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平成30年(2018年)1月26日更新

庁議

平成30年(2018年)1月26日(金曜日)、都庁第一本庁舎において庁議が開催され、冒頭、知事は幹部職員に対する訓示を行いました。

 

みなさんご苦労さまでございます。それでは、庁議に当たりましての訓示であります。

 

本日、平成30年度の「予算」及び「組織定数」の案がまとまりました。併せまして、私の目指しております「セーフ シティ」「ダイバーシティ」「スマート シティ」の実現を、より確かなものとすべく、「2020年に向けた実行プラン」の政策の強化もまとめたところでございます。担当の財務局、総務局、政策企画局を中心として、全庁一丸となって取りまとめにご尽力いただきました。各局長はじめ、また、担当されました職員の皆さん、大変、ご苦労様でございました。

山積する課題への処方箋、未来への布石となります「政策」、その実行を担保する「予算」、そして、創意工夫を凝らしながら効果的に施策を進める「執行体制」、これらを一体として、3つのシティの実現や、東京2020大会の成功に向けた取組を、皆さんと共に加速していきたいと思います。そのためには、来月から都議会が開かれます、そこの場におきましての審議等を通じて、都議会の皆さん、都民の皆さんの理解、そして共感を得なければなりません。

具体的な内容につきましては、この後も、記者会見で都民の皆さんにもお伝えをいたしますが、ここでは、政策や予算に込めた私の想いをお伝えをいたしまして、「東京大改革」、そして「都民ファースト」の旗印の下で、引き続きスピード感を持って東京の発展に邁進していく決意を、皆さんと共に新たにしていきたいと思います。

まず、「人が生きる、人が輝く東京」。これは、昨年の7月に、重点政策方針で示しました、目指すべき東京の姿でございます。「人」の持つ活力こそが、東京の課題を克服して、そして持続的な成長をもたらす全ての基礎となるわけであります。こうした考えを反映したものでありますが、東京の誕生以来、150年の歴史を振り返ってみましても、天然資源に乏しい中で、近代化・戦後の復興・高度経済成長を経て、世界有数の大都市となった東京の発展を担ってきたのは、一貫して「人」でありました。

都市の活力の源である「人」に着目をして、都民一人ひとりがもっと輝く社会を創り上げることで、人口減少の中でも活力溢れる東京を実現をしていく。そして、日本の首都であり、経済のエンジンであります東京の使命として、日本全体の持続的な成長を牽引する。そのために、今、手を打たなければ間に合わない、私はそう思っています。こうした想いの中で、「どうすれば、都民がそれぞれのライフステージで、より輝きを増すことができるのか」、この課題を日々追求しながら、政策強化の検討、そして予算編成を進めてまいりました。

今回、都民の皆さん、そして職員の皆さんから事業提案をいただく試み、都政史上初めて実施をいたしました。都民の皆さんからは、生活に密着した新しい発想によります255件の提案をいただき、また、同じく都民の皆さんによる投票を踏まえまして、9件・計8億5千万円の事業を予算案に反映させたところであります。また、職員の皆さんからも、164件の提案がありました。そのうち15件・計2億1千万円の事業を反映をしております。

加えまして、各種団体、都議会、区市町村からの予算要望ヒアリングや、実行プランの今後の取組に対する都民からの意見募集を行うなど、都政の主役である都民の声を活かすために、様々な手法を尽くしてまいりました。その成果として、暮らし、働き、訪れる誰もが輝く東京、その実現に向けた政策と予算を創り上げることができた、このように考えております。

そうした中にありまして、都民生活を脅かしかねない、また、日本経済を牽引する東京の取組の腰を折りかねない不合理な税源の収奪を、国が強行したことについては、憤りを禁じ得ないわけであります。平成31年度の税制改正に向けまして、地方の税財源を拡充すべきという都の主張を反映させるべく、本日、第一弾といたしまして、都民向けの冊子を発行いたします。引き続き、都の主張への理解を広げるための取組を、強力に進めていきたいと存じます。

さて、平成30年度予算の位置づけでありますが、「将来を見据えて財政の健全性を堅持しつつ、東京2020大会の成功とその先の未来に向けて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく」、そういう予算になっております。一般会計の規模は、2年ぶりに7兆円を超えます7兆460億円、新規事業は過去最高となります407件を計上いたしております。本格化する大会準備を着実に進めるとともに、東京の使命を果たすための投資を積極的に行う予算としております。

一方で、無駄の排除も、さらに徹底をいたしております。全ての事業に終期、終わりの期を設けると、それとともに、新たに客観的な指標、「エビデンス・ベース」に基づく評価手法を導入するなど、こちらも過去最高となる1086件の事業評価を行いまして、870億円の財源を確保したところであります。強化する政策、そして役割を終えた政策、これらをより明確にして、前回以上にメリハリの利いた予算に仕上がったと考えます。

人口減少、超高齢社会におけます持続的な都市経営のためには、ワイズ・スペンディング、賢い支出が一層求められております。7日間にわたって実施いたしました知事査定におきましても、そうした観点からのチェックを厳しく行ってまいりました。職員の皆さんも、3つのシティの実現、「人」が輝く東京の結実に向けて、引き続き、真に有効な投資を見極める目を養っていただくようにお願いを申し上げます。

また、職員の定数についてでありますが、529人の増といたしました。執行体制の効率化に努めながら、実行プランに掲げる重要事業、東京2020大会の開催の準備、都民サービスに直結する事業等に対しまして、必要な人員を確実に確保したところであります。

ご承知のとおり、我が国の生産年齢人口は、この20年間で約1割減少しておりまして、今後も減少の一途をたどると見込まれます。民間では既に、AIの活用をはじめとする業務の効率化の設備投資を増やすなど、働き手の減少を見据えた動きを活発化させておりまして、都におきましても、生産性の向上に乗り遅れては、都民の福祉向上も、東京の持続的な成長も成し得ないと考えます。

今回の予算案におきましては、都庁の働き方改革を加速するため、テレワークの実施に向けた環境整備などを進めることとしております。その中で、生産性を確実に高める、そのためには、職員一人ひとりが「3つのレス」、すなわち「ペーパーレス」「キャッシュレス」「はんこレス」を進めながら、真に為すべき仕事が何かを見極めて、「賢く働く」ことが不可欠であります。まさにここでも、「人」が鍵となるというわけです。仕事のやり方の見直しには、上司の理解も重要なポイントとなると思いますので、各局長の皆さん、しっかりとリーダーシップを発揮して、そして効率的な組織運営に努めていただきたいと存じます。

これまで、都政の課題に幅広く種まきをしてまいりました。色々な芽が出始めております。今後は、それぞれが花開くように、粘り強く取組を進めていく段階となってきました。本日まとめました政策や予算案、これらの芽に対する、いわば水やりや手入れでありまして、一つひとつ丁寧に、時には大胆に推し進めて、東京を輝かせる美しい花へと育てていきたいと思います。

東京の持つ無限の可能性を引き出すのは、職員の皆さん一人ひとりであります。「鳥の目」と「スピード感」を持って、共に東京の未来を切り拓いてまいりましょう。

以上で、私からの話を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

知事の写真1

知事の写真2

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