報道発表資料 [2011年5月掲載]

南硫黄島で発見されたアリが新種として確定

平成23年5月6日
環境局
公立大学法人首都大学東京

 東京都は、首都大学東京と連携して、平成19年6月に、南硫黄島の自然環境調査を行いました。
 本調査により発見されたアリ8種のうち、研究、分析の結果、このたび、下記2種が新種として確定し、命名されたのでお知らせします。
 南硫黄島は、成立してから3万年程度と考えられており、このような歴史の浅くごく小さい島に、これまでの調査で判明しているだけでも、ミナミイオウトラカミキリなど10種近くの固有昆虫が存在することは大変興味深いことです。
 また、今回のミナミイオウムネボソアリの発見は、近隣地域からの漂着が起源ではないことが示唆されます。
 こうしたことから、南硫黄島は、原生自然が保護されており、人為的な影響がきわめて少ない環境下で、生物進化が見られる場所として重要であることを示しています。
 さらに、南硫黄島は、本年6月に登録の審査が行われる小笠原諸島世界自然遺産の推薦区域に含まれていることから、新種の発見は、世界遺産の価値として推薦している生態系、及び生物多様性の価値をより増すものと考えられます。

ミナミイオウムネボソアリ
Temnothorax mekira

写真

 体長2.4〜2.8ミリメートルの茶色い種で、東アジアでは近縁なものが見いだせない、独特な形態をしている。


イオウヨツボシオオアリ
Camponotus iwoensis

写真

 体長3.7〜4.4ミリメートルの黒色の種で、台湾から中国にかけて分布する種に類縁があるものと考えられる。


問い合わせ先
(アリの詳細について)
神奈川県立生命の星・地球博物館
 電話 0465−21−1515
(南硫黄島調査について)
首都大学東京理工学研究科
 電話 042−677−2423、2584
環境局自然環境部緑環境課
 電話 03−5388−3454