報道発表資料 [2007年10月掲載]

東京都美術館大規模改修 基本計画の策定について

平成19年10月30日
生活文化スポーツ局

 東京都美術館大規模改修の基本計画を策定いたしましたので、お知らせします。

《基本計画のポイント》

大規模改修の基本方針

  • 躯体を残した大規模改修・前川建築の保存
  • 新たな文化の発信拠点としての再整備
  • 美術館としてのアメニティや魅力の向上
  • 設備の全面更新・環境負荷の低減

◆施設整備の考え方

  • ユニバーサルデザインの導入
  • 地下エントランス広場の整備
    • 広場に屋根を架け、半内部空間としてアメニティの向上を図る
    • 正門から地下エントランスへ通じる階段にエスカレーターやエレベーターを設置
  • 展示室の整備
    • 照明や壁面、床などのグレードアップ
    • エスカレーターやロビーなどを新設
    • 企画棟に十分な天井高を確保
  • レストラン・ミュージアムショップの整備

◆設備更新の考え方

  • 環境負荷を低減する省エネルギー・低CO2システムとする
  • ライフサイクルコストの最小化を目指す
  • 保全・維持管理・更新が容易なサスティナブルなシステムとする
  • 改修後の多様な使い方に対応できるフレキシブルなシステムとする

 詳細は別紙概要のとおり

問い合わせ先
生活文化スポーツ局文化振興部企画調整課
 電話 03−5388−3136

〔別紙〕

東京都美術館 大規模改修基本計画(概要)

○施設設備の現状と課題

(1)施設設備の深刻な老朽化
 躯体に特に問題はないが、耐用年数を過ぎた設備が特に深刻な状況
(2)ユニバーサルデザインの不足
 館全体にユニバーサルデザインの意識が採り入れられていない
(3)アクセスや周辺環境の未整備
 正門へのアプローチが公園の樹木等のため、来館者からわかりにくい
(4)公募展事業
 展示室、審査室の空調・照明の改善、搬入搬出の円滑化等が課題
(5)共催展事業
 展示室の形や天井高の改善、壁面や床のグレードアップ、搬入経路改善等が課題
(6)レストラン・ミュージアムショップの魅力不足
 レストラン等付帯施設の恒常的混雑や多様なニーズへの対応不足

○大規模改修の基本方針

(1)躯体を残した大規模改修・前川建築の保存
 現在の躯体を活かし、建物のもつ趣旨や意匠を伝え、都民に親しまれた佇まいを後世に継承する
(2)新たな文化の発信拠点としての再整備
 東京の「顔」となる、国内外への新たな文化の発信拠点として、多様な芸術文化に親しむ機会や文化創造環境の創出を図る
(3)美術館としてのアメニティや魅力の向上
 ユニバーサルデザインへの取組みや付帯施設の充実を図り、来館者が芸術文化と関わる歓びや楽しさをもたらす空間づくりを目指す
(4)設備の全面更新・環境負荷の低減
 設備の全面更新を実施するとともに、設備更新にあたり省エネ・再エネ設備等の導入を可能な限り図る

イメージ   イメージ
全体 改修イメージ 正門からのアプローチ 改修イメージ

○新たな東京都美術館の施設機能・施設整備の考え方

(1)施設機能の転換

  • 公募棟 創造と表現の場(公募展及び新規事業の展開の場として整備)
  • 企画棟 鑑賞と学びの場(共催展及び新規事業の展開の場として整備)
  • 文化棟 教育普及・交流の場(新規事業としての教育普及や交流に主眼を置いた事業展開の場として整備)
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地下エントランス広場 改修イメージ
 
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公募棟 改修イメージ

(2)施設整備の具体的な考え方

  1. 快適な空間の創出
    • ユニバーサルデザインの導入
      すべての来館者にとって利用しやすい施設整備を図る
    • 緑を生かした空間の創出
      周囲の豊かな緑と調和した憩える空間づくりに配慮する
  2. アクセスの改善・回遊性の向上
    • 公園管理者と連携し、正門へのアプローチ改善を図る等、来館者のスムーズな誘導を図る
    • 公園全体の回遊性を高めるよう取り組む
  3. 地下エントランス広場の整備
    • 広場に屋根を架け、半内部空間としてアメニティの向上を図る
    • 正門から地下エントランスへ通じる階段にエスカレーターやエレベーターを設置する
  4. 公募棟の整備
    • 第1〜第4棟まで横方向に移動可能な共有スペースを確保するとともに第2棟にエスカレーターを設置する
    • 展示室や審査室の内装、照明等を改善する
  5. 企画棟の整備
    • 展示室中央部のコアを展示エリアの外側に移すとともに、スラブを付け替えて階高を高くし、照明等の改善や壁面、床などのグレードアップを図る
    • エスカレーターやロビーなどを新設する
  6. 搬入搬出機能の向上
    • 荷受広間のトラックバース増設、屋内での搬入出作業を可能とする共催展等搬入口の新設等により、作品搬入搬出機能を改善する
  7. 多目的展示室の整備
    • 第一・第二彫塑室を多目的展示室として新たに再整備する
  8. レストラン・ミュージアムショップの整備
    • レストランは多様なニーズに応えて複数の施設を設置する
    • ミュージアムショップは規模拡大を図る
  9. ロビー・文化棟の整備
    • 複数の飲食施設等はじめ、多目的室、講堂、ライブラリーとして整備し、来館者の学び、交流、憩いの場として整備する
  10. 管理棟の整備

(3)設備更新の具体的な考え方

  1. 基本方針
    1)環境負荷を低減する省エネルギー・低CO2システムとする
    2)ライフサイクルコストの最小化を目指す
    3)保全・維持管理・更新が容易なサスティナブルなシステムとする
    4)改修後の多様な使い方に対応できるフレキシブルなシステムとする
  2. 熱源の選定
  3. 蓄熱方式の拡充
  4. 照明の改善
  5. 最先端の省エネルギー技術の導入
  6. 消火設備の整備
  7. 非常時の対策
  8. 再生可能エネルギーの導入
  9. その他環境対策

(4)構造の考え方

 改正建築基準法等に基づき、耐震性能を十分確保した安全な建物を設計する

○工程表

工程表イメージ