報道発表資料 [2011年12月掲載]

感染性胃腸炎の流行警報発令!
ノロウイルス等の感染性胃腸炎の発生状況

平成23年12月22日
福祉保健局

 感染性胃腸炎の都内の患者報告数が、流行警報基準を超えました。手洗い等を徹底し感染予防に努めましょう。

※流行警報基準: 20人/定点を超えた全ての保健所の管内人口の合計が、東京都の人口全体の30%を超えた場合。

発生状況

  • 都内264小児科定点医療機関からの報告による第50週(12月12日〜18日)の患者数は20.1人/定点です。患者報告数が20.0人/定点を超えたのは都内31保健所中11保健所で、管内人口の合計は東京都全体の39.5%になります。
  • 今シーズンの都内の施設における集団発生は、12月21日までに44件把握されています。(9月5日以降に保健所が把握した事例で、同一施設の患者数が10人以上、かつ病原体が検査確認されている事例の集計。食中毒事例を除く。)

都内における感染性胃腸炎の報告件数(264小児科定点医療機関)

グラフ

上記データは、都内264小児科定点医療機関から報告された患者数を報告機関数で割ったものである

問い合わせ先
東京都健康安全研究センター微生物部疫学情報室
 電話 03−3363−3213
福祉保健局健康安全部感染症対策課
 電話03−5320−4485

〔参考〕

都内における感染性胃腸炎の集団発生事例報告件数 2011年第50週まで

グラフ

※都内の保健所に報告があった感染性胃腸炎事例のうち、同一施設で10人以上の患者が発生し、かつ病原体が検査確認された事例の件数。食中毒と判断された事例を除く。

都内における感染性胃腸炎の保健所別発生状況 2011年第50週

グラフ

※患者数の塗り分けは各保健所の管轄範囲を単位としている。(例:小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市はすべて、管轄する多摩小平保健所の患者数に対応した色で塗り分けられている)

※データ:東京都感染症発生動向調査よりhttp://idsc.tokyo-eiken.go.jp/
 (感染性胃腸炎は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」において、指定医療機関(定点)からの報告を要する五類感染症に指定されている)

感染性胃腸炎について

1 感染性胃腸炎とは

写真
写真:ノロウイルスの電子顕微鏡写真

 感染性胃腸炎とは、主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。
 原因となるウイルスには、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「サポウイルス」、「アデノウイルス」などがあり、主な症状は腹痛・下痢、嘔吐、発熱です。「ロタウイルス」、「アデノウイルス」による胃腸炎は、乳幼児に多く見られます。
 これらの胃腸炎は、症状のある期間が比較的短く、特別な治療法がないことから、ウイルス検査を行わず、流行状況や症状から「感染性胃腸炎」と診断されることもあります。


2 原因と感染経路

 ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、ヒトからヒトへの感染と、汚染した食品を介しておこる食中毒に分けられ、次のような感染経路があります。

  • 感染した人の便や吐物に触れた手指を介してノロウイルスが口に入った場合
  • 便や吐物が乾燥して、細かな塵と舞い上がり、その塵と一緒にウイルスを取り込んだ場合
  • 感染した人が十分に手を洗わず調理した食品を食べた場合
  • ノロウイルスを内臓に取り込んだカキやシジミなどの二枚貝を、生または不十分な加熱処理で食べた場合

3 感染性胃腸炎の治療

 ウイルスを原因とする感染性胃腸炎への特別な治療法はなく、つらい症状を軽減するための処置(対症療法)が行われます。乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがありますので早めに医療機関を受診することが大切です。特に高齢者は、誤えん(吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意しましょう。嘔吐の症状がおさまったら少しずつ水分を補給し、安静に努め、回復期には消化しやすい食事をとるよう心がけましょう。

4 予防のポイント

  • 最も大切なのは手を洗うことです。特に排便後、また調理や食事の前には石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • 便や吐物を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
  • カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。(中心温度85度、1分以上の加熱が必要です)