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令和元年(2019年)7月1日更新

庁議

令和元年(2019年)7月1日(月曜日)、都庁第一本庁舎において庁議が開催され、冒頭、知事は幹部職員に対する訓示を行いました。

皆さん、こんにちは。今日から7月が始まりました。連日、ご苦労様でございます。本日、梶原副知事、そして藤田教育長が就任をされました。局長級にも異動がございました。新たな体制を迎えましたこの機会に、私から一言、皆様方に申し上げたく存じます。
まずは、長きにわたって都政の発展に尽力されまして、そして昨日退任されました猪熊前副知事、そして中井前教育長に対しましては、改めて感謝を申し上げたいと存じます。それから、先日閉会いたしました第二回の定例会でございますが、都民の皆様の安全・安心に向けまして、「暴力団排除条例」の改正、これを可決いただき、また、高齢運転者によります交通事故への緊急対策も打ち出したところであります。高齢者の移動支援の問題、そして通学の安全の確保、引きこもりの方への支援など、今大変注目されている社会問題でございまして、このテーマへの質問も議会では数多くいただきました。都民の皆様のための議論をさらに深めることができたと考えております。それから、就任以来、東京の進化に向けて進めてまいりました「東京大改革」についてでありますが、待機児童の大幅な減少、動物の殺処分ゼロなど、目に見える成果が現れつつあります。これまでの職員の皆さんの尽力に、私からも謝意を表したいと存じます。
今日からまた、新体制の下で、開幕まであと81日と迫りましたラグビーワールドカップ2019の運営、そして東京2020大会の準備の総仕上げ、そして、「セーフ シティ」「ダイバーシティ」「スマート シティ」、この3つのシティの実現。東京をさらなる高みの成熟都市へと進化させる、そのための取組を、全庁一丸となって推し進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、先の所信表明でも申し上げましたとおり、先日発表されましたIMD、これスイスの研究機関ですが、ここが毎年発表しております「世界競争力ランキング」、これが我が国にとりまして、また、極めて憂慮すべき結果が出ております。63の国と地域のうち、過去最低の30位と転落をいたし、アジアの中でも8番目という、日本にとりましては危機的とも言える現状について、各局長の皆さんや、職員の皆さんにもしっかり認識をしていただくべく、改めてこの件について、この場で触れておきたいと思います。
今回の結果につきましては、特に我が国が直視しなければならないと考えるのが、「ビッグデータの活用・分析」、そして「国際経験」、「起業家精神」など、新たな価値を生み出すイノベーションの基盤とも言えます指標が、ことごとく最下位になっているということで、ランキングが下がっている。そういう分析でございます。そういう中で、20世紀前半のオーストリアの経済学者、ヨーゼフ・シュンペーターが、「経済成長の源泉は、イノベーションだ」と言っています。また、第二回定例会の所信表明の最後に、私、述べましたが、「赤の女王」というのが物語に出てまいりまして、そこで言うのが、そのままとどまりたいのなら変えるべきだと。いつも言っておりますが、シンクロナイズドスイミング、最近はアーティスティックスイミングって言うんでしょうか、あれも水面に体が出ているためには、下で足を猛烈に動かしているということがあります。今の日本の現状を維持するだけでもそういう必要がある。それどころか、この世界の国際競争の中において打ち勝つためには、更なるイノベーションや発想の転換が必要だということでございます。
昨日ハワイから戻ってまいりました。全米の市長が集まって、全米市長会議というのが行われ、そこでプレゼンテーション、二度ほど行ってきたわけでございますけれども、各市が廃棄物対策や気候変動、それぞれ知恵を出し合って進めているということでございまして、世界はそうやって、日本国内もそうですけど、競い合って市民のための、そして州民のための、国民のための新しいイノベーションに向かって進んでいるということを、目の当たりにして戻ってきたところでございます。そして今後、少子高齢化が益々進む中で、我が国が持続可能な成長を果たしていくためには、AIやIoT、そして5Gなど、進歩し続ける先端技術を活用して、イノベーションを活性化する、そのことが不可欠であります。今回のランキングを見る限り、平坦な道ではありませんが、だからこそ、東京が我が国の先頭に立って、日本全体の持続的な成長を牽引する取組を、幅広く展開していかなければならないと考えます。
こうした問題意識の下で、「都市力の強化」「稼ぐ東京」「人と人を繋ぐ」この3点を柱にして、多彩な施策をスピーディーに推し進める。そして、「成長」と「成熟」の両立に向けました「新たな長期計画」について、全庁の智恵を結集した骨太の計画へと仕上げていく、そのことが極めて重要だと考えております。皆さんには、「東京が、我が国を再び活性化する牽引役となる」その気概の下で、常に緊張感を持って、「鳥の目」で世界や未来、それを俯瞰しながら、施策の効果的な推進と、計画の策定に向けた活発な議論をそれぞれの局、それぞれの部、それぞれの課などで発想も変えながら、そしてまたいろんな議論を踏まえながら進めていっていただきたいと思います。
我が国、厳しい状況にございます。東京が首都として果たすべき役割は、その分大変大きいものがあるかと思います。一方で、職員の皆さんには、ライフ・ワーク・バランスをしっかりと図りながら、まずは自らの人生・生活を大切にした上で、仕事の質の向上を常に追求してほしいと思っています。だてにライフ・ワーク・バランス、国の方などでは、ワーク・ライフ・バランスと呼んでいますけれども、最初にライフを持ってきたという意味もよく考えていただきたいと存じます。特に、今月から9月までの3か月間は、ライフ・ワーク・バランス推進月間と位置付けております。各局におきましては、これまでより一段も二段もギアを上げていただきたい。そして、これは大会中の混雑緩和も見据えた働き方改革の一環であり、この加速をですね、隗より始めよ、この都庁で行っていただきたいと存じます。そのことが日々の仕事で成果を上げて、東京と日本の輝く未来を実現するために不可欠でございます。まずは、都庁の皆さんの働き方改革、それはトップダウンというか、トップがやらなければ、トップが休みを取らなければ、下の者は取れないということでございますので、トップの皆さんがまず自らが隗より始めよで進めていただき、ただそれは休めばいいというのではなくて、働き方を改革することでございますので、そこのあり方なども進めて、よく考えてお進めいただきたいと存じます。それぞれの局同士で働き方改革、競い合っていただければと思っております。
今年もまた暑い夏を迎えておりますが、皆さんもぜひ健康に留意しながら、また引き続き都民の皆様のための「東京大改革」を共に進めていきたいと思っておりますので、どうぞこの新しい体制のもと、よろしくお願いを申し上げます。以上で私からのお話を終わらせていただきます。

庁議の様子の写真

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