貴金属スポット保証金取引(ロコ・ロンドンまがい取引)の事業者に業務停止命令6ヶ月
平成20年7月29日
生活文化スポーツ局
本日、東京都は、特定商取引に関する法律(以下、「特定商取引法」という。)第2条の訪問販売に関する業務について、貴金属スポット保証金取引の勧誘を行っていた事業者に対し、法第8条に基づく6ヶ月間の業務の一部を停止する命令を行いました。
この事業者は、投資の知識や経験がない70代以上の消費者に対して、リスクに関する内容について十分な理解を得ないまま、契約をさせていました。
また、消費者に対して、「(1口80万円を)預ければ、来年3月には300万円になる。」「毎月必ず利息が入ります。」などと、不実のことを告げて勧誘を行っていました。
本件は、平成19年7月に特定商取引法の規制対象(指定役務)に追加された、ロコ・ロンドンまがい取引にかかる行政処分として、平成20年5月1日に続き、本都における2件目になります。
1 事業者の概要
事業者名:株式会社クレヴィア
代表者名:代表取締役 吉田範夫
本店住所:東京都中央区日本橋本町三丁目9番7号
支店住所:山梨県甲府市丸の内二丁目29番6号
設立:平成17年4月11日
業務内容:貴金属スポット保証金取引の販売(訪問販売)
売上高:4億900万円(設立以来の売上高。他事業のものも含む。)
資本金:2000万円
従業員数:26名(平成20年7月1日現在)
契約件数:184件
2 事業者について寄せられた相談の概要(平成20年6月末現在)
(1) 相談件数
平成19年度 16件
平成20年度 2件
(2) 年齢
平均 74.4歳
最高 86歳
(3) 契約金額
平均 約658万円
最大 2,500万円
3 主な違反行為
(1) 貴金属スポット保証金取引の勧誘をするに際して、消費者が断っているにも関わらず執拗に電話をかけ、訪問するなど、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘をしていた。
(2) 「(1口80万円を)預ければ、来年3月には300万円になる。」「毎月必ず利息が入ります。」などと、不実のことを告げて勧誘を行った。
(3) 投資の知識や経験がない70代以上の消費者に対して、元本割れの危険性があることや値動きの結果、追加保証金が必要となることなど、リスクに関する内容について十分な理解を得ないまま、貴金属スポット保証金取引の勧誘を行った。
4 法第8条に基づく業務の一部を停止する命令の内容
平成20年7月30日(命令の翌日)から平成21年1月29日までの間(6ヶ月間)、法第2条に規定する訪問販売のうち次の行為を停止すること。
(1) 特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売にかかる売買契約の締結について勧誘すること。
(2) 前記(1)にかかる契約の申込みを受けること。
(3) 前記(1)にかかる契約を締結すること。
5 指摘した主な不適正取引行為
| 不適正な取引行為 | 根拠法令 |
|---|---|
| 【販売目的隠匿】 消費者に電話をかけ、勧誘に先立って、毎月利息がつく商品の紹介などと説明し、貴金属市場の相場で売買を行う保証金取引の販売が目的であることを告げないで、訪問の約束を取り付けていた。 |
特定商取引法第3条 |
| 【書面不備】 契約に際して取り交わしている口座開設申込書・貴金属スポット保証金取引約諾書に、どの貴金属に対する取引であるかという役務の種類に関する事項や事業者の住所、電話番号、代表者の氏名という当事者の確定に関する事項が記載されていなかった。 |
特定商取引法第5条 |
| 【不実告知】 利益が発生することが確実ではなく、損失の発生により、追加投資が必要となる取引であるにもかかわらず、消費者に対して、「(1口80万円を)預ければ、来年3月には300万円になる。」「毎月必ず利息が入ります。」などと、不実のことを告げて勧誘を行った。 |
特定商取引法第6条第1項 |
| 【迷惑勧誘】 消費者が断っているにも関わらず執拗に電話をかけ、訪問するなど、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘をしていた。 |
特定商取引法第7条第3号 省令第7条第1号 |
| 【適合性原則】 投資の知識や経験がない70代以上の消費者に対して、元本割れの危険性があることや値動きの結果、追加保証金が必要となることなど、リスクに関する内容について十分な理解を得ないまま、貴金属スポット保証金取引の勧誘を行った。 |
特定商取引法第7条第3号 省令第7条第3号 |
6 今後の対応
業務の一部を停止する命令に違反した場合は、行為者に対して法第70条の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
(参考)ロコ・ロンドンまがい取引とは
ロコ・ロンドンまがい取引と称される取引は、消費者が事業者に保証金を預け、事業者がその保証金をもとに、その何十倍もの金額を貴金属相場に対して投資を行う差金決済の証拠金取引を指します。
金相場や為替相場の変動により多大な損失となる可能性があるリスクの高い取引です。
※参考資料 具体的事例の紹介
| 問い合わせ先 生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課 電話 03−5388−3074 |