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平成28年(2016年)9月23日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成28年9月23日)

知事記者会見
2016年9月23日(金曜)
14時00分~14時41分

知事冒頭発言

1 東京2020文化オリンピアードのキックオフについて

【知事】1週間のご無沙汰でございます。リオから帰ってまいりました。
9月18日(現地時間)でありますけれども、リオのパラリンピックの閉会式にて、パエス・リオ市長、そしてクレイバン・パラリンピック会長から、パラリンピックの旗を受け取ってまいりました。当日は、前回のように大雨になるかなと思ったのですけれども、一粒ぱらっときましたけれども、それだけで、無事に終わることができました。ご興味ないかもしれませんけれども、今回は緑色の丹頂鶴の柄の友禅の和風のジャケット、ジャケットと言うのでしょうか、をご披露させていただいたところでございます。
それから、義足モデルのGIMICOさんのパフォーマンスなど、本当に会場が大変沸いて、次期オリンピック・パラリンピックの開催地東京をしっかりとPRできたものだと思っております。
そして、これでいよいよオリンピック旗・パラリンピック旗の2本がそろったことになります。あと4年と言いますけれども、わずか4年、たった4年しかない、そういう大変重い責任を担ったという、その思いでいっぱいでございます。
ここからご紹介でありますけれども、オリンピック・パラリンピックはスポーツの祭典と同時に、文化の祭典ということも言えるかと思います。そこで、「東京2020文化オリンピアード」のキックオフイベントを、都と、それから組織委員会と連携いたしまして、「幕開き 日本橋」と題しまして開催をいたします。私も出席をすることといたしております。
それから、その後、一流の日本舞踊家、それから能楽師の方々によります祝祭的なステージパフォーマンスを行います。伝統芸能に馴染みのない方も、是非魅力を感じていただければと。まず、海外に発信するときには日本人がよく理解していないと、ということがございますので、是非多くの皆様方にお越しいただければと存じます。
それから、このイベントに先立ちまして、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックで、今回大変優秀な成績をおさめてくれた日本代表の選手団の皆さんの合同パレードの出発式の方に出席をする予定となっております。西新橋二丁目南が出発式、そして、銀座八丁目交差点から日本橋室町・三井不動産本社前まで、これがパレードとなるという予定でございます。前回にも増して多くの方々が沿道にお越しくださること、今から4年後を目指してみんなで盛り上げていくことができればと、このように思っております。詳細は、生活文化局及びオリンピック・パラリンピック準備局にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 第2回都政改革本部会議の開催について

【知事】それから二つ目のお知らせでございますけれども、第2回の都政改革本部の会議を開催いたします。今月初めに設置した都政改革本部でありますけれども、第2回となる会議は9月29日(木曜日)に開催を予定いたしております。方法でありますけれども、前回と同様に、プレスの皆様には最後まで公開をする、それと同時に、インターネットでの中継を行います。
それから、当日の議題でありますけれども、各局で取り組んでおります、自分で律する、自律改革の状況報告、このほかに「情報公開調査チーム」によります検討状況の報告、さらには「オリンピック・パラリンピック調査チーム」によります第1次の調査報告を用意していることと聞いております。そして、各局によります自主的な改革、また各調査チームによります検証内容について、充実した報告が出てくることを期待いたしております。特に、リオのオリンピック・パラリンピックが終わったところでございますので、まさしくこれからは東京における、また日本における準備に拍車がかかるというところで行われるのが今回の都政改革本部でございます。これからはどんどんスピードアップをして進めてまいりたいと考えております。詳細は、総務局にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 第1回市場問題プロジェクトチームについて

【知事】三つ目のご報告でございますけれども、こちらは豊洲のみならずでありますけれども、「市場問題プロジェクトチーム」、この第1回の会議を開催いたします。これは先週お伝えいたしましたように、9月16日に設置いたしました市場問題プロジェクトチームでの第1回目の会議でございまして、開催の日取りは、同じく9月29日(木曜日)となっております。こちらの方も、プレスの皆様に最後まで公開をさせていただき、インターネット中継も行います。
そして、議題につきましては、まずは1回目ということでございますので、市場問題プロジェクトチームの発足の趣旨、この確認、それから築地から豊洲への移転の経緯、さらには検討課題、検討手順等々を予定しているところでございます。これまでの経緯を、改めてまず整理をする、それから検討課題を洗い出すという、その検討の手順をオープンな場で議論をしてまいりたいと考えております。
そして、このプロジェクトのメンバーでありますけれども、それぞれの分野で専門の知識、経験をお持ちで、それらを生かしていただける方々、客観的な第三者の視点によるチェック、これらを期待しての人選となっているわけでございます。詳細については総務局の方にお聞きいただければと存じます。
また、リオからも指示をいたしましたように、この市場の問題につきましては、非常に仕事量も、それから皆さんメディアの対応等々、大変多数になっておりますので、人員も強化したところでございます。これはまた別途ご報告もさせていただけると思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 豊洲市場について

【知事】そこで、いわゆる「地下空間」問題であります。豊洲市場でありますけれども、9月21日、一昨日です、帰国したそのときに事務方の方から報告を受けたところであります。報告につきましては、いろいろとモニタリングなどのための作業空間が必要だったとか、それから、施設の建設設計を進める過程で地下空間を設けて盛土を行わない方針が固まっていたなどという説明がありましたけれども、時期の特定には至っていないということでございます。
それから、「いつ、誰が盛土をしないことを決定したのか」という点、それから「ホームページ、それから議会答弁が事実と違っていたではないか」といった点、「建物の下に盛土をしていなかったことを知っていた職員が、なぜ専門家会議の方にその意見を求めなかったのか」、こういった点については、まだ曖昧な部分を残している内容としか私は思えませんでした。
したがいまして、より詳細な解明が必要であるわけでございまして、調査を引き続き続けると、それから早急な報告、これは、私の次の所信表明の前、定例議会が始まる前と、ぶら下がりで話したかと思いますけれども、来週中というか今月中、9月いっぱいでその結果をまとめたいと、こう考えております。この報告そのものが、都庁が、実際に自律改革ができるのかどうかの試金石でもあると思うのです。やはり嫌ですよ、それは。先輩方に話を、嫌な話を聞かなければならないかもしれないし、そこに自分が関わっていたという人はなかなか言いづらいこともあるでしょう。けれども、ここは、やはり都政の信頼を回復するという一番大きな課題のためには、私は、都そのものが問われることになるので、この報告書についてはしっかりやってほしい、やらなければならない、そう思っておりますので、しっかりと報告書をまとめるようにということでお尻をたたいているところでございます。
私の方からのご説明とご報告については以上でございます。

質疑応答

【記者】幹事社、読売新聞の木下と申します。幹事社から何点か伺います。まず、いわゆる盛土問題の関係なのですけれど、今、お話があったとおり、今月中に内部調査の結果が、これは公表されるという理解でよろしいのでしょうか。

【知事】はい。公表しなければ意味がないと思います。

【記者】報告書みたいな形で。

【知事】はい。体裁はどうなるかは別にしても、中身はお知らせをする、そのつもりです。

【記者】今、知事もおっしゃった曖昧な点、方針変更の時期であるとか、いつ、誰が決定したであるとか、あと、これまでの都の説明と実態が異なっていた、こういった3点については、今月中にまとまる段階で何らかの答えが示されるという理解でよろしいのでしょうか。

【知事】私はそのことを期待いたしております。これは誰が悪い、彼がどうしたこうしたもさることながら、これからオリンピック・パラリンピックの課題も抱えております。そのほか、都政は多岐にわたるわけでありまして、これまでの、私、知事に就任してからのわずかでありますけれども、幾つもの問題点、都政が抱えている課題はまだまだ多いと思うのです。その意味で、自律改革というのは、そもそもまな板の鯉が、自ら包丁を振りかざして身を切るとは思いませんが、しかしながら、まずそこからやらないとだめでしょうということで、自律改革ということを都政改革本部の一番最初に挙げさせていただいている課題なわけです。逆に言えば、どういう報告書を出してくるのかということは、私にとりましても大変興味のあるところだということでございます。都民の皆様方にもそのことを知らしめることによって、都政に対して何を今後、改革していくべきかという都民の皆様方のご意見も伺えることになるのではないか、こう思っております。
そして、だから、これは犯人探しもそこが目的ではなくて、都政のガバナンスです。それから、片仮名ばかり並べて申し訳ないのですが、企業で言うところのコンプライアンスです。ということで、だから内部統制であるとかガバナンス、誰が管理をして、誰が決定をしてという話、そちらと共通するところがございますので、この報告書なるものはその試金石になると。それは、この豊洲の問題だけでなくて、都政全体の在り方ということの試金石になるのではないかと、こう思っております。

【記者】2点目です。都議会の開会日の翌日にこの都政改革本部の第2回を開かれるということで、これまで議会開会までにオリンピック・パラリンピック調査チームの中間報告が出るという話だったのですが、まさに翌日になるという理解ですか。

【知事】これは、むしろ私の所信表明をさせていただいたその後ということになりますけれども、むしろ、各会派の代表質問に備えてこちらとしての報告を出すということになろうかと思います。

【記者】その第1次調査報告では、どういった項目についての検討結果が出ると。様々な問題があると思いますので、どういった項目についての結果の報告があると考えていらっしゃいますでしょうか。

【知事】まず、やはり、いつ、誰が何を決めて、決めなかったのか、知らせて、知らせなかったのか、こういったファクトがまず出てくるかと思います。なぜそうだったのかということについても、注釈付きを求めたいところであります。今、いろいろと、あと、科学的な、水質の問題であるとか建築の問題であるとか、むしろメディアの皆さんの方が先行していって、正しいか、正しくないかは別です、いろいろな情報が飛び交っていて、むしろ見ておられる方々からすれば、分からないというのが実情なのではないでしょうか。そこを、こちらもまだ中間の段階ですから、本当はING形でもお知らせしたいところではありますけれども、やはり都としての責任をしっかり果たすためには、科学的な分析等はしっかりとやらせていただいて、一旦発表した数値が、これが違いましたなどというときには、それこそ都庁がそういうことをしたら致命的な話ですので、そこはお時間を頂いているということであります。
それから、いろいろと、イメージを含めていろいろなコメントなどもされておられるとは思いますけれども、しかし、ファクトというのは一つになろうかと思っておりますので、そのための最終報告をまとめつつあるとご理解いただければと思います。

【記者】あともう1点、幹事社から。ちょっと都政を離れてしまうのですが、知事選で知事を支援していた若狭氏が衆議院10区補欠選挙の自民党の公認候補になるということで、その受け止めと、あと、知事を支援した区議さんたちが、都民ファーストの会という政治団体を設立したようなのですけれども、それについて、知事の政治塾との関わりというのはどういったものになるのかをお聞かせください。

【知事】若狭さんが自民党の公認を受けたというのは、各種調査なども含めて勝てる候補ということ、この1点に、まず尽きると思います。私の後を受けて、自民党豊島総支部の総支部長でもあります。それからまた、地域の方々との接点を十分にお持ちの方でございます。ほかがどういう方々が応募されたのか、私は存じておりませんし、関心もないのでありますけれども、若狭さんが候補として選ばれるというのは、まず当然かと思います。一方で、都連の方で、豊島区の私を応援してくれた区議5名に対しては、離党勧告を迫っているということでございますけれども、これから闘おうというときに、「はい、こっちは離党勧告」、そして、負けた方を応援した人たちについては何もなしということについては、私は若干と言いましょうか、都民の感覚からすれば解せないのではないだろうかと思っております。党本部の方は、二階幹事長をはじめ古屋選対委員長もそうでありますけれども、非常に大人の対応をしていただいているわけでありますけれども、まだこういった形で続くのかといいますと、それは、選挙にもマイナスの影響を与えるのではないだろうかと心配もするところであります。

【記者】政治団体の名前は。

【知事】政治団体都民ファースト、いい名前だと思います。以上です。

【記者】政治塾との関わりについては。

【知事】政治塾は、これは都知事選が終わってからも、その応援をしていただいた方々、それから、結構おもしろいのは、高校生とか、大学生とか、とても若い方々も非常に関心があるということでお問い合わせをいただいております。ですから、18歳からの選挙権ということになっているわけで、そういう若い人からも関心を持たれたということについては、政治についての若い方々の興味を増加させたという点でも、私はよかったのかなと思いますし、そういった思いを持った方々を受け止めるという意味では、社会的な役割もあるのかなと思っております。

【記者】毎日放送の大吉と申します。よろしくお願いいたします。先ほど報告書を知事がご覧になって、曖昧な部分が多かったとお話しになっていましたが、それを受けて、今後、知事自身が過去の市場長であったり、石原元都知事から直接ヒアリングをする可能性というのは現段階どれぐらいありますか。

【知事】その報告書、最終のものを見て、それに足りなければ、必要なことは行っていきたいと思っております。

【記者】直接会う可能性もあると。

【知事】報告書次第であります。

【記者】あともう1点なのですけれども、橋下徹さんがSNS上で、そもそも豊洲では地下水を飲むわけではないのに、有害物質の対策が必要かという発言を繰り返し行っているのですが、盛土問題ももちろんそうなのですが、この地下水の汚染物質の対策というのは、知事は必要だと感じていらっしゃいますか。あと橋下氏の発言に関してはどう感じられますか。

【知事】橋下さんのコメントについては、何と言うのでしょうか、聞いてはおります。それから、地下水を飲むわけではないという話ですけれども、これは総合的な話でございまして、地下水の汚染ということがどれほど生活者にとって影響を与えるのか、食の安全に対して疑問を抱かせるのかという、そのような感性ということが必要なのではないかと、このように思っております。以上です。

【記者】フジテレビ「新報道2001」の河南と申します。よろしくお願いします。都立広尾病院の青山エリアへの移転新築についてお聞きします。総事業費がおよそ750億円とされる巨大プロジェクトなのですけれども、その決定に多くの疑問点があります。当時の病院長は、現地建替がよいのではと見解を示していましたが、その後、移転で進み、移転場所の土地取得代370億円が計上されまして、その後、議会で可決されました。事前も事後も患者への説明がないなど、当時の病院長や医師会も、いつ誰がどこで決めたのか、決定のプロセスに疑問を抱いております。知事はどのような見解でいらっしゃるのかお聞きしたいのと、また、立ち止まって考えるお考えはお持ちでしょうか。

【知事】広尾病院につきましては、基本的に、明日、明後日の話ではなくて、豊洲市場のようにもうできてしまったという話ではなくて、7年先の話でありまして、平成35年ということになっております。
それから、土地の取得には、大きな費用も伴うということでありますし、先日、地価の公示があったところで、地価の方もかなり上がっているという話も聞いているところでございますので、これは慎重な対応が必要だと考えております。
これについては、私あまり詳しくは承知をしておりませんので、幾つも今、課題がある中で、優先順位については、私は現時点であまり高いところに置いていないというところであります。これまでの経緯などについては、丁寧に説明を伺ってからということにしたいと思います。

【記者】日本経済新聞の舘野です。豊洲の問題の先ほどの報告書ですけれども、知事が報告を受けたその中途の段階で、まだ分からない点が多いということをおっしゃいましたけれども、逆に、ここまでは分かったですとか、政策変更の時期ですとか、あるいは空洞にした理由ですとか、知事としてここまでは分かったと評価できる部分はありますでしょうか。

【知事】まだまだ詳細な説明が必要、チェックが必要だと思っております。そして、ヒアリングの最中でもございますので、分かったところ、分かっていないところ、まだ、まだら模様でございますので、最終報告の場できっちりとお答えしたいと思っております。

【記者】日本テレビの久野村ですけれども、今回、歴代の市場長5人がみんな変更を知らなかったと言っているということなのですが、部署のトップがそういう状態にあるということを、先ほどガバナンスというお話もありましたが、その状態についてはどう受け止めますか。

【知事】ちょうど留守中の話でございまして、つぶさに皆様方の報道を見ていたわけではございません。そして、また、いろいろと紙面なども十分なチェックができていたわけではございませんが、東京からもたらされた情報では、今、ご質問のとおりであったかと思います。当時の、歴代の市場長、平成18年から現在の岸本さんに至るまでということでありますけれども、合計5名の方でありますけれども、何と言うのでしょうか、これこそガバナンスの問題と、それから縦割りの問題と、それから誰のお金でやっていて、誰のための市場なのかという、ちょっときつい言葉を言わせていただくと、無責任体制と言わざるを得ないと思います。
そして、先ほども申し上げたように、誰が犯人とか、誰が悪いと、そうやって特定、ピンポイントはできないことはないと思うのですけれども、そのことが目的ではなくて、目的の一つではありますけれども、しかしながら、そういう形で都政が不透明であったという、それをこれからも続けていきますかということが今問われていると思います。
そして、前も申し上げたと思うのですが、私は座右の書が日本軍の失敗の本質という、「失敗の本質」というタイトルで、大変名著とされるわけですけれども、ミッドウエー作戦からガダルカナルとか、日本軍がいかにして負けたかという、そういう本なのですけれども、経営書として読んでも面白いし、面白いと言ったら先人に失礼だと思いますけれども、それぞれ何をどうやって間違ったかというのは、大体失敗に共通することで、要は楽観主義、それから縦割り、陸軍と海軍の縦割りとか、それから、兵力の逐次投入とか、こういうことで日本は敗戦につながっていくわけですけれども、都庁は敗戦するわけにはいきませんので、それは都民の皆さんの命を預かっているし、食も預かっているし、そういう意味で、私はこの5人の市場長、それぞれそのまま率直におっしゃっているのだとは思いますけれども、そのあたりの責任をどこまで感じておられるのか、それから、それをどうやって後輩のために生かしていくのか、そういったことに大変関心があります。

【記者】ありがとうございます。

【記者】NHKの小嶋です。知事は当初、リオに行かれる前は、リオから帰ってくるまでにと期限を切っていたと思うのですけれども、今日、9月中にということで、見ようによっては寛大な処置なのかなとも思うのですけれども、普通の組織であれば、局議の内容とか、あと外部との接触等については、ヒアリングをせずとも記録が残っていてしかるべきだと思うのですけれども、知事がご報告を受けている中で、そういう記録の面についてはどのようなご報告を受けているのかということと、期限がきちんと守られていないという点についてはいかがお考えか、お願いします。

【知事】出発前の言葉が足りなかったかもしれません。調べる量は膨大だということは承知をしておりますので、基本的には帰ってくるまでにまとめるのはある種の中間報告のつもりでおりました。
そして、所信表明がございますので、それまでにということで、その区切り、それをあと2日ほど延ばしたということでございます。それだけに、最終的に上がってくる報告書は意味のあるものでなければ、それこそ意味がないということだと思っております。おっしゃるとおり、様々な記録が残っているはずです。本当にどこまで残しているのかも行ってみないとわからないかと思いますが、それらを凝縮した形で、今、私のところに上がってきているものだと思います。
先ほども説明を若干受けましたけれども、報告書については、より詳細なものにいたしますと言っておりましたので、それを期待したいと思っております。

【記者】時事通信の斉藤です。今回の盛土問題で、都の環境アセスメントの評価書について、敷地全体で盛土を行うという形で中央卸売市場は環境局に提出されていると思いますが、この書類が大幅に変更になると、かなり時間がかかるとも聞いております。これについて、知事として、どういう対応をとられる予定でしょうか。

【知事】専門家会議と、それからその後の小島座長のプロジェクトチームがございます。これをできるだけ早い時期に結論を、どこまで安全なのか否かについては検討していただくということになっております。
一般論でありますけれども、環境アセスメントというのは、内容に応じて、中央卸売市場の盛土に関しての問題が出てきたときには、アセスは変更届を出さなくてはいけないと。一般論として、変更届が提出されてから1か月ぐらい、これはやり直しの可否、やり直しが要るのか要らないかについて要する期間というのは、大体1か月ぐらい。それから、そもそものアセスのやり直しが必要になるといったときには、その期間は、一般論とすれば1年と3か月、15か月程度ということになろうかと思います。いずれにしましても、小島PT、そして専門家会議の皆様方の、科学的な、そしてまた知見に基づいたご判断をいただくということになろうかと思います。

【記者】ありがとうございます。

【記者】フジテレビの木内と申します。先ほどの都立広尾病院に関して、ちょっと質問したいのですけれども。前院長なのですけれども、佐々木院長なのですが、災害の第一人者として内閣官房参与にも任命されている方なのですが、その方が病院長の職を解かれてしまっているのですけれども、何か、僕らがちょっと考えると、何か、青山への移転を反対していた院長が、その職を解かれてしまうというのが、その第一人者と認められている人が、何かちょっと不可解な力が、この都庁の中で働いているのかなというような、ちょっと考えをしてしまったのですけれども、知事がこれから都政改革をしていく上で、何かそういった、何か、見えないような力が個人に対して働いているような部分に関しても、何か切り込んでいくようなことというのはあるのでしょうか。

【知事】広尾病院のケースについて、私はよく承知をしておりません。そしてまた、医師会や地域の医師会の方々が反対をされているというか、納得はされていないという程度の話、それから、何か、石原知事の主治医さんだということは、ちらっと聞きました。どういう関係なのか、よく私は承知しておりません。

【記者】読売テレビ「ミヤネ屋」の中山です。豊洲市場の安全性の確認ということについては、どれくらいをめどと考えていらっしゃるのか。それと、安全性を担保するために、さらなる工事が必要の場合の財源というのは、市場会計からということになるのか、一般会計からということになるのか、その点、お願いします。

【知事】安全性の確認については、まず、そもそも私が立ち止まったという、そこのいきさつから話しますと、地下水の汚染の、このモニタリングが11月に採水して、そして1月半ばに結果が出て、2月には行政手続ということを待たずして、この11月7日の開場を、オリンピック道路の建設を優先させたがために先送りしたというのが、まず1点あります。その間に、出るわ出るわでございまして、いろいろと問題は山積している。しかしながら、これは一つひとつ安全性を確認していく。建築の安全であったり、それは水質の安全であったり、全体としての食の安全であったりということであります。安全をないがしろにした市場というのは、そもそもあり得ないと思っております。
そしてまた、その安全性ということについては、例えば、ヒ素という言葉がよく出てきますけれども、これはもともと自然由来だったりもするわけでございまして、程度の問題があるわけで、ここを冷静に見ていかなければならない。そこを分かりやすくご説明する場面も出てくるかと思いますが、いずれにせよ安全性の確認というのは、それらの総合的な、一つひとつの分野だけれども、それを総合して判断をするということになろうかと思っております。今は精力的に、それぞれPTであるとか、専門家会議であるとか、そしてまた、モニタリングの結果であるとか、それを待っているという状況かと思っております。それによって、まさしく専門的な、また客観的な、第三者的な、同じことですかね、判断をいただくということが必要だと思っております。それが何でそうなったかというのは、また行政としての問題だと思っております。
とにかく、この間、市場関係者の皆様方は、「じゃあ、一体どうなるんだ」と、いろいろと経営状態も厳しいところを、この豊洲にかけている企業の方々もおられるわけですから、1日も早く結論を出していかなければならないし、そういったご不安にも応えられるような体制、その意味でも、市場担当の人数が足りないということだと思いますので、そういうご負担、ご不安にはしっかりと都としてお世話をさせていただきたいと思っております。

【記者】毎日新聞の円谷と申します。お願いします。離党勧告を受けた区議の方たちについてなのですが、都知事選で知事は支援を受けられて、当選後もすごく感謝をおっしゃっていたと思うのですが、その離党勧告を受けたことに対して、知事として何か免除を求めるだとか、そういった動きをもうされているのか、もしくは今後、党の方にされるご予定があるのか教えていただけますか。

【知事】私を守ってくれた5人プラス練馬の7人、7人の侍と、私は申し上げているのですけれども、私にしっかりついてきた彼らのことを、しっかりと守っていきたい、これは私の責任だと思っております。これからどのような形に対応されるのか、それも見守りつつ、今後の方針を決めていきたいと思っております。
では、最後にさせてください。

【記者】東京新聞の榊原です。市場の問題ですが、築地から豊洲への移転、いつまで延期するのか、また移転そのものを見直すということもあり得るかもしれませんが、こういったことを判断する時期はいつ頃になりそうでしょうか。これまでは地下水モニタリングの最終の結果がまとまる来年1月以降だとおっしゃっていましたが、現時点、状況の変化などありましたので、その時期はいつ頃になりそうでしょうか。

【知事】先ほど既に同じご質問をいただいたかと思いますので繰り返しませんけれども、幾つかの分析結果を待たなければなりません。調査結果を待たなければなりません。知見のご披露を待たなければなりません。それらを総合的に判断して、時期を決めたいと思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。


(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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