報道発表資料 [2007年6月掲載]

文京区立特別養護老人ホーム「くすのきの郷」に係る指定取消処分等について

平成19年6月18日
福祉保健局

 本日、都は、介護保険法、生活保護法及び社会福祉法の規定に基づき、文京区立特別養護老人ホーム「くすのきの郷」の事業者である文京区に対し、指定取消処分を行い、また、運営者である社会福祉法人同胞互助会に対し、措置命令をしました。
 なお、それぞれの処分内容等については、別紙のとおりです。

問い合わせ先
1.指定介護老人福祉施設等の指定取消処分について
(施設サービス関係)
福祉保健局高齢社会対策部施設支援課
 電話 03−5320−4264
(指導検査関係)
福祉保健局指導監査部指導第一課
 電話 03−5320−4288
(在宅サービス関係)
福祉保健局高齢社会対策部介護保険課
 電話 03−5320−4593
(生活保護関係)
福祉保健局生活福祉部保護課
 電話 03−5320−4059
2.社会福祉法人に対する措置命令について
福祉保健局指導監査部指導調整課
 電話 03−5320−4044

〔別紙〕

1 指定介護老人福祉施設等の指定取消処分

 介護保険法(平成9年法律第123号)第92条第1項第6号及び第7号、第77条第1項第5号及び第6号並びに第115条の8第1項第5号、及び生活保護法(昭和25年法律第144号)第54条の2第4項において準用する同法第51条第2項の規定に基づき、平成19年6月18日付けで、指定介護老人福祉施設、指定短期入所生活介護事業者及び指定介護予防短期入所生活介護事業者を平成19年11月30日の満了をもって指定を取り消すことと決定しました。

(1)事業者の名称・所在地

  1. 名称 文京区
  2. 所在地 東京都文京区春日一丁目16番21号

(2)施設(事業所)の名称・所在地等

  1. 名称 文京区立特別養護老人ホームくすのきの郷
  2. サービスの種類
    • 介護福祉施設サービス
    • 短期入所生活介護
    • 介護予防短期入所生活介護
  3. 所在地 東京都文京区大塚四丁目18番1号

(3)指定年月日

  1. 介護老人福祉施設 平成12年4月1日
  2. 短期入所生活介護事業所 平成12年4月1日
  3. 介護予防短期入所生活介護事業所 平成18年4月1日

(4)介護保険法の指定取消し理由

  1. 介護老人福祉施設
    • 施設介護サービス費の不正請求
      施設介護サービス費の請求に関し、平成14年4月から平成19年2月までの間、厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準(平成12年厚生省告示第29号)が定める基準を満たしていないにもかかわらず、満たしているとする不正があった。(介護保険法第92条第1項第6号)
    • 虚偽の報告
      文京区立特別養護老人ホームくすのきの郷が、東京都が平成15年度及び平成17年度に実施した指導検査において、フィリピン人ボランティアを勤務表のパート職員欄に日本名で表記し、職員が満たされているかのような事実と異なる虚偽の報告をした。(介護保険法第92条第1項第7号)
  2. 短期入所生活介護事業所
    • 居宅介護サービス費の不正請求
      居宅介護サービス費の請求に関し、平成14年4月から平成19年2月までの間、厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準(平成12年厚生省告示第29号)が定める基準を満たしていないにもかかわらず、満たしているとする不正があった。(介護保険法第77条第1項第5号)
    • 虚偽の報告
      文京区立特別養護老人ホームくすのきの郷が、東京都が平成15年度及び平成17年度に実施した指導検査において、フィリピン人ボランティアを勤務表のパート職員欄に日本名で表記し、職員が満たされているかのような事実と異なる虚偽の報告をした。(介護保険法第77条第1項第6号)
  3. 介護予防短期入所生活介護事業所
    介護予防サービス費の不正請求
    介護予防サービス費の請求に関し、平成18年4月から平成19年2月までの間、厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準(平成12年厚生省告示第29号)が定める基準を満たしていないにもかかわらず、満たしているとする不正があった。(介護保険法第115条の8第1項第5号)

(5)生活保護法の指定取消し理由

 介護保険法の指定取消し理由として認められた、短期入所生活介護事業所及び介護予防短期入所生活介護事業所における、居宅介護サービス費及び介護予防サービス費の不正請求、並びに虚偽の報告の事実は、生活保護法における指定介護機関の義務に違反する。(生活保護法第54条の2第4項において準用する同法第51条第2項)

 ただし、介護老人福祉施設については、介護保険法の指定の取消しをもって、生活保護法の指定介護機関の指定の効力を失効する。(生活保護法第54条の2第3項)

(6)その他

  1. 現在、都において確認している不正請求額は、平成14年4月から平成19年2月までのサービス提供分の約4,600万円である。今後、都は責任をもって、保険者と連携をとりながら、返還事務を進めていく。
  2. 利用者保護の観点から、他の事業者へ円滑に事業を引き継ぐための必要最短の準備期間として、通知後、指定取消しまで、一定の期間を設ける。
  3. 指定取消し日までの間、利用者サービスの継続性を最優先し、文京区及び関係事業者が協力して必要な準備にあたるよう、都が指導監督する。


2 社会福祉法人に対する措置命令

 社会福祉法(昭和26年法律第45号)第56条第2項の規定に基づき、平成19年6月18日付けで、社会福祉法人に対し法令違反の改善に係る必要な措置をとるべき旨、命令しました。

(1)社会福祉法人の名称・所在地

  1. 名称 社会福祉法人同胞互助会
  2. 理事長 蓮村 元
  3. 所在地 東京都昭島市田中町二丁目25番3号

(2)措置命令の内容

 今回の「不正請求」や「虚偽の報告」の原因を究明し、再発防止並びに著しく適正を欠く法人運営の適正化を図るため、以下の措置を行うこと。

  1. 次の項目を重点とした法人監事による監査を実施すること。
    • 介護報酬請求事務等に関する事務に関すること
    • 理事の業務執行状況
    • くすのきの郷の施設長に対する理事長の指導監督状況
  2. 前述1の結果を踏まえ、理事会及び評議員会において次の事項について審議すること。
    • くすのきの郷の施設長を監督する責任ある理事長に対する懲戒処分
    • くすのきの郷の施設長に対する懲戒処分
    • 「不正請求」及び「虚偽の報告」の事務改善を含めた再発防止の具体的な措置
    • 監事の監査機能の強化

(3)措置命令年月日

 平成19年6月18日

(4)改善期限

 平成19年7月18日

(5)社会福祉法に基づく措置命令の理由

  1. 法令違反
    • 介護保険法
      • 施設介護サービス、居宅介護サービス費及び介護予防サービス費の不正請求
        平成14年4月(介護予防短期入所生活介護については、平成18年4月)から平成19年2月までの間、厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準(平成12年厚生省告示第29号)が定める基準を満たしていないにもかかわらず、介護報酬を不正に請求していたことが確認された。(介護保険法第92条第1項第6号、介護保険法第77条第1項第5号、介護保険法第115条の8第1項第5号)
      • 虚偽の報告
        東京都が平成15年度及び平成17年度に実施した指導検査において、フィリピン人ボランティアを勤務表のパート職員欄に日本名で表記し、職員が満たされているかのような事実と異なる虚偽の報告を提出していたことが、確認された。(介護保険法第92条第1項第7号、介護保険法第77条第1項第6号)
    • 社会福祉法
      • 理事会及び監事の不適正な運営
        東京都が行った実地指導において、重大な不適正な施設運営が行われていたにもかかわらず、不正を正し、問題の所在を明らかにするための理事会及び評議員会の開催や監事による施設運営に対する理事の業務執行状況等の監査を行うなど、法人運営の適正化を図る措置が行われていないことが認められた。
        法人役員の施設管理者(施設長)に対する指導監督が徹底されなかったことも認められた。(社会福祉法第56条第2項)