報道発表資料 [2007年11月掲載]

全国知事会「地方分権改革推進のための当面の方針」
の取りまとめに向けた緊急アピールについて

平成19年11月13日
財務局
主税局

 本日、全国知事会で議論された「地方分権改革推進のための当面の方針」に対し、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県知事は、別紙のとおり緊急アピールをとりまとめ、意見表明いたしましたのでお知らせします。

問い合わせ先
(地方財政について)
財務局主計部財政課
 電話 03−5388−2669
(地方税制について)
主税局税制部税制課
 電話 03−5388−2908

〔別紙〕

全国知事会「地方分権改革推進のための当面の方針」
の取りまとめに向けた緊急アピール

 現在、国においては、税収の偏在に着目してこれを是正する動きが高まっている。しかし、実際には、地方間の税収格差は縮小傾向にあり、かつ地方交付税により調整されている。それにもかかわらず、地方が困窮しているのは、地方交付税の大幅削減がその原因であり、地方交付税の復元を図らなければ、地方の疲弊は解決できない。本来は、税源移譲を目指した議論を併せて行うべきであるが、当面の対応として最も必要なことは、地方交付税の復元である。
 しかしながら、国はそのことを放置し、地方の基幹税である地方法人二税の実質国税化など、本来の地方分権の流れと逆行する議論すら展開している。
 一方、総務省は「地方と都市の共生」プログラムにおいて、地方法人二税と消費税の税源交換と地方交付税の特別枠の創設を発表したが、歳出改革方針は堅持するなど総額抑制の方向は崩しておらず、慎重な検討を要する内容となっている。
 東京、神奈川、愛知、大阪の4都府県は、このような状況の中で、全国知事会において、都市と地方が対立して本来の改革を行いえないことを危惧するものであり、全団体が一致団結するために、以下の点で全ての都道府県が共通認識を持つ必要があると考える。

1 「地方交付税の復元・充実」でまとまること

 国による一方的な地方交付税の削減によってもたらされた地方の困窮を、地方税制に手を加え、地方間の水平調整で解決しようとするのは、地方分権改革に逆行するものである。現在なすべきことは、削減された地方交付税の復元と地方財政計画における適正な需要算定である。

2 「地方法人二税の実質国税化に断固反対」でまとまること

 国においては、地方法人二税について、国税化して地方に譲与する方式や、実質的に国が徴収して一定の基準で地方に配分するなどの見直し案が検討されているが、これらは地方分権の流れに逆行するとともに、地方税の原則を無視するものである。さらに、地方の企業誘致等による税源涵養努力を減じかねないものでもあることから、地方として到底受け入れられるものではない。

3 「税源移譲の推進」でまとまること
(地方法人二税と消費税の交換及び地方交付税の特別枠については、その効果を検証する必要があり、現時点で判断すべきでないこと)

 地方法人二税と消費税の交換は、地方税収の安定化をもたらすという効果がある一方、地方交付税財源の不安定化をもたらす。また、基本方針2006での歳出改革方針が堅持され、地方全体の歳出が抑制されている中で、結局は大都市部の地方法人二税を単に地方に振り替えるだけのものである。地方分権の推進のためには税源移譲が最も重要であり、7月の全国知事会でも、税源移譲と税源偏在の調整は不可分なものとし、地方分権の推進が地方間の水平調整に置き換えられないようにすべきとされたところである。
 さらに、特別枠確保の一方で、歳出削減努力による地方交付税本体の削減が示唆されており、三位一体改革時のように、実質的に地方の一般財源の削減につながる恐れがある。このため、慎重な検討が必要であり、現時点で早急に判断すべきものではない。

 以上のことから、当面の方針については、「地方交付税総額の復元・充実」、「地方法人二税の実質国税化への反対」、「税源移譲の推進」を全会一致で決定すべきである。

東京都知事 石原 慎太郎
神奈川県知事 松沢 成文
愛知県知事 神田 真秋
大阪府知事 太田 房江