“依然として後を絶たない、原野商法二次被害”
数十年前の“原野商法被害者”に対して悪質な勧誘を行っていた
事業者に業務停止命令3ヶ月!!
平成20年2月25日
生活文化スポーツ局
本日、東京都は、数十年前に原野商法の被害に遭った消費者ができればその土地を早く売却したいという弱みを悪用し、「整地すれば高く売れる」等と言って勧誘し、高額な工事契約を締結させていた事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条に基づき業務の一部を停止すべきことを命令しました。東京都では、平成18年度に8社、19年度に1社に対して行政処分等を行っており、今回で10社目になります。
なお、当該事業者は、平成18年3月に東京都から同様の勧誘を行っていたとして行政指導を受けていたにもかかわらず、十分な改善を図らず、不適正な取引行為を行っていました。
1 事業者の概要
事業者名 有限会社宅地管理
代表者名 代表取締役 草野 正人
本店住所 東京都品川区戸越3丁目1番13号 IMビル4階
設立 平成3年1月24日
業務内容 土地の測量、整地又は除草等の役務提供(訪問販売)
契約件数 年間約290件(設立からの契約件数 約4,500件)
売上高 約1億1,000万円(平成18年度)
2 東京都における事業者に関する相談の概要(平成20年1月末現在)
- 苦情相談件数 平成15年度以降 合計102件
- 契約者の平均年齢 72.5歳(最高齢 92歳)※65歳以上の契約者は約8割
- 平均契約額 44万5,000円(最高契約金額 140万円)
3 主な勧誘手口
(1)数十年前に土地を購入した消費者宅に電話をし、「あなたの隣の土地を整地することになりました。」または、「あなたの隣の土地に工事のため重機が入ります。」等と告げ、「その件で会って説明したい。」などと勧誘目的を隠してアポを取り付ける。
(2)「団塊の世代の人が退職し、戻ってきて家を建てているので売れますよ。わが社できれいに整地し、立看板を立てれば必ず売れます。」等と、消費者に整地すれば必ず売れるものと断定的に説明して工事契約を締結させる。
(3)消費者に対し、「土地の売買はやっていないが、買うという人が見つかったらすぐに紹介します。」、「販売先も紹介します。」等と告げ、自社で土地の売買を斡旋するかのように説明し、工事契約を締結させる。
(4)地元不動産業者が「坪1万円以下」と評価している消費者の土地について「今まで売らずに持っていて良かった。あの土地は値上がりし坪10万円になっています。」等と巧みな話術で勧誘し、あたかも高く売れるものと信じ込ませて契約させる。
4 業務停止命令の内容
平成20年2月27日(命令の翌々日)から平成20年5月26日までの間(3ヶ月)、特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売のうち、次の行為を停止すること。
(1)契約の締結についてその勧誘をすること。
(2)契約の申込みを受けること。
(3)契約を締結すること。
5 業務停止命令の対象となる主な不適正な取引行為
| 不適正な取引行為 | 根拠法令 |
|---|---|
| 電話で「隣の土地を整地する、隣の土地に工事のため重機が入るので、この件について説明したい」、「あなたの土地のことでお話したい」などと整地工事の勧誘であることを告げずに訪問する。【全事例】 | 法第3条 (販売目的隠匿) |
| 「団塊の世代の人が退職し戻ってきて家を建てているので売れますよ、きれいに整地し、立看板を立てれば300〜600万円で必ず売れます」等と言って勧誘。【事例1】 「あの土地は鉄道ができてから値上がりしました、700〜800万円で売れます」等と告げ、さらに「買う人が見つかったらすぐに紹介します」等と言って勧誘。【事例2】 「あの土地は値上がりし坪10万円になっています、整地して宅地にすれば売ることができます、販売先も紹介します」等と言って勧誘。【事例3】 「貴方の隣の土地を売ることになり工事をします、今は小さい土地は売れない時代なので二軒分まとめれば販売し易い、貴方の土地も売りませんか」さらに「売るために見栄えを良くするための工事をする、あの辺の土地は値上がりしているので売るなら今がチャンスです」等と言って勧誘。【事例4】 |
法第6条第1項 (不実告知) |
6 今後の対応
業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の規定に基づき、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第74条の規定に基づき、3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
消費者の皆様へ
- 昔購入した別荘地や山林に関して、「隣地の工事の立会い・承諾依頼」などの電話やダイレクトメールがあっても、その多くは虚偽であり、整地工事や測量などを勧誘される可能性があります。
直ぐに応じないでください。 - 昔購入した別荘地や山林について、整地工事等を行えば高く売れるかのような「うまい話」を鵜呑みにしないでください。決して高く売れることはありません。むしろ、逆に損害を増やす契約をしてしまう可能性があります。直ぐ契約しないようにしてください。
- 事業者が説明する売値が正当な価格かどうか、現地の不動産屋に確認したり、親族や身近な友人などに相談してから、時間をかけて検討してください。
- 契約しても、訪問販売による整地工事等の契約は8日以内ならクーリング・オフが可能です。また、期間を過ぎたとしても諦めず地元の消費生活センターに相談してください。
※参考資料
| 問い合わせ先 生活文化スポーツ局消費生活部取引指導課 電話 03−5388−3073 |