報道発表資料 [2012年9月掲載]

RSウイルス感染症の報告数が急増しています
乳幼児は早めの受診と感染予防を

平成24年9月13日
福祉保健局

 乳幼児を中心に例年冬季に流行するRSウイルス感染症の報告が都内で急増しています。また、保育所等での複数感染事例や肺炎で入院する例も報告されています。
 RSウイルス感染症は、かぜに似た症状で多くの場合軽症で治まりますが、感染力は強く、1歳未満の乳児の場合や、先天性心疾患、慢性肺疾患などを持つ小児の場合は、重症化するおそれがあるため、早めの受診や感染予防にこころがけてください。
 また、保育所や幼稚園などにおいては、保護者や職員を含めた手指衛生の徹底や、咳などの症状がある場合は無理をさせないなど、感染を拡大させないための注意が必要です。

RSウイルス感染症の発生状況

  • 平成24年第36週(9月3日〜9日)において、都内260か所の定点医療機関(小児科)から報告された患者数は、317人(1定点当たり1.22人)で、平成15年の調査開始以来、最も高い値となっています。
  • 第1週から第36週までの報告では、患者数の約9割が2歳以下の小児でした。この傾向は例年と変わりません。

早めの受診とかかりつけ医への相談

  • 呼吸が速い、息苦しそうにしている、肩や全身を使って息をしている、顔色が悪い、元気がないなどの様子が見られた場合には、早めに受診しましょう。
  • 先天性心疾患や慢性肺疾患をもつ小児の場合などは、かかりつけ医に相談し、感染予防や病気にかかった場合の対応などについて助言を受けておきましょう。

感染の予防

  • RSウイルス感染症は、咳やくしゃみによりウイルスを含むしぶきを吸い込む(飛まつ感染)、あるいは手指などを介して、ウイルスが口や目に接触することによって感染します(接触感染)。
  • 保護者の方や保育所等の職員の方などは、手指衛生やマスクの着用、咳やくしゃみをする時は口と鼻をティッシュ等で覆うなど、感染防止にこころがけましょう。
  • 咳などの症状のある場合は、登園を見合わせるなど無理をさせないように配慮しましょう。

RSウイルス感染症の発生状況

RSウイルス感染症の患者報告数の推移(2008年から2012年)

グラフ

RSウイルス感染症の患者報告数の年齢階層別内訳(平成24年第1週から第36週分)累計報告数 (n=2,304)

グラフ

問い合わせ先
(都の感染症対策全般に関すること)
福祉保健局健康安全部感染症対策課
 電話 03-5320-4482
(感染症の発生動向(報告数等)に関すること)
東京都健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課
 電話 03-3363-3213

〔参考〕

RSウイルス感染症とは

 RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)を原因とする病気で、主な症状は発熱、咳、鼻水、咽頭痛、頭痛、倦怠感(元気がない等)など、かぜに似た症状です。
 肺炎を起こすなど重症化することもあります。特に、生後6か月未満の乳児や低出生体重児、心疾患、肺疾患、免疫不全のある方の場合は、重症化しやすいとされるため注意が必要です。
 感染力は強く、2歳までに、ほとんどすべてのお子さんがRSウイルスに感染すると言われており、どの年代でも再感染は起こりますが、一般的には、年長児以降は重症化することは少ないです。

※感染症法(注)では、5類感染症(定点把握疾患)に位置づけられ、届出基準は症状・所見に加え、迅速診断キット等による検査での病原体の診断が要件とされています。
 RSウイルス感染症の検査(抗原検査)については、入院中の患者のみが保険適用の対象でしたが、平成23年10月から、乳児(1歳未満)の場合等も対象とされています。

(注)「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」

感染経路

 ウイルスを含むしぶき(飛まつ)が患者のくしゃみや咳で空気中に放出され、それを吸い込む、あるいは手指を介して接触することにより感染します。
 潜伏期間は2〜7日(通常4〜5日)とされています。
 熱などの症状が消失しても、ウイルスが排出される期間(発症から1週間程度)は咳などにより感染を広げることに注意が必要です。

受診・治療等

 小さなお子さんにかぜのような症状が見られ、熱が38度以上に上がる、呼吸が浅く速くなる、ゼイゼイと咳が続く、痰が詰まる、急にぐったりするなどの様子が見られたときは、早めに医療機関を受診しましょう。特に、生後6か月未満のお子さんは注意してください。
 治療は、特効薬はなく、対症療法が行われます。先天性心疾患や慢性肺疾患など基礎疾患のあるお子さんの場合などは、重症化のリスクを考慮し主治医の判断で予防的な投薬を行う場合があります。日ごろからかかりつけ医とよく相談し、助言を受けるようにしてください。

感染拡大の防止

 飛まつ感染や接触感染であることを考慮して感染を広げないことが大切です。
 手洗いなど手指衛生にきちんと取り組むことや、咳やくしゃみをする時は、口と鼻をティッシュペーパー等で覆うなど、周りの方への感染防止をこころがけてください。
 保育所や幼稚園などでは、職員も含め手指衛生の励行など、感染防止に努めてください。
 熱などの症状が消失しても、咳症状が見られる場合などは、感染防止の観点とともに、お子さんの体調に配慮し、登園を見合わせることも検討してください。