誤解を招く効果をうたい、体験エステ終了後、高額な契約を結ばせていた
エステティックサロンを経営する事業者に対し業務停止命令
平成20年3月24日
生活文化スポーツ局
本日、東京都は、特定商取引に関する法律(以下、「法」という。)第41条に該当する特定継続的役務提供に関する業務について、「結果がでなければエステでない」などの広告で若者を無料または低額の料金で誘引してニキビが治る、必ずやせるなどのような誤解を招く効果をうたい、次々とエステ等の高額な契約を結ばせていたエステ事業者に対し、法第47条に基づき3ヶ月間の業務の一部を停止する命令をしました。併せて、東京都消費生活条例(以下「条例」という。)に基づく勧告を行なったのでお知らせします。
1 事業者の概要
事業者名:株式会社ラ・パルレ
代表者名:代表取締役 羽田雅弘
本店住所:東京都港区赤坂八丁目4番14号
業務内容:エステティックサロン(特定継続的役務の提供)ほか
店舗数:全国98ヵ所、東京都内17ヵ所。(平成19年9月30日現在)
従業員数:本社・店舗を合わせて757名(正規職員は、706名、臨時職員は51名)役員数10名
設立:平成2年9月1日
事業者に関する苦情相談の概要
- 東京都における相談件数は、平成15年度以降5年間で220件
- 契約者の男女別内訳は、男性67名、女性151名
- 契約者の平均年齢は、約26歳(20歳代が163名)
- 契約者の平均契約額は、約95万円
2 主な違反行為
- 支払い能力の乏しい若年層に対して何度もエステコースの契約、美顔器、化粧品などの関連商品の販売契約を結ばせ、支払の総合計額が100万円を超える返済困難な高額契約をさせていた。
- エステに通い始めて2回目などの少ない回数のうちに更に別のエステのコースなどの契約をさせていた。
- ニキビが治る、誰でもやせる、シミ・ソバカスがなくなるような誤解を与える広告で誘引し、「絶対にきれいになる」「必ずやせる」と不実なことを告げて契約させていた。
- 契約しないと帰してもらえないと思うような迷惑を覚える勧誘をおこなっていた。
- 月々の支払額の説明をしない、クレジットを利用することを明らかにしない、契約金額を明確にしない、契約毎に信販会社を変えるなど重要な事項を説明しなかった。
- 1,050円でエステ体験、3万円分の優待券などの消費者を誘引する広告などには、販売目的があることを明示していなかった。
3 法第47条に基づく業務の一部を停止する命令の内容
平成20年3月25日(命令の翌日)から平成20年6月24日までの間(3ヶ月間)、法第41条に規定する特定継続的役務提供のうち次の行為を停止すること。
(1)特定継続的役務提供をする契約の締結についてその勧誘をすること。
(2)特定継続的役務提供をする契約の申込みを受けること。
(3)特定継続的役務提供をする契約を締結すること。
4 条例第48条に基づく勧告の内容
(1)商品若しくはサービスの販売の意図を明らかにせず、若しくは商品若しくはサービスの販売以外のことを主要な目的であるかのように告げて、又はそのような広告等で消費者を誘引することにより、契約の締結を勧誘し、または契約を締結させないこと。
(2)消費者にとって不当に過大な量の商品若しくはサービス又は不当に長期にわたって供給される商品若しくはサービスの購入を内容とする契約を締結させないこと。
(3)商品若しくはサービスの購入に伴って消費者が受ける信用がその者の返済能力を超えることが明白であるにもかかわらず、そのような信用の供与を伴った契約を締結させないこと。
(4)法律及び条例の遵守について、内部教育等により従業員に徹底すること。
5 今後の対応
業務の一部を停止する命令に違反した場合は、行為者に対して法第70条の規定に基づき2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては法第74条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
6 指摘した主な不適正取引行為
| 不適正な取引行為 | 根拠法令 |
|---|---|
| 契約を締結しようとするときに契約の概要について記載した書面の交付をしていなかった。 | 法第42条第1項 【概要書面不交付】 |
| 契約を締結したときに契約の内容を明らかにする書面を交付していなかった。 また、信販契約書について、その記載について担当者名がない、金額が明らかでない、サービス契約書と契約内容が異なるなど記載事項に不備があった。 |
法第42条第2項 【契約書面不交付及び 契約書面記載事項不備】 |
| 雑誌等において「ニキビ肌 ニキビ跡を撃退」と表示し、「これが結果です」とニキビ施術のビフォーアフター(施術前・施術後)の写真を掲載し、治療と誤認させる広告を行っていた。 また、結果が出なければエステでないなど全ての契約者に効果・効能があると誤認させる広告を行っていた。 |
法第43条 施行規則第37条第2号 【誇大広告】 |
| 痩身の場合には「必ずやせる」、ニキビの場合には別のエステコースを勧誘する際に「1度目のコースよりももっとよくなる」、「皮膚科に行く前にやった方がいい」、「完璧に治る」、「内側からきれいになっていく、より効果に結びつく」と言って痩身用のエステの勧誘をするなど、また、「3万円の無料エステを体験した場合は、エステの契約をしなければならない決まりになっている」など不実なことを告げていた。 | 法第44条第1項 【不実告知】 |
| 契約金額を明確にしない、金額等契約内容欄について説明しない、信販契約の手数料について説明しない、契約ごとに信販会社が異なったことを説明しない、信販契約書の支払額は訂正し分からなくなっていた、月々の支払額、支払回数の説明をしなかった、エステの内容の説明がなかったなど重要な事項について説明がなかった。 | 法第44条第2項 【重要事項不告知】 |
| 「帰してもらえないと思った」、「長時間勧誘されて迷惑に思った」、「根負けして契約してしまった」など迷惑な勧誘をしていた。 | 法第46条第3号 施行規則第39条第1号 【迷惑勧誘】 |
| 学生であるということ、支払が困難になる収入であるということを知っていて、又は支払うことが不可能であるという意思表示をしているにもかかわらず高額な契約を締結した。 | 法第46条第3号 施行規則第39条第3号 【財産状況不適当契約】 条例第25条第1項第3号 施行規則第8条第7号 【不適当な与信契約】 |
| 1,050円でエステ体験、3万円分の優待券などの消費者を誘引する広告などには、体験後に勧誘行為があるということを明示していなかった。 | 条例第25条第1項第1号 施行規則第6条第1号 【販売目的隠匿】 |
| エステに通い始めて2・3回目のうちに新たに別のエステコース等の契約を締結させていた。 | 条例第25条第1項第3号 施行規則第8条第5号 【過量販売】 |
※別紙 具体的な事例の紹介
| 問い合わせ先 生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課 電話 03−5388−3074 |