいりたいと考えております。
全ての議案についてはご了承いただけたということでございまして、給与の半減も含めてでございますけれども、ご信任をいただいたということかと思います。よって、冒頭解散の機会を逸したということになるかと思います。

2 12日(水曜日)に都内で発生した大規模停電に係る東京電力への要請について

【知事】それから、水曜日に発生いたしました大規模停電につきまして、東京電力に緊急要請を行いましたのでお知らせをいたします。
ご承知のとおり、おとといの都内における大規模な停電というのは、官公庁の、まさしく首都の中枢においても停電が発生したということでございます。一部交通機関が運休をしたり、エレベーターの閉じ込めなどが発生いたしました。
また、信号の作動が停止したということで、いかにブラックアウトというか停電というのが日常生活に混乱を来すかということ、知らしめてくれたかと思います。
それから、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を控えているわけでございますけれども、このような事態によって、都民をはじめとする多くの方々の安全・安心が脅かされるようなことは絶対あってはならないということから、本日午前中でございますが、川澄副知事から東京電力に対しまして緊急要請を行いました。東京電力においては、今回の停電の原因究明を図っていただいて、再発防止、そして警備体制の強化、迅速な情報発信などに全力で取り組んでいただきたい旨、要請をしたところでございます。
詳細は総務局にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 東京都総合教育会議の開催について

【知事】それから、教育に関してでございますが、お知らせであります。10月27日(木曜日)、私が着任して初めての「東京都総合教育会議」を開催いたします。会議は公開となっておりまして、メンバーは、私、教育長、そして5名の教育委員の皆様となります。
そして、第1回の会議におきましては、新たに策定をいたします教育施策大綱の骨子(案)について議論をする予定といたしております。
そして、私がサスティナブルという言葉をよく使いますけれども、持続可能な東京を創るためには、将来を担う人材の育成というのが不可欠でございまして、よって、特にこれからますます激動するこの世界にも目を向けて活躍できる人材を育成すること、それから、日本の成長を支えるイノベーションを生み出すような人材、こういった次世代を育てていくという、それらの教育を進めてまいりたい、そしてその今後の教育の在り方について、教育委員の皆様と議論を深めて、よりよい東京の教育を実現する大綱を策定してまいりたいと考えております。
詳細につきましては、教育庁の方にお問い合わせいただければと存じます。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 中央卸売市場の体制刷新について

【知事】それから、人事でございます。中央卸売市場の体制の刷新についてのご報告でございます。
昨日、第三回都議会定例会が閉会いたしました。それを機に、議会でも発言をいたしましたけれども、中央卸売市場の体制の刷新、強化ということで、市場長をはじめとする幹部の人事異動を実施いたします。具体的には、市場長が交代し、技術職を統括する理事ポストを新設いたします。まさしく強化のためでございます。部課長級につきましても体制を大幅に刷新、強化いたします。
それから、先月末に都庁マネジメント本部を設置したところでございますけれども、技術部門間の連携の強化を推進するために、現在空席となっております東京都技監を任命いたしまして、技術職員全体のガバナンス強化を図ってまいります。
建築と土木で分かれていたり、建築そのものと環境が分かれていたりといったことが、今回、問題の一つになったわけでございまして、そういう意味でも横串を刺していくという観点からも、さらには技術職をもう少し強化していくということでの対応でございます。
なお、中央卸売市場の担当でございますけれども、今後、安藤副知事の所管といたします。
豊洲市場の整備に関する問題の真相究明に加えまして、新市場の安全性の確保に向けた検討、業界の皆様への対応など、専門家会議や市場問題プロジェクトチームとともに新しい目で迅速に進めていくといたします。
そして、今回の異動の発令は10月15日(土曜日)とさせていただきます。

5 石原元知事からの回答について

【知事】それから、先ほど、石原慎太郎元都知事から、私が発出いたしました質問状に対する回答が届けられたところでございます。まだ中の精査は、十分にしておりませんけれども、基本的には、中身をざっくりお話しするならば、具体的な回答ははっきり言ってございませんでした。それから、自分は聞いていない、記憶にない、分からない、覚えていない、そのような回答となっておりました。
詳細については、これからまた精査をしていきたいと、このように考えております。

6 職員目安箱の設置について

【知事】それから、職員の目安箱を設置いたしました。これは、都政改革の一環でございまして、職員の意見を広く都政に反映させていこうというものでございます。設置の年月日は10月12日(水曜日)からでございます。
職員目安箱は、職員の意見がイントラネットまたは郵送で、直接、知事の私に届く仕組みでございまして、職員の意見の内容に制限は設けない、「もう何でも言ってきて」という構えでございまして、匿名での送付も可能としているところでございます。
実際に、私の都知事のデスクの方には、昨日の段階で10数件届いておりまして、これがまさしく現場から出る意見だということを感じるものばかりでございまして、大変参考になります。是非職員の皆様方からどんどんといただいて、そしてそれが都庁改革につながっていくということは、まさしく一歩進むのではないかと、このように思っております。
若手の職員の皆さんからも、どんどんと寄せていただければと思っております。
詳細につきましては、総務局に聞いていただければと思います。

7 「東京特区推進共同事務局」開所式について

【知事】最後でありますが、昨日既に皆様方にお知らせをしたところでございますけれども、この後、3時から、山本幸三内閣府特命担当大臣がこの都庁にいらっしゃる予定となっておりまして、第一庁舎の16階、こちらに「東京特区推進共同事務局」を設けたところでございますが、開所式を行わせていただきます。いわゆる看板がけというところでございますけれども、山本大臣とご一緒させていただきますので、皆さんもそちらの方にお越しいただければと。特区を、東京都がもっと活用していくということでございまして、そのための事務局、また、特区に関係した地方自治体の要を、その役割を担っていこうということでございます。
私の方からお伝えするのは以上でございます。

質疑応答

【記者】幹事社、東京新聞の石川です。幹事社から何点かお伺いいたします。まず1点目が、豊洲市場の問題を受けました人事異動についてお話がございました。先日は、この問題を受けました懲戒処分についても言及をされていましたし、あと、第2弾の内部調査報告書についても出されるご意向があるというお話がございました。懲戒処分、あるいは第2弾の報告書について、いつ頃をめどにお考えなのか、お伺いいたします。

【知事】まず、処分の話も重要なのですけれども、例えば11月7日をスタートの日に設定していたのを延期しているわけです。実際に市場の皆様方に対して、様々なサポートをしていかなければなりません。
それから、これからも都議会の方でも、引き続き、この審議が行われるということもございます。そういったことで、前に進めていくという部分で、まずは人事を刷新して、そして強化をしていくということで、新たなポストも設けたところでございます。
ということで、処分の話は、これはある意味後ろ向きな話ではございますけれど、両方重なってくるかと思います。この現職の公務員でございますので、今回は、これまでの岸本市場長には、総務局の理事という形で、引き続きこの市場の関係の様々な問題、課題に対してサポートしてもらうという役割を果たしてもらいたいと思っております。
それから、もう既にお辞めになった市場長の方々については、これについては、また、どのような形で処分というのかしら、それができるのかどうかといった形で対応を検討していきたいと思っております。
都職員としての身分をもう失った方々については、ご承知のように、処分という形にはできない。しかし、過去には、減給処分相当として支払った給与の返納を求めた事例もございますので、こういったことを参考にしながら検討してまいるということでございます。

【記者】二つ目が、同じ豊洲市場の問題に関しましては、石原元知事から質問状に対する回答があったというお話がございました。
ただ、中身については、覚えていないとか、聞いていないとか、そういったお話が多かったということなのですけれども、具体的に精査をされた上で、再度、何かヒアリングですとか、質問状をご送付されるとか、そういったご意向はございますでしょうか。

【知事】これについては、まず、こちらの質問と向こうの回答とを突き合わせて見てまいりたいと思います。
基本的なトーンは、細かいことは覚えていないという話で、細かいことは事務方がやっていた、ほかの者に任せていたという話でございますが、しかしながら、やはり神は細部に宿るというのですけれども、やはり細部のところも極めて重要であって、今、問われているのは細部と、そして、そのリーダーのですね、在り方の部分だろうと思います。
森羅万象全て答えられるかといったら、そうではないとは思いますけれども、しかし、一度、先方から私に会いたいというお申し出があったわけで、それが今度、「いや、そうではない」と。「だったら、書面で」とこちらからお願いをしたところ、今回回答が戻ってきたということであります。
十分、この質問状によって思い出された部分もおありかと思いますので、これを精査した後、もっと聞いてみたい、聞かなければならないことなどについては、またご依頼をすることになるかと思います。

【記者】最後に、職員の目安箱について伺います。これは小池知事が知事選の出馬を表明された7月6日の記者会見のときに、利権追及チームの文脈の中で、そういった目安箱を設けたいというお話をされていました。この目安箱の、改めて狙いについて、再度、教えていただけたら幸いです。

【知事】職員目安箱でございますけれども、問題意識や提案などの幅広い、前向きな意見や様々、直接言えないけれども、私には知らせておこうと匿名で寄せられる方もこれからも出てくるかと思います。
それから、公益通報制度ということについては、今、その流れを確定すべく、手続に入っているところでございまして、これは職員のみならず、いろいろとご存じの方々から意見を、また、情報を寄せてもらうと。二つチャネルがあるということでございます。
ということで、まず、この職員目安箱を設けましたので、これを活用して、建設的な意見、それから、いろいろと話せないけれども、こういうことを知事は知っていた方がいいのではないかという意見、両方いただければと思っております。

【記者】分かりました、ありがとうございます。

【記者】日本テレビの久野村ですけれども、市場長の交代ということで、新市場長に村松さんというお名前が挙がっていますが、その起用の狙いですとか、知事が期待することというのをお願いいたします。

【知事】今回、今、お名前が挙がりましたけれども、都庁内でも大変調整力に定評があると聞いております村松産業労働局次長を配置することといたしております。
やはりスピード感を持って、大変課題山積のこの市場問題でございますので、これまでの経緯であるとか、そういったことも重要でありますけれども、それらを、適宜、的確に対応できる人材ということで配置をしようということでございます。

【記者】ありがとうございます。

【記者】東京MXの三嶌です。市場の問題に絡むのですが、これまでは市場長の経験もある中西さんが副知事として所管していたところだったのですが、今後は安藤さんが所管することになると。こちらは体制の刷新というところになるかもしれないのですが、この意図するところとか、狙いについて教えていただけないでしょうか。

【知事】中西副知事は市場長も経験しておられ、また、これまでの資料においても重要なページに判子も押された方でございます。逆に非常に詳しいということでもあろうかと思います。
これから中央卸売市場の担当からは外れますけれども、しかしながら、私の特命として、これからも報告書の作成等もございますので、先ほどの岸本市場長とあわせて、中西副知事には、しっかりとこの問題の究明にも当たってもらうということで、この任を与えたところでございます。

【記者】フジテレビの嶋と申します。明日、長沼ボート場と仮設住宅を視察される件ですけれども、これまでこの件については、都民ファースト、アスリートファーストということを知事はおっしゃってきましたけれども、明日の視察は、仮設住宅とボート場とそれぞれ何ファーストの観点で、どんなところに注目して視察をされるおつもりですか。

【知事】全てです。皆様方が納得していただける東京大会にするための、その一つの選択肢として考えております。

【記者】読売新聞の越村です。よろしくお願いします。今の五輪の関係で伺いたいのですけれども、先日、村井知事さんが都庁にいらっしゃったと思うのですけど、その前に組織委員会にも行っていまして、そのときの会議後の囲みの中で、村井さんが9月に報告書の発表の前に、上山さんと小池知事と都庁で会談したと。そこで、いわゆる長沼案というのを、その場でもう既に提示というか、したということをおっしゃっていたのですけれども、その9月13日の会談はどういった経緯で実現して、どのようなことを話されたのかというのをちょっと伺いたいんですけども。

【知事】事実としてお会いしました。そして、その流れは、基本的に上山調査チームの統括が様々な課題といいましょうか、様々な選択肢の中に長沼があるということで、直接、宮城の知事からのお話を聞いてみようということでお会いしたということでございます。
宮城としても、やはり「復興五輪」ということ、これがそもそもではなかったかということと、それから、「復興」という言葉が、もう最近、その言葉さえ忘れ去られているのではないだろうかといったようなニュアンスの話もございましたし、私も「復興五輪」という言葉が、今はむしろコストの削減だけに話がいってしまっているという部分もございます。ですから、そういう意味では、これは世界に向けての復興ということは、今、世界中、自然災害で様々な事態が起こっていて、そこは助け合って、お互いサポートし合ってということがございますので、そういった意味でも、メッセージには十分なり得るのではないかということでございます。
そういった意味で、知事自身が、非常に意欲があるということでございますし、また、これによってどういうことができるか。先方が、その気が全くなくて、押し付けるなんていうこともおかしな話でございますし、先方も意欲があってということで初めて選択肢になり得るのではないかと、その会談を通じても思ったところでございます。

【記者】すみません。今の、ちょっと追加なのですけれども、調査報告書の中には、移転案として、長沼以外に、例えば、長良川ですとか彩湖も名前が挙がっていたと思うのですけれども、その、いわゆる上田知事とか古田知事にはアプローチというか、お話というのはされてはいないのでしょうか。

【知事】上田知事からは、埼玉は、主要な競技がもう既に会場として埼玉にやってくることになっているので十分ですというお話をいただいております。

【記者】すみません。最後に、調査報告書が出る前に、そうして移転案として名前が挙がりそうなところの知事さんと知事ご本人がやりとりするというところは、知事ご自身はどうお考えでしょうか。

【知事】いろいろな方、知事がお見えになっています。まさしく古田知事もお見えになっております、岐阜の。これは表敬というか、以前、通商産業省時代からの友人ということもあって、いろいろな知事が、いろいろなご挨拶に来られますので、ここで知事が前に会うというのがおかしいということには当たらないと思います。

【記者】朝日新聞の小林と申します。前後して恐縮なのですけれども、市場の話で、体制の刷新ということで、例えば、岸本市場長とかの交代ということなのですけれども、今回、例えば、ホームページ上などで、ずっと違う説明をしていたとか、あと、報告書が間違っていましたとか、そういった部分に関する責任とか、そういった更迭的な意味合いというのはあるものなのでしょうか。それとも、刷新のみという観点なのでしょうか。

【知事】正直申し上げまして、総務局の理事職というのは、これは市場長より格下になることになります。そういった意味では、公務員としてのピラミッドからすれば、2歩ほど後退という形になり、それをもって処分というのかどうか、ご判断いただければと思います。
一方で、そういう中でも、やはりこの市場の問題というのは、ある意味で歴史があって、そして、今回、ずっと答弁や報告書の作成等々に実際に当たってきたのも市場長でありますので、それは全く外れてしまうというよりは、それを引き続きサポートするということで、そういった肩書で仕事をしてもらうということでございます。それと、もう一つ、メッセージとすれば、やはり市場長なり何なり、その役職に徹底してやってほしいと、責任を感じてやってほしいと、当たり前の話なのですけれども、みんな、ポストというのは単に充て職ではありませんので、そこは、聞いてなかったとか、そういったことを、これから防ぐという意味でも、こういった人事を行ったということはございます。

【記者】あと、すみません、業界団体の方への対応する顔役というか、一番前線に出るのが、多分市場長という形になると思うのですけど、これから業界の方にいろいろ説明していく中で、その顔役というのを替えて新しくという意味合いも、それもあるのでしょうか。

【知事】そうですね、総合的に、それによって刷新をし、そして、全体の人員を増やすということによって、きめの細かい対応ができるようにしていきたいと思います。業界の方々も非常に、今後どうなるのかと大変不安に思っておられることは言うまでもないと思います。
そしてまた、今後の安全性ということについては、より専門家会議の方が、15日にも会議をまた開くことになっておりますので、そこで平田先生をはじめとする方々に、実際に市場関係者の方々も含めて、その会議を開いていくということになっております。

【記者】フジテレビ「直撃LIVE グッディ!」の宮本と申します。東京オリンピックのボート会場の見直し案についてなのですけれども、昨日、番組で独自取材をしましたら、ロラン会長が、長沼への変更はやはり反対であると話していました。東京から遠く、また、コストがかかり、レガシーを残せないかもしれないという三つの理由を挙げていたのですけれども、こうした反対の声がある中で、来週、IOCのバッハ会長と会談があります。見直し案はどのように提案していくご予定でしょうか。

【知事】生放送中?

【記者】はい、よろしくお願いします。

【知事】それも含めて、総合的に判断をして、東京都として判断していきたいと考えております。

【記者】日本経済新聞の舘野です。中央卸売市場の人事についてお伺いいたします。村松新市場長は、市場の経験はないということですけども、経験があるなしということは、今回の人事で判断材料になったのか、むしろ、新しい、刷新という意味で、経験のない方という意味もあるのかということと、タイミングとして、今のタイミングということの意味合いをもう少し教えていただけますでしょうか。

【知事】逆からお答えいたしますと、タイミング的には、まず、議会は一段落をしたということがございます。これからも審議は行われるということでございますけれども、このタイミングは、まさしく市場のケアということで言うならば、これからますます重要になってまいりますので、このタイミングでということにさせていただきました。
あと、報告書作りというのは、この市場担当が、総力挙げて行われることになろうかと思っておりますので、その点については、過去の検証等々は、これまでどおり、職員によって行っていくということになろうかと思います。
そしてまた一方で、有識者会議、それから市場PT、様々ございますけれども、それらの調整という意味でも、今度の村松担当は、調整力を発揮してくれるものだと、このように考えております。

【記者】NHKの小嶋です。長沼の件なのですけれども、今日、午前中に公明党の井上幹事長が長沼への復興五輪という理念について賛成すると。小泉農林部会長も同様の趣旨の発言をしていまして、これまであまり援軍がなかったわけですけれども、ようやく援軍が出てきたような感じもして。知事はまだ、どの案にするか決めてないと思うのですけども、こういう声が出てきていることについてどうなのかということと、あと、来週予定されていると聞いていますバッハ会長との話の調整状況と、どういったことを知事からお伝えになりたいのかについてお願いします。

【知事】今、ご質問にもございましたように、長沼案というのは選択肢の一つでございます。そして、やはり復興五輪ということをだいぶみんな忘れかけてきていたのを、この長沼案が出てくることによって、もう一度、その観点が呼び起こされてきた結果なのではないかと、このように思います。そういったことから、この復興についても、また新たに、被災地、被災県などへまたその目が向けられるということは、それだけも一つ効果はあると私は思っております。
それから、それぞれ、招致するときに、ブエノスアイレスでしたか、招致の会が開かれたのは。あのときも、高円宮久子様が最初に、冒頭に訴えられたのは被災地に対するお礼であって、そこからそもそも招致が始まっているというのも一つポイントではないかと思います。ですから、いろいろな観点から判断がなされるべきだと思いますけれども、改めてこの復興五輪ということを思い出していただくということにつながっているのではないかと思っております。
バッハ会長とは、私は、日程については、皆様にはまた日時を詳しくお伝えすることになると思いますけれども、バッハ会長はIOC全体の会長でいらっしゃいますので、一つひとつの会場がどうこうというお話にはならないといいましょうか、それにはむしろふさわしくないのではないかと思っております。私自身は、いかにオリンピック・パラリンピックという大会を、どのようにして大会自体がサスティナブル、持続可能であるためには、東京がいかに、東京大会がいかにサスティナブルであるかということを指し示さなければならないという、そういう思いがございます。
前もお話ししたと思いますけれども、ハンブルグであったり、それからボストン、ローマと、このところ、次期大会に手を挙げる都市が、だんだん、だんだん少なくなっている。そういったことも含めて、そういった危機感は前々からIOCの方もお持ちで、特にバッハ会長については、「アジェンダ2020」という、そういうペーパーをまとめられまして、そして、いかに今後のオリンピック・パラリンピックがあるべきかという全体的なビジョンをお持ちになっておられる方々でございます。ですから、ここが何億円で、ここがどうでというような、そういう細かい話よりも、むしろオリンピック・パラリンピックが、今後、どうあるべきなのか、その点で東京が果たす役割は何なのか、東京で今、何が起こっているのか、そして、どういう観点で東京大会を首都・東京の都知事として考えていくのかといったようなことについてお話をしたいと、こう思っております。
そしてまた、具体的なお話については、それぞれのIF(国際競技連盟)の方々との連携ということになろうかと思います。それは基本的には組織委員会がなされるものだと、このように思っておりますので、組織委員会からは、長沼案についても既に九つ問題点ありと言って、非常に霞が関的な対応が戻ってきたわけでございますけれど、県知事の方は、むしろそれを参考にしながら、よりよいものを目指そうとされるのかと思っております。

【記者】朝日新聞の稲垣と申します。また、冒頭、カヌー会場の質問になるのですが、私たちが過去のオリンピック選手やトップアスリートに聞きますと、長沼、海の森、彩湖という三つの選択肢の中では彩湖がかなり、圧倒的というか、大多数の選手が、彩湖がいいという考えを持っているようです。そういったアスリートファーストの視点から、知事はそのような声をどうお聞きになるのかということと、先ほど、今、オリンピックがサスティナブルでなければいけないというお言葉がありました。サスティナブルと同時にレガシーという意味では、復興には資さないかもしれないですけど、戸田というのは一つの選択肢になると思うのですが、あくまでやはり地元の自治体の方の前向きな意向というのが検討するに当たっては前提になるのでしょうか。その2点をよろしくお願いいたします。

【知事】ともに埼玉県の会場だと思います。それぞれ、もう既に調査チームの方でも分析をいただいているところでございますけれども、埼玉県の方から熱いご要請というのはいまだ聞いておりません。戸田は、まさしく64年の東京大会で、いかに国際ルールが変わるかということも、歴史が変わるとルールも変わるのだというのを改めて感じるところでございます。いずれにしましても、やはり地元のご要望というのも大変重要ではないかと、このように思っております。

【記者】フジテレビの小川です。知事、石原元知事からの回答についてなのですが、覚えていないなどが多かったということなのですけれど、ただ石原知事は、一昨日、靖国神社に賊軍とされた人たちの合祀の申し入れに行ったりですとか、政治活動などはこれまでどおり行っていらっしゃると思うのですけれど、そういう中で覚えていないという回答が来たことについて、元知事の道義的責任などはどのようにお考えでしょうか。

【知事】今日、回答書を受け取ったばかりでございます。最初は、会いたいと、いろいろ伝えたいということでありましたけども、そこで逆に、高齢のためということで話がございました。何ていうのでしょうか、やはり都合の悪いことをむしろ今、私どもにお伝えいただかないと、明確な答えにつながっていかないのではないかと私は思います。その意味で、これまでも作家生活、何よりも東京都知事を続けてこられたということのいろいろなご功績を無になさらないように私はしていただきたいと、こう強く思っております。

【記者】あと、もう1点なのですが、議会が終わられて、ほっとしたというお言葉も、昨日、おっしゃっていましたが、始まってすぐのときは、代表質問でなかなか厳しい質問などもあったと思うのですけれど、昨日は皆さん非常に温かい迎え方だったと思うのですが、初登庁のときとのギャップもありましたし、そういったあたり、今、ほぼ議会は小池与党状態だという認識でいらっしゃるのでしょうか。

【知事】二元代表制であるわけですけれども、同じく都民に選ばれて、都民の代表であると、その都民が、Aという都民と、全く違うBという都民ではないと思います。その意味で、結果として、今回の様々な議案についてご討議をいただけたと思います。それから、やはり都民の皆様方の様々な意見が、このところ非常に、沸騰するかのように出てきているということも、ご理解といいましょうか、それを踏まえてのことではないかと、このように思っております。いずれにしても、最初の定例の議会は終わりまして、まさしくほっとしているところでありますけど、国会でも一番最初に議員になった頃というのはやはり緊張したものでございます。その意味では、これからも緊張感を持ちながら、しっかりと都民ファースト、この姿勢を知事として貫いていきたいと思っておりますし、議員の皆様方も議員の代表として出てきておられるわけですから、そこは必ず接点が生じてくるということで、そういった接点を模索する、そういう流れが続くのではないかと、こう思っております。

【記者】インターネットニュースメディア「THE PAGE」の具志堅と言います。すみません、五輪会場についてなのですけれども、ボート会場のほかにも、専門チームからはオリンピックアクアティクスセンター、水泳の方と、あとバレーボールの会場についても見直しの何か提言があったと思いますが、こちらについてのご検討というのは、今、どの段階に来ているのでしょうか。

【知事】これについても調査チームの方が、様々な、過去の大会の例など、座席数の変遷であるとか、それから例えば減築する、つまり最初にボーンっと大きいのを作った上で、あとで平時の席数に戻す減築というのをするわけですけれども、それにかかる費用であるとか、そういったことをずっと今、精査していただいていると聞いております。
そういったことから、他の2会場についても、特にここは金額がかさむということで、特にお調べいただいているわけですけれど、今まだ精査中と聞いています。

【記者】なるほど。では、ボート会場のように、ほかの自治体さんから、ここがいいですという、例えば別の会場に移すという観点でなくて、どっちかというと、規模の縮小という方向で考えられるような方向でしょうか。

【知事】いえ。規模の縮小、もしくは適正な規模は一体どれぐらいなのか、つまり、大きいもの作って、その後が、維持管理、特に、例えばメンテナンスでエアコンの稼働率とか、そういったことも実際には考えなければなりません。そういったことであるとか、それからもう一つは、例えば横浜などの活用ということも、これも席数がどうなのか、アクセスがどうなのかという点の観点からも調べているところでございます。
ごめんなさい。あとお二方にさせていただきます。

【記者】ジャパンタイムズの大住です。市場関連でお聞きしたいのですが、内部調査で公表された報告書に誤りがあったということは既に報じられていましたのを、それは都としては認めてらっしゃるのですけれども、これまでのデータ、情報、議事録の記述の誤りとなっているのですけれども、これまでの市場長は、例えばデータ改ざんに関わったということはあり得るのでしょうか。

【知事】それについては調査してみなければ分かりませんが、データ改ざんというのはあるまじきことだと思います。そしてまた、誤記ということで済まされる場合と済まされない場合がありますので、それもしっかりと調査を続けてまいりたいと考えております。
では、ラストで。

【記者】東京新聞の内田と申します。石原元知事への質問状の関係でお伺いしたいのですけれども、問題の解明には、どこがポイントというお考えのもと、どのような質問をされたのでしょうか。

【知事】それは石原元知事ご自身がどこまでご存じで、どこまでご存じと同じになるけれども、理解しておられたのかどうかということに尽きると思います。
それと、それを交渉能力のある副知事に託したとしても、そこはやはり知事の責任ということが問われてくると思いますので、それに対してどう考えておられるかなど、お聞きしたところでございます。

【記者】あと、8時退庁の取り組みがスタートしますけれども。

【知事】びっくりした。全然別の。

【記者】そうです。すみません、全く別のお話なのですけれども、ただ、庁内で取材をしておりますと、職員の方々、なかなか8時に帰るのは難しそうだという声を聞くことが多くて、実際、実現への課題についてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】私は、8時どころか6時にしようと言ったのですけど、それは無理だと言われました。最初は10時だったのです、都側の提案というのが。それでは改善には全くならないので、6時か8時かということで8時、現実を考えて8時。
だけど、こんなに働いていて、生産性が低くて、みんなヘトヘトになって、それで早く帰れたらもっと喜ぶべきだと思います。そこで、どうやって、11時を10時に変えても、何の改善にもならないのです。そこはびっくり感がないとだめなのです。だから、本当は6時に私はやりたかった。
それによって、テレワーク。テレワークは、それは仕事を持って家に帰るだけになってしまったらあまり意味がないのかもしれません。それから、仕事の方法です。そこのそもそも論から変えていかないと、こんな長時間労働をして、みんな文句を言わなくてというのは、私はもうよく分からないのです、そこの辺が。だから、もう一度、人生見直した方がいいのではないかと。
皆さんもいかがですか。だって、そう思います、本当に。世の中の流れは速いですから、あまり目の前の仕事だけをヘトヘトになってやっていると、ついていけない人間になって取り残されますから、お気を付けになった方がよろしいのではないでしょうか。
これだけ働いている日本は、経済、GDPでいけば3位を何とか保ってはいますけれども、これからの新しいパラダイムに対して、やはり先ほどの総合教育会議ではないけれども、これから担える人材育成ということを考えていくと、これまでやってきたから、これでと言って押し付けるようでは、人材の育成にはならないと思っております。
ですから、ちょっと意識改革ということも、クールビズではないけれども、ちょっとしたびっくり感がないとみんな気が付かないし、日本はそうやってGDP第3位で何とか頑張ってはいるけれども、では、ほかの国で、例えば北欧などのイクメンがゴロゴロいて当たり前の国の人たちが5時に帰って、何か行政的に支障を起こしているかといったら、起こしてないではないですか。情報公開はもう、のり弁なんかほとんどないし。だから、そもそも論として、長く働くことはいいことだという、その考え方を改める意味で、私は8時ということをまず、本当は6時。8時帰宅ということで進めているところです。
どこかのネットで出てきた映像で、5時になるとデスクが天井に上がって仕事ができなくなる、そういうオフィスが紹介されていて、デスクが上に上がってしまって、みんなであと、そこの事務所でヨガを楽しむという映像を見たことがあるのですが、ニュースになるぐらいだから、それは普通にやっていないのでニュースになったのだろうと思いますけれども、その、それぐらいの工夫をしなければ、この日本人の働きバチぶりは変わらないのではないかと思っております。
どうぞ皆さんももう一度よくお考えいただきたいと思います。
ということで、この後、山本大臣との看板かけがございます。どうぞそちらの方に多数いらしていただきたいと存じます。ありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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