報道発表資料 [2010年12月掲載]

高齢者に対し「絶対に損はさせない」「儲かります」等と告げて高額な
商品CFD取引の勧誘、契約をさせていた事業者に業務停止命令(12か月)

平成22年12月22日
生活文化局

 本日、東京都は、全く投資経験がなく複雑な取引の仕組みを理解できない高齢者に高リスクの商品CFD取引(差金決済取引)をさせるなど違法な行為を行っていた事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条に基づき業務の一部を停止(12か月)すべきことを命じました。
 なお当該事業者の代表者は平成20年7月に東京都が業務の一部停止命令を行った株式会社クレヴィア(ロコロンドンまがい取引)の役員でした。

1 事業者の概要

  • 事業者名:株式会社 オルネフ
  • 代表者名:代表取締役 三浦義信
  • 本店住所:東京都千代田区神田神保町二丁目2番地33
  • 設立:平成19年6月15日
  • 業務内容:訪問販売(金、銀等の商品CFD取引の販売※)
  • 売上高:約5億6745万円(平成21年4月〜平成22年3月)
  • 資本金:1000万円
  • 従業員数:30名(代表者を含む)

2 東京都における事業者に関する相談の概要(平成22年12月15日現在)

  • 相談件数
    過去3年間 43件
  • 年度 20年度 21年度 22年度
    相談件数 4件 19件 20件
  • 年齢
    平均 67歳(最高 83歳)
  • 契約金額
    平均 約698万円 最高6500万円

3 主な勧誘行為の特徴

  1. 消費者宅に電話で「毎月固定の利息が受けとれる口座のご案内」等と告げて訪問し、「一口80万円です。絶対に損はさせない」と不実を告げて勧誘し、金等の商品CFD取引を契約締結させる。
  2. 商品CFD取引は金価格等の値動きによっては、預託した証拠金以上の損失が発生することや、追加証拠金が必要になる場合があることを故意に告げない。
  3. 全く投資経験が無く、年金生活者などの高齢者に商品CFD取引を持ちかけ多額の契約を締結させるという高齢者の知識、経験、財産からみて不適当な契約を結ぶ。

4 業務の一部停止命令の内容

 平成22年12月23日(命令の翌日)から平成23年12月22日までの間(12か月)、特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売のうち、次の行為を停止すること。

  1. 契約の締結についてその勧誘をすること。
  2. 契約の申込みを受けること。
  3. 契約を締結すること。

5 業務の一部停止命令の対象となる主な不適正な取引行為

不適正な取引行為 特定商取引法の条項
当該事業者は、商品CFD取引で消費者が預託した証拠金は元本保証ではなく、利益が出るか否かは不確実にもかかわらず「絶対儲かります。」「今なら80万円の証拠金に対し30〜50万円とれる」「年間10%程度の配当が確実に得られる」などと不実を告げていた。 第6条第1項
不実告知
当該事業者は、消費者に対し商品CFD取引が元本保証でないことや、預託した証拠金以上の損失が発生するリスクがあること、さらには追加証拠金が必要になる場合があること等を故意に告げていなかった。 第6条第2項
重要事項不告知
当該事業者は、商品CFD取引の契約を勧誘するに際し、消費者が「そんな訳のわからないものはできない」「よくわからないから、無理です」と断っているにもかかわらず、営業員が「こんないい話はないんだから、やったらどうですか」などと、しつこく勧誘したり、消費者が「嫌です」という意思表示をしても、強引に勧誘を続けたりと迷惑をおぼえさせるような仕方で勧誘していた。 第7条第4号
省令第7条第1号
迷惑勧誘
当該事業者は、商品CFD取引を勧誘するに際し、消費者が過去に全く投資経験が無く、商品CFD取引の内容を全く理解できず、無職で年金生活をしているような場合でも勧誘するなど知識、経験、財産の状況に照らして不適当な勧誘を行っていた。 第7条第4号
省令第7条第3号
適合性原則違反

6 今後の対応

 業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。

※:商品CFD(Contract For Differenceの略)取引とは
 証拠金を事業者に預託し、国内外の金価格など、商品の価格や指数を参照して売買の差額の部分だけお金をやりとりする取引をいう。
 通常投資を行う場合は、売買の総額を用意する必要があるが、商品CFD取引は預託した証拠金の数十倍の取引ができるため、価格の動きが予想通りになった場合は、多くの利益が期待できるが、思惑と反対の値動きをした場合、証拠金以上の多額の損失が出るというハイリスクハイリターンの取引である。
 この取引は国内外の市場等に取次ぐものではなく、事業者と消費者との一対一の相対取引である。

※参考 相談事例

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03−5388−3073