報道発表資料 [2011年3月掲載]

秋葉原や銀座などの路上や店頭で若者らに声をかけ、高額な絵画を
販売していた事業者4社に法に基づく指示処分、条例による勧告を実施

平成23年3月9日
生活文化局

 本日、東京都は、秋葉原や銀座などの繁華街において、販売目的を明らかにしないで、20代、30代の若者に声をかけ、店舗に誘い、執拗な勧誘を行っていた絵画販売業者3社と販売業務を支援していた絵画卸売業者1社に対して、特定商取引に関する法律(以下、「特定商取引法」という。)第7条に基づき、改善措置を取るよう指示処分を行うとともに、東京都消費生活条例第48条に基づき、是正勧告を行いました。

1 行政処分等対象事業者の概要

事業者名
(販売業者)
代表者名 本店住所 設立 売上高 業務内容 主な誘引方法 処分等内容
アートクライミング株式会社 代表取締役
登坂富士夫
東京都台東区上野4丁目2番5号 平成15年
9月1日
2億6,000万円 絵画等の販売 上野や秋葉原の路上や店頭で販売目的等を告げずに、店舗に連れて行く 法に基づく指示
条例に基づく勧告
株式会社アトリエ凛 代表取締役
湯川英俊
千葉県千葉市中央区富士見2丁目10番6号 平成19年
6月29日
3億5,200万円 絵画等の販売 秋葉原の路上で販売目的等を告げずに、店舗に連れて行く 法に基づく指示
株式会社葵美術 代表取締役
荒井伸太郎
東京都中央区銀座7丁目9番16号 平成19年
7月2日
1億4,600万円 絵画等の販売 銀座の店頭で販売目的を告げずに、店舗に呼びこむ 条例に基づく勧告
事業者名
(卸売業者)
代表者名 本店住所 設立 売上高 業務内容 取引行為に対する関与の内容 処分等内容
アールブリアン株式会社 代表取締役
登坂勇
東京都港区赤坂6丁目15番11号 昭和60年
4月11日
7億8,000万円 絵画等の卸売 商品の提供、売上・顧客管理、顧客相談対応など 法に基づく指示
条例に基づく勧告
※売上高は、平成21年9月〜平成22年8月

2 東京都における相談の概要(平成23年2月末現在)

事業者名 平均年齢 平均契約額 相談件数
19年度 20年度 21年度 22年度 合計
アートクライミング 26.7歳
(最少20歳)
103万4千円
(最高:330万円)
20 17 18 13 68
アトリエ凛 26.0歳
(最少20歳)
79万4千円
(最高:360万円)
11 19 11 48
葵美術 30.6歳
(最少20歳)
86万8千円
(最高:350万円)
13 20 19 56

3 主な勧誘行為等の特徴

  1. 繁華街の路上や店舗前において、「無料の展示会をやっている」「絵を見ていかないか」などと絵画の販売目的を告げずに声をかけ、店舗に案内する。それから、飾ってある絵を鑑賞させて、気に入った絵はあるかなどと尋ねて、絵画等の販売に関して勧誘行為を行う。
  2. 消費者が「買うのは厳しい」「勧められても困る」などと断っているにも関わらず、説明をやめずに、夜遅い時間まで勧誘を続ける。

4 特定商取引法第7条に基づく指示の内容(対象:路上で呼び止め、店舗に同行させる取引)

  1. 特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売をしようとするときは、その勧誘に先立って、その相手方に対し、販売業者の名称、売買契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにすること
  2. 特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に係る契約の締結について、消費者に迷惑を覚えさせる仕方で勧誘をしないこと

5 東京都消費生活条例第48条に基づく勧告の内容(対象:店頭で声をかけ、店舗に呼び込んで取引)

  1. 商品若しくはサービスの販売の意図を明らかにせず、若しくは商品若しくはサ−ビスの販売以外のことを主要な目的であるかのように告げて、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結しないこと
  2. 消費者を威迫して困惑させ、又は迷惑を覚えさせるような方法で、契約の締結を勧誘し、又は契約を締結しないこと

6 指摘した主な不適正取引行為

不適正な取引行為 根拠法令
【氏名等不明示・販売目的隠匿】
路上や店頭で、消費者に対して、無料の展示会をやっているので見ていきませんか、画廊で絵を見ていかないか、版画の展示会をしているので、見ていってくださいなどと声をかけ、販売業者の名称や絵画の販売が目的であることを告げずに、勧誘していた。
特定商取引法第3条
東京都消費生活条例第25条第1項第3号、同規則第6条第1号
【迷惑勧誘】
消費者が断っているにもかかわらず、深夜に近い不適当な時間帯まで勧誘を行い、また、長時間にわたって執拗に勧誘を継続して、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘していた。
特定商取引法第7条第4号
省令第7条第1号
東京都消費生活条例条例第25条第1項第4号、同規則第7条第1号

7 今後の対応

 指示の内容及び勧告に対する改善措置について、平成23年3月24日(木曜)までに都知事あて報告させる。
 指示に従わない事実が確認された場合は、所要の手続きを経た上で、業務停止命令を行う。
 勧告に従わない事実が確認された場合は、所要の手続きを経た上で、従わない旨を公表する。

※参考資料 相談事例

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03−5388−3074