水道水の放射能に関するQ&A

 
平成23年3月29日更新

 平成23年3月22日9時に採水された金町浄水場の浄水から、飲料水中の放射性ヨウ素に関する乳児の規制値を超える210ベクレル/キログラムの放射性ヨウ素(ヨウ素131)が検出されました。この数値を前提として以下「水道水の放射能に関するQ&A」を作成しました。
 なお、現在は、いずれの浄水場の水道水も、乳児を含め全ての方に飲んでいただいて問題ありません。

 「食品衛生法に基づく乳児の飲用に関する暫定的な指標値100ベクレル/キログラムを超過する濃度の放射性ヨウ素が測定された水道水摂取」に関する、日本小児科学会、日本周産期・新生児医学会、日本未熟児新生児学会の共同見解はこちらから。
 http://www.jpeds.or.jp/pdf/touhoku_6.pdf(日本小児科学会ホームページ:PDFファイル)

水道水の放射能に関するQ&A

<乳児・妊婦等への健康影響編>

  1. 飲料水中の放射性ヨウ素に関する乳児の規制値である100ベクレル/キログラムを超える水道水を飲んでも大丈夫ですか?
  2. 子どもに母乳を与えていますが、母親が飲んでも大丈夫ですか?
  3. 妊婦が飲んでも大丈夫ですか?
  4. 乳児(1歳未満)以外の小さい子供(幼稚園児や小学生)にも影響はあるのか。飲ませないようにするべきか?
  5. 乳児をお風呂に入れて大丈夫ですか?

<水道水の測定編>

  1. なぜ、金町浄水場、朝霞浄水場、小作浄水場の水道水を測定しているのですか?
  2. 水道局の測定結果は公表するのですか?
  3. 近隣の地域では、水道水の環境放射能を測定しているのですか?

<水道水への対策編>

  1. この状態はいつまで続くのですか?
  2. 水源地や河川に雨が降っても問題ありませんか?
  3. 放射性物質は、浄水処理で除去できるのですか?

乳児・妊婦等への健康影響編

Q1 飲料水中の放射性ヨウ素に関する乳児の規制値である100ベクレル/キログラムを超える水道水を飲んでも大丈夫ですか?

A1 この値は、乳児が長期にわたり飲み続けない限り健康への影響がない数値です。
 飲用水を含む飲食物の摂取制限の実施の必要性については、原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力災害対策本部が判断することとされています。その判断目安として、「飲食物の摂取制限に関する指標」が示されています。
 この指標を踏まえて、食品衛生法上の暫定規制値が定められていますが、いずれの規制値も年間摂取量をベースとしています。
 【参考】 成人(幼児や児童)については
  放射性ヨウ素(ヨウ素131)については、300ベクレル/キログラム以上
  放射性セシウム(セシウム134、137)については、200ベクレル/キログラム以上
 とされています。
  したがって、放射性ヨウ素が210ベクレル/キログラムであっても、成人(幼児や児童)であれば飲んでも健康影響はありません。

Q2 大人は今までどおり飲んで大丈夫ですか?

A2 今回検出された放射性ヨウ素の値では、授乳期にある母親が水道水を飲んでも乳児の健康への影響はありません。
 授乳期にあたる母親が取り込んだ放射性ヨウ素のうち、約四分の一が母乳に取り込まれるといわれています。
 仮に、母親が成人の暫定規制値300ベクレル/キログラムの放射性ヨウ素を年間を通して摂取したとしても、母乳を通じて乳児が摂取する量は約75ベクレル/キログラムと乳児の規制値以下ですので、乳児への影響はありません。

Q3 妊婦が飲んでも大丈夫ですか?

A3 今回、検出された放射性ヨウ素のレベルでは、胎児への影響を考慮したとしても、母子ともに健康影響の心配はありません。
 【参考】妊婦が摂取した飲食物に含まれる放射性ヨウ素は、へその緒を通じてその一部が胎児に摂取されます。
  胎児への影響があると考えられている被ばく量は、50,000マイクロシーベルト(50ミリシーベルト)と言われていますが、仮に、成人の暫定規制値(300ベクレル/キログラム)を妊婦が毎日2リットル摂取した場合、1年間で4,818マイクロシーベルト(約4.8ミリシーベルト)相当になります。
  人が自然環境から受けている放射線量は1年間で2,000〜5,000マイクロシーベルト、胸部CT検査で受ける放射線量は1回あたり約7,000マイクロシーベルトであり、これらのことからも、母子ともに健康影響の心配はありません。

Q4 乳児(1歳未満)以外の小さい子供(幼稚園児や小学生)にも影響はあるのか。飲ませないようにするべきか?

A4 今回、検出された値は、1歳以上の幼児や児童が摂取しても健康への影響はありません。
 放射性ヨウ素の場合、成長が著しい新生児の時期が最も影響を受けやすく、月齢とともにリスクが減少します。このため、満1歳までの暫定規制値は、安全を考慮し余裕をもって、100ベクレル/キログラムと定められていますが、1歳以降の子供の暫定規制値は、成人と同じ300ベクレル/キログラムとなっています。

Q5 乳児をお風呂に入れて大丈夫ですか?

A5 規制値を超えた場合でも、入浴、手洗い等に使って問題ありません。

水道水の測定編

Q6 なぜ、金町浄水場、朝霞浄水場、小作浄水場の水道水を測定しているのですか?

A6 東京都水道局の水源は、主に利根川・江戸川、利根川・荒川、多摩川水系です。これらの水系の代表として、金町浄水場、朝霞浄水場、小作浄水場の水道水を測定しています。

Q7 水道局の測定結果は公表するのですか?

A7 当面は毎日測定し、結果についてはホームページで公表します。

Q8 近隣の地域では、水道水の環境放射能を測定しているのですか?

A8 文部科学省は、「上水(蛇口水)について、毎日、水道蛇口から採取し、ゲルマニウム半導体核種分析装置を用いて核種分析調査を行い、定期的に可能な限り1日1回、自治体に報告を求める。」としています。全国自治体の分析結果は、文部科学省のホームページに公表されております。なお、都内では、東京都健康安全研究センターが新宿区百人町で実施し、その結果を毎日公表しています。
 東京都健康安全研究センターのホームページ: http://www.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/
 文部科学省のホームページ : http://www.mext.go.jp/

水道水への対策編

Q9 この状態はいつまで続くのですか?

A9 雨の影響などで、今後も一時的に放射能レベルが上がることは考えられます。また、福島第一原子力発電所からの放射性物質の飛散量が減少すれば、水道水の放射能レベルも低下していくと考えられます。

Q10 水源地や河川に雨が降っても問題ありませんか?

A10 雨が降った場合には、放射性物質の粒子が雨水とともに降下し、河川などに流入する可能性がありますので、水道局では、浄水薬品の注入量を増やしたり、粉末活性炭注入を徹底して、浄水処理を強化しています。

Q11 放射性物質は、浄水処理で除去できるのですか?

A11 凝集沈でん・砂ろ過や活性炭処理といった浄水処理の有効性が文献で確認されています。