報道発表資料 [2009年4月掲載]
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東京都内でのプラムポックスウイルス(注)の発生について

平成21年4月8日
産業労働局

 本年4月、青梅市内のウメの木に、我が国で発生報告がなかったプラムポックスウイルスによる植物の病気の発生が確認されましたので、お知らせします。
 このウイルスはアブラムシにより媒介されることから、東京都は農林水産省と協議しながら、青梅市や地元農業協同組合、生産者と連携して、アブラムシの防除などのまん延防止策を講じています。
 なお、このウイルスは果実からウメ、モモ等の植物に感染することはありません。
 また、このウイルスは植物に感染するものであり、ヒトや動物に感染しませんので、果実を食べても健康に影響はありません。

1 発生確認の経緯

(1) 昨年6月、地元から東京都農林総合研究センターにウメの異常葉の持ち込みがあり、ウイルスによる症状が疑われたため、7月、同センターから東京大学植物病院に診断を依頼しました。
 東京大学では、同時期以降、今春の開花期を通じて、現地調査、電子顕微鏡検査、遺伝子検査等を実施しました。

(2) 本年3月17日、東京大学から、プラムポックスウイルスが検出されたとの診断結果を受け、同18日、農林水産省に報告しました。

(3) 同20日及び24日に農林水産省と共同で現地調査を実施し、同ウイルスによる症状と認められる花の付いた枝等のサンプリングを行いました。

(4) 4月1日、農林水産省による追加検定の結果、同ウイルスの感染が確認されました。

2 対応

(1) このウイルスやアブラムシの生態等について、地元生産者等に周知し、発生園地においては、アブラムシの防除等のまん延防止策に取り組んでいます。

(2) 4月中旬から5月上旬にかけて、発生地域を中心にアブラムシの一斉防除を実施します。併せて、苗の持ち出しの自粛等を呼びかけていきます。

(3) 発生範囲を特定するため、新葉での症状確認が可能となる4月中旬以降、農林水産省と共同で調査を実施します。

(4) 農林水産省は、他の地域でもこの病気が発生していないかを確認するため、全国的な調査を実施する予定です。

(注)このウイルスの正式和名はまだ決定されていませんが、正式英名である「plum pox virus」の音訳である「プラムポックスウイルス」を用いました。

問い合わせ先
産業労働局農林水産部食料安全室
 電話 03−5320−4834

〔資料〕

プラムポックスウイルス(plum pox virus)とは

1 特徴

 モモ、スモモなどのPrunus属の植物に広く感染する重要な植物ウイルスであり、1915年にヨーロッパで発見されて以来、アジアの一部、北米、南米等でも発生が確認されている。

2 寄主植物

 Prunus属の果樹(核果類):モモ、スモモ、ネクタリン、アンズ など

3 感染経路

 アブラムシにより媒介されるほか、穂木や苗を経由して感染する。生果実は感染経路とはならないとされている。

4 症状・被害

写真
ウメの葉の症状

 葉に退緑斑点や輪紋を生じるほか、果実の表面に斑紋が現れ、商品価値が失われたり、成熟前の落果により減収することがある。なお、ウメでは、これまで世界的にも被害の報告はない。

 ※青梅市では、これまでのところ葉や花弁の症状はあるが、果実への被害は見られていない。

5 防除方法

 アブラムシの防除、感染樹の除去、無病健全な苗の使用

6 主な発生国

 アジア:中国、イラン、インド、トルコ など
 ヨーロッパ:オランダ、ベルギー、フランス、イタリア など
 アフリカ:エジプト
 北アメリカ:米国、カナダ
 南アメリカ:アルゼンチン、チリ