報道発表資料 [2011年7月掲載]

「MDクリニックダイエット」と称される製品による
死亡事例(疑い)の発生について
個人輸入した製品に注意

平成23年7月7日
福祉保健局

 携帯サイトを使用して購入した「MDクリニックダイエット」と称される製品を服用したことが原因と疑われる死亡事例が発生しました。
 このような製品を服用すると重大な健康被害が起こるおそれがあるので、服用している方は直ちに中止し、健康被害が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診してください。

発見の経緯

 「MDクリニックダイエット」※1と称される製品(以下、「MDクリニックダイエット」という。)を服用し、死亡した女性※2の家族から相談があり、都で当該製品の任意提出を受け、健康安全研究センターにて試験検査を行ったところ、食欲抑制薬等の医薬品成分が検出されたことが本日判明しました。
  当該製品を服用していた女性は、本年4月に死亡(薬物中毒※3による溺死)していますが、当該製品と死亡との因果関係を完全に否定できません。

※1 MDクリニックダイエット
  ダイエットを目的とし、海外(タイ)の病院が処方する複数の医薬品から構成される製品群の総称です。「ホスピタルダイエット」とも呼ばれています。日本では、インターネット等の個人輸入代行サイトを経由し、主に個人輸入により入手されています。
  過去の発表において、各医薬品は食欲抑制薬、向精神薬、甲状腺末、便秘薬等を含有することが判明しており、複数の自治体において、平成14年以降、死亡事例(疑い)4例を含む15例の健康被害事例(疑い)が公表されています(本件の死亡事例を含む。)。

※2 死亡した女性について

  • 大田区在住の20歳代女性
  • 精神科、産婦人科への通院歴があり、国内の医療機関で処方された精神神経用剤、睡眠導入剤、排卵誘発剤、制酸・緩下剤等の各種医薬品を少なくとも死亡の約6ヶ月前から継続して服用
  • 「MDクリニックダイエット」を本年3月上旬に海外(タイ)の携帯サイトを使用して、個人輸入により購入し、死亡の約2週間前から国内の医療機関で処方された医薬品と併用していた模様

※3 薬物中毒について
 女性から検出された薬物は、国内の医療機関で処方された精神神経用剤の成分との報告を受けていますが、死亡の約2週間前から「MDクリニックダイエット」を併用していたこと等も考慮すると、「MDクリニックダイエット」と死亡との因果関係を完全に否定できません。

都民の皆様へ

  • 現在、「MDクリニックダイエット」を服用している方は直ちに中止し、医療機関を受診してください。また、当該製品が原因と疑われる健康被害については、薬事監視課又は最寄りの保健所にご相談ください。
    なお、「MDクリニックダイエット」以外にも、「ヤンヒーホスピタルダイエット」等の類似名称で販売されている場合もありますので、ご注意ください。
  • 個人輸入した製品の中には、危険な成分が含まれている場合や、当該製品の服用により、既に服用している医薬品の作用に影響を及ぼす等、重大な健康被害を起こす可能性がありますので、安易に服用しないようにしてください。
  • 「MDクリニックダイエット」は、重大な健康被害を起こすおそれがあるため、「数量に関わらず厚生労働省の確認を必要とする医薬品」に指定されており、医師からの処方せん等が確認できない限り、一般の個人による輸入は認められておりません。
  • 個人輸入した医薬品等を他人に販売、授与することは禁止されています。

都において試験検査した製品(製品写真は別紙)

  1. 形状:カプセル及び錠剤(番号1〜番号6)
  2. 服用方法:昼(番号1、2)、夕(番号3、4)、寝る前(番号5、6)

※別紙 製品(番号1〜番号6)について(PDF形式:39KB)

試験検査結果

(1カプセル又は1錠中の成分)

番号1 赤色と白色のカプセル
(P15の印字)
シブトラミン
フルオキセチン
番号2 赤色の錠剤 プロプラノロール
番号3 青色と水色のカプセル フルオキセチン
番号4 ピンク色の錠剤 甲状腺末
番号5 緑色の錠剤 クロルフェニラミン
番号6 橙色の錠剤
(CHINTAの刻印)
ビサコジル
ジオクチルスルホサクシネート

都の対応

  1. 関係団体(インターネット関係業者、雑誌関連団体を含む)へ注意喚起のため情報提供しました。
  2. 製品を販売していた海外(タイ)の携帯サイトについて、厚生労働省に情報提供しました。

 都は今後も厚生労働省と連携し、医薬品等の個人輸入による健康被害発生の未然防止に向け、情報発信及び取締りに努めていきます。

問い合わせ先
福祉保健局健康安全部薬事監視課
 電話 03−5320−4512

〔参考〕

製品(番号1〜番号6)において検出された医薬品成分について

シブトラミン

 海外では医薬品として承認されているが、国内は未承認である。
 適応:肥満症の治療
 作用:中枢性食欲抑制作用
 副作用:血圧上昇、心拍数増加、頭痛、口渇、便秘等

フルオキセチン

 海外では医薬品として承認されているが、国内は未承認である。
 適応:うつ病、うつ症状
 作用:抗うつ作用
 副作用:倦怠感、頭痛、めまい、腹痛、口渇、食欲不振、睡眠障害等

プロプラノロール

 国内で医薬品として承認されている。
 適応:高血圧、狭心症、不整脈等
 作用:交感神経抑制作用
 副作用:うっ血性心不全、徐脈、めまい等

甲状腺末

 乾燥甲状腺として、国内では医薬品として承認されている。
 適応:甲状腺機能低下症、クレチン病、甲状腺腫等
 作用:甲状腺ホルモン作用
 副作用:狭心症、ショック、うっ血性心不全等

クロルフェニラミン

 国内で医薬品として承認されている。
 適応:じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒等
 作用:抗ヒスタミン作用
 副作用:過敏症、眠気等

ビサコジル

 国内で医薬品として承認されている。
 適応:便秘症等
 作用:大腸のぜん動運動促進作用等
 副作用:過敏症状、腹部不快感等

ジオクチルスルホサクシネート

 国内では類似の成分が医薬品として承認されている。
 適応:便秘症等
 作用:便軟化作用等
 副作用:過敏症状、腹部不快感等